水、木、金とテストがあり、土日明けの月曜日に、結果がでた。
 うちの高校は掲示板などに順位が張り出されるわけではないので、代わりに担任から各科目の得点と、科目別の受験者に対する順位と、5教科合計の順位が記載された紙を手渡される。
 …姉貴の、言ったとおりだった。
 やはり世の中そんなに甘くはないということを今度という今度は思い知った。
 3日間、死ぬ気で頑張って…この結果。
「はぁ…」
 家に帰る足取りも重かった。
 やはり、不純な動機で勉強などしても身につかないのか。
 
 玄関は鍵が閉まっていた。良かった、姉貴もまだ帰ってきていないらしい。
 そのまま部屋に上がって、着替えて、ベッドに横になった。
 土日で嫌というほど寝たせいか、微塵も眠くない。…5分と経たず、玄関の方からガチャリとドアの開く音。
 どたたたたっ!とまっすぐに階段を駆け上がって、ノックもせずに部屋のドアを開ける。
「明、結果出た?」
 妙に嬉しそうな声で、姉貴が部屋に入ってくる。話すような気分ではなかったのでそのまま狸寝入りを決め込むことにした。
 すると、
「どれどれ〜、悪あがきの結果はどうだったのかな〜?」
 構わず、鞄を漁る姉貴。まるで仕掛け網を引き上げる漁師の様にその声は生き生きとしている。
「………姉貴ぃ、なんでそんなに嬉しそうなんだよ…」
「あら、あんた起きてたの。テストの結果どうだった?」
「……聞くなよ」
「ふぅん、フテ寝するほど悪かったんだ。だから勉強なんてあんなに続けてやっても意味無いって言ってたのにさ」
 ごろりと、姉貴に背を向けて横になる。姉貴は構わず、鞄を漁っている模様。
「ああ、あったあった。どれどれ〜…?」
 姉貴の声が止まる。シン…、と静寂が、室内を。
「…じゅう…はちい?」
 当選確実だと思っていた宝くじが1文字違いで外れてしまった、そんな声で、姉貴が呟く。
 わざわざ口に出さなくてもいいのに、と思った。
「何よあんた!100番以上順位上がってるじゃない!!」
「1位じゃなかったら200も18も変わんねぇよ」
「変わんない…って…、あんた……成績上がったのに嬉しくないの?」
「一位以外に興味はない」
 確かに、まともに考えれば200位辺りからいきなりの18位への浮上は快挙だと言える。
 普通の受験生なら両手を上げて万々歳と言ったところだ。
 だが、生憎俺は1位を目指したわけで成績の向上を目指したわけではない。
「はー…。あんた、やっぱりビョーキだわ……」
 姉貴が、両肩をガックリと落として、ため息。
「悪かったな、ビョーキで。病人は病人らしく寝るからもう出てってくれよ」
「そうね。折角頑張った弟に特別にご褒美上げようとおもったけど、眠りたいならしょうがないわね」
「…ご褒美?」
 ぴくり、とその単語に反応した。姉貴の方を見る。
「…そそ、一等賞は上げられなくても残念賞くらいは、ね」
「残念賞?」
「要するに、」
 姉貴がため息をついて、
「…なんでもってワケにはいかないけど、少しくらいなら我が儘聞いてあげるってコト。分かった?」
 ちょっと、恥ずかしそうに、そのような、コトを…。
「言っとくけど、あんまりハードなのはダメだからね?ちょっとしたことくらいなら……」
 なにやらよく分からないが、姉貴は俺の我が儘を聞いてくれるらしい。
 事前の約束と意味合いからして、たぶん…エッチな我が儘を聞いてくれるという意味だろう。
 しかし、ハードなのはダメ、と…。どこら辺からがハードになるのだろう?
「じゃあさ、姉貴。口でするってのは、どう?」
「へ…?…口って…」
 意味が分かったのか、ボッと一気に姉貴の顔が紅くなった。
「そそ、姉貴の口で。」
「な、何バカなコト言ってんのよ!そんなこと―――」
「……我が儘聞いてやる、って言ったのは…姉貴だろ?」
「うっ…、でもっ…そんな…口でする…なんて……」
「…俺的にかなりソフトなのを選んだつもりなんだけどな…。それがダメなら他には裸エプロンとか―――」
「……わ、分かったわよ!やれば、いいんでしょ…」
 渋々、だろうか。姉貴が了承した。
「じゃあ、姉貴…」
 促して、ベッドの端に座る。その足の間に、姉貴がしゃがみ込む。
「こんなことするの…初めて…なんだからね……」
 何の弁解か、姉貴がチラチラと見上げながら、愚痴をこぼす。辿々しい手つきで、制服ズボンのベルトを外して、ジッパーを降ろす。
 既にモノはトランクスの中でギンギンになっている。姉貴がトランクスをずり降ろすと、
「うわっ…」
 グンッ、と天を仰ぐ。姉貴が驚きの声を上げる。
「凄っ……こんなに、なるんだ……」
 感心するように、まじまじと見入る姉貴。……なんか、恥ずかしい。
「姉貴、早く…」
 急かした。早く、姉貴に弄って欲しかった。
「早くって…、初めてなんだから……」
 にぎっ、と絡みつく姉貴の指。しっとりと冷たくて、心地良かった。
「っと…、舐めれば…いいんだよね…」
 ちろり、と亀頭部分に姉貴の舌が当たった。
「っっ…!」
 久々、約一週間ぶりの感覚は、新鮮だった。忘れていた快感が、沸々と…。
「んっっ……」
 れろ…、と舌が這う。根本から、茎、先端まで。往復して、何度も。
 ゾワゾワと、腰が浮くような、そんな感じ…。
「んっ……こんな、感じ?」
 不安げに、姉貴が顔を上げる。
「っっ…もっと、強く、続けて…」
 欲求が、言葉にならない。
 ただ、姉貴の愛撫が辿々しくて、まるで、ジラされているような…、そんな気分さえする。
「強くって…言われても…」
 そんなのわかんないわよ、と言いたげな口調で、姉貴が再び舌を―――!
「ぅっっ!」
 思わず、声が出てしまった。絡みついてきたのは舌だけじゃなかった。唇ごと、姉貴は吸い付いて、ちぅ、と強く吸った。
 一度だけじゃなく、何度も。最後には吸い上げたまま、舌先でチロチロと裏筋を舐め上げてきた。
 ゾワゾワが、どんどん、強くなって―――ッ!
「姉貴、…咥えて…!」
 下半身から突き上げてくる快感に必死に耐えた。
 一度射精をしてしまうと、もうそこで続きをしてもらえないような気がしたから、だから、耐えた。
「注文が多いんだから…」
 姉貴がそんな不満を漏らした。
「明、髪…邪魔だから、…」
 両手で、姉貴の長い髪が邪魔にならないようにする。、
「っ…!」
 先端から、異様な感触が襲ってきた。歯みたいな感触と、舌の感触。
「んっ…ふっ…」
 姉貴が咽んで、途端、唾液と舌が絡みついてきた。
 ぐじゅぐじゅと、陰湿な音を立てて、吸われたり、舐められたりして―――ッ!
「もっと、吸って…!」
 途端、口腔内がぎゅっと窄まって、強烈に吸い上げられた。
「っっく、ぁ―――!」
 思わず、背を仰け反らせて、変な声を出してしまった。ちゅぱっ、と音を立てて、姉貴が口を離す。
「明、気持ちいいんだ…?」
 悪女っぽい笑みでこちらを見上げる姉貴。右手で握ったまま、親指の腹で亀頭を擦ってくる。
「あっ…ッ、早く、続き……を…!」
「ふふっ、どうしよっかなぁ〜?」
 …姉貴は意地悪だ。俺が続けて欲しくて堪らないのを知っていて、態とジラしてる。
「続き、してほしい?」
 そんな、当たり前のことを、姉貴は聞いてくる。
 ジラされて、辛そうな俺を見て、優越感に浸っている。それが分かっているのに、抵抗、できない。
「ふふ、そんな顔しないでよ。もっと…、虐めてみたくなっちゃうじゃない」
 そんな、サディストめいたことを言って、ぺろり、と舐められる。
「っッ!」
 ジラされたせいか、それだけで体が跳ねる。自分という人間のコントローラを、姉貴に握られているような気さえする。
 いや、それは気のせいじゃなくて、実際にそうなのかもしれない。今の俺は姉貴に握られている分身からの快感に支配されているのだから。
「んっ…、明の…ピクピクしてる…。可愛い……」
 ゾクリと背筋が冷える様な、そんな妖艶なコトを言って、姉貴が再び舌を這わせ始める。
 さっきよりも積極的に、唾液を塗りつけるように、大雑把に。
「っ…ぅ、ぁ…!!」
 姉貴の、髪を支えている両手がジットリと汗ばんできた。
「んっ…ちゅっ…あむっ……」
 姉貴の息づかいが、聞こえる。吐息が直に、先端にかかる。
 舌を窄めて、塗りつけた唾液を舐めとるように這わせてきた。まるでこちらが弱い所を知っているかのように、カリ首と裏筋を特に重点的に攻めてくる。
「イキそう?」
 余程切羽詰まった顔をしていたのか、姉貴がそんなことを聞いてくる。コクリと、頷いた。
 にまっ、とまた姉貴が意地悪な笑みを浮かべる。
「明、飲んであげようか?」
「えっ…?」
 問いかける間もなく、再び剛直が咥えこまれる。
「っっぅ!!」
 強く吸い上げられて、唾液と、舌が絡んできてっっっ!!
「んくっ!!」
 姉貴が苦しそうに咽んだ。知らず知らずのうちに、両手で姉貴の頭を押さえて、腰を動かしていた。
 もう―――ダメ、だッ―――!
「、っっぅッ!!」
 ビビビと体中に電気が走った。ビクビクと剛直が震えて、溜まりに溜まった濁液が一気に噴き出した。
 ドビュルッ!ドクッ!ドクッ!ドクッ!!ドプッ!
 気の遠くなりそうな快感と共に、姉貴の口腔内にたっぷりと弁の壊れた水道の様に濁液をぶちまけた。
「んんんっ!!!」
 苦しそうな咽び。ゴクリ、と姉貴の喉が鳴る。
 ビュッビュッ、と漸くに、射精が止まった。ゆっくりと、姉貴の口から引き抜く。
「んっ…ぷ…」
 姉貴の唇からトロリと白いモノが漏れる。構わず、姉貴が再びゴクリと喉を鳴らした
「はぁ…ぁ…、濃いのが…こんなに…。明、溜まって…たんだ……」
 苦しげに息をついて、漏れた濁液を指先で再び口に含む。
「姉貴…何で……」
 姉貴の行動が、理解できなかった。
 H漫画とかでは良くあるが、実際に口の中に出された精液を飲むなんて、相当に嫌なコトじゃないのか。それなのに…。
「……飲んだ方が、男は嬉しいんでしょ…?」
 あっけらかんと、そんなコトを言う。
「いや、そりゃあ…嬉しい、けど―――」
 それでも、そんなに簡単に飲める物でも無いはずなのに。
 そう思うと…姉貴が余計に愛しく感じられた。
「………明、元気ね…」
「へ…?」
 姉貴の視線を辿ると、あんなにたっぷりと射精したにもかかわらず、依然と全く変わらぬ硬度で天を仰ぐそれが…。
「……まだ、足りない…みたいだ」
「足りないって…また、口でするの…?」
「まさか。今度は俺が姉貴にしてやる番、だろ?」
「えっ…?」
 呆ける姉貴を抱いて、無理矢理にベッドに倒れ込む。
「えっ、ちょっ…明っ!!」
「姉貴、暴れるなよ。痛くはしないから」
 初々しく抵抗する姉貴のズボンのベルトを外して、脱がせた。
「ま、待って!明、今は―――!」
 何故か、姉貴の抵抗がいつにもまして激しかった。その理由は多分…
「…へぇ、姉貴も…興奮してたんだ…」
「ばかっ、それは違っっ―――ひゃっっ!」
 姉貴の下着を、シミに沿って指でなぞる。それだけで、姉貴は体を震わせて大人しくなった。
「ひょっとして、…姉貴も溜まってた?」
 しゅっ、しゅっと下着の上から、姉貴の秘裂をまさぐる。あっという間に、シミが広がってくる。
「やっ…ぁ、だ、だめ……!」
 姉貴の顔が紅くなって、下着のシミはますます大きくなってくる。姉貴が抵抗をしないのを見計らって、下着を脱がした。
「姉貴の裸見るのも、久しぶりだな…」
 裸、と言っても上半身は全く脱がせていない。でも、下半身だけ脱がせるというのも、なんか…興奮、するかも…。
「……っ…、…」
 姉貴は頬を染めたまま、マグロのふりをしている。
 チラリ、チラリと様子をうかがうように、俺の方を時折見る。
 つまり、抵抗する気は無い、ということかな?
「じゃあ、遠慮無く」
 既に挿入しても何ら差し支えないほど姉貴のそこは潤っていたがそれでは面白くない。
 代わりに人差し指をつんと姉貴の腹の辺りに当てて、つつつと…。
「んっっ…」
 そのまま、ゆっくりと南下させる。姉貴の呼吸が昂るのを耳で感じながら、指を這わせる。
 ゆっくりと、徐々に。
 恥毛を撫でて、ぷっくりと勃った部分を態と避けて、トロトロに溢れているそこの表面だけをそっと撫でる。
「ぁ、やっ……」
 咄嗟に、足を閉じるような仕草。しかし俺が足の間に入っているのでそれは無理。
 人差し指をゆっくりと上下させる。割れ目に沿って、溢れた蜜だけに触れるような、優しすぎる強さで。
「んっ…ふぅ、…ふぅ……」
 手の甲に唇を押し当てて、喘ぎを押し殺す声。ジワリとどんどん蜜が溢れてくる。
 にゅりっ、と少しだけ割れ目に指を埋めるようにして、上下させる。
「んんんっっっ!!」
 ビクッ、と微かに腰を震わせる。ビュッ、とさらに溢れる。
「姉貴、いつもより全然濡れ方が凄い……」
「っっ…、」
 姉貴の顔が羞恥に染まる。さっきまでの意地悪っぽい顔も好きだけど、こういう顔も嫌いじゃないなと思う。
「あきら、早く……!」
 独り言かと思うほどに、小さな声で催促された。思わず微笑んでしまう。
 ちろりと、蜜を掬うように舌を這わせてみる。
「ぁ、ひゃんっっ!!」
 ビクッ、と腰を震わせる姉貴。ふぅふぅとさらに息が荒くなる。
 そのまま、態と音を立てて舐める。飢えた野良犬が地面に零れた牛乳を舐めるように、ぴちゃぴちゃと。
「ぁ、やっ、いやっ、…!」
 姉貴が咄嗟に、その両手で俺の頭を引きはがそうとする。当然、俺は両手で姉貴の太股を抱き込んでそれに抵抗する。
「あ、あきらっ、やっ…音、立てないで……!」
 切なげに、背を反らせて、懇願。
 こういうとき、トコトン意地悪してみたくなるのは…多分男の性ではないのか。いや、姉貴だってさっき虐めたくなるとか言ってたし。
「んっ、…!!」
 肺の中の空気を全部吐きだして、濡れそぼったそこに唇を当てて一気に吸い上げた。
 じゅるっ!じゅるるるるるるっ!!
「やっ、ぁんッ!!ぁ、ぁ、ぁッ……いやっ、いやぁぁっ!!」
 くしゃくしゃに、姉貴が俺の髪を掻きむしる。ちょっと痛い。
 仕返しに、一番敏感な所をちゅっ、と唇でやや強めに吸い上げた。
「ぃんんッ!!……ぁ、ふぁ……」
 はぁはぁと肩で息をする姉貴。体を桃色に染めて、瞳を潤ませて。
 さっきあんなに吸ったのに、姉貴のそこはもうビショビショに濡れそぼっている。
「今日の姉貴、いつもより数倍ヤラしいな…、やっぱり溜まってたんだ」
 くぱっ、と指で割れ目を開く。テラテラと光沢を放つ蜜でぐっしょりと濡れそぼった姉貴のそこを見ていると、何故か食欲にも似た衝動を覚えた。
 挿れたい…。その衝動が突き上げてくる。だが、我慢。
「あきら…、そんなっ……早…くっ!」
 会話にならない、言葉。
「何を…早く?」
 つん、と指先で淫核を突いて、意地悪く姉貴に尋ねる。
「っんぁッ!………ばかっ、分かってる…くせに…」
 ぷいと、ぶっきらぼうにそんな発言。
「姉貴、挿れて欲しい?」
「っっ………」
 微かに、控えめに、姉貴が頷く。でも、ダメだ。まだ挿れてやらない。もっともっと焦らしてやらないと。…意外に俺は執念深い性格なのかもしれない。
 剛直の代わりに、指の先をつぷりと埋めた。それだけで、トロリと蜜が溢れてくる。
「ぁ、っっ!」
 何とも物足りなさそうな、その声。
 指をもう少しだけ埋めて、中に溜まっている蜜を掻き出すようにして動かす。2本はダメだ、1本で焦らさないと。
「んっ、ふっぅ…ん、………」
 姉貴が恨みがましい目で、俺を見る。それでもダメだ。まだ目で訴えるくらいじゃ挿れてやらない。
 指も奥には入れない、入り口付近を浅く弄るだけ。徹底的に姉貴を焦らす。
「っっ…やッ…」
「……姉貴?」
 吐息混じりに、姉貴が声を出した。愛撫も、止める。
「指……嫌っ…、明のっ…で………!」
「俺のが…欲しい?」
 こくんと、頷く。勿論俺は、
「さて、どうしようかな?」
 姉貴に言われたコトを、そのまま返した。
「っっっっっ!!!」
 姉貴の顔が怒りと、それと焦りで染まる。いい顔だ。姉貴が言うとおり、もっと虐めたくなる…。
「っ…おね、がい…もう、我慢…できない、の…だからっっ!!」
 切羽詰まった声で姉貴が懇願する。切なげな、苦しそうな顔が最高に良かった。
「わかったよ、俺もそろそろ…我慢できないし…」
 姉貴の上に載るようにして、肉槍を濡れそぼった箇所に当てがう。ずぶり、と先端を埋めた。
「あっぃッ!?」
 ビクンッ!と、弓のように背を反らせる姉貴。可愛い…。
「はぁっ…ぁ、明…ゆっくり……っっ!」
 俺の首に手を絡めて、囁いてくる。だから態と、一気に貫いた。じゅぷっ!と溢れるような音がした。
「ぁっ、だ、だめっっっっ!!!!!」
 根本まで埋めた途端、ギュリと姉貴の中が締まった。いや、締まったのは姉貴の中だけじゃない、姉貴自身両腕で俺に抱きついてきて、
「ひっっくッ…ぃんッ!!」
 悲鳴めいた、声。同時に、姉貴の膣内が痙攣するようにビクビクと締め付けてくる。
「ぅ、ぁッ!!」
 気を抜くと射精してしまいそうだった。必死に、堪えた。
「ふ、ぁっ、ぁ……ゆっくりって…言った…のにっっ……」
 涙目で苦しそうに姉貴が呟いた。また、恨めしそうな視線を向けてくる。
「……もしかして、姉貴、挿れただけで…イッた?」
 かぁぁ、と可哀相なくらい、姉貴の顔が朱に染まった。図星だったようだ。
「あ、明が…焦らす…から…………っっ…」
 子供のように言い訳を並べる姉貴。可愛いと、思う。
「姉貴……」
 ぎゅっ、と強めに抱きしめてキスをした。
「んっ…ぁふ!」
 姉貴も積極的に舌を絡めてくる。ぴちゃくちゅと水音を立てて、たっぷりと唇を重ねる。
 同時に、ゆっくりと腰を動かす。ぴくっ、と姉貴が咽ぶ。
「ま、待って…、今は…動かさないでっっ!!」
 イッた直後は敏感になってるというやつだろうか。だがそれでも、俺がもう待てない。
 腰をゆっくりと引いて、一気に突き上げる!
「あっんんッ!!」
 いつもより数段大きな声で、喘ぐ姉貴。そんな姉貴の声がもっと聞きたくて、何度も肉槍を突き入れる。
 ぐちゅっ!にちゅっ!ぐちゅっ!
 淫湿な音が部屋中に響いて、それに負けないくらい姉貴が喘ぐ。
「ぁんッ!ぁ、ぁっ!あんっ!!んっ!」
 突き入れるたびにビクリと締め上げてくる、肉壁。
 姉貴の膣内はドロドロで、吸い付いてきて、擦れて―――!
「姉貴っっ!!」
 抱き上げて、向かい合うようにして姉貴のナカを突き上げる。俺は姉貴を抱きしめて、姉貴は俺を抱きしめる。
「ふぁッ…あきら…ぁッ!んっ…!」
 姉貴が吸い付くようにキスを求めてきた。勿論応じる、獣のように姉貴の唇を、舌を嬲った。
 ギシギシとベッドが軋みを上げる。姉貴も、俺の動きに合わせるように腰を使ってくる。
「あ、ねき……凄っっ…い!」
 姉貴とは何度も体を重ねたが、こんなにも積極的な姉貴は初めてだった。
 ギュウギュウと締め上げてきて、抱きついてきて、キスをしてきて…。
「はぁはぁっ…!」
 姉貴に負けないくらい、俺も激しく姉貴の膣内をかき回した。
 両手で姉貴の尻を持って、上下に揺さぶりながら突き上げる。
「ぁあッ!んぁッ…っっ…くぁッ!!」
 悦に入った声で、姉貴が鳴く。また姉貴の中がギュウと絡みついてくる。
「あ、きら……私が、上に…なる……っ」
 姉貴が囁いてきて、ドンと押し倒された。
 そのまま姉貴の手が胸板に乗ってきて、
「んっ…ぅ!」
 クイクイと姉貴が前後に腰を動かし始める。合わせて、俺もベッドのスプリングを利用して、姉貴を突き上げた。
「ぁ、んっ!あきらっ…ぁンッ!!」
 いつもとは違う、色っぽい声で、俺の名を呼ぶ。それだけで、ゾクゾクする!
「あね、き―――ッ!!」
 ゾクゾクが、どんどん腰に溜まっていく。早く、姉貴の中に出たいと騒ぎ出す。
「はぁっっ…ぁんっ!あきらっ…凄っ…いッ!…気持ち、いいっ…あんっ!!」
 姉貴が発情した雌猫の様な目で、俺を見る。自分で腰を振って、喘ぐ、いやらしい、姉貴。
 それはまるで俺が姉貴に犯されているような、そんな錯覚さえ覚える瞬間。
「っっ…姉貴ッ…もう、俺―――!」
 姉貴の腰を持って、俺も遮二無二突き上げる。姉貴の体が大きく上下に跳ねて、長い髪が舞う。
「ぁあッぁんんっ!!ぁんッ!…わたしも…ッ、あきらっ…一緒、にっっ!!」
 ギュウッと姉貴が締め上げてきて、そのままに前後に、上下に擦ってくる!
 っ…限界、がッ―――!
「くっ…ッ!!」
 どぷっ、と先端から濁液が溢れる。堰を切ったように、びゅくびゅくと続けて姉貴の膣内を汚していく。
「ふぁっ…!熱っっ…いっ!」
 姉貴が声を上げる、だが、それでも姉貴は腰を動かすのを止めない。射精中の剛直を、グリグリと捻ってくる!
「っっ…く、あッ!」
 射精の快感と、その最中に弄られる快感。溜まらず、背を逸らした。
「くっっ…ぅんっ!あきらっッ!あぁっっっッ!!!」
 ビクンと、姉貴が体を強ばらせる。途端、ギュゥと膣内が締まって、精液を催促するように、吸い付いてくる。
「ふぁっ…ぁ、ぁっ…ぁっ………」
 姉貴がぐったりと倒れ込んできた。
 ビクッ、ビクッ…と痙攣するように、熱い、滑った肉壁が絡みついてくる。
 それが、絶頂の余韻と相まって…なんとも…。
「姉貴……」
 姉貴の髪を撫でて、そっと唇を重ねた。激しいというのとは違う、優しいキスを。

「姉貴、今日はなんか…凄かったな」
 隣で添い寝する姉貴に、そっと囁く。
「…言わないでよ…ばかっ……」
 姉貴は顔を紅くして、拗ねたようにぷいとそっぽを向く。
 そんな姉貴が可愛くて、その頬に…そっとキスをした。

 ともかく、結果は出した。
 きっと楽しい夏休みが過ごせると、そう思ってた。

 

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