姉貴の部屋の前に立つ。
 何かの音楽が聞こえた。何の曲かは分からない。俺は邦楽を聞くが姉貴は洋楽を聴く。
 ポケットの上からナイフの膨らみをもう一度だけ確認してから、姉貴の部屋のドアノブを握った。ジットリと掌が汗ばんでるのが分かった。
 がちゃり、とドアノブを回し、開く。
「ん?明…?」
 驚いたような姉の顔。姉貴はベッドに寝そべり、雑誌を読んでいた様だ。
「あんたまだお風呂入ってなかったの?早く入りなさいよ、洗い物はあたしがやっとくから―――」
 立ち上がろうとする姉を無視して部屋に入る。そのまま、コンボを止めた。
「ちょっ…明!勝手に弄ら―――え…?」
 ナイフを抜き身のまま見せる。威嚇としての効果は十分だったのか、動きが一瞬止まる。
「座って」
 ナイフでベッドに座るように促した。姉貴は渋々それに従う。
「な、何よ…急に…。頭でも打ったの?」
 明るく誤魔化そうとする姉貴、だが声が震えている。
 それはそうだろう、突然弟がノックもせず部屋に入ってきて、しかもナイフを突きつけてくるのだから。
「姉貴、俺は今日までずっと…我慢してきたんだ」
「え…?…我慢って…何…を?」
「姉貴を犯すのを―――さ」
 驚くほど体が軽く動いた。あっけにとられている姉貴を尻目に、俺は飛びつくようにして姉貴をベッドに押し倒した。まだ乾ききっていない髪はふわりと石鹸の香りがした。
「ッっきゃッ!!こ、こらっ…明!何をっっ!!」
「五月蠅いッ、姉貴が悪いんだ…姉貴がいつも―――ッ!」
 姉貴が暴れる、だが予想の範囲内だ。姉貴の肌を傷つけないように、ナイフを首筋に突きつけた。
「ぇ…やッ…あ、あき…ら?」
「俺だって、こんなことしたくない。でも、姉貴と一緒になるにはコレしか方法がないんだよ!!」
 ハァハァ―――獣のような息づかいが聞こえた。それは俺の口から聞こえてくる音だった。
 体中の血がドクドクと沸き立っていた。こうして側で姉貴の匂いを嗅いでいるだけで射精してしまいそうだった。
「あ、明…何かの冗談…だよね?こんな……」
「冗談で…、こんなことするかよッ!」
 力任せに姉貴のパジャマを引きちぎる。ひっ、と姉貴が顔を引きつらせた。
 構わず、そのままブラも力任せにはぎ取る。ぷるっ、と姉貴の小振りな乳房が揺れる。
 美味そうな姉貴の乳房。
 ごくりっ…。大きく喉を鳴らして、生唾を飲んだ。
「あ、明、待って!!」
 咄嗟に胸元を隠す姉貴。その手首を掴み、無理矢理に広げる。
「何だよ…」
 自分でも驚くほどに低い声で姉貴の顔を見る。姉の顔は恐怖の為か、蒼白になっていた。
 その顔にゾクリと―――昂りが増す。
「明、あたしたち姉弟なんだよ?それなのにこんなコト…」
「関係無いだろ!俺は姉貴を抱きたいんだよ!!」
「ッあたしは嫌よッ!明、お願いだから落ち着いて―――」
「っっっっっっ黙れよッ!!」
 パァンッと手拍子の様な音が響いた。俺の右手には焼けるような痛み、姉貴の左頬も赤く腫れていた。
「あ、き、ら……?」
 姉貴は急に呆けたような声をだして、抵抗を止めた。好都合だった。
「はぁ…ぁ、姉貴が、暴れなきゃ…、乱暴は、しないッ…」
 呼吸が乱れていた、息も絶え絶えに言葉を吐く。
 苦しかった。
 体の内側から何か、熱いものが皮膚を突き破ってあふれ出てきそうだった。
「はぁはぁ…はぁ…はぁ……!」
 垂れた唾液がとろりと姉貴の胸に落ちた。そのまま―――しゃぶりつく。
「ッ…」
 呻くような姉貴の声。構わずに遮二無二姉貴の胸を嬲る。お世辞にも大きいとは言えないそのボリュームを食む。じゅるりと唾液を塗し、舌先で突起を嘗め回し、吸い上げる。
 …味はしない。
 代わりに昂りがどんどん増してくる。
「はぁ…ぁ」
 にゅぷりと糸を引きながら乳房から唇を離す。そのまま姉貴の唇を奪った。
「ん―――ッ!!」
 一瞬、抵抗するように歯を閉じた。それを無理矢理に舌で蹂躙する。
 まだ姉貴は分かっていない。もう後戻りできないところまできているというのに。
 今更些細な抵抗などで拒める様なことではない。―――右手を、パジャマの中、姉貴の下着の中に入れた。
「やッ…」
 ハッとしたように姉貴が体を起こす。肩を掴んで無理矢理にベッドにおしつけた。
「嫌ッ…あきら…それは、だめッ…やめて!」
「やめ、られるわけ、ない、だろッ!!」
 下着と、パジャマのズボンを掴み、膝まで一気に降ろす。その間に、体を割り込ませる。駄々っ子のように、姉貴が暴れる。
「嫌ッ!嫌ぁッ!明ぁ、やめて…明っっっ!!」
「黙れって言ってんだよッ!!!」
 パァン、と再び姉貴の頬を打つ。ジンと右掌が熱くなった。
「ッ…ぅぅっう…明ぁ…、なんで…」
 姉貴は泣いていた。そんな涙では俺は止まらない。姉貴の泣き顔を見ても昂りがおさまらない。
「はぁはぁ…はぁ…ぁ!」
 姉貴の股に手を這わせる。微かな湿り気はあるが濡れているという表現とはほど遠かった。
 ぬっ、と指を割れ目にそって這わせた。姉貴の体はまるで拒否の意を示すかのように濡れてこない。
「なんだよッ!なんで濡れてこないんだよ!!」
 無理矢理に割れ目に指を差し込み、穴を探った。くっ…と姉貴の顔が苦痛に歪んだ。
「痛ッ…!」
 奥へと通じるそこに無理矢理に指をねじ込もうとした。姉貴が足を閉じるような仕草をする。
「……………っ……」
 もどかしかった。今すぐ、今すぐ姉貴の中に俺自身をぶち込んで暴れたかった。姉貴の膣内を俺の精液で無茶苦茶に汚してやりたかった。
 指を一旦抜く、ぺろりと舐める。牝の匂い、女の味がした。
 ちゅぷと指を咥え、たっぷりと唾液を塗し、吸った。
「やッ………明ッ…!」
 姉貴が一瞬抵抗をしようとする、それよりも早く姉貴の秘裂に吸い付く。
 じゅるり、驚くほど大量の唾液が唾液腺から分泌された。それらを舌にのせ、姉貴自身をたっぷりと舐めあげる。
「んっっっ……」
 微かだが、姉貴が甘い声をあげた。感じている、姉貴が気持ちいいと思っている―――遮二無二に舌を動かした。
「じゅるっ、ん、ぷぁ。んっ、じゅるるっじゅるッ!」
 獣のように姉貴のそこを舐め上げた。
 フワリと漂う牝の香りがさらに俺を興奮させた。
 徐々に、舌先になにか唾液とは違う液体が絡みついてくる。
 姉貴自身の蜜だった。
「ん、ッ…ぁ、ぁ…」
 姉貴の荒い息づかいが聞こえた。
 もう大丈夫だ。もう挿れても大丈夫だ。そんなことを囁く誰かの声。
 姉貴自身も大分潤っている、ぬらりと光沢を放つ恥蜜をトロりと滲ませている。
 俺自身も、もう、限界、だった。
「っ…は―――ぁッ」
 ハーフズボンごとトランクスを降ろす。哮った肉槍を解放する。
 ギンと天を仰ぐ肉の塊は見たこともないほど膨れあがり、先端に透明な液を滲ませていた。
「っっ…明…」
 姉貴は抵抗しなかった。観念したような声で俺の名を呼んだ。
 俺は肉色の凶器を姉貴自身に突きつける。
 姉貴が瞼を閉じる。ベッドのシーツをギュウと握りしめる。
「姉貴ッ……ッ!」
 ず、と先端を姉貴の中に埋める。ギシリと何かが軋むような感触。
 まだ愛撫が不十分だったのか、でももう止まらない。止められない!
「っ…ぅ…やッ、い、痛ッ…明、痛ぃいっ!!」
 暴れる姉貴の肩をベッドに押さえつけ、無理矢理に腰を突き出す。
 中途、先端に何か抵抗を感じた。姉貴は初めてだった。
「、は、ははっ…!」
 ふいに、笑いがこみ上げた。
 姉貴は初めて、俺が姉貴の初めての相手。
 俺が初めて、姉貴を汚せる―――その快感ッ!
「あ、ッ…ぎぃッ!!」
 ズンと肉槍を押し込む。姉貴が悲鳴を上げ、俺の背中に爪を立てた。
 ゾクリと背筋が冷えるほど姉貴の膣内は深かった。根本まで埋まった肉槍がギュリと肉壁に締め上げられる。
「か…はッ!」
 もう―――限界だった。
 どく、んッ!!!熱い滾りが腰に集まってくる。それを姉貴の奥に一気に吐きだす。
「ひッ……!!」
 姉貴が目を見開いて、怯えるような顔で俺を見た。
 構わず、俺は自らの鬱積そのもののような白濁を姉貴のもっとも深い場所にぶちまけ続けた。
 俺は、姉貴の膣内に射精している!俺が、姉貴を犯している!

 ―――もう、止まらない!!


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