採算がすべての世界を越える

「建てる」「住み方を変える」ということは、どんな場合でも、最後には考え抜いたイメージを可視化する(図面にする=スケッチ、模型、CGへも)ということだ、とは考えてみたことがお在りでしょうか。 
予算問題、法規制、融資や補助などの問い合わせ、耐震防災問題、家族事情など、建てる、住み方を変えるにはいろいろ問題があって、それらを調整しつつ「図面に落ち着かせる」ことになります。
建設会社、ハウスメーカー、大手工務店、どれを取っても、大勢で取り掛かる知恵の蓄積があり、教えて頂くことも大切です。ただ、営業・間接人件費や宣伝費、維持費などの経費を浮かせるために、大きくなるほど顧客の事情以上に「自社内都合」があります。相談事も、調整している間に序々に自社都合に絡め込めざるを得ません。ですから、あまりに変形した土地での設計とか、センスに関わる複雑な要求は避けたいでしょう。そこにあるのは結局、事業の採算がすべてです。
人間はたいして変わらない。基本的なパターンに思いによる変化をつければ、それに合わせて住んでいけるのだ、という考えがこれに合致してきます。こうして図面は、上記の自社コスト計算による標準、あるいは特殊パターンの組み換えで可能となります。
当事務所は、これで満足という方のご相談は難しいかもしれません。

設計能力と人格の信頼を頼りに計算する

そのような経済ルールに乗っていないのが私たちです。
何も、どこにも拘りを持たずに、信頼が続く限り建てる方の事情や希望を最後まで聞き、実現に近づけ、それを「図面に落とし」、施工会社への監督役もやるのが、「ある種(一般的には独立系)の建築家」です。そこでは「建てる」ことは予算問題ではありますが、おカネの都合だけでもなくなります。
ここが問題です。この経済性一辺倒の社会にあって、経済以上の問題だと言うのですから。しかもその上で、計算がしっかりしないと仕事にならないことも十分承知です。そこでこの後出てくる「MAX1%の重み」も提案させて頂くことにもつながります。それだけに相互の金銭事情を越えた信頼が絶対の条件となります。
建築家でも個人能力では全能ではないために、予算計画や技術面で手に負えないこともありますが、それらは専門化された予算計画や法解釈、技術情報などとして入手や協力受けが可能です。
「図面に落とす」ことでさえ、それ自体なら簡単な時代になりました。
それらの情報を検討して、生身の人間の生活習慣や家族事情を含め、「諸状を読み込んでスケッチから図面に落とす」ところに、ある種の建築家がもっとも得意とし、他の追従を許さない部分があります。それが判っていただける建主様のご相談を期待します。(従って、この考え方は「リニューアル」にも通用します。後段に説明あり)。
そのために、いろいろなケースがあるでしょうが、当事務所は次のように、「MAX1%相談」を提案しております。この相談は「設計内容」への本質的な踏み込みを行うものですが、相互の信頼感を築く必要からも行われると見てよいでしょう。

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