研究会レポート
2025年 第4回研究会
2025.05.25.開催
講師:宮原 英梨子先生
先生による参考花

【瓶花・直立型】 瓶花基本花器
リアトリス・中菊

【花 奏】
丹頂アリアム・ひまわり・アルストロメリア・レザーファン
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初等科
主枝の花菖蒲を挿したら、あと1本は少し低く挿す。葉に長短をつけて花の前後に添える。客枝の芍薬は必ず足元に葉を添えることが重要。
花材:花菖蒲(花2、葉3)、芍薬2
いけ方:たてるかたち(基本)
花器: エンジェル𠮷川 知佳子 さんの作品
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本 科
丹頂アリウムの動きの面白さを見ながら、1本1本の動きがかぶらないように丁寧に見せる。客枝はばらの表情を見ながら挿し、足元に必ず葉を添えること。
花材:丹頂アリウム3、ばら2
いけ方:かたむけるかたち(応用)
花器:半円花器天野 茜さんの作品
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師範1
花留めはほどよい大きさのものを使うと、余分な葉を入れ過ぎなくてよい。グラジオラスには必ず葉を添える。ひまわりは花の表情を活かしながら挿す。全体的に間を意識しながら仕上げる。
花材:グラジオラス3、中ひまわり3、レザーファン2
いけ方:ならぶかたち
花器:新様式花器早福 礼子さんの作品
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師範2
主枝の長さは、丹頂アリウムの動きや全体のボリュームを見ながら決める。主枝・副枝をしっかりと左右に開くこと。客枝のひまわりは花が上を向くよう挿し、レザーファンは左右への動きも意識する。
花材:丹頂アリウム3、中ひまわり2、レザーファン2
いけ方:ひらくかたち
花器:プリンセス -
准教授
そけいはしっかりとしたものを選び、葉や花の整理もしながら挿す。仕上げのとき、主枝と客枝の傾斜角度を確認すること。
花器:そけい、あざみ3
いけ方:盛花 傾斜型
花器:小判 -
4 級
リアトリスはしっかりとしたものを主枝に選び、主枝・副枝の挿し位置は基本に沿って挿すこと。中菊は葉の整理をするが、欲しいところの葉まで取り除かないこと。
花材:リアトリス5、中菊3
いけ方:盛花 直立型
花器:丸水盤 -
3 級
主枝の長さは、丹頂アリウムの動きや全体のボリュームを見ながら決める。主枝・副枝をしっかりと左右に開くこと。客枝のひまわりは花が上を向くよう挿し、レザーファンは左右への動きも意識する。
花材:ガーベラ3、アルストロメリア1、レザーファン2、かすみ草少々
いけ方:まわるかたち
花器:まどか山本 伸枝 さんの作品
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2 脇
様式集成で決まりごとをしっかりと理解すること。夏の旺盛な姿を表現するため、主株と客株の一番前は葉を前傾させ、一番後ろの葉は後ろに倒す。2枚組の葉は春よりも差をつける。
花材:燕子花5株 夏の挿法
いけ方:写景盛花様式本位
花器:丸水盤 -
2 級
燕子花の後ろに葉を置くと花が綺麗に見える。鳴子百合は左右を連携するように挿す。間を意識すること。燕子花の足元の花留めが見えないように工夫する。
花材:燕子花(花3、葉7)、あざみ3、鳴子百合5
いけ方:琳派調いけばな
花器:小判2個北舛 美弥 さんの作品
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1 脇
花菖蒲の最前列は3枚組にする。自然組がなければ組み直しをしても良い。花菖蒲の前・左右を取り囲むように、葉に長短をつけながら勢いよく立ち上がるように挿し添える。いぼたの前は水が見えないように注意する。
花材:花菖蒲(花3 葉7)、いぼた、撫子3
いけ方:色彩盛花様式本位
花器:丸水盤 -
1級B
丹頂アリウムの動きの面白さを活かしながら、主枝・副枝としっかり左右にひらく。客枝のひまわりは花の表情を見て挿し、葉は必要な部分を活かすとよい。擬宝珠はバランスをとりながら3枚挿す。
花材:丹頂アリウム5、中ひまわり3、擬宝珠3
いけ方:ひらくかたち
花器:あすか瀬尾 京子 さんの作品
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1級A
玉しだの花留めは中心線上に置く。長くなりすぎると散漫に見えるので注意する。株全体が前傾するように葉を挿し添える。カーネーションは直立型なのであまり高くしない。
花材:玉しだ11、カーネーション3、小菊3
いけ方:色彩盛花様式本位
花器:丸水盤
2025年 第2回研究会
2025.03.23.開催
講師:原田 亜希子先生
先生による参考花

【色彩盛花 多種挿し】 まどか
花材:芽出し木苺、チューリップ2色、スイートピー、菜の花

【琳派調いけばな】 扇面花器
花材:啓翁桜、藪椿、日蔭蔓
先生の講評と代表作品
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初等科
主枝はアイリスの伸びやかな姿を活かす。客枝はスイートピー・アイリスどちらでも構わないが、アイリスの立ち上がる姿を見せるなら中間枝がよいと思う。アイリスの葉は立体的に挿し添えること。スイートピーは色の分量を見ながら挿す。
花材:アイリス 2、スイトピー 3
いけ方:たてるかたち(基本)
花器:プリンセス山田 徳子さんの作品
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初等科
※同前
西平 美鈴さんの作品
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本科
芽出し木苺は葉を整理し、動きを見て傾ける方向を決める。菜の花は黄色の分量を上手に活かし、葉を挿し添えて足元を締める。
花材:芽出し木苺 3、菜の花 2
いけ方:かたむけるかたち(基本)
花器:プリンセス天野 茜さんの作品
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師範1
アイリスは副枝が主枝より必ず左に出ていること。葉の動きを活かす。菜の花は高低差をつけながら葉を添えていける。
花材:アイリス 3、菜の花 3
いけ方:盛花直立型
花器:小判型水盤太尾田 敬子さんの作品
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師範2
中間高の芽出し木苺は軽めの枝を立ち上げる。客枝の前傾と振り出し角度を直立型と混同しないように。葉も入れ過ぎないように注意する。
花材:芽出し木苺 3、チューリップ 3
いけ方:盛花傾斜型
花器:小判型水盤冨川 章子さんの作品
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准教
桜は5本で構成するが、付き枝を活かしてもよい。菜の花は、花の分量や表情を活かし、足元に葉を挿し添える。
啓翁桜、菜の花 3
いけ方:盛花直立型
花器:丸水盤倉中 文子さんの作品
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4級
主・副・客の立体的な交差美を見せる。主枝はあまり長くしない。オクロレウカとアイリスは、少し距離を置きながら交差させる。アルストロメリアは淡い色なので輪数が多めでもよかったが、濃い色の場合は入れ込み過ぎないこと。
花材:オクロレウカ 2、アイリス 2、レザーファン 1、アルストロメリア 1
いけ方:花奏
花器:まどか佐々木 芳翠さんの作品
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3級
チューリップも麦も役枝になり得る。麦を主枝・副枝とし、チューリップを客枝としてもよかった。主枝・副枝・客枝の頂点が不等辺三角形に見えるようにいけるとバランスがよい。スイートピーは高低差をつけながらいける。
花材:チューリップ 3、スイトピー 5、麦 7
いけ方:ならぶかたち
花器:新様式花器砂本 慶子さんの作品
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2脇
桜を主枝、副枝、中間で入れたあと、アイリスを縦に2本挿すが2本が並ばないようい注意し、葉の動きを活かしながら立体的にいける。
客枝の菜の花は、花の分量や花の表情を活かし、葉を挿し添えて全体を締める。
花材:啓翁桜、アイリス 2、菜の花 3
いけ方:盛花直立型
花器:丸水盤河上 喜春さんの作品
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2級
主枝の芽出し木苺は水に映る姿の美しいものを選ぶ。客枝はレザーファンでもストックでも構わないが、主枝よりも客枝の方が高い位置づけとなる。主枝、副枝、客枝がはっきりと分かるようにいけること。
花材:芽出し木苺、枝ストック 2、レザーファン 3
いけ方:盛花観水型
花器:丸水盤 -
1脇
ミリオグラタスを入れすぎないように注意する。スイートピーは2色を使いわけて高低差をつけながら挿す。かすみ草はグリーンの葉の上に置くことで、白色の花がいきてくる。詰め込み過ぎずさらっと入れる。
花材:チューリップ 3、スイトピー(2色)5、かすみ草少々、アスパラガス・ミリオグラダス少々
いけ方:まわるかたち
花器:まどか貞国 光桜さんの作品
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1級B
麦はほぼ同じ高さで成長していくが、いける際はある程度の高低差が必要。立ちぎみにいける。主枝のグループ、副枝のグループと株状にして見せること。穂は今から出てくるような麦として取り除いて見せることもある。出かかっているものはあまり高い位置では使わない。主脇の菜の花の辺りの日蔭は地面としてしっかりと敷く。
花材:麦 11、菜の花 3、日蔭(持参)
いけ方:写景盛花様式本位
花器:丸水盤岡 宏泉さんの作品
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1級A
桜は花の整理をしながらメリハリをつけて骨格をとる。椿は入れ込み過ぎず立体的にいける。花は色彩的に強くなりがちなため控えめに見せる。しゃがは風が吹いてきた様をいける。
花材:啓翁桜、藪椿、ぜんまい 3、しゃが 3
いけ方:写景盛花自然本位
花器:丸水盤八島 豊知さんの作品
2025年 専門教授者研究会(第1回)
2025.03.02.開催 講師:森野 淳先生先生による参考花

【写景盛花様式本位】
花材:啓翁桜、菜の花、立日蔭
2025年 特別研究会(第1回)
2025.01.26.開催
講師:野﨑祥平先生
先生による参考花


【ひらくかたち】 ガラスコンポート
花材:フリージア、ドラセナゴッドセフィアナ、
ガーベラ、スイトピー
【写景盛花自然本位】 砥部水盤
花材:はんの木、しゃが、枯れ薄、
菜の花、ぜんまい
先生の講評と代表作品
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初等科
初等科~4級は同じ花材で生け込みました。
花材:カラー 2、スイートピー 3、ドラセナ・ゴッドセフィアナ 3
【たてるかたち】
・カラーは2本が対応するようにいける。寸法は緊張感のある長さにすること。
・スイートピーは3本目をどこに入れるのかが大事。2本に対して3本目を動かすとよい。
・ゴッドセフィアーナは面の色を意識しながら、カラーに対してバランスよく挿す。
・足元が広がらないように締めて挿すこと。小林 夏さんの作品
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准教
初等科~4級は同じ花材で生け込みました。
花材:カラー 2、スイートピー 3、ドラセナ・ゴッドセフィアナ 3
【かたむけるかたち】
主材はカラーでもゴッドセフィアーナにしてもよい。
カラーを主枝にする場合は2本が対応するようにいける。上杉 栞さんの作品
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1脇
3級~1脇は同じ花材で生け込みました。
花材:さんしゅゆ、アイリス 2、スイートピー
【瓶花】
・さんしゅゆはゴミっぽく見えないよう、小枝を整理する。
・足元はスイートピーで締める方がよかった。1本は動きを見せる。
・アイリスは葉をいかしながら添えること。
・さんしゅゆの枝ぶりだけではなく、全体をどう美しくまとめるかが重要。藤岡 桂子さんの作品
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1脇
3級~1脇は同じ花材で生け込みました。
花材:さんしゅゆ、アイリス 2、スイートピー中嶋 豊恵さんの作品
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1級A
1級B~1級Aは同じ花材を生け込みました。
花材:桜、透かし百合 2、しゃが 3
【瓶 花】
・桜は透かし百合としゃがの長さに負けない構成が必要。
・桜の小枝の整理をし、開花した花が口元にあると全体が締まる。
・透かし百合は固い蕾・葉を整理し、色づいた蕾をいかす。
・しゃがは1枚葉くを高く、線の動きや面を意識しながらいける。中原 豊恵さんの作品
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1級A
1級B~1級Aは同じ花材を生け込みました。
花材:桜、透かし百合 2、しゃが 3沖田 耕喜さんの作品