突撃インタビュー
『開発室にコンニチワ 偏読日記/4万ヒット記念企画(仮題)編』
今回の突撃インタビューは「偏読日記」さん。
ブランドデビュー作「4万ヒット記念企画(仮題)」を開発中のところにお邪魔させていただきました〜
インタビューに答えてくださったのはシナリオライターのa-parkさんとプロデューサー兼ディレクターのコウさん。
ブランド設立のきっかけから作品のみどころまで熱く語ってくれました。
それでは、インタビューをどうぞ〜
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お話を訊いたスタッフ |
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ディレクター&プロデューサー:
コウ さん |
曲者ぞろいのスタッフをまとめるのに日夜 苦心中のディレクター兼プロデューサー。
お陰で今回の開発で3キロ減量する羽目に。 | |
シナリオライター : a-parkさん
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ミリタリーに造詣の深い異色シナリオライター。 今作では初挑戦となる学園もので 今までとの作風の違いに苦労したとか。 | | |
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−まず、ブランド設立のきっかけについて教えてください。
a-parkさん(以下 a):学生時代にゲームとは全然関係のないサークルに居たのですが、そこで私の他数人ゲーム好きが居ていろいろ話しているうちに「サークル作ろう!!」ということになってそのメンバーでいつのまにやら同人サークル作ってたんですよ。
そしてしばらく同人の方で活動していたのですが、どうせなら本格的にやろうということでブランド立ち上げとなりました。
コウさん(以下 コ):私とa-parkが出会ったのもそのサークルですね。
簡単に立ち上げたように言ってますがごたごたの一切を私が引き受けてるからそんな事いえるんですよ(笑)
−なるほど。ところで「偏読日記」というブランド名に何か由来があったりするのですか?一風変わったネーミングに思えるのですが。
a:ああ、それは…… 同人サークル時代からこの名前なんですが、恥ずかしながら私が以前運営していた書評サイトがあったんですがそこから名づけさせてもらいました。
コ:なので特に深い意味はないんですが強いて言えば、いろんな意味で「偏った」作品だと言う評価を受けることが同人時代多かったのでこれからもその路線を踏襲しようというブランドとしての方針の表れですね。
…ごめんなさいこじつけです(笑)
−(笑)
では、次にデビュー作となる「4万ヒット記念企画(仮題)」の企画コンセプトについて教えてください。
「偏った」作品を作る路線で行くと言われる割に「学園ラブコメ萌え萌えアドベンチャー」と銘打ったりとずいぶんと直球のように思われるのですが?
a:ブランド立ち上げ時に私が「彗星夜襲隊」(注1)ネタとか634空(注2)ネタを提案したのですがプロデューサー以下スタッフの猛反対に逢いまして。
「そんなミリタリー臭いエロゲー誰が買うんだよ?!」って(笑)
その後皆で企画を出し合ううちに出来上がってきたのが今回の作品ですね。
コ:そりゃ反対しますって。
今回からうちは商業メーカーとなるわけですが、やはり同人と商業の違うところは自分の好きなことばかりやっているわけには行かないということですね。
ある程度は市場の要求を満たしつつ、自分達の求める方向性を盛り込むことができる企画ということでこのようになりました。
それと、実はいままで真っ当な「学園もの」というのを作ったことがなかったので作風を広げようというのもありますね。
a:お陰で初めは書きにくいったらありゃしなかったですよ。
−つまり、一見ありがちなように見えて実は一癖あるということですか?
コ:そういうことになりますね。
a-parkも含めてうちのスタッフ達はほうっておくととんでもない方向に走りがちなので、それをある程度セーブしつつ自分達の色を出すのがなかなか難しかったです。
a:内容紹介ページの「…それだけじゃないんだけどね」にご期待ください。
−ということは、街で倒れている絵里を拾った(?)ら主人公の気に入った彼女が学園に転校なんてベタベタのシチュエーションにも 裏があると?
a:裏というほどでもないですが一応それを可能にするだけの裏づけはありますよ。まぁゲームなので結構トンデモ系ですが(笑)
コ:拾ったというより食べ物あげたらなつかれたって感じですね、絵里は。
−裏があるといえばキャラ設定で綾の「家族と上手くいっていない」、あやめの「自己嫌悪のかたまり」、涼子の「良い子を保つことにストレス〜」というくだりから予想するに実は鬱展開があったりしますか?
a:それについてはノーコメントで、と言いたいところですが少しだけ答えさせてもらうと、毎日面白おかしく生きているだけの人間ではキャラクターとしての深みが足りなくなってしまうわけでして。
コ:「とりあえず鬱展開入れとけばいいや」といわんばかりの前半コメディ、後半シリアスなそこらのゲームとは一風変わったものを作れたと思っています。
いままで「学園もの」に手を出したことが無い我々からこそ経験に縛られず自由な発想で出来ましたね。
−次に、この「4万ヒット記念企画」でここは他のゲームには負けない!というところがあれば教えてください。
コ:今までのインタビューでさんざん実は裏があるなんて言っておいてなんですが、単純に萌えゲーとしても相当なレベルに達しているんじゃないかと個人的には思っているのでそこは売りですね。
同人時代のうちの作風になじまなかった人でも楽しめるのではないかと。
−「学園ラブコメ萌え萌えアドベンチャー」の名は伊達でない、というわけですか?
a:魂削ってシナリオ書きましたよ(笑)
コ:それと、うちは伝統的に演出重視で今まで来ているので今回も演出にはかなり力を入れています。
作品紹介のところで画面エフェクトと小窓CGが紹介されていますが、これ以外にもあっと驚く演出を用意しているのでご期待ください。
−どんな演出が用意されているのか今から楽しみですね。
では、開発中に起きた面白いエピソードなどがあればお話ください。
a:面白い、かどうかは微妙ですが先ほど言ったように企画会議で学園ものを作ると決まった後、ある日出勤してきたら私の机の上に学園ものの18禁ゲーム、漫画、アニメが山と積まれていて驚いたことがありましたね。
コ:お前これやって勉強しろと。戦史書ばっか読んでるんじゃねぇよと(笑)
a:いやぁ、あれはいろんな意味で勉強になりましたよ(笑)
コ:他にはキャラデザの際に絵里の髪の色についてだけで3時間くらい議論したこともありましたね。
「俺は緑がいい!」「いや青だろ!」って。
a:デザインラフはあっという間に上がってきたのに色決まるまでやたら時間かかりましたよあの時は。
−いろいろと激論を戦わせていたようですね(笑)
さていよいよ通販予約等も開始され、発売が待ち遠しい雰囲気になって参りました「4万ヒット記念企画」ですが、現在のお気持ちはいかがでしょうか!?
コ:いよいよ、ということで結構緊張しています。
商業としては初めての作品なのでユーザーの皆さんにどう受け止められるかが楽しみでもあり、また心配でもありますね。
a:丹精込めて育てた娘達を嫁に出す気分ですね。
今回シナリオを執筆していて自分でキャラたちに萌えてくるくらいだったので、皆さんともこの気持ちを分かち合えれば幸いです。
−ありがとうございました。最後に偏読日記さんのファンの方々に、
メッセージをお願いいたします!!
コ:これからも「偏った」作品作りに精を出していくつもりなので、昔からのファンも、今作で初めてうちを知る人も、商業メーカーになった偏読日記に注目していてください。
a:これからは作風の幅を広げ、よりいっそう多くのユーザーさんに受け入れられるものを作っていこうと思うのでどうぞよろしくお願いします。
ありがとうございました!!
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注1:渡辺洋二氏著「彗星夜襲隊―特攻拒否の異色集団」
注2:水上爆撃機『瑞雲』を運用した旧日本海軍第634航空隊 詳しくはこちら
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