マサラ日記     previous«  »next

7月29日(土)           

 朝、納豆をかきまぜ、さらに塩を入れてミックス、それをご飯にかけて驚いた。米がタイのジャスミンライスだったのだ。

 ところがこれが意外にもよく合う。ふつうの長粒米やバスマティライスだと違和感があるだろうが、炊飯器で炊いたタイのジャスミンライスだとパラパラの中にも適度にモチモチしていて、納豆と相性良しである。ご飯と納豆の絡みが絶妙だし、香りも予想外に気にならない。

 ところで「長粒米=バスマティライスという呼び名」と解釈している人がよくいるが、これは間違い。バスマティライスは細長くてビリヤニやプラオに好適なインドやパキスタン産の長粒米の一種であるが、インディカ米(長粒米)全体の総称ではない。

 昼、タイの鶏肉ダシの炊き込みご飯カオマンガイを食べる。長粒米のおいしさが実感できるメニューで私は好きだ。こういう料理はやっぱりインディカ米で楽しみたい。
 ニクニクなメニューなので、しょっちゅう食べるわけではないが、シンプルな中にうまみがギュッと凝縮されたようなところがあって、惹かれる。
 写真にはないが、生のニンニク、ショウガ、タオチオ、ライム汁などでつくるタレがこれまたおいしい。

 同じようなメニューをインド人が考えるとビリヤニになる。
 タイのカオマンガイが中国料理との関連を考えさせられるのと対照的に、ビリヤニは中央アジアやペルシャ、中近東とのリンクを感じさせる。
 
 ビリヤニといえば、月曜日、とある雑誌での撮影を予定している。どのように仕上げて、どう撮っていただくか、今から楽しみだ。
 
★日記を書いているときのBGM:海賊盤CD『GREAFUL DEAD AND DUANE ALLMAN』。フィルモアでの1971年のライヴ。音はわるいが、中味は良い。