マサラ日記     previous«  »next

7月28日(金)           

 朝から仕事で高田馬場へ。

 昼、心の故郷のひとつ、「鳥やす」支店の前を通りかかる。ここは老舗の激安焼き鳥屋だが、現在はランチもやっているのだ。25年ほど前、週1回以上行っていた頃は夜のみの営業だった。時代の変遷を感じる。

 
 実は3年ほど前、ここのランチを食べたことがある(もつ煮定食490円。安いな)。早稲田の学生やサラリーマンやらで店内満員だったが、私は居心地がわるかった。味はともかく、「ここは夜飲むところ」という意識が染みついており、何とも妙な気分になった。

 本日も鳥やすは通りすぎ、近くのネパール・インド料理店でランチ。
 以前、YETIという店だったはずだが、店名とメニューが以前とは違う。目黒にあるネパール・インド料理店の支店になったようだ。

 ネパールの調理人は日本人並みに器用かつ勤勉なことが多い。だから本場インド、特に北インドでは地元のレストランでよく働いている。私もネパールの方がやっている日本の店は、たいていインド料理、ネパール料理ともきちんとしていると考えている。

 一方、ネパールの人が日本でやっているインドレストランには、どういうわけかポークカレーのあることが多い。このことがインド人客を遠のかせることになっているし、インドの料理人にいわせると「彼らは違う」というコメントになる。私もポークはなしの方がいいと思っている。この店にはポークがある。

 私が頼んだのはお好みのカレーがふたつとチベット風の蒸した軽食モモのついたCセット(950円)。ナーンかライスが食べ放題でミニサラダ、デザート、チャイなどのドリンクがつく。
 左は野菜(グラインドしたタマネギとトマト、ヨーグルト、生クリーム、カシューナッツのペーストという典型的北インドのレストラン式グレービー)、右はダール(マスル・ダール)。どちらもわるくはないが平凡な出来映え。私はYETIの方が好きだ。
 わけぎみたいな小ネギをのせるのはやめていだきたい。香菜をのせられないのならば、何もなし。これが基本だろう。

 中味はマトンの挽き肉だというモモ。その割に羊の香りがしない。小岩サンサールなどの方がおいしい。これには小ネギがよく合うが、それでもやはり香菜のみじん切りにしてほしい。

 ナーンは小さく、おそらく120グラム程度のドウ(生地の固まり)を使用している。女性でもお代わりしたくなるだろう。

 以前のYETIは雰囲気のあるなかなかいい店だったが、今回の方がすべてにおいて「ふつう」だ。またいい店がひとつなくなったということか。

 夜、帰宅直後日本テレビの「ぐるナイ」を観たら、dancyuにも出ていた南インド料理店が出ていた。
「激辛、南インド料理」というキャプション(番組コーナーの説明)も。南インド料理の認知度がこのところ上がっている一例か。

★日記を書いているときのBGM:エルモア・ジェイムス、ジョン・ブリムのカップリングCD『Whose Muddy Shoes』。オリジナルは私が中学2年の頃、生まれて初めて買ったブルースのレコード。以来、ずっと愛聴盤だ。ちなみに1曲目はヴァン・ヘイレンのデビューアルバムにヘビーなアレンジでカバーされているし、ほかの曲もクラプトンほか大勢がカバーしている。