マサラ日記     previous«  »next

11月23日(水)

 日本は勤労感謝の日。この祭日の意味はどうあれ、いまだ下がらぬ失業率の中、仕事があることだけでも感謝しなくてはならないだろう。
 
 締め切り間近の原稿があることもあり、1日家ですごす。

 夜になって、ひさびさインド料理。肌寒くなって鍋だ何だといいつつも、戻ってくるのは結局ココという感じだ。
 で。メニューは「レバーフライ」(鶏レバーのスパイス炒め。フライというのはdeep fryではなくstir fryだ。インドでもよく使う)、「さんまのスパイス焼き」(さんまにターメリック、カイエン・ペパー、しょうがとにんにくのすりおろし、塩、レモンをこすりつけ、ガスレンジの魚焼きグリルで焼く)、「オニオン・アチャール」(たまねぎスライスに香菜、きゅうりなどを和え込み、塩、レモン、カイエン・ペパーで味つけ)、それに「ナーン」と「ガーリック・ナーン」(どちらも近くのインド料理店でテイクアウト)。なんとなくイスラーム的な食卓となった。

 さんまのグリルは、当サイトに基本のレシピを載せておいたやつだ。レバーフライは『カレーな薬膳』のレシピをちょっとアレンジしたもの。どちらもかんたんなので、気軽にお試しいただけるはず。
 ナーンとガーリックナーン双方で、これら2品を味わうと、やはりプレーンなナーンの方が相性がいい。ガーリックナーンでは、にんにくの風味が料理の味とぶつかってイマイチなのだった。

 肉料理のつけあわせに「アチャール」は役に立つ(余談だが、マンゴーやチリ、ライムをオイル漬けにしたピックルのことも、北インドやパキスタンなどでは「アチャール」ということがある。今日の場合は、たまねぎをメインとした生野菜サラダのようなもののことを指す)。血液サラサラの効果がある生たまねぎは、肉のカレーや炒めもの、焼きものによく合うこと、この上ない。インドから中近東、トルコ、北アフリカなどのイスラーム圏ではよくこうしたコンビネーションで食事を楽しむが、実に理にかなっている感じ。経験側から出た生活の知恵だろうか。

(日記を書いているときのBGM:PUBLIC IMAGE LIMITEDのアルバム「9」。1989年の作品だが、ぜんぜん古くない。ジョニー・ロットン改めジョン・ライドンは、やはり才能がある)