1月21日(金)
身内の話で恐縮だが、チェンナイにいるつれあいが1月12日に当地で公演を行い、そのレビューが南インド最大のカバー率を誇る日刊紙『THE HINDU』の文化芸能欄に掲載された。これは素直に喜びたい。
同紙では、毎週金曜日に「ENTERTAINMENT」という特集ページをフィーチュアしている。日本でいうところの「文化芸能欄」といえばいいだろうか。
「ムトゥ 踊るマハラジャ」で日本でも有名なラジニカーントの新作が紹介されることもあれば、ラヴィ・シャンカールによるスペシャルコンサートのレビューが載ったりする。硬軟織り交ぜられているが、硬というか芸術色の高いものの登場頻度が高いように思われる。
こういうインドの英字紙を読むと、文化欄に限らず、やたら難しい英単語がよく出てくる。辞書を引くと「古語」という注釈がついていたりして、かなり手ごわい。
そんなわけで、インド人インテリの英語力はすごいなあと感服していたら、以前、同世代で大学卒の南インド人女性と話したとき、「THE HINDUのことばは難しくて、インド人もよく辞書を引きつつ読んでいる」といわれホッとした記憶がある。
とにかくいえるのは、インド人の英語に慣れると米英の英語がわからなくなるし、米英の英語に慣れているとインド人の英語は奇異に聞こえるということだ。
個人的には「インド英語に慣れるのが怖い」という思いが今もある。
水曜日は「ウェネズデイ」、自転車は「バイサイクル」。大学卒の人でもそんな英語を速射砲でたたみかけてくるのだから、インド人は手ごわい。自信というのは美徳だと痛感する一瞬だ。