36,熱くてもへいっちゃら
人はお互いに2本の手でお互いにつないでゆくと一本の列になるよね。でも、3本手があ
って、それでつないでいったらどうなると思う?網目状にグチャグチャになっちゃうよ。
一本の線になっているのがビニールやポリエチレンなどの熱塑性樹脂、網目状になってい
るのが熱硬化性樹脂さ。
人が初めてつくった熱硬化性樹脂はベークライトだ。コールタールから分離されたフェノ
ール(石炭酸)C6H5OHをホルマリン(ホルムアルデヒド)HCHOを水に溶かしたものと反応
させてつくった。フェノール樹脂などともいう。
←ベークライト(構造の一部分)
透明で軽い尿素樹脂は尿素(NH2)2C=Oとホルマリン(ホルムアルデヒド)HCHOからつく
られる。ホルムアルデヒドのC=O(カルボニル基という)は他の分子の水素Hと結合し
て水H2O となってちぎれ(脱水縮合)、-CH2-という橋渡しの役割をするんだ。
・・+HCHO+(NH2)2C=O+HCHO+・・→・・-CH2-(NHC=ONH)-CH2-・・+H2O
その他、熱硬化性樹脂にはエポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂などがある。いず
れもベークライトや尿素樹脂と同じ原理でつくられるのさ。
そこで問題だ。
ずうっと昔から使われていて、電気絶縁性、耐熱性、難燃性に優れるという特徴を持ち、
耐油や耐薬品性の高いプラスチックは何か。
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答え、ベークライト。
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