32,二日酔いはなぜ起こる。
酒(エタノ−ルC2H5OH)は体内にはいるとアセトアルデヒドCH3CHOになり、これが
頭痛や吐き気を起こしたりする原因になる。遺伝的に「アセトアルデヒド脱水素酵素
(ALDH)2型」をもっていない人は少量でも「急性アルコール中毒」になりやすい。
C2H5OH + (O)→ CH3CHO +H2O (O)は酸化されることを表す。
食酢は酢酸CH3COOHを約3〜4パーセント含みます。穀類から作る場合は酵母菌によ
って先ず糖ができ、更に発酵してアセトアルデヒドになり、最終的に酢なります。
C2H5OH −(O)→ CH3CHO −(O)→ CH3COOH
エタノール アセトアルデヒド 酢酸
一般的に第一アルコール(端に-OHを持つ)は酸化することによってアルデヒド基(-CHO)
をもつ物質(アルデヒド類)になり、更に酸化するとカルボキシル基(ーCOOH)をもつ
物質(カルボン酸)になる。
カルボン酸は水に溶けると酸性を示します。 CH3COOH → CH3COO- + H+
酢酸1000個を水に溶かすと多くても2,3個だけ酢酸イオンCH3COO-と 水素イオンH+
になっている(濃度や温度で異なる)だけですから、酢酸は弱い酸なのです。
メタノールCH3OHを酸化するとホルムアルデヒドHCHOになる。消毒剤や防腐剤とし
て使われるホルマリンはホルムアルデヒドの約40%の溶液である。ホルムアルデヒドは
更に酸化されて蜂や蟻の持つ毒液のギ酸HCOOHになる。
CH3OH −(O)→ HCHO −(O)→ HCOOH
メタノール ホルムアルデヒド ギ酸
そこで問題だ。
ギ酸はなおもアルデヒドの性質をもつという。なぜか。
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答え、ギ酸 H−C=O アルデヒド基H−C=O と
| カルボキシル基(O=C-OH)をもつからです。
OH
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