23,熱の出入りで化学変化。
正確な温度計ができてから最も寒い日を0゜F(華氏0度)とし最も暑い日を100゜F
(華氏0度)としたり、水が凍る温度を0℃とし沸騰する温度を100℃としたり、1g
の水の温度を1℃上げるのに1cal(カロリー)必要であるとしたよね。
炭素12g(C=12.0)を燃やす( C+O2 → CO2 )と94Kcalの熱が出る。
熱化学方程式で表すとC(黒鉛)+O2 (気体)= CO2 (気体)+ 94kcalである。
化学反応式を熱化学方程式にするには@ 矢印→を等号=にする。A 右辺に熱量をkJ
単位で書く。B 発熱反応では+ をつけ、吸熱反応では−をつける。C 化学式の後に( )
をつけてその物質の状態を示す。
(cal)カロリーではなく(J)ジュールで表されることもある。
C(黒鉛)+O2 (気体)= CO2 (気体)+ 394kJ (1cal≒4.186J)
1(J)ジュールとは1(N)ニュートンの力が力の方向に物体を1(m)メートル動かすときの
仕事であり、1(N)ニュートンとは、1(Kg)キログラムの質量をもつ物体に1メートル毎秒
毎秒(m/s2)の加速度を生じさせる力である。
カロリーcalは熱量の単位であり、ジュール(J)は仕事量の単位です。熱量と仕事量はず
いぶんと違うような気がしますが、ボイラーを焚いて機関車を走らせるというような
エネルギーの変化と考えて下さい。
C(黒鉛) + O2(気)=CO2(気)+394kJ・・・・@
C(黒鉛)+1/2O2(気)=CO(気)+111kJ ・・・・A
@Aから、一酸化炭素が燃えて二酸化炭素になると何カロリー発熱するか求めよ。
辺々引き算をすると
C(黒鉛) + O2(気)−C(黒鉛)−1/2O2(気)=CO2(気)+394kJ−CO(気)−111kJ
1/2O2(気) =CO2(気) −CO(気) +394kJ−111kJ
∴ CO(気) +1/2O2(気) = CO2(気) + 283kJ 答え、283kJ
そこで問題だ。
H+とOH−の各1molからH2O 1molが生成するとき、希薄な強酸・強塩基の中和では,
酸・塩基の種類によらず一定で,約56.5kJ(中和熱)である。塩酸HCl(液)と水酸化ナ
トリウムNaOH(液)から水H2O(液)ができるときの悦化学方程式をつくれ。
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答え、 HCl(液) + NaOH(液) = NaCl(液) + H2O(液)+56.5kJ
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