22,酢っペー ハ〜っ。
ちょっとすっぱいとか、だいぶんすっぱいとか、チョウすっぱいとか、すっぱさにもいろ
いろあるよね。その程度を数であらわしたのが pH でアメリカやイギリスでは ピー・エイ
チ ってよび、ドイツや日本では ペーハー ってよんできたんだ。
[ ]という記号は濃さ(濃度)を表す記号で1リットル中に何モル含まれているか
(mol/L)という記号で表される。室温で純粋な水は1リットル中に10−7モルだけ
H2O ⇔ H++OH− となっている。 [H+]=[OH−]=10−7(mol/L) てことさ。
[H+]=10− 7 (mol/L)という指数の − 7 の7をpHっていうんだ。水は中性だから
pH 7 は中性ってわけ。 pHが7より大きいとアルカリ性、小さいと酸性と言っている。
[H+]=10− 6 (mol/L)だったら pH 6 で酸性、[H+]=10− 8 (mol/L)だったら
pH 8 でアルカリ性ってことさ。
塩化水素HClは水にとけると HCl→H++Cl− となって、水の中にH+が増えるか
ら酸性になり、アンモニアNH3 は水からH+を奪って NH3+H2O→NH4−+OH− と
なってOH− が増える分だけH+ が減るからアルカリ性ってことさ。
強い酸には塩化水素HClや 硝酸HNO3 硫酸H2SO4 の水溶液がある。水に溶けていなけれ
ば塩化水素も硝酸も硫酸も酸性を示さない。一方、強いアルカリには水酸化ナトリウム
NaOHや水 酸化カリウムKOH 、 水酸化バリウムBa(OH)2 がある。
弱い酸には 酢酸CH3COOH がある。 CH3COOH→CH3COO−+H+ となるんだが、酢酸
イオンCH3COO−は水素イオンH+ を引きつける力がつよくてイオンになる数が少ないの
で水に溶けてもあまり強い酸にはならない。水に溶けてイオンになることを 電離 という。
酢酸は水に溶けても分子があまり電離しない( 電離度 が小さいともいう)ので弱酸なのだ。
水素イオンH+を奪う性質がある物質を塩基とよんでいる。水に溶ける塩基をアルカリと
いう。 水酸化銅(U)Cu(OH)2 は水素イオンH+を奪う性質があるので塩基ではあるが、水
にほとんど溶けないのでアルカリではない。
そこで問題だ。
酸と塩基が化合して水ができる反応を中和っていうんだが、水酸化ナトリウムと塩酸が化
合すると何ができるかな。
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答え、NaOH+HCl→NaCl+H2O で、塩化ナトリウムと水ができる。一般に酸と塩基
が化合すると、水と 塩(エン) と呼ばれる化合物ができる。
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