19,充電できるよ、蓄電池。
自動車を走らせる前にはまずエンジンをかけるよね。
すると、バッテリーから流れた電気の力で始動する。
ほとんどのバッテリーは 鉛蓄電池 とよばれるもので出来ているんだ。
使用前のバッテリーは正(+)極に褐色がかった黒色の 二酸化鉛PbO2 が使われ、
負(−)極に 鉛Pb が使われて、希硫酸中に両極が離れて浸けられているんだね。
放電 してバッテリーの電気がなくなると正極も負極も白い 硫酸鉛PbSO4 になるよ。
二酸化鉛PbO2 は Pb4+ と2O2−から、硫酸鉛PbSO4 は Pb2+ とSO42− からできている。
(正極の反応)Pb4+ + 2e2− → Pb2+
(負極の反応) Pb → Pb2+ + 2e2−
(→の左側が反応前で、右側が反応後だから)
反応前に正極にあった2e2− が、反応後に負極に移動したんだよ。e− は電子だったね。
自動車は始動に電気を使うが、走行時は 発電機 (ダイナモ)で出来た電気が 充電 される。
このとき放電と全く反対の反応がおこり、白い硫酸鉛PbSO4 が正(+)極では二酸化鉛
PbO2 にもどり、負(−)極では鉛Pbにもどるのさ。
(負極の反応) Pb2+ + 2e2− → Pb
(正極の反応) Pb2+ → Pb4+ + 2e2−
鉛蓄電池は放電と充電を繰り返すことでいつまでも使えそうだが、白い硫酸鉛PbSO4の
表面に電気を通さない膜ができたりしてだんだん性能が劣って、使えなくなる。そんな時
はリサイクルだよ。
Pb鉛は 原子番号=82,原子量=207.2 の安定した重量元素で、大きな原子核が放射線
をさえぎるので鉛ガラスなどとして放射線を扱うレントゲン室などにも使われているよ。
その他、顔料などにも使われているが鉛の化合物は人体に有害な物は多いので要注意。
そこで問題だ。
鉛蓄電池で使われている硫酸は電気を使う(放電)と濃くなるか、うすくなるか。
今日はここまで。じゃ、また、会おうよ(^0^`)
2006.1.5
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