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【解説】
・正しくは「ハニ・リテラシーセンター」(哈尼語文培訓中心、ハニ語では、「Haqniq(ハニ)Soqhhaq(本、
紙) Zolyaol(学ぶ、読む)」)
雲南省緑春県アロナガ村というハニ族の村にあり、地元の農民グループと、玉渓師範学院の教師と
によって設立。
このセンターの目的は、1957年に新しく作られたが今だ人々の間に普及していないハ二文字を普及
し、今まで口承で受け継がれてきた文化を文字で記録・保存していこうというもの。
授業は不定期、時々、農民や子供たちを対象にハニ文字の読み書きを行う。教師は9人(内、8人が
農民)。授業料もテキスト代も無料で、教師も無給。私が見学に行った時は、大体夜8時30分くらいから
11時くらいまで授業をしていた。ハニ語の授業のほか、ハニ文字で書かれた漢・ハニ語新聞を月に一
度発行。
地元の学校では、普通話を使った授業が行われており、ハニ語は勉強しない。しかし、普段、家庭
などではハニ語を使っている。ここでの授業をきっかけにハニ文字を学び始めて、今では少しずつ書け
るようになったという50歳代の女性が、「自分はもう歳だけど、将来は学んだハニ文字を使ってお年寄り
からハニ族の間に古くから伝わる昔話や童歌などを聞いて、それを文字にして後世に伝えていきたい」
と話してくれた。 |