◆◆◆鉄道王2 世界征服の野望◆◆◆
● 製品データ | |||
タイトル | 鉄道王2 世界征服の野望 | ||
発売日 | 1997年9月25日 | メーカー | アトラス |
定価 | 5,800円 | ジャンル | 通行料型ボードゲーム |
廉価版 | なし | ||
関連商品 | なし | ||
● 評価 | |
外見衝撃度 | キャラデザが濃くないか?と調べてみたら、「東方珍遊記」と同じ デザイナーでした。ヤバイ。 |
★★★ | |
超越世界観 | 全宇宙の制覇を目指す「悪の鉄道王」が地球にやってきたので、 各国の鉄道王が一致団結して戦います。なんと魔界からも参戦。 |
★★★★ | |
声優度 | 正直全く期待してなかったのですが、豪華なメンバーでびっくり。 サイコロ振る前とか、よくしゃべります。マニュアルに顔写真あり。 |
★★★★ | |
演出度 | ゲーム開始時、キャラやマップ選択でゴリゴリ動かすんですが、 これが鉄道っぽくて、なかなか雰囲気出してくれてます。 |
★★★ | |
時間報奨 | ゲームの目的は資産を貯めること自体ではなく、悪の鉄道王を倒す ことです。貯めた資産で武器・防具・動力を購入するのが面白い。 |
★★★★ | |
牽引力 | お金の使い道が明確にあるボードゲームは、それだけで楽しめます。 |
★★★ | |
ゲーム性 | 対人でプレイすると個性がすごく出ると思います。すなわち、ゴールへ 到達する道筋がいくつもあるわけで、ゲームとして優れています。 |
★★★★ | |
快楽性 | イベントの発生頻度もちょうどいい頻度で、楽しくプレイできます。 しかし、CPUキャラのセリフOFFが出来ないのはバグ? |
★★★ | |
芸術点 | 資産の少ないプレイヤーは、良いイベントが発生しやすくなってます。 レースゲームではよくある「補正」ですが、ボードゲームでやるとは。 |
★★ | |
所有価値 | 市場にほとんど出回ってないようですが、一人でプレイしてもよし、 接待に使ってもよしの良作です。 |
★★★ | |
総合評価 | 製品のトータルバランスがいいです。それと、脱・桃鉄目指して オリジナリティを出し、単なる資産稼ぎで終わらせてないのがグッド。 |
66点 |
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● コメント | |||
イントロ | |||
マニュアルを1枚めくると、そこには「悪の鉄道王」の御姿が。銀河系に突然現れ、各惑星を次々に制覇してきたソイツは、地球にも鉄道があることを知り、地球の鉄道王達に戦いを挑んできました。もちろん目的は全宇宙の制覇・・・って鉄道がない星はどうやって制覇するんでしょう。「1941」の4面ボスみたいに自分で架線するのか? ゲームの中における悪の鉄道王は、桃鉄でのキングボンビーみたいな存在でしょうか。1ターンに一回、自分の番(笑)になると律儀にサイコロ振ってランダムな方向に進みます。止まった駅を通行止めにしたり、周囲の物価を下げたり、ザコキャラを産み落としたり、プレイヤーキャラに戦闘をしかけたり、と様々な嫌がらせを仕掛けてきますが、正直近寄らなければほとんど無害。 悪の鉄道王に対抗する各国の鉄道王(プレイヤーが選択できるキャラ)は、以下の10人。人間が操作する場合は性能差ありませんが、CPUに担当させると思考パターンに違いがあります。 ・ハリー・マクドナル(フランス):ややお坊ちゃまだが正義感の強い主人公タイプ。 ・マリアン・伊藤(ギリシャ):婚期を逃したタカビー系。 ・ニーナ・コスター(イタリア):負けん気が強く、ハリーにちょっかい出すのが趣味。 ・ゼニネロ・リッチ(ドイツ):腹に一物ある成金親父。 ・エルザ・バリアリーフ(オーストラリア):バナナ大好き、ぼんきゅっぼん野生児。 ・田中真美(日本):国立鉄道女子高校の委員長。眼鏡っ娘で鉄オタ。 ・チャールズ・ハロン(イギリス):オ−パ−ツ『銀河時刻表』で襲撃を最初に知った好々爺。 ・バッド・ハイギア(アメリカ):コンボイ野郎で米国宇宙連邦局のエージェント。 ・アクナー・デーモン(魔界):若くてかっこいい魔界のプリンス。 ・ピピル・デーモン(魔界):兄アクナーについてきた5歳幼女。ネコミミシッポつき。 |
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レビュー | |||
ゲームの基本的な流れは、次のようになります。仕事を請け負って目的地まで運び、得られた報酬で線路や駅ビルを購入、貯まったお金で武器や装甲を強化し、悪の鉄道王を倒せばゲーム終了です。 最終的な勝利者は、以下の項目それぞれについて最も大きい人にポイントが与えられ、ポイントの合計が一番多かったプレイヤーです。判定基準となるポイントは、資産・仕事数・プリクラ・おみやげ・武装・戦闘勝利・所持駅ビル・所持線路・鉄道王撃破の9項目。なお、プリクラとおみやげは都市駅に停車すると入手できます。 このゲームの特徴として、車庫に止まると先頭車両を特急車または機関車に切替えることができます。これらの特徴は以下の通りです。 特急車: ・都市駅しか停まらないため、速く移動(機関車の約4倍)でき、プリクラやおみやげを入手しやすい。 ・線路の通行料が機関車の2倍。 ・駅ビルや線路の購入は1ターンに一箇所のみ。 機関車: ・各駅に停まるので移動が遅い。 ・都市駅間の車庫やショップに任意に停まることができる。 ・各駅停車駅ではカードイベントが発生する。イベントは良し悪し両方あるため、計画が立てにくい。 ・駅ビルや線路の購入は1ターンに何箇所も可能。 つまり、特急車で速く移動して仕事をこなし、機関車で武装や線路を購入するのが定石となります(駅ビルはその都市駅に停まっている時のみ購入できるので、特急車のほうが買いやすい)。この先頭車両の切替えをどのタイミングで行なうか、それがこのゲームの肝です。というのも、戦闘は悪の鉄道王(やその手下)相手だけではなく、プレイヤー同士でも発生するからです。進入してきた側が先攻となって1回ずつ攻撃を仕掛け、与えたダメージの大きいほうが勝ち(引分なら先攻側勝利)、負けたほうはマップの別の場所に飛ばされて1回休みになります。相手の進行を邪魔する/邪魔されないためにも、他のプレイヤーより先に武装を強化したいところですが、先頭車両の切替えできるポイントは限られており、ショップ回りも時間がかかるため、できれば大金を貯めて一気に武装強化をしたいのです。 総評: ライバルの目的地周辺の線路を増資する細かい嫌がらせ(ミクロの戦術)から、武装と攻勢に出るタイミングを計るマクロの戦略まで、柔軟な思考が要求される優れたボードゲームです。CPUが多少バカなせいもあって、一人でプレイしても充分楽しいのですが、気心の知れた人間同士でプレイすると、その人の性格に合った作戦がかいま見れて非常に面白いと思います。 |
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攻略ガイド | |||
ちょっとしたオマケ情報をひとつ。日本ステージを選んで、自分のターンのときに富士山にカーソルを当てて調べると、そのキャラを担当した声優のメッセージが聞けます。 | |||
出演声優 | |||
伊藤美紀、金月真美、宮村優子、黒崎彩子、栗原みきこ | |||
関連ソフト | |||
桃太郎電鉄シリーズ(PCE等/ハドソン)、東方珍遊記(PS/ナグザット) |
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