保存車の世界

保存鉄道車両

近江鉄道では、2007年の彦根城築城400年祭に合わせて、彦根駅構内の保存車両を整備して「近江鉄道ミュージアム」を開設、グリーンシーズンの土休日に開館しました。引き続き2008年以降も特定日に開館しています。
近江鉄道は、元々古典機関車を多数現役運転していることで有名でしたが、また彦根駅構内には数々の古い車両を留置していることでも知られていました。貴重な自社財産をこのような形で公開して頂けるのは、嬉しい限りです。維持経費は少なくないと思われますが、息長く続けてほしいものです。

近江鉄道ミュージアム

彦根駅構内の廃車体

参考文献
  1. 高田圭(2000)「近江鉄道」(鉄道ピクトリアル00-5増)44-55
訪問してみて
入場券 保存されているレールバスを見てみたいという目的で訪れた近江鉄道ミュージアムでしたが、歴史上貴重な車両がこれだけしっかり保存されていることに、正直驚きました。地方私鉄でこれだけのものを整備して運営するのは簡単ではないと思いますが、今後も日にちを特定してで構わないので息長く開館してほしいものです。
 近江鉄道だけでなく、地方私鉄には様々な貴重な史料が埋もれている可能性があります。古い駅舎や工場、変電所の建物などが残存している場合には、その可能性がより高まります。しかし、それらは建て替えなどの際に、価値を見いだされることなく廃棄されてしまうことが多いのではないかと思います。車両面でも同様で、車庫の隅に残されていた廃車体が、何かの機会にあっさりと解体されてしまう光景を目の当たりにすると、文化遺産を継承するのがいかに難しいかを実感します。
 もちろん、企業の主目的は営利ですので、資金回収の出来ない文化事業を強要することは出来ませんし、私自身にそのつもりもありません。にもかかわらず、近江鉄道ミュージアムは、そういった点を実現してくれた点で注目してほしい存在です。
モハ502号 ただ、欲を言わせていただければ、近江鉄道ミュージアムにも機関車偏重と言う偏りがあります。保有していた車両の内容から仕方のないことですが、旅客車両が主目的で訪れる私のような者には、ちょっと魅力が薄く感じられます。レールバスが1両いるのがせめてもの救いですが、それ以外にはオリジナル車の500系が4両いるだけで、それも同じ形をした電車です。
 彦根駅構内には、かつて様々な廃車体が残存しており、元西武鉄道の戦前形電車や国鉄から部品購入のために譲受した電車などが置かれていました。これらの一部でも残されていたら、などと考えてしまいます。それは無理でも、せめて初代のオリジナル車両1系電車(湘南スタイル)が残されていれば、旅客車両のバリエーションも広がったのにと思います。ないものねだりをしても意味はないので、同形の500系2編成のうち1編成を登場時の西武赤電カラーに塗り直すなどと言うのはいかがでしょうか。
(左写真は1980年に撮影したモハ502号
今後もより充実したミュージアムとなるよう、期待しています。

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