その後の廃車体

1990〜91年

私(サイト作者)が岩手県を去ったのは1988年のことでしたが、その数年後の廃車体を写した写真が届きました。
私の知っている廃車体や知らない廃車体があります。

廃車体
R270

撮影:53様(川井村 1990.8)

花巻電鉄 三菱R270
R270

撮影:53様(川井村 1990.8)

花巻電鉄の三菱車の廃車体。後ろ側は小さな通気孔が二つ並んでおり,1955〜58年頃に製造されたR200系列だと思われます。窓の数からR270と推定されます。
後部の窓は縦置きエンジンのためか高い位置にありますが、前の世代のR2系列ではダクトになっていた側面最後部窓の下には何もありません。
この写真を頂いた当時は、ボディメーカーが分からず、呉羽自工と推察したにとどまりましたが、その後、この時期の呉羽自工のスタイルだと分かりました。

廃車体
BA741

撮影:53様(滝沢村 1991.8)

岩手中央バス いすゞBA741
BA741

撮影:53様(滝沢村 1991.8)

私も“その頃”に撮影している富士重工製ボディの廃車体です。塗装の劣化が若干進み,青帯の下から赤い色が見えてきています。
また,後面は当時のリアエンジンバスでは標準的だった2枚窓。ナンバーの所に「練習中」の文字。岩手中央バスから教習所へ払い下げられて廃車になったようです。
(注1)

廃車体(岩2く5043)
岩2く5043

撮影:53様(大迫町 1991.8)

岩手県交通 三菱MAR490(1965年式)
岩2く5043

撮影:53様(大迫町 1991.8)

元花巻電鉄の前ドア車の廃車体です。現役時代の登録番号は撮影者によります。
社名は「岩手中央バス」に変わっていますが,花巻電鉄の社紋が側面に残っています。更にその後岩手県交通になってから廃車になったものと思われます。

廃車体(岩22か594)
岩22か594

撮影:53様(滝沢村 1991.8)

岩手県交通 いすゞBA741(1963年式)

国際興業カラーのBA741の廃車体。
私も“その頃”に撮影しています。廃車体そのものはあまり変わっていませんが,周囲の草がより茂っています。

廃車体(岩2く1466)
岩2く1466

撮影:53様(遠野市 1991.8)

岩手県交通 日野RB10(1965年式)
岩2く1466

撮影:53様(遠野市 1991.8)

元県南バスの観光タイプの廃車体で,これも“その頃”に確認済みの廃車体。
現役時代のナンバーを確認頂いたことと正面を撮影頂いていたことで,1965年式の観光タイプはまだ前照灯が2灯だったことが分かりました。

廃車体
RB10P

撮影:53様(東和町 1991.8)

光和観光バス 日野RB10P

東和町あたりで見かけたと言う廃車体。光和観光と書いてあったそうです。光和観光と言うのは埼玉県の観光バス会社。現在はもちろん,80年代にも既にこのカラーデザインではありませんでした。
この種のカラーは,かつての弘南バスやはとバスなどにも似ており,各地で見られたバスデザインです。撮影者が社名を記録してなければ,どこの会社の車両だか悩んだところでしょう。
バス窓ですが,正面明かり窓付き,5角形の社名表示付の観光仕様です。

廃車体
BX731E

撮影:終点北藤根様(沢内村 1990〜92)

岩手県交通 いすゞBX731E

岩手県南バスのキャブオーバーバスの廃車体。
私も1985年に撮影していますが、その際は前部がツタに覆われて全容が掴めなかったため、BF30と推察していましたが、この写真を頂いたことで、前照灯2灯であることが分かり、推察を修正しました。
撮影者も、当時わざわざツタがない時期に撮りに行ったそうです。

注意事項
本ページは、「廃車体は文化遺産である」と言う趣旨によって作成しております。当サイトを訪れる方は、この趣旨を御理解いただける方だと思いますが,万が一,本ページの悪用による廃車体への損傷等があった場合は,本ページ及び関連する事項は即刻削除いたします。
注1
あそびにん様によると、この廃車体からF2800という社番や「浜」の文字が見えることから,元京浜急行と想像されます。
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80s岩手県のバス“その頃”