1970年代奥の細道

秋北バス1(三菱)

板橋不二男様から頂いた1970年代撮影の秋北バスの写真を掲載します。
秋北バスは、国際興業資本が入るまでは、三菱ふそうが主体だったようです。国際興業グループ入りは1962年12月ですが、1964年までは三菱車が継続導入されています。
ここでは、三菱車をまとめます。秋北バスは前ドア車を多く導入していたようで、ここで掲載した車両も、登場時はすべて前ドア車でした。

秋2あ6299        秋北バス 三菱R480(1962年式)
秋2あ6299

撮影:板橋不二男様(大館整備工場 1975)

方向幕を抜かれているので、廃車を待っていると思われる三菱車。
一番手前は、前ドア車で中扉枠のあるR480。隣の秋2あ6298も同型車です。
その隣は秋2あ6310で、呉羽ボディの三菱車。
そして一番奥の秋2あ6323は、川崎ボディのいすゞ車ですが、前面に縦長のワンマン表示窓が見えますので、秋北バスで最初のワンマンカー(1962年式)だと思われます。

秋2あ6313
秋2あ6313

撮影:板橋不二男様(二ツ井営業所 1974)

秋北バス 三菱R480(1962年式)

上と続き番号の同型車。
方向幕は「馬子岱」。二ツ井からちょっと北に向かったところの地名です。「岱」の文字はこの地域の地名には多く見られます。

廃車体
R480

撮影:板橋不二男様(大館整備工場 1975.6.20)

秋北バス 三菱R480(1962年式)
R480

撮影:板橋不二男様(大館整備工場 1975.6.20)

廃車になった三菱ボディの前ドア車の車内です。車内には2人掛けのシートが並んでいます。
側面の窓柱の太い部分が中扉枠。

廃車体
R480

撮影:板橋不二男様(大館整備工場 1975.6.20)

秋北バス 三菱R480(1962年式)
R480

撮影:板橋不二男様(大館整備工場 1975.6.20)

廃車になったばかりの三菱車ですが、こちらは呉羽ボディ。前ドア車で、中扉枠があります。
一番上の写真の秋2あ6310と同型車なら、1962年式。

秋2い86
秋2い86

撮影:板橋不二男様(米内沢営業所 1975頃)

秋北バス 三菱R480(1963年式)

1963年も、引き続き三菱の前ドア車が増備されます。ボディには錆が目立ちます。
後ろには、まだ新車だった貸切車が追い立てるように顔を出しています。
方向幕は「米高」。

秋2い90
秋2い96

撮影:板橋不二男様(大館駅前営業所 1975)

秋北バス 三菱R480(1963年式)

同型車ですが、おでこの標識灯3個は撤去されています。
左隣は、新車のBA20。撮影者は、新車のワンマンカーにはあまり興味がなかったようで、形式写真はありません。

秋2い96
秋2い96

撮影:板橋不二男様(大館駅前営業所 1975.6.20)

秋北バス 三菱R480(1963年式)

同型車。この時期、このタイプが最古参車だったようです。

秋2い97
秋2い97

撮影:板橋不二男様(二ツ井営業所 1974)

秋北バス 三菱R480(1963年式)

同型車が続きます。
正面上部のマーカーランプは、1967年の速度表示装置義務化を受けて、中身が撤去されています。

秋2い118
秋2い118

撮影:板橋不二男様(二ツ井営業所 1974)

秋北バス 三菱R480(1963年式)

やはり同型車。続き番号で導入されたとすると、30両を超えるグループになります。
方向幕には「大沢回り二ツ井」とあります。

秋2い380
秋2い380

撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)

秋北バス 三菱R470(1964年式)
秋2い380

撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)

1964年式は三菱車最後の新造車となり、また標準尺車となりました。
当初の前ドア車から中ドアを増設してワンマンカーに改造されています。車掌台窓の形状がオリジナルと異なります。ただし、前ドア付近の形状もおかしく、逆ヒンジになっています。前ドア次位の屋根肩部分に方向幕が増設されています。
方向幕は「花岡経由繋沢」。

秋2い383
秋2い383

撮影:板橋不二男様(能代営業所 1977.8.11)

秋北バス 三菱R470(1964年式)
秋2い383

撮影:板橋不二男様(能代駅 1977.8.11)

同型車。
せっかくの後面方向幕は、広告によって見えなくなっています。地方都市に行くと、こういう現象はよく見られました。

秋2い385
秋2い385

撮影:板橋不二男様(大館駅前営業所 1975)

秋北バス 三菱R470(1964年式)

三菱のワンマンカーの前で女性車掌さんの記念撮影です。全国一律でピースサインをするようになる前の、良き時代です。
なお、この車両はおでこの標識灯を1枚の板で塞いでいます。ここまでやって、速度表示装置の「類似の灯火類」にならないようにしている例も珍しいかと思います。

秋2い385

撮影:板橋不二男様(大館整備工場 1975.6.20)

秋2い385

撮影:板橋不二男様(大館整備工場 1975.6.20)

秋2い385の運転席と車内です。
1963年式までとは、メーター類のボックス形状などが多少異なっています。
増設された中ドア付近の形状も分かります。

秋2い386      秋北バス三菱R470(1964年式)
秋2い3865

撮影:板橋不二男様(能代営業所 1977.8.11)

標準尺の三菱車の堂々としたフォルムです。
このグループは10両あり、登録番号は秋2い378〜390です。秋北バスでは、末尾49を忌番として空けています。
方向幕は「市内大回」。

秋2い388
秋2い388

撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)

秋北バス 三菱R470(1964年式)

同型車です。
おでこの標識灯は撤去されており、すっきりしています。
フロント部分に整理券発行器と思われるものがありますので、前ドアの逆ヒンジは、整理券を取りやすくするためかも知れません。

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