表紙の1枚

東北地方の古いバスのダイカスケール(ニシキ)

1970〜80年代にかけて販売されていた100分の1スケールのダイキャストモデル「ダイカスケール バスシリーズ」のうち、東北地方に関するものをご紹介します。
特筆できるのは、全国60社近いバス会社のバリエーションがあり、各地区の窓口やおもちゃ店などに流通していた点です。地元のバスのカラーのミニカーがあれば、つい欲しくなってしまうという心理を早くから見抜いていた商品と言えます。
金型は日野RE100の前中引き戸で、無難な選択といえるでしょう。塗装ににじみは見られますが、類似品のなかった当時は全然気になりませんでした。
なお、このシリーズは現在でも特注品などで生産が継続されているようです。

岩手県交通
岩手県交通
岩手県交通の青銀カラーをモデルにしています。ドアはプラスチック製で開閉できるようになっているため、そこだけ塗装されていません。
岩手県交通にもほとんどこれと同じRE100が存在したため、全く違和感がありません。
商品名が「岩手交通」となっているのが気になりますが、車体に貼るための社名シールはちゃんと「岩手県交通」になっています。
私は“その頃”中三デパートのおもちゃ売り場でこれを購入した記憶があります。

>>“その頃”の実物の写真

弘南バス
弘南バス
弘南バスの旧カラー。実物よりちょっと茶色っぽいような気がします。屋根の肩部分にローマ字で社名が書いてありますが、初期には実物もこのようになっていたようです。
弘南バスには前ドア車が多く、中ドアはあっても折り戸のほうが多かったのですが、RE100に関してはこれとそっくりな前中引き戸車が存在しました。
宮城交通
宮城交通
宮城交通の1970年代カラー。曲線や交差の多いこのデザインをうまく表現しています。
やはり宮城交通にもこれとよく似たRE100が存在しており、金型の車種選択の妙に今更ながら感服します。
仙台市交通局
仙台市交通局
仙台市交通局のワンマンカーに用いられていた赤帯のカラーデザイン。マスキング塗装が難しいからか、細線には一部省略が見られます。
仙台市営にもこのタイプのRE100は存在しており、ここで紹介した4社ともパーフェクトでオリジナルが存在したことになります。
日本国有鉄道
国鉄バス
国鉄バスには前ドアでメトロ窓の金型が使われています。側面にJNRマークの付いたデザインで、正面のライト間にも飾りを表現していますので、「白樺号」などで使われていたRC320Pあたりのエアサス車をモデルにしているのだと思われます。ドアはなぜか1枚ドアです。
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80s岩手県のバス“その頃”