お座敷列車「ふれあいみちのく号」登場(1986.7)

欧風列車と和風列車
ふれあいみちのく号 長らくの間、国鉄では古い客車を改造したお座敷客車を用いて各地の団体列車を運行してきましたが、1980年代に入ると、余暇に対するニーズの高まりから、より高度な装備をもった団体列車が要求されるようになります。これは、観光バスにおける「サロンバス」の増加も影響していたと考えられます。
国鉄では、東京で「サロンエクスプレス東京」、大阪で「サロンカーなにわ」を登場させるなど、欧風列車に力を入れ始めます。こうした流れの中で、地方でもお座敷列車を更新する際に、これらの要素を取り入れることが多くなり、「ふれあいみちのく」は和風と欧風を組み合わせて登場したのです。
盛岡鉄道管理局では、団体列車などに使用する新しいお座敷客車「ふれあいみちのく号」を登場させました。これは、従来臨時列車や団体列車などに使用していた12系客車を改造したもので、両端に展望室(密閉式)を設け、クリームとマルーンの新塗装を施しました。
展望室は、一方が洋式で大きなソファーを備え、一方は和式で囲炉裏に南部鉄瓶をつるした民芸調が特徴です。各客間には、当時流行りはじめだったビデオカラオケが完備され、ステージも設けられました。
愛称は一般公募され、最も多かった「みちのく」に「ふれあい」を組み合わせた命名となりました。

「ふれあいみちのく号」お披露目

ふれあいみちのく号

撮影:花巻駅(1986.7)

プレス発表時の公開運転で、花巻駅に停車中の「ふれあいみちのく号」。古い展望車を連想させる骨太のスタイリングが魅力です。
この後、機関車を盛岡側に付け替えて、盛岡に戻ります。

出発式

撮影:盛岡駅(1986.7)

お披露目に先立ち、盛岡駅で行われた完成式の光景です。
花束贈呈、テープカット、クス玉割などが行われ、新しい車両の出発を祝います。

欧風展望室

1号車の車端の展望室は、欧風になっており、大型のソファやシャンデリアに絨毯が敷き詰められた床が特徴です。
こんな空間なら、長旅もVIP気分で楽しめそうです。

1号車車内
和風展望室

一方こちらは6号車の展望室で、囲炉裏のあるテーブルに南部鉄瓶がさりげなく載せられた和風の造りになっています。窓にはカーテンではなく障子が設置されています。
外観は変わらない両先頭車も、室内は大きく違います。

6号車車内
和風客室

客室はすべて和風になっており、畳敷きの宴会席になっています。写真に見える突き当たり側に床の間があり、右側にビデオ放映用テレビが備え付けられています。逆側の車端にはカラオケステージが設けられ、飲み物の自動販売機もついています。

中間車車内
パンフレット
リーフレット

国鉄盛岡鉄道管理局が発行した「ふれあいみちのく号」登場前の2つ折りリーフレットです。
まだ名前が決まっていない段階での作成のようで、「団体用豪華新型客車」デビューと書いてあります。
内側ページにはイラストを使った車内設備の案内、裏ページには編成図が書かれています。

近隣県のジョイフルトレイン

エレガンスアッキー
エレガンスアッキー

撮影:盛岡客貨車区(1987.2.20)

秋田鉄道管理局では、急行形ディーゼルカーを改造した欧風列車「エレガンスアッキー」(右)を運行していました。
写真は、盛岡に顔を見せ、一般型気動車と並んで休憩中の風景。

オリエント・サルーン
オリエントサルーン

撮影:有壁−清水原(1987.3.25)

仙台鉄道管理局では、欧風客車「オリエント・サルーン」を運行。こちらはオリエント急行をイメージしたサロンカーで、展望室は大きなガラスを用いた傾斜スタイルです。
このように、各鉄道管理局が、競ってジョイフルトレインを登場させたのです。

ページ上部へ戻る

80s岩手県のバス“その頃”