うみねこライン −岩手県交通の特急バス−

イラスト版


1982年6月に盛岡まで開通した東北新幹線に接続し、内陸部と沿岸部を結ぶ「新幹線リレー特急バス」が新設され、従来からの路線も加わって「うみねこライン」という愛称が付けられました。これらに使用される車両には、1983年からだと思われますが、側面に大きな愛称看板が取り付けられました。青の濃淡のうみねこマークは、特急バスの停留所にも展開され、県交通の特急バスのブランドとしてPRされていました。
しかしながら、この大型看板は、初期の車両にとどまり、車両が置き換わるにつれて、姿を消して行ってしまいました。
特急はまなす(釜石〜盛岡)
岩手県交通 いすゞBU20KP(1973年式)
岩手県交通

岩22か1927

釜石と盛岡を結ぶ特急バスの愛称は「はまなす」。1983年に国際興業から譲受したいすゞBU20KPがその任に当たり、複数の車両に大型看板が付けられていました。青の濃淡のマークと文字は、涼しげな陸中海岸のイメージを表現しているようです。

急行南さんりく(大船渡〜盛岡)
岩手県交通 いすゞBU20KP(1973年式)
岩手県交通

大船渡と盛岡を結ぶ路線は、距離は長いにもかかわらず、途中の停車場所が多いため、急行になります。愛称は、「南さんりく」。やはり1983年に国際興業から譲受したいすゞBU20KPに大型看板が付けられていました。

新幹線リレー特急バス(北上〜釜石)
岩手県交通 三菱B806N(1975年式)
岩手県交通

岩22か1770・1772・1773

新幹線北上駅から釜石を結ぶ特急バスには、北海道の帝産(函館タクシー)から譲受した三菱車3両が専任となっていました。「釜石特急」「新幹線リレー特急バス」などの呼び名はありますが、愛称名はありません。また、うみねこのマークではなく、とびうおのマークになっている点も、この路線の特徴です。
なお、この大型看板、近くでよく見ると手書きでした。看板職人さんの渾身の作品のようです。

特急バス「くろしお」(大船渡〜水沢)
岩手県交通 いすゞK-CLA500(1980年式)
岩手県交通

岩22か1543

水沢と大船渡を結ぶ特急バスは「くろしお」と命名。新幹線水沢江刺から沿岸への接続の役割も果たします。
私が見たときは、上の方にも出てくる元国際興業のいすゞBU20KPが使われていましたが、53様から頂いた1984年撮影の写真に、このCLA500があったので、そちらを載せてみました。この当時、まだ新車同然だったエアサス、ハイバックシートの車両ですが、エアコンはありません。

新幹線リレー特急バス(一関〜気仙沼)
岩手県交通 いすゞBU20KP(1973年式)
岩手県交通

岩22か1778・1785

東北新幹線一ノ関駅から沿岸の宮城県気仙沼を結ぶ特急バスは、愛称がなく、「気仙沼特急」「新幹線リレー特急」などと通称されていました。元はとバスのいすゞBU20KPがよく使われていました。もっとも、1986年には車両が代替されてしまい、この看板も外されました。

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