看板に見る新幹線大図鑑

誘致看板の部

新幹線をこれから誘致しようと言う看板には夢があふれています。イラストになるのはなるべくカッコいい車両。
誘致看板を見ていると、カッコいい新幹線車両とは何かが見えてきます。

北海道新幹線

北海道新幹線は整備新幹線5路線のうちの一つで、東北新幹線の終点新青森から札幌市までが計画されています。その中で、新青森から青函トンネルを経て新函館駅(仮称)までは2015年度末までの開業を目指して工事が進められています。
北海道新幹線が開業すれば、東京や仙台などへのアクセスは飛躍的に向上することからその期待度は高く、数多くの誘致看板が見られます。新幹線誘致看板の世界では、今最も面白いのが北海道かもしれません。

北陸新幹線

北陸新幹線も整備新幹線5路線のうちの一つで、現在長野新幹線と言う仮の名前で長野まで開通済み。長野から富山を経て金沢までは2014年度末を目標に工事が進められています。最終的には大阪まで開通し、東海道新幹線のバイパス的役割も果たす予定ですが、金沢から先はまだ用地も含めて目途が立っていません。

九州新幹線長崎ルート(西九州ルート)

九州新幹線新鳥栖駅から分岐して、長崎に至る新幹線ルートで、当初「長崎新幹線」「九州新幹線長崎ルート」といった呼び方をされていましたが、途中経由地にも配慮して「九州新幹線西九州ルート」という呼び方も加わっています。
鳥栖〜武雄温泉間は在来線利用、武雄温泉〜長崎間は狭軌の新線建設による「スーパー特急」方式で、フリーゲージトレインにより九州新幹線に乗り入れる計画のようです。

東北新幹線

東北新幹線は2002年に東京〜八戸間が開業した後、2010年に八戸〜新青森間が開業し、全線開通となりました。
また、新青森から先は北海道新幹線として将来的には札幌までが整備新幹線として計画されており、一体的な誘致運動も見られます。
ここでは、新青森開業前からの誘致看板を中心にご紹介します。

山形・秋田新幹線

山形新幹線は1992年に初めての新在直通新幹線として開業したもので、実際は奥羽本線を標準軌に改軌した在来線です。1999年に山形から新庄まで延伸されました。整備新幹線ではありませんが、在来線を改軌して新幹線を走らせると言う「ミニ新幹線」を最初に形にした路線でもあります。地元では更に大曲への延長や酒田への延長などの構想があります。
また秋田新幹線は1997年に田沢湖線・奥羽本線を標準軌に改軌した2例目の「ミニ新幹線」で、やはり法律上は在来線です。

その他の新幹線

整備新幹線は5路線といわれますが、そのほかに山梨県に実験線のあるリニア中央新幹線は先般JR東海が2025年までに首都圏と中京圏の間を開通させると発表しています。また、これらとは別に新在直通の新幹線(ミニ新幹線)を誘致しようと運動している地域は少なくないようです。

コラム

開業直前の光景

工事中本文では「誘致看板」とは言うものの、「着工前」→「建設中」→「開業直前」という過程の中での様々な看板を掲載してきました。これらの中で最も夢があるのが「着工前」で、ぜひ地元に新幹線をという熱意が表れた名作が各地で見られます。それこそが「誘致看板」の本来の姿です。またこの時期の看板は、実際に走る車両がまだ未知の車両であるため、創作されたものであったり、その時点での最新型であったりとバラエティに富んでいます。
これが「工事中」になると、もう開業することは決まっているので必死さが影を潜め、現実的になります。特にそこに謳われている車両は、現存する車両でしかも実際にその路線を走りそうな車両が描かれるようになります。2000年代には、東北、北海道、北陸などどこの新幹線もE2系が描かれるという状況に陥り、誘致看板のおもしろさも半減状態でした。
そんな中で、今回、2010年の東北新幹線新青森開業に当たり、これらの全過程の看板を目にすることが出来ました。特に「開業直前」という段階を目にすることはなかなか出来ません。貴重な一シーンであると思います。

新青森開業 新青森開業が近づいている中でも、当初の看板はそれまでどおりE2系が使われていました。ピンクのラインで広窓の「はやて」号が新青森開業のシンボルでした。この時点で既に「ファステック」と呼ばれる試作車両は登場しており、近い将来の新幹線のイメージモデルとして北海道の誘致看板などでは頻繁に見られるようになっているのですが、実現間近かの東北ではあまり見かけませんでした。

新青森開業 ところが、JR東日本がこの「ファステック」の量産化車両の形を発表し、先行量産車両が登場するなど、使用車両が具体化すると、開業を祝う看板にはこの新型車両E5系が一挙に使われるようになります。
上の本文のところに掲載した青森県による「結集!青森力」の看板も主役をE5系に譲り、青森市などによる「一路青森。」の文字にもE5系が使われるようになります。


新青森開業時にE5系が同時就役しないことから、E2系と合わせての登板


結集!!青森力
結集!!青森力一路青森













青森県による「結集!!青森力」と青森市などの新幹線新青森駅開業対策実行委員会による「一路青森。」に登場したE5系


間もなく開業間もなく開業 しかし、これらの看板には一つの宿命があります。役目を終えたら消えるという宿命です。「着工前」の誘致看板は着工してからもしばらく残る可能性がありますが、「建設中」の看板や「開業直前」の看板は開業すれば撤去されますので、その掲示期間は決して長くありません。
せっかく工夫されたイラストも、後世にその姿を残すことは出来ないのです。本コラムで掲載した「開業直前」の様々な看板も、既に取り外されている可能性もあるのです。

200系を探せ!

Alacarte

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