バスカタログ聖地巡礼

日産ディーゼルRM80(1982年)


路線バスのダウンサイジング傾向に対応するため、1980年前後から中型バスは路線バス仕様の充実を図ります。日産ディーゼルのRM80は、富士重工ボディのモデルチェンジに合わせて、新しいカタログを用意しました。


野庭団地(神奈川県)
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カタログ表紙
日産ディーゼルRM80

画像:日産ディーゼル工業カタログ(1982)

野庭団地ショッピングセンター
日産ディーゼルRM80

撮影:横浜市(2019.8.8)

「朝日ヶ丘駅行」と表示した最新型バスは、近代的な住宅団地のちょっと細い道から発車してゆくという中型バスの良さを存分にアピールしている表紙写真。
背景の建物は、横浜市の野庭(のば)団地にあるショッピングセンター棟。バスが曲がって来た道は、実際は行き止まりで、バスが走れる道路ではありませんでした。

日産ディーゼルRM80

撮影:横浜市(2019.8.8)

ショッピングセンターのおもて口は、表紙写真とは反対側にありました。
ショッピングセンターの壁面は茶色に塗られていますが、カタログ当時からは塗り直されているようで、濃い目の茶色になっていました。奥には、青色の壁の608-5棟が見えます。

日産ディーゼルRM80

撮影:横浜市(2019.8.8)

野庭団地は、1970年代に作られた団地の例に漏れず、住民の高齢化が進んでいるようで、空きが目立つセンターのテナントも、薬局や介護、医療施設などが中心となっています。
そんなテナントの一つ、2階にある医療施設のサインが見覚えあるデザインです。L特急のマークも健在です。中央本線からは離れた場所ですが、ちょっと粋な小ネタでした。

センター前
日産ディーゼルRM80

撮影:横浜市(2019.8.8)

野庭団地のセンター前交差点付近を行く横浜市営バス。
このカタログの撮影地を特定する際、「カラフルな団地」という語句で画像検索したところ、その一つに横浜市の野庭団地が出てきました。
壁の色を青や赤に塗り分けるというのは、同じような建物が並ぶ団地で、自分の住む建物を見分けやすくするための工夫かも知れません。もっとも、同じエリアには同じ色が集中しているようにも見え、また近年の改修で薄色に変わった建物もあり、真の意味は分かりません。

野庭団地608-7棟周辺
日産ディーゼルRM80

画像:日産ディーゼル工業カタログ(1982)

日産ディーゼルRM80

撮影:横浜市(2019.8.8)

同じく野庭団地。背景には赤や青のカラフルな団地が並びます。壁面のリニューアルは行われているようですが、建物によっては、薄い色に塗り替えられているものもありました。
バスが曲がって来た道は、団地の中の道路で、やはりバスが通る道ではありませんでした。
カタログの方で一つ気になるのは、RM80の前ドアが、表紙などの写真では鉄製で窓ガラスをHゴムで固定している旧タイプなのに、この写真だけ標準の黒サッシに変わっています。画像処理か、ドアを取り換えて再撮影に来たのか、どちらでしょう。

すずかけ通り
日産ディーゼルRM80

撮影:横浜市(2019.8.8)

野庭団地を中心にカーブを描くすずかけ通りを行く横浜市営バス。
野庭団地は、地下鉄ブルーラインの上永谷駅や上大岡駅、JR根岸線の港南台駅や洋光台駅などに向けての路線バスがネットワークされ、交通の便には恵まれています。

日産ディーゼルRM80

画像:日産ディーゼル工業カタログ(1982)

裏表紙の写真は、恐らく同じときに撮ったものと思われますが、とんがり屋根のクラシカルな建物が写っています。場所は分かりません。

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80s岩手県のバス“その頃”