バスカタログ聖地巡礼

日野RE(1970年)


日野REシリーズは、1968年から作られた日野の路線バス用シャーシの標準型で、1980年代に至るまでのベストセラー作品の一つです。メインの架装ボディとなる帝国自工の端正なスタイルと、オーバル型ヘッドライトが初期の特徴でした。

新宿駅西口(東京都)
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カタログ表紙
日野RE

画像:日野自動車カタログ(1970)

日野RE

撮影:新宿区(2019.10.5)

表紙の写真は、「日野駅」と書いた前ドア車が、新宿駅西口のバスロータリーにさっそうと現れたところ。後ろには、早稲田行の都営バスが来ています。
背景は、1967年に開店した同世代の小田急百貨店のまだ新装間もない姿。1966年に完成したこの西口ロータリーには、斬新だった円筒形の排煙塔がにょきにょきと生えていました。写真で左に見える排煙塔は、今では蔦にまみれて、タイルの地肌は見えません。
ところが、残念ながら、この日野REは合成写真らしいのです。たいへん上手に画像加工されていますが、側窓に映る木がここには存在せず、タイヤ位置などを後ろの都バスと比較すると、どうも不自然。バス停で待っているお客様も、見慣れない綺麗なバスがやってきたというのに、わざと無視するかのように一律に後ろの方を見ています。

車内スナップは多分手近で
日野RE

画像:日野自動車カタログ(1970)

ロングシートの車内。窓の外には歩行者や青いフェンスが見えますので、手近な場所で撮影した雰囲気。
二人の女性は、付けまつ毛とアイラインで目の輪郭を強調したアイメイクで、1960年代の日本映画を連想させます。

日野RE

画像:日野自動車カタログ(1970)

日野RE

画像:日野自動車カタログ(1970)

上の車内写真で、男性サラリーマンが書類を見ているようなので、拡大してみました。日野のトラックが写っています。近いうちに脱サラして、大型トラックで一儲けをたくらんでいるのでしょう。
同じパンフレットが手元にあったので、お見せします。新発売8トントラックKB340です。このトラックの撮影場所はどこでしょう。後ろの方の船には「さんふらんしすこ丸」の船名が見えます。川崎港、横浜港、それとも神戸港でしょうか。

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