フライにまつわるさまざまなニュースをご紹介します








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鉄なべおじさんアングラーズ絵日記
菊池仁志(著)
単行本(ソフトカバー): 175p ; サイズ(cm): 210 x 148
出版社: つり人社 ; ISBN: 4885364434 ; (2000/07)

 ダッジ・オーブンに初めて出会ったのは4,5年前だろうか、もともと私がフライフィッシングを始めたきっかけは、山で遊ぶときになにか良い遊び方はないだろうか、と考え始めたところにあった。それが徐々に山遊びでの食の部分に広がって行くのは当然のことかもしれない。初めてダッジ・オーブンで作ったのはライブレッドとポットロースト。焼きたてのライブレッドの香ばしさと、同じジャガイモとは思えないイモの味に驚いた。
 キャッチアンドリリースが声高に叫ばれる昨今で、私自身もほとんど魚を殺すことをしなくなったが、それは本来の狩猟本能とはまた違う部分での理性が働いているからに他ならない。高度に発達した文明社会の中で、魚を食べたいと思う気持ちよりも魚を釣りたいという気持ちが強くなっていることの現われなのだろう。
 本書のなかで菊池氏は、フライフィッシャーとダッジオーブンの様々な付き合い方を紹介しているが、それ以上に感じるのは、本来釣り人が魚を食べることで感じるべき感覚、様々な命によって生かされている自分、という感覚を取り戻そうとしているようにも見える。ひとつの命をいかにおいしくいただくか、そこに苦心することで釣り人の魚への責任が完了するような気もする。
 現在フライをしている方々のなかでも、なかなかおいしく鱒を食べたことのない人も多いかもしれない。毎回10尾も20尾も釣って冷凍庫にせっせと運び込むのも問題だが、年に1尾か2尾くらいは、魚をいただき、感謝することも必要かも知れない。この本はそんなときに困らないように様々な鱒料理のレシピを紹介するとともに、山、川、モノとの付き合い方を何気なく示唆してくれているような気がする。



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瀬戸際の渓魚(さかな)たち
佐藤 成史 (著)
単行本(ソフトカバー): 284 p ; サイズ(cm): 257 x 182
出版社: つり人社 ; ISBN: 4885364078 ; (1998/05)

1991年からフライフィッシャー誌に連載されていた「瀬戸際の渓魚たち」。私はまだまだフライフィッシャー若造で、右も左もわからないままこの連載を読んでいました。日本各地に生息する、絶滅に瀕している渓魚たち。そのローカルな特性、そしてここまで彼らを追い込んでしまった、この人間というもの。毎回毎回、私は自分も含め、釣り人の身勝手さを考えながらこの連載を読んでいました。
佐藤氏は、東京から1時間で行ける群馬県利根川と、札幌から1時間で行ける北海道尻別川とを比較し、格段に人的プレッシャーの高い利根川のほうが、尻別川よりも川が生きている、と言います。これは、川を守るのは、単純に人が少ない環境にあるのが良い、というわけではなく、流域で生活し、あるいは釣りをし、川に近いところで行動をする者の意識が変わることが必要だ、ということを言っているように思います。
これからフライを始める人には是非読んで欲しい一冊です


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トラウトのパーフェクトフライ250選 MASTER ANGLER
漆原 孝治(著)
大型本: 191 p ; サイズ(cm): 26
出版社: 地球丸 ; ISBN: 4925020781 ; (2002/03)

プロショップにてタイイング教室を行ってらっしゃる、という話は良く聞きますが、実際にお会いしたことはありません。とにかくフライに対する思い入れが深い方で、木製フライボックスのデザインなども行っておられるようです。現在日本のフライフィッシング界で、是非一度お会いしてみたいと思っている方の一人がこの漆原孝治氏です。
前作「フライタイイング教書」で紹介されていたフライのパターンを見て、バリエーションもさることながら、その美しいフライたちを眺めていると、思わず吐息が出るほど美しかったのを覚えています。
今回、氏はそのパターンを含む250パターンを紹介しています。水生昆虫ごとに分類されたパターン。拡大写真を多用した美しいフライ群。この本は、釣れる釣れないではなく、フライというものに触れて生きていられるという幸せを感じるには充分すぎる一冊です。


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フライロッドを作る本―西洋風毛鉤釣竿自作教書 ヤマケイFF"CLASS"シリーズ
磯村 正己 (著)
単行本(ソフトカバー): 159 p ; サイズ(cm): 210 x 148
出版社: 山と渓谷社 ; ISBN: 4635360571 ; (1999/06)

フライフィッシャーはとかくモノ作りが大好きです。かく言う私もフライを始めたてのころは、フライボックスやランディングネットなど、作れるものはいろいろと作りました。フライを作り、小物を作り、行き着くところはやはりフライロッドというパターンに落ち着きます。そんなとき、私はこの本に出会いました。
もともとさほど器用なほうでもないくせに、理想だけは高いから始末に負えません。それこそ1流メーカー顔負けのロッドが出来上がるものと思い込んでしまいます。当時、鯉やバスのフライを始めたばかりということもあり、銀座のA&Fで#6ロッドのブランクを買ってきました。その後1週間の格闘の末、できあがったのは見るも無残なぼこぼこのロッドでした。ラインの滑りは最悪ですが、今でも時折取り出しては野池や管理釣場で活躍しています。
この本は、まずカーボンロッドを組み上げるところからスタートします。まずリスクの少ない状態で、ロッドビルディングの基礎を身体で覚えてゆけ、といったところです。その後バンブーロッドのブランクを削りだすところから焼き上げ、ドブ漬け、そして組み上げるところまでをアマチュアの視点から解説しています。プロのビルダーにとっては物足りないところもあると思いますが、初めてロッドビルディングを行う人にとっては、本当に必要な知識だけを習得できる、シンプルで非常に実践的な一冊です。


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A Master's Guide to Building a Bamboo Fly Rod
Everett Garrison (著)
ハードカバー
出版社: Meadow Run Pr ; ISBN: 0962060976 ; (1994/10)
洋書


私はロッドビルディングに関してはずぶの素人です。東京に出張した帰りにプロショップでブランクを買ってきて、ぼこぼこのラッピングのロッドを組み上げる程度のことしかできません。でもこの人の名前は昔から知っていました、現代アマチュアロッドビルダーの父、エバリエット・ギャリソン。
彼が何故ビルダーから、特にアマチュアビルダーからここまで賞賛を受けているかといえば、それまで門外不出と言われていたスプリットケーンロッドのテーパーを綿密に分析し、データとして我々の前に放り出してきたからに他なりません。この数々のデータが後のビルダー達に与えた影響は計り知れません。そしてこの考え方は私がこのHPでフィールド情報を開示しようとしているのと少し似ています。
しかし、現在カリフォルニアで、数々の革新的ケーンロッドを世界に送り出しているペア・ブランディンはこう言います。「数値や数式を崇拝していたあのギャリソンも、最終のテーパーデザイン段階では経験と感覚に基づく修正を施していた。」
そう、どんな理論でも解析できない感覚や経験に裏打ちされた技術というものは、必ず存在し、我々はその偉大な才能の前ではただひれ伏すしかない。そんなことを考えさせられる一冊です。


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The Essence of Flycasting
Mel Krieger (著), Nelson Ishiyama (著), A. J. McClane (著), Ben Blackwell (著)
ペーパーバック: 129 p ; サイズ(cm):

出版社: W W Norton & Co ; ISBN: 0881505056 ; (2001/04/01)
洋書

キャスティングにおいては世界的なカリスマとなったメル・クリーガーの名著、`The Essence of Flycasting`。ビデオなどでおなじみの方も多いとは思います。アメリカはもとより、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、南アメリカ、ヨーロッパ、そして日本等の国々でキャスティングスクールを開催しながら様々なフライフィッシャーと交流することで、彼はキャスティングの伝道師として現在も活躍しています。
この書籍は彼のキャスティングのエッセンスを100数枚の写真やイラストでわかりやすく解説することで、初心者でもわかりやすく技術を習得できるように作られています。フライの洋書を買うのであれば、最初に手にすべき1冊と言えます。


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「フライフィッシング・メソッドNEW100 」ヤマケイFF"CLASS"シリーズ
西山 徹 (著)
単行本(ソフトカバー): 213 p ; サイズ(cm): 210 x 148
出版社: 山と渓谷社 ; ISBN: 463536061X ; (1999/08)

私がフライフィッシングを始めて最初に見たビデオは、レンタル屋で借りた、故、西山徹氏のビデオでした。当時はフライフィッシングで本当に魚が釣れるのか、怪しみながら試行錯誤を繰り返していた記憶があります。その後テンカラやエサ釣りと平行してフライを続けてゆくうちに、次第に延べ竿を握ることも少なくなってゆきました。ようやくフライロッドしか握らなくなった頃、西山氏の「フライフィッシング100の戦術」を手に取る機会がありました。それまで読んできたフライの書籍と大きく違う点は、1から順序だてて学んでゆくのではなく、フライフィシャーがある場面に遭遇し、そのときどんな対処をすべきなのかを明確に示してくれるという点でした。その後この「フライフィッシングメソッドNEW100」が出版されるわけですが、内容的には「フライフィッシング100の戦術」をさらに掘り下げた内容となっています。そしてニュージーランドでの釣り方や、生前好きだったボーンフィッシュの取り込み方など、普段の釣りではなかなか遭遇しないような場面についても言及しています。楽しく、判りやすく釣りをする、そんな西山氏の気持ちが伝わる1冊です。


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「フライフィッシング紀行」つり人ノベルズ
芦沢 一洋 (著)
単行本(ソフトカバー): 258 p ; サイズ(cm): 18
出版社: つり人社 ; ISBN: 4885362423 ; (1998/03)

故、芦沢一洋氏の著作を集めた、日本のフライフィッシングの頂点に位置する書籍です。
1996年、享年58歳で逝去されるまで、氏はフライフィッシングの本質を追い求めて旅を続けました。それはあたかも好きなおもちゃをなくして必死で探す子供のように、世界中の川を釣り歩き続けました。この人間というものと、非生産的な営みであるフライフィッシングを、どう関連付けてゆくべきか、氏は必死に考え続けていました。
同時に、世界のフライフィッシング文化の懐の深さと、日本の河川の荒廃ぶりを比較し、常に心をいためておられたように思えます。
しかし、この本のまえがきに、氏はこう書いています。
「日ざしが弱まり、岸辺の潅木の上でトビケラの群飛が始まる。乾いた空が水面を金属的な色調に染めている。白泡の奥の岩陰に鱒の背が見えた。対岸に針葉樹の深緑の森。風景のすべてがどこか秘密めいてはいるのだが、これは決して幻影ではない。
私は確信しているのだ。鱒を求めて川を歩くフライフィッシングは決して逃避ではないと。4つの喜びがある限り、求める人生の真実がそこにはあると。」

氏が言う4つの喜びとは、狩りの喜び、工芸的喜び、運動の喜び、そして旅をする喜びです。
いかにもシンプルなこの定義が、何度となく私にフライを続ける喜びを思い出させてくれました。
フライフィッシングを続ける理由はいくらでも見つけられます。そしてその喜びが深くなればなるほど、渓や魚を愛するようになります。しかしそこに真実を見つけるということは、非常に難しい。そんなことをこの本は教えてくれます。



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「大型トラウトのフライ戦略」OUTDOOR HANDBOOK
白石 健一 (著)
単行本(ソフトカバー): 188 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 地球丸 ; ISBN: 4925020250 ; (1998/02)

もともと白石氏は大物釣りにこだわって執筆を続けていらっしゃる方でした。エサ釣りの時代から白石氏の著作にはいろいろとお世話になっており、ドバミミズで50オーバーの岩魚を掛けてにっこり微笑む白石氏の顔は、どこか岩魚に似ているような気がしていました。さて、この本は私がフライを始めたのはいいが、なかなか大物が釣れずに試行錯誤していた頃によく読んでいた本のひとつです。そもそも大物は、通常釣れる魚とはかなり異なった行動パターンを取るものです。何故大型魚はそのような行動を取るのか、そしてどうすれば大型魚を釣り上げることができるのか、この本はそんな疑問に答えてくれます。

 
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