まどかの2001年タイの旅
[まどかのアジアの旅#3]
(Travel of Thailand, 2001, Madoka)

−− 2003.03.21 まどかアタシがまどか。
[編集:エルニーニョ深沢(ElNino Fukazawa)

 ■エルニーニョからの一言

 ★この旅は「まどかの2001年シンガポール・マレーシアの旅」の後編です。全体の旅程は前編を見て下さい。

 ■タイ

  ◆魅惑の国際都市バンコク

 バンコクでは、旅の疲れを癒すべく、マッサージと買物とお寺に明け暮れました。あと、アユタヤですね。
 アユタヤに行く時にチャーターしたタクシーのおじいさんが極度の近視だったことがタイでの一番の思い出でしょうか。
 バンコクからアユタヤへ行く幹線道路はみなものすごいスピードで飛ばす車ばかり。しかし、われらの運転手さんはとってもゆっくりな安全運転。なんていい運転手さんに恵まれたのかしら!、と思ったのもつかの間。彼が近視であることが判明しました。
 あああ、その帰り道のどれほど怖かったことか。でもとっても気の良いおじちゃんだったんですよ。今、生きてることに感謝。
 では、乏しい記憶の中から私なりのタイを取り出します。どうぞ。

  ◆ワット・ポーにて 涅槃像とマッサージ

写真1−1:ワット・ポーの涅槃仏の顔。写真1−2:ワット・ポーの涅槃仏の足の裏。 ワット・ポーには大きな涅槃像が鎮座(鎮臥?)されてました(写真1−1:左)。その仏様のあしの裏は完璧な偏平足で美しい螺鈿(らでん)の模様が施されていました(写真1−2:右)。バラモン教(※1、※1−1)の宇宙観をあらわしているそうです。
 この寺院は、タイ式マッサージでも有名です。古来、タイではマッサージを施すことは医術を施すことと同等に考えられ、研究が行われていたそうです。
 のんびりとした境内でうけるマッサージは旅の疲れを癒してくれました。

  ◆象と馬 〜王宮〜

写真2:象の国タイ。 タイの戦士はに乗って戦っていたそうです。右(写真2)が王宮の門の象の像(象像?)です。こんな牙を持った象に乗ってこられたら、馬に乗ってるヨーロッパの騎士くらいじゃ 尻尾巻いて逃げてしまいますね。
 そのお蔭で、タイは未だかつてどの国からも植民地にされたことのない強さを持っているのではないかと、王宮前に飾られた象を見て思いました。

区切り線。

  ◆戦いに滅びた王朝 アユタヤ

 タイ王国文化の栄華を極めたアユタヤ王朝は、王朝建設以降約400年にわたり、タイ全土を統一していました。しかし建朝以降、幾度となく隣接する国々と戦いつづけ、ついに1767年にビルマ(※2)によって陥落します。
 現在見ることが出来るのは陥落し、破壊されたかつての王朝跡です。「国破れて山河あり」とはよく言ったものです。
 華麗であった建物はことごとく瓦礫となり、人々の信仰を現していた無数の仏像は首を落とされ、肩から袈裟懸けに切られているものも多くあります。しかしその地は、誰からも汚されることなく人々に守られ、昔をしのばされる形で残っています。
写真3:アユタヤの涅槃仏の足の前で。

  ◇涅槃像の足先(写真3:右)
 とっても大きな足に、金色のマニキュアがほどこしてあってかわいかったのでぱちり。もともとは、ワット・ポーの涅槃像のように建物の中に収めてあったようです。
 


写真4:アユタヤの宮殿跡。  ◇半壊した壁の向こうに(写真4:左)
 宮殿跡のようなところで写真をとりました。外壁、庭、外回廊、庭、内回廊、庭、建物、というような感じで作られていたようです。
 外回廊から、庭に入る時には幾段かの階段を上り、敷居をこえてまた階段を下り、庭に出ます。
 おそらく向こうに見える建物も、かつて建物が健在な時にはこの写真をとった位置から見ることは出来なかったのではないかと思います。
写真5:アユタヤの花。
  ◇匂いたつ花
  (写真5:右)
 美しい白い花があちらこちらで咲いています。南国の花らしく、強い香りでひとびとを惹きつけていました。
写真6:首だけで微笑む仏像。  ◇首だけで微笑む(写真6:左)
 石垣の上に仏像の首が置いてありました。戦いに勝ったビルマ軍は陥落した証拠に、信仰の象徴である仏像の首を落としていったそうです。あちこちに落ちている首だけの仏像はときに、このようにきちんと立てられておいてあります。
 写真の仏様は石垣の上に、首から上だけの状態で置かれています。たとえ、どんな目にあってもいつもほほえんでいるこの仏様を人々は大切にしたいと思っているのではないでしょうか。
 ある庭の隅には蔦に起こされた仏様の首がありました。それは蔦のように見えるけれども、もっと太い木の枝のようです。しかし仏様の首を守るように起こしている姿は蔦のようにも見えます。
 木の根元に転がっていたこの仏様は、下からどんどん生えてくる若い木によって、少しずつ向きを変えてゆき、今では木の根元からまっすぐにこちらをむいています。近づいて写真をとろうとすると、監視の方に制されました。腰をかがめて、近づきなさいと言われました。仏様より高い位置に立ってはいけないそうです。
 タイ人の信仰心に触れ、また、この奇跡のような仏様に出会えて、感じ入るものがありました。アユタヤから日帰りでバンコクに戻りました。

区切り線。

  ◆おかまさんはABBAがお好き

 再びバンコク。タイといえば、おかまショー!、最近は兵役を逃れるために性転換するものも多いとか、あれ、それは違う国だったカナ。
 旅行社でおかまショーを予約して、行ってみました。ショーは、夕方ころに始まり2時間くらいだったと思います。小さなコンサートホールのようになっており、並んだ椅子の前に3脚に一つづつくらいテーブルが置いてあります。黒服を着たお兄さんたちが、飲み物の注文を取り、持ってきてくれます。
 驚いたのは、小学生くらいの子供をつれた家族連れが3組ほどいた事です。結構メジャーな娯楽なのでしょうか?
 さて幕が開きます。セクシーな衣装を身にまとったおかまさんたちが歌い、踊ります。そしてなぜか曲はABBAばかり
 かわいいおかまさん、美人なおかまさん、スタイルの良いおかまさん、芸達者なおかまさん、色物(?)なおかまさん、いろいろなタイプな方がいらっしゃるものです。この世にはこんなにもたくさんのおかまさんがいるのだなーと実感。
 歌は口ぱくですが、とっても楽しいステージでした。今でもあのきらびやかなステージとともに”Dancing Queen”を思い出し、歌ってしまいます。
 見てのお楽しみ。幕が下り、外へ出ると、ずらりと先ほどステージに立っていたおかまさんたちが並んでお見送りしています。
 「シャシントリマショ」と、なんだか強引なおかまさんいわれ、私達3人は「エー写真だって!、撮っていいんだ。撮ってもらおう!」とかわいく一緒にとってもらいました。「Thank you!」とおかまさんから離れようとした瞬間。「チプクダサーイ」
 へ?
 「チプクダサーイ、チプ、チプ」
 なおも繰り返し、手を差し出してきます。そうなんです、写真をとったらチップを払わないといけないみたいなのね。だから、お客さんはみんな写真を撮ろうとしないで、さっさと出て行ってたのね。
写真7:おかまさんのデカパイ!、ウーン。  しかたなく、彼女(彼?)にチップを払って、3人で目を見合わせます。やられた!、チップ払うんだったら、こんなイカついバケ○ノみたいな(写真7:右)おかまさんじゃなくて、かわいい子にすればよかった!!
 即座に、一番かわいいお姉さん(お兄さん?)の所へ走って行き、写真を一緒にとってもらいました。めっちゃかわいかった!、チップもはずんじゃった!、さっきの3倍は払いましたよ...。
 なんだか男性の気持ちがわかったような気がしました。「ムッ、それは手強い経験をしましたな。しかしデカパイですねえ、このオカマはん、シリコン入ってるんでっか?」
 

  ◆激痛足裏マッサージ

写真8:足裏マッサージの看板。 足裏マッサージしてもらいました。左がマッサージ屋の看板(写真8)。小さな棒のようなものでぐーりぐり押してきます。
 観光客がよく来るようで、マッサージ師さんは日本語で声をかけてくれます。
 「イタイデスカ?」
 「いーーーーっつ、いたたたたたた!」
 「ココイタイ。アタマワルイ」
 「・・・・・」  (>_<)
 そうね。その後、「ココイタイ。イ、ワルイ」などが続き、なんとか自分を納得させました。
 

 ■旅を終えて

 熱帯雨林のことしか考えていなかった私は、一緒に行った友人達をそっちのけで、一人熱帯雨林熱帯雨林と騒いでいました。そして、ジャングルを出て...。なーんにも考えていなかったのでした。おいしいものもいっぱいあったのに、めずらしいものもいっぱいあったのに...。
 実はちょっと後悔してしまいました。予習が足らなかったんです。次は、絶対いろんな食べ物を調べてめいっぱい食べるんだ♪
 そのうえ、あまり習慣やタブーについてもお勉強が足りなかったんです。駅でお坊さんが座ってるベンチに、「空いてるよ」なんていって、お隣に座ってしまったり。本当は、タイではお坊さんの横に座ったりしたら失礼なんです。
 何にも知らないもんだから、そこで騒いでいたら、お坊さんがいなくなってしまった。お坊さんに気を遣わせてしまったんですね。申し訳なかったです。
 でも、どの国もとっても好きになりました。とくにマレーシアは、陽射しや空や熱さが私の生まれた鹿児島に似ているようで大好きになりました。また絶対に行きます!

 最後に、旅で出会った全ての人々に。
 シンガポールの皆様へ Thank you! 多謝!
 マレーシアの皆様へ TEREMAKASI!
 タイの皆様へ コープンカー!
 日本人の皆様、一緒に行ってくれたじゅんちゃんみちよちゃん、本当にどうもありがとう!!

 ■「まどかのアジアの旅」の結び

 おせわになりました。やっと最後までたどり着きました。
文章のノリが中国・モンゴルのバージョンとはちょっと違ったものになってしまいましたが、行ったときの気分もこんな感じで違ったんですよね。
 てなわけで、♪よろしくお願いします♪

    \(^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^)/

 ■エルニーニョからの二言目

 やあ、まどかちゃん、お疲れ様でした。どのページも、まどかちゃんの「らしさ」が出ていて大変面白かったですよ。又、新しい旅をしたら原稿を寄せて下さい。
 そして最後迄読んで下さった読者の皆さん、どうも有り難う御座いました!!
                m(_=_)m

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♪♪♪ おしまい ♪♪♪

【脚注】
※1:バラモン/婆羅門(brahmana[梵])とは、(浄行と訳す)[1].インドの四種姓制(ヴァルナ)中の最高位たる僧侶・祭司階級梵天の裔で、その口から出たものとされ、専ら祭祀・教法を司り、他の3姓の尊敬を受けた。ブラーマン
 [2].バラモン教。又、その僧侶。
※1−1:バラモン教/婆羅門教(―きょう、Brahmanism)は、ヒンドゥー教・仏教以前から、古代インドのバラモン階級(僧侶・祭司)を中心に発達したインドの民族宗教BC6世紀頃迄に成立ヴェーダ聖典を権威とし、自然神を祀り祭式を重視した。宇宙の本体である梵天を中心とする。後にウパニシャッドの哲学的思索を深め、一時仏教に押されたが、民間信仰を包含してヒンドゥー教に発展した。又、ヴァルナ制度を思想的に支えた。<出典:一部「学研新世紀ビジュアル百科辞典」より>

※2:ビルマ/緬甸(Burma)は、東南アジア大陸部西部の国。1989年国名をミャンマー連邦と改称。
 補足すると、ビルマ(今のミャンマー)も仏教国です。

    (以上、出典は主に広辞苑です)

【参考文献】
△1:『地球の歩き方17 東南アジア 2000〜01版』(「地球の歩き方」編集室、ダイヤモンド社)。

△2:『地球の歩き方18 マレーシア 1998〜99版』(「地球の歩き方」編集室、ダイヤモンド社)。

△3:『旅行人ノート4 海洋アジア 1997版』(旅行人編集室、旅行人)。

●関連リンク
参照ページ(Reference-Page):マレー半島とタイの地図▼
地図−東南アジア(Map of Southeast Asia, -Multinational-)
横顔(Profile):まどかちゃんの紹介▼
まどかちゃん(I'm Madoka)


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