−− 2010.02.17 エルニーニョ深沢(ElNino Fukazawa)
■はじめに −
「皆で踊れば怖く無い」の集団心理
■日本の事例
虫祭り(常世神=シンジュサン)...皇極紀(△2のp22、58)
(皇極3(644)年)
秦氏の蚕 ←→ 大生部多のシンジュサン(神樹蚕/樗蚕)
『日本書紀』に出て来る大生部多の虫祭りの虫は、著者の主張するシンジュサン(神樹蚕)説を私は支持します。
秦河勝が退治
常世も秦氏も道教的
斉明紀童謡
志多良神/志多羅神(設楽神)
念仏踊 − 欣求浄土、厭離穢土
一遍上人
空也踊り
御蔭参り
慶安3(1650)年、7回発生(△6のp35〜36)
隠し念仏
甲州騒動
ええじゃないか(=第7回目の御蔭参りを利用)
慶応3(1867)年8月頃より、尾張・三河・遠江に発生
広大寺踊り
郡上踊り
阿波踊り
■外国の事例
死の舞踏
少年十字軍
ジャンヌ・ダルク
カーゴ・カルト
■集団ヒステリーのエネルギー
追い詰められた大衆が絶望の果てに居直る
絶望というポテンシャル・エネルギー(位置エネルギー)を運動エネルギーに変換して「居直りの舞踏」という集団運動を繰り広げるので、絶望が大きい程ポテンシャルが高く運動エネルギーが高いのです。
服(まつろ)わぬ大衆を恐れる権力者の心理
■終末論
末法思想
穢土と浄土、三途の川
最後の審判
ヨハネ黙示録
天国・地獄・煉獄
■絶望故の他力依存 − 救世主信仰
ミトラ(ゾロアスター教)
↓ ↓
メシア(キリスト教) ミロク(弥勒)(仏教)
*.ミトラもメシアもミロクも「読みの音(おん)」が似ている
超越者/絶対者(特に絶対他者)が救済してくれるアジールの出現
■舞踏の仕掛人 − ハルマゲドンからの救済
シャーマン
古代信仰の発生
新興宗教の教祖
■絶望・終末を煽る − 新たなハルマゲドンの創出
永遠に再生産される新興宗教
古代宗教も最初は新興宗教だった
■結び −
【脚注】
※1:
※6:ハルマゲドン/アルマゲドン(Harmagedon[ギ])とは、(元ヘブライ語でメギドの丘の意)新約聖書ヨハネ黙示録では、神とサタン(悪魔)との最終戦争の場所。
(以上、出典は主に広辞苑です)
【参考文献】
△2:『古代の虫まつり』(小西正巳著、学生社)。
△6:『「おかげまいり」と「ええじゃないか」』(藤谷俊雄著、岩波新書)。
●関連リンク
秦河勝について▼
謎の三柱鳥居(The mysterious Trinity torii)