−− 2011.11.08 エルニーニョ深沢(ElNino Fukazawa)
<11.11.08−05:08|大阪市>下は「獅子座の火星」と双子座・大熊座・蟹座などの大パノラマです。頭上真上に双子座、東南東に獅子座、東北東に大熊座です。この日は偶然ですが、火星が獅子座の首星レグルス(Regulus)に大接近して居ました。
実はこの日の撮影時点では火星が獅子座に接近してる事など全然知らず、後で星図で調べて初めて写真最下部の「赤い星」が居る所が獅子座である事、「赤い星」は星図に無い事を知り「ならば火星ではないか」と思ってネットで調べたら、現在火星がレグルスに接近し11月11日の未明に最も接近するという事が判りました。
<11.11.08−05:11|大阪市>
左は火星とレグルスの位置関係です。この写真は星座全体を広角撮影(約27mm相当)した画像を拡大したものですが、カメラはきっちり捉えて居ます。因みにレグルスは獅子の前肢の位置に在ります。
<11.11.08−05:17|大阪市>上述の様に撮影時点では何も情報を知りませんでしたが、私は「赤い星」(=火星)と「白い星」(=レグルス)を望遠で撮りました。先ずは両者を視野に入れて望遠で撮った火星とレグルスを撮ったのが下の写真です。両者の色の違いもはっきり出て居ますし、中々クリアに撮れて居ました。
<11.11.08−05:19|大阪市>更に最大倍率18倍で火星とレグルスを単独で撮りました。火星の望遠写真は「写真−火星(PHOTO - Mars, Japan)」からご覧下さい。
下がレグルスと近傍の星で、もう火星はカメラの視野の外です。レグルスはこの様に青白く見えます。
上の写真のレグルスを良く見て下さい。レグルスの上に緑色をした小さな星が見えて居ますが、これはレグルスの伴星です。レグルスは伴星を持つ実視連星という事ですが、ちゃんと伴星が写って居たとは驚きです。
そこで上の写真のレグルスと伴星を拡大(原寸大)したのが右下の写真です。
いやぁ凄いですね、我乍ら吃驚して居ます。写真画像の処理で肉眼は勿論、双眼鏡でも見えなかった伴星がこの様にくっきりと浮かび上がって来た瞬間には「オー!」と思わず声を上げました。これは言葉では表現出来ない愉楽です!
(1)基本データ
●獅子座(ししざ、Leo[ラ])は、春に南の空高くに見える星座。乙女座の西方、大熊座の南に在る。黄道十二星座の第6星座。α星は1等星のレグルス。β星は2等星のデネボラ。11月中旬に現れる流星群で有名。午後8時の子午線通過(南中)は4月下旬。略符Leo。
●レグルス(Regulus)は、(ラテン語で「小さな王」の意)獅子座のα星。青白色の1等星で、距離は70光年。スペクトル型B7。伴星を持つ実視連星。春の南の空高くに見られる。
●デネボラ(Denebola)は、(アラビア語で「獅子の尾」の意)獅子座のβ星。白色の2等星で、距離は40光年。スペクトル型A3。
●関連リンク
@参照ページ(Reference-Page):星や星座の専門用語集▼
資料−天文用語集(Glossary of Astronomy)
@補完ページ(Complementary):レグルスに大接近した火星▼
写真−火星(PHOTO - Mars, Japan)
双子座▼
写真−双子座(PHOTO - Gemini, Japan)