団塊世代の大量退職が始まり、第二の人生をスタートさせる方が増えます。
終の棲家を考える時、海外移住や田舎暮らしなどを選択する場合に、今の自宅をどうするのか考えてみたいとおもいます。
 団塊世代の方は、30〜40才代の比較的早い時期に住宅を取得した方が多いと思います。
その為、退職前に住宅ローンは完済していているが、住宅ローン返済と教育費の出費のため、現金は退職金頼みという家庭も多いと思われます。

子育ても終わり、通勤からも解放されると、今の家に固執する必要がなくなる方も多く、この持ち家を利用して、第二の人生をスタートさせる方も多くなってきました。

この持ち家をどう利用(現金化)するかについて、日本経済新聞の記事を私なりに分析したいと考えます。

まず、持ち家(中古住宅)の活用方法は3つのパターンに分かれます。


≪シニアの持ち家 どう生かす≫

1.売る

東京急行電鉄の住み替え支援事業を利用する。
主に東急の沿線のシニア層の持家をリフォーム、子育て世代への売却を仲介する。壁を抜いて吹き抜けにするなど、東急が平均2000万円かけて徹底的に価値を高め、元の中古住宅より売れやすい物件に変える。
もし一定期間内で売れなかった場合は、同社が買い取る。

売る側は売れやすく、保証もあって先の見通しを立てやすい。買う側は同条件の新築住宅に比べ割安。東急は収益を上げつつ、沿線の価値を高められる。デメリットとしては、通常の売却よりも手取りが減ることも。

ハウスメーカーのヘーベルハウス(旭化成ホームズ)では、ヘーベルハウスの売りと買いの情報を集め、グループの旭化成不動産を通じて仲介する仕組みを取り入れており、今までに約600棟の実績を誇る。

この仕組みでは、万一の場合、同社が買取を保証している。
購入者側は新築時の状況からメンテナンスの履歴まではっきりした良質の住宅を購入できる。デメリットは、ヘーベルハウスに限られ、販売される数が少ないこと。

   へーベルハウスは、陸屋根(平らな屋根)の物件が多いので注意が必要です。
   購入する際には、10年ごとに掛かる防水費用を検討して欲しい。

   積水ハウスでは、自社で建築した住まいを買い取りリフォームをして再販する事
    業を行っている。

   そもそもこういう取り組みがするためには、建物に対する今までの取り組み方が
     問われるため、対応できるメーカーは限られる。

   これからの建築に対してはメーカーも対応していけるが、既に購入している団塊 
   世代の方をどこまでカバーできるかは疑問。

2.貸す

所有している持ち家を賃貸して、家賃収入を得る。第二の年金代わりとし、その収入で第二の人生に適した住まいに居住する。移住・住みかえ支援機構や住替え支援制度なども出来てきた。

家賃は相場よりも安くして貸しやすくし、保証なのバックアップ制度もあり、最長では終身まで対応。借り手も賃貸市場で不足している広い住まい・一戸建てを割安に借りれる。デメリットは安心の分、収入は少なめになる。

    将来、売るにしても、貸すにしても、収入が得られる・現金化を期待するなら、良       質な住まいにすること。しかし、初期費用は高くなる。

3.借りる

住まいを移りたくない、このまま居住しながら、現金化するには、リバースモーゲージという手がある。

当初は行政側からスタートした制度であるが、最近は民間金融機関でも取り扱いを始め、積極的に転換しているのが中央三井信託銀行と東京スター銀行です。

デメリットとして、将来売却するお金を担保としていることから、子供に受け継がせることはできないこと。

    自分の老後を犠牲にしてまで子供に財産を残す事は必要ないと考えます。
    定年退職後は、自分たちの為にお金を使うという生活がいいと思います。
      

シニアの持家どう生かす