「次元界めぐりキャンペーン」
<第9回>
(2006.4.23/DM:DM-SKM/執筆:アニマさん)


●キャラクター紹介
ジルリル(ふじーさん)
ウィザード/レッド・ウィザード、人間
切り札力術士。
ライオットが遺したアミュレット・オヴ・ヘルスをかけるためには、ママにもらったブローチ・オヴ・シールディングをはずさ
なければならない。それを誰か別の人間がつけるということに耐えられず、アミュレットを諦めた。

センギ・ア・アジストーン(すみさん)
バーバリアン/ファイター/グラディエーター、ハーフ・ミノタウロスのミネラル・ウォリアー
トーテムポール使いのダメージディーラー。
クレリックに進むかサイキック・ウォリアーを取るか、レベルアップに悩んでいる。1レベルでBABが1あって、ボーナス特
技が入るクラス(ファイター以外)を大募集中。

ブロシャール(あずまさん)
クレリック/レイディアント・サーヴァント・オヴ・ペイロア、人間
パーティの生命線。
所属する野球チームの試合からFFのミッションまで、いろいろなリアルイベントを犠牲にしてエリュシオンにやってきた。
今回はペイロア様とたくさん話ができてよかったですね。

バート=ロール(きぷろすさん)
クレリック/パンテオン・クリーク、人間
前回死亡した勇者ライオットの代わりに参入。
昔はティールの信者だったが、今はフォーゴトン・レルムのパンテオンすべてを信仰するトーチ・ポート本使い。胸には
「初心者バッジ」をつけている。

ククルカン(アニマ)
スペルシーフ/ソーサラー/ミステリアル、ピクシー
SRとDRとセーヴがやたらと高いスポッター。
妖精だけど寿命はある。今回から耐久力が6点増えて20になったり、1日1回擬似呪文能力でリミテッド・ウィッシュが使
えるようになった。

[NPC]ポポン
ハーフセレスチャル・ハーフリングのパラディン。

[NPC]スイッピ
ビーストランズ出身のペンギン・ヒーラー。


●前回までのあらすじ

とあるきっかけで強力な「蛇の呪い」を受けた我々パーティは、8つに分かれてさまざまな次元界に散らばった魔剣の破
片を集めなくては永劫の滅びが待つのみと知り、諸次元界を巡る旅に出る。
まずは英雄界イスガルドを通り、世界の中心シギルにたどりつく。しかし牢獄界カルケリで酷い目に遭い、捜す破片を
奪われる。物質界で資金を稼いでビーストランズへ行き、キャット・ロードの依頼で遺跡を捜索。入り口で悪魔を蹴散ら
すものの、魔剣に対抗できる勇者の剣を仮称「クリオネ」に奪われる。最奥で負のエネルギーのエレメンタルと戦うが、
レベルを吸い取られてライオットが死亡。やむを得ず物質界に逃げ延びて、立て直しをはかる。


●新キャラ登場〜ネガティブ・エネルギー・エレメンタル再戦

レベルアップするジルリルの頼みで買い物に出かけたセンギは、偶然謎のクレリックに会い、連れて帰ってきてしまう
(捨て猫じゃあるまいし……)。我々の事情を話したところ、協力してくれるというので一緒にエリュシオンに行くことにな
った。
そのパンテオン・クリーク、バートがレルム全ての神々を信仰していると知り、「節操なーい」と叫ぶククルカン。逆にグ
レイホークの神々のことはよく知らないらしく、レルムの神々が一番すばらしいと力説していた。

プレーンシフトとテレポートでこないだ倒せなかったボスの手前まで戻り、デス・ウォードを全員にかけて突入する。
中には例の負のエネルギーのエレメンタルと一緒にレイスが2体いた。
ククルカンとセンギが最初に入ると、待ち構えていたレイスたちがファイアーボールで吹っ飛ばしてきた。部屋の奥に向
かって吹き飛ばされて転んだセンギに、エレメンタルが全力攻撃で襲いかかるというコンボ。
ちなみにククルカンは呪文抵抗に守られ無傷だったが、センギの後ろに控えていた術者たちがけっこうダメージを負っ
た。

ここは外方次元界なのでエーテル界とは並存しておらず、エーテル体になって移動することができないため、レイスはイ
ンコーポリアルにも関わらず壁を抜けることができない。そこで、ククルカンが必殺技のお披露目としてリミテッド・ウィッ
シュからウォール・オヴ・フォースを発動し、レイス1体だけを手前に切り離した。
ゆうゆうと立ち上がったセンギが切り離されたレイスを落とし、そののち壁を空けてエレメンタル本体を殴りに行く。
これは間違えてました。
基本的に非実体とエーテル体は別のもの。非実体の半分がエーテル化しているわけではない。
従って、通り抜けは可能。
力場や《呪文次元越境化》は隣接次元界のエーテル界にも効果を及ぼすと同時に、
非実体のミスチャンスをなくす効果です。
(要するに隣接次元界に有効だから非実体に有効なのではなく、非実体に有効と書いてあるから有効なわけですね・・・ややこしい)

ブロシャールはレイスにターンアンデッドするが、効かない。
ジルリルはファイアーボールを撃つが、エレメンタルにフリーアクションでカウンターされる。これは3レベルのスロットが
あればオフィシャルでできる技らしい。
もう1体のレイスは我々に範囲ディスペルマジック、さらにセンギに絞ってディスペルマジックを撃ってくるが、危ういとこ
ろでデス・ウォードははがれずにすんだ。これが勝敗を分けた。
あとで考えてみるに、ここでデス・ウォードを切らすとそうとうまずい状況だったはずなので、こういった不測の事態に備
えてリミテッド・ウィッシュは温存しておくべきだったのかもしれない。でも、「まあ大丈夫だろう」と思って戦闘の手を抜く
と、後手後手に回って結局余計なリソースを使うことが多いから、最初から全力でいったほうがいいと思うんだよね。

ブロシャールとバートが2人がかりでセンギを回復しつつ、センギがエレメンタルを殴り倒すと、ネガティブエナジーを放
出して爆発。デス・ウォードに守られた我々は無事だったが、生き残っていたレイスがフル回復した。
ブロシャールがレイスにディフィック・ヴェンジェンスを撃ちたくてうずうずしている。
まずバートが撃ち、レルムの神々がぐるっと輪になってレイスを囲んで説教したが、あんまり効か
ず、その次にブロシャールが呼んだでっかいペイロアの説教のほうが効いた。

床に落ちているライオットの遺品を回収し、形見分け。部屋からは合計7,000gp相当の芸術品の山と、FFのポーション
のようにさまざまな形の蓋がついた瓶が6本出てきた。中身はポーションではなくエリクサーだった。

さて、このままケンタウロスと連戦するか?
急がないと欠片が敵の手に落ちて我々の呪いが解放されるという危険はあるが、ケンタウロスは強そうなのでフルでな
い状態で行っても返り討ちに遭うだけではないかと提案し、帰ることにした。

といっても、ここの出口は見つけていない。ジルリルのテレポートで帰ろうとしたら96を振ってしまう。「似通った場所」に
行くはずだが、似通った場所などないということで発動せず。ブロシャールが「今までまったく使ったことがない」というフ
ァインド・ザ・パスを使い、出口を探す。すると隠し扉が見つかり、そこにテレポーターがあって、前回手に入れた緑宝石
を持っていれば出られるということがわかった。宝石は3個しかなかったので、バートが「3人で出て、ほかの部屋で宝石
を集めなきゃ!」と焦るが、まず3人が出て、1人が宝石を3個持ってもう一度入ってくれば大丈夫なのであった。

教訓:落ち着いて考えよう


●ケンタウロスはどこへ?

スイッピの村に戻って一晩休み、翌日ケンタウロス戦に赴く。
しかし、誰もいない。部屋の奥にここの遺跡のものと思われるエルフの祭壇があったが、呪文の爆裂により破壊されて
いた。また、血の跡がわずかに残っていた。ごく最近、というか昨日ここで戦闘があったらしい。我々がエレメンタルを
倒したので、それに乗じてクリオネが来てケンタウロスを倒し、魔剣の欠片を奪ってしまったのだろうか?
床には壊れたアミュレットが落ちていた。圧倒的な魔力を放っており、怖いのでアンシーン・サーヴァントに拾わせ、バ
ートのHHHに入れる。ブロシャールが「得体のしれないものをHHHに入れるのはよせ!」と止めようとしたのだが、間に
合わなかった。
アーティーファクトはモータルの魔法の効果を受けませんので、マジックアイテムの作り出すエクストラディメンジョンに入れられのかとても疑問だったりします。
次回までに調べておかないと・・・

あとを追う手段も手がかりもないので、遺跡で起きたことを依頼主のキャット・ロードに報告し、感謝の言葉をもらって、
ビーストランズをあとにする。
スイッピともこれでお別れかと思ったが、ついていってもいいと言うので一緒に旅をすることにした。

ポータルを通って、エリュシオンへのゲートシティであるエクスタシーに戻り、いろいろ買い物をする。
ライオットの遺品のミスラル製フルプレート+2をブロシャールが着て、やはり形見のディフェンディング・グレートソードを
売ったお金でブーツを買い、移動速度30フィートを確保。
拾ったアミュレットを鑑定しようと、ブロシャールがHHHに手を突っ込んでアミュレットをつかんだら、突然さまざまな思考
が頭の中に流れ込んできて、意志セーヴ36を要求され、気絶してしまう(しかしここで32を達成していたのはすごい)。し
ばらくして意識は取り戻したが、流れ込んできたビジョンは思い出せなかった。
エレメンタルのところで手に入れたエリクサーは、スイミング3本、ファイアーブレス2本、そしてアーティファクトの謎エリ
クサーが1本。また、壊れたアミュレットもアーティファクトだとわかったので、鉛の箱を買ってきてそれぞれ収め、センギ
とバートに持ってもらう。


●至福の野エリュシオン

そしていよいよエリュシオンへ。
空は真っ青で、どこまでもまぶしい大地に快い風が吹く、素晴らしい土地だった。
第一階層の最初の街で道行く人に尋ねると、エリュシオンは水上交通が発達しており、船便でどこでも好きなところへ
行けるという。

港に向かって歩いていくと、突然例の「クリオネ」が目の前に現れて、「渡してもらおうか」と言ってきた。
「何のことですか?」ととぼけていると、我々を囲むようにして次々にクリオネが姿を現し、最終的に8体も出てきた。
クリオネ戦隊ハチレンジャーは、あくまで態度は強硬で偉そうだが、いきなり我々に襲いかかって目的のものを奪うつ
もりではないらしいので会話をしてみる。彼らはどうやらエリクサーが欲しいらしい。アミュレットや、これから放流しに行
く金魚などには興味はないようだった。
また、我々が負のエレメンタルを倒したので、ケンタウロスを閉じ込めていたフォービダンスが解けて、奴は逃げ出して
しまったということもわかった。「お前たちが悠長に帰ったりするからだ」とののしられるが、「そんなことわかるわけない
じゃん! 謝るよ! 謝ればいーんでしょ!」と逆ギレするククルカン。

クリオネたちの目的は、例の魔剣を破壊して力を引き出すことらしい。そのためにエリクサーを「餌にする」と言ってい
た。
呪いを解きたい我々としては、「ある意味目的は共通しているのではないかと思うので、協力しませんか」と申し出てみ
るが、そうやって交渉しているところへ、突然上空から稲妻が落ちてきた。空を見上げると、アヴォラルやガーディナル
たちからなる警備隊が威嚇射撃をしかけてきていた。
クリオネたちはそれを見てそそくさと撤退。

警備隊は、我々の中から悪のオーラを感知したので調べに来たらしい。発生源は、悪の神をも平等に信仰するバー
ト。
こういう特殊な信仰形態なんだと一生懸命説明したり、「更正させるためにブロシャールが管理している」とか「センギが
拾ってきちゃったからしょうがない」とかいろいろ言ってなんとか解放してもらったが、この次元界で悪オーラを出してい
るというのは大変なことだということがわかった。ジルリルは「これはリアルでいたら本当にうざい」。

そうこうして港につく。
キャット・ロードに指示された金魚放流の目的地は一番下の第四階層だが、そこまで船便で行こうとすると2週間はか
かると言われたので、ポータルを通ることにした。
せっかくなので、ポータルのある大きい街までつかの間の船旅としゃれこむ。料金もたいへん安く、素敵なドラゴン型の
船。かつてカルケリの渡し舟であまりに無法な料金をとられたことを思い出し、涙にくれるククルカンであった。
すると、後ろから「この美しい世界に涙なんて似合いませんよ」と気障な台詞。振り向くと美形のバードがいた。
ククルカンが目をハートにしていろいろ聞いてみると、彼はレンシャーと言い、アストラルでのランダム遭遇表で時々出
てくる13レベルバードなのだそうだ(笑) せっかくなので我々の冒険談を話しつつ、歌を聞かせてもらったら達成値が
43もあって、船頭まで聞き惚れてしまって転覆するところだった。
物知りの彼に例のアミュレットを見せ、何か知らないか訊ねたら、「よくわからないけど、リッチが持つソウルジェム……
たくさんの魂を閉じ込めた宝石に似ている」とのこと。また、魔剣の呪いなどについても聞いてみたが、我々以上の情報
は持っていなかった。
「1日130gpで観光ガイドを引き受けます」とのことで、せっかくなのでついてきてもらうことにした。


●ペイロアのお膝元

ポータルを抜けて第四階層に到着。
ここは海ばかりの階層で、そこに浮かぶ英雄諸島に出た。さまざまな世界の英雄像が立ち並んでおり、レンシャーがそ
れぞれ解説をしてくれる。
海に金魚を放すと、みるみるうちに姿を変えて大きな白い竜になった。ロクガン原産のティエンルン(「天竜」の中国語
読み?)という竜で、ずっと昔に高レベルの冒険者たちと旅をしていたときに呪いをかけられ、金魚に変えられていたそ
うだ。
海に返してくれたお礼として、病を癒すという深緑色の手のひらサイズの玉と、小さなオルゴールの箱をくれた。オルゴ
ールは、耳慣れないがとても素敵な曲を奏でた。玉はちょっと舐めてみたら、不味かった。

ペイロア様のおわす「太陽の要塞」がここから近いので、ブロシャールは喜び勇んで出かけた。
光関係の呪文が最大化される神々しいところで、ペイロア信者がいっぱい巡礼に来ていて、つまりモヒカンとハゲしか
いない。
ブロシャールは「さらにペイロア様のお役に立つため、私の元にエージェントをおつかわしください」とお参りをして、おみ
くじを買ったら大吉が出た。
エリュシオンにも魔剣の欠片があるはずなので、何か不穏な噂や変わったことがないか、ペイロア信者たちに情報収
集を試みるが、みんな「軍隊に入って私たちと共に戦いなさい」としか言わない。

ブロシャール「何か、お土産を買って帰ろう」
DM「信仰大全売ってるよ」
ククルカン「信仰タイツ?(聞き間違い)」
DM「じゃあ、150gpの信仰タイツがあるよ、合言葉でライトがかかるやつ
ブロシャールは金色に輝くタイツを買って帰ってきた。

第三階層はエリュシオンの中でも危険な悪の存在が封印されたり隠れ潜んだりしている場所で、悪が存在しうるならそ
こしかないだろうということで、行ってみる。入り口の、警備隊宿営地までポータルで移動。
しかしここでもバートが白眼視され、「さっさと出て行け」と言われる。がんばって話を聞いてみると、ここ最近のあやしい
ことといえば、竜の頭のヒドラ(脅威度20以上)が最近目覚めて手に負えないことくらいらしい。さすがにそれはないだろ
う。

ククルカンは、リミテッド・ウィッシュからのコミューンでアローナ様におうかがいをたてようとするが、ここはペイロア本拠
地に近すぎるので使えなかった。
そこでブロシャールがオーギュリイを使い、「これから第二階層で情報集めをするのか吉か凶か」と訊ねたら、凶だっ
た。なので、第四階層に戻り、改めて次の日にブロシャールがペイロア様にコミューンしてみる。「近いところで呼んで
くれてありがとう」とペイロア様。

Q1.我々が探している魔剣の欠片は、第三階層にあるか?→No
Q2.我々が探している魔剣の欠片は、第一階層にあるか?→No
Q3.我々が探している魔剣の欠片は、第二階層にあるか?→No
Q4.我々が探している魔剣の欠片は、第四階層にあるか?→Yes
Q5.我々が探している魔剣の欠片は、海の中にあるか?→Yes
Q6.我々の持つエリクサーを、クリオネたちに渡すのは吉か?→わからない(クリオネのことがわからないから)
Q7.我々が探している魔剣の欠片は、誰かが所持しているか?→No
Q8.我々が探している魔剣の欠片は、剣の形をしているか?→No
Q9.我々が探している魔剣の欠片のことを知っている人間はいるか?→No
Q10.我々が探している魔剣の欠片のことを知っている来訪者はいるか?→No
Q11.我々が探している魔剣の欠片は、この島のそばにあるか?→No

この答えをもとに議論する一同。
するとレンシャー(2日目もガイドとして雇った)から、「差し出がましいようですが、情報集めをするならこんな田舎じゃな
くて、第一階層の大都市に行ったほうがいいと思いますよ」とアドバイスを受ける。
そうか、ここは田舎だったのかと認識し、ポータルで第一階層へ戻る。
向かったのは五紡星の形をした都市、その名も「シティ・オヴ・ザ・スター」。地図には五稜郭みたいな形が書き込まれ
ていた。真っ白い城壁に囲まれた都市で、なぜかレンシャーが城門をばーんと開け放って「見よ、この麗しい街を!!」と
か宣言する。
星の5つの角ごとに「愛の街」「献身の街」とか分かれていて、「愛の門」から入った。中央にある星型の宮殿には、「愛
の女神」が住んでいるらしい。白い壁に青い窓枠、地中海の海沿いの町並みのような景色。

ここの名物お土産は「スター饅頭」といって、もみじ饅頭をホワイトチョコでコーティングしたものらしい(実際にある)。
レンシャーが「まずは宿をとり、この素晴らしい街にゆっくり一週間くらい滞在してください!」と熱に浮かされたように言
うので、とりあえず「白い鳩亭」という宿に案内してもらう。センギとジルリルという見かけが危険な感じの2人と、悪のオ
ーラを発するバートは宿にこもっていてもらい、ブロシャールとククルカンは船乗りが集まる酒場へ行って情報収集をす
る。

「星々の涙亭」で、エリュシオン名物ホワイトビール(どこまでが泡だかわかりにくい)を飲むブロシャール。ククルカンは
ミルクを頼む。船乗りたちの歓心を得ようと、ポリモーフと幻術を駆使して、二刀流のパンダ侍に変身し芸を見せるが、
今イチの出来で、みんな酒が入ってなかったらやばかった。
ともあれ、船乗りたちに「最近第四階層で不穏な動きとか変わったことはない?」と聞くと、「別にないけど、しいてあげ
れば最近巨大クラゲがよく網にかかって面倒くさいし、船にもガンガンぶつかってくる」という。
「じゃあ巨大クラゲの出現理由を解明して退治してあげるから、発生場所まで船に乗せてってよ」という交渉が成立す
る。

寝る前にレジェンド・ローアでエリクサーのことを調べてみたら、「この水は失われし剣の破片なり/邪悪なる水は全て
を汚す」というお告げがあった。どうやらこれが欠片(ポイズン・ジェイド)そのものなのか?


●海の底へ

次の日、ウォーターブリージングとフリーダム・オヴ・ムーブメントを準備し、昨日の船乗りのところに行くと、二日酔いで
ぐったりしている。
ここで、二日酔いを解消するにはどんな方法がいいか、というリアル体験談を語り始めるPL一同。
とにかく無理やり吐かせて、彼の船に乗って第四階層へ行こうとするが……それでは時間がかかるということを思い出
し、船を置いてポータルで第四階層に行き、知り合いの船に乗せてもらうことになった。

クラゲがよく出る海域まで連れて行ってもらい、錨を下ろす。
準備呪文をかけ、150フィート下の海底へもぐっていく。ブロシャールのデイライトで照らすが、クラゲはどこにも見えな
い。
水に入る前にやっとけばよかった、と後悔しつつ、ブロシャールが水中コミューン。

Q1.剣の欠片はここから北にありますか?→YES
この聞き方では何でもいいから剣の欠片があればいいことになってしまうので、聞き直す。

Q2.海に眠る、悪魔の作った剣の欠片はここから北にありますか?→NO
Q3.海に眠る、悪魔の作った剣の欠片はここから1マイル以内にありますか?→NO
Q4.海に眠る、悪魔の作った剣の欠片はここから10マイル以内にありますか?→NO
Q5.海に眠る、悪魔の作った剣の欠片はここから50マイル以内にありますか?→NO
Q6.海に眠る、悪魔の作った剣の欠片はこの海にありますか?→NO
Q7.海に眠る、悪魔の作った剣の欠片が形を変えたものはこの海の底にありますか?→NO

どうやら昨日のコミューンの答えが変だったとのことで、我々が探しているものについてはこれでは神様には特定がで
きないとのこと。剣の名前がわかれば特定できるのだろうが、PLはみな名前を覚えていない。リアルで1年近く前のセッ
ション以来一度も出てきていない名前なので、無理もない(ちなみに魔剣ヒュドラもしくはヤマタノオロチのカタナとい
う)。
ということで、聞き方を変えてみた。

Q8.巨大クラゲの大量発生原因はここから1マイル以内にあるか?→YES

我々が相談していると、近くに何かが現れた。というか、いきなり視界が暗くなった感じ。40×40フィートもあるばかでか
いクラゲがやってきたのだ。
クラゲと言っても、なぜか立方体っぽくて大きな目もついていた。クラゲっぽいのは下から触手が生えているところくら
い。名前もシーワスプといい、クラゲというよりは虫に近いようだ。
っていうか、こんなのが船にぶつかってきたら、転覆するって!!


●クラゲ毒危機一髪

センギは果敢に巨大クラゲに襲いかかるが、その背後から小さなクラゲ人間みたいなものが現れた。
「テレパシーしようと思ったのに、いきなり襲いかかって来るんだもんなぁ」と(DMが)ぼやきながら、クラゲ人間は我々
に向かってディスペル・マジックを撃ってくる。センギのフリーダム・オヴ・ムーブメントが切れたところに、巨大クラゲが
組みつき&絡みつきをかけてくるというコンボ。
さすがにでかいので、クラゲに殴られるとかなり痛い。バートがリーチスペルで治そうとするが、このパーティには「治癒
を遠隔で撃つと敵が治る」という法則があるので、癒されたのはクラゲだった。

小さなクラゲ人間のほうは、テレキネシスで背中から2本のワンドを抜き、両手に持って撃ってきた。右手からはマジック
ミサイルが4本、左手からはクオーツグレネード。
センギは組みつき対抗判定をしても脱出できる見込みがないため、角で攻撃する。
ククルカンは、センギにフリーダム・オヴ・ムーブメントをかけ直しに行こうとするが、水中での移動速度は地上での速
度と同じになるため、足が遅くてなかなか届かない。
バートはクラゲに説教する(ディフィック・ヴェンジェンス)が、さっき間違って治したぶんにも及ばず。

状況を打開したのはブロシャール。ディテクト・イーヴルをかけてみて、クラゲ人間が悪ではないことを確認し、「あいつ
は悪じゃないので話し合いを試みよう」と言う。先に襲いかかったのもこっち側だったし。
みんなして各国語で「待って待って」と呼びかけたら、テレパシーで返事が返ってきて、巨大クラゲの攻撃をやめさせてく
れた。巨大クラゲはアウェイクンしていたらしい。

センギはクラゲに刺された毒により耐久力が一気に6点も減る。3回刺されているので、このまま全部の予後セーヴに
失敗すると、合計6d6もの耐久力ダメージを受けてしまう。たいへん嬉しそうなDM。
ブロシャールがニュートラライズ・ポイズンの巻物を使おうとするが、水中では巻物は使えず、駄目になってしまった。
予後ダメージを食らうまでもう時間がないので、慌てて水上へ上がり、治療道具を取り出して治療をする。しかし芳しくな
く、まず1回目の予後ダメージをくらってしまう。
DMが振った目は6ゾロ! これで計18点もの耐久力を失い、次のセーヴにも成功する見込みがほぼなくなる。ベアズ・
エンデュランスなんて呪文はない。大ピンチ。

まだ水中でクラゲと交渉しているジルリルが、ディレイ・ポイズンのポーションを持っているということがわかったので、
「大至急来い」とメールが来て、ディメンジョン・ドアで上がる。センギに向かってポーションを投げようとしたそのとき、ブ
ロシャールの頭上に電球マークがひらめいた!
「ヒール!!」
ヒールは毒も一発で治せるのだった。

教訓:落ち着いて考えよう
上でも書いてなかった?
デ・ジャヴュだ。


●洞窟

改めてクラゲ人間と交渉する。彼は異形でセプトゥといい、水陸両用らしい。
彼が言うには、最近魚などのエサが急に増えて、それを食べたクラゲがどんどん巨大になり、船にぶつかっていくよう
になったらしい。そのエサは、200フィート先にある海底洞窟から湧いてくるらしく、その洞窟には昔から「得体の知れな
いものがいる」という噂があるそうだ。
我々がエサのもとを排除したとしても、彼は別に気にしないのみならず、水中用の巻物である貝殻をいくつもプレゼント
してくれた。また、ジルリルは生きたゼリーでできた水中用の呪文構成要素ポーチももらった。

クラゲと平和的に別れ、洞窟へ入る。
いったん下り通路を降り、また上っていくとびっしりと小さなクラゲたちがたまっているところがあり、それを抜けると広い
水面に出た。そこは空気のある大空洞になっていて、水面から5フィートの高さに天井があった。
入ってきたのと反対側の水中に出口の通路があったが、その入り口はデッドマジックエリアになっていた。濁って先が
見えない水の中、ククルカンが息を止めて歩いていくと、しばらく先で魔法が復活し、また少し行くと魔法が打ち消され
……ということを繰り返して、180フィート進んだ先で通路に鉄格子がはまり、先に進めなくなっていた。

鉄格子の先は濁った水で何も見えなかったが、格子の脇に何か丸いものをはめ込むような穴があった。
別の入り口か、何か穴にはめるものが見つかるのではないか、とあちこち捜索してみたら、さっきの通路の一番下った
ところに錆びた金属の棒(長さ25センチくらい)を発見した。センギの体でこすって錆を落とそうとしたら、削れてなくなっ
ちゃいそうだったので慌ててやめて、鉄格子のわきの穴にはめた。
奥のほうでガコッと音がして、排水が始まったらしく、奥のほうへ水の流れが生まれた。

しばらくすると排水が止まり、通路の水が引いたので全員で奥へ進む。すると、鉄格子のところにさっき水面をただよっ
ていたクラゲの群れがびっしりと詰まって、ふさがっていた。
穴掘り速度を持つセンギがクラゲを掘り始めると、突然背後にいたブロシャールたちが苦しみだす。クラゲには敏捷力
を7点も削るほどの毒があったのだが、センギやククルカンはDRがあるのでまったく気にならなかっただけだった。毒ガ
スに耐えてしまうカナリアはあまり役に立たないのではないか、という疑問を呈しつつ、センギがクラゲを取り除き、
袋に詰めて捨てた。

鉄格子を壊して奥へ進むと、またデッドマジックの部屋があり、床に排水口が開いていた。
そこから先へ進み、広い行き止まりの部屋に出た。ククルカンが入って調べると、どこからともなくキラキラした光がさし
こんできて、目にもとまらぬ素早さで殴ってきた(イニシアチブ32)。
3回攻撃を食らって酸のダメージを少し受け、そして頑健セーヴに失敗すると、なんと寿命が3/10縮んだ!
ククルカンがフェイ本のフェイ種族であったなら不死身なのだが、普通のMMのピクシーでしかないので、一気に老化し
てしまう。ピクシーの寿命はMMに書いてないので仮に人間に対応させて考えた場合、今17歳なのに一気に38歳になっ
た勘定(北村薫の小説「スキップ」を思い出す)。
ククルカン「(激怒)この醜く老いさらばえた姿を見よ! 許すまじ! あやつを
破壊するのだ!」


●怨嗟と呪詛のラスボス戦

光る謎の物体はライフタップといい、中心にある紫色のクリスタルが本体っぽい。ものすごく素早いうえ、間合いが20フ
ィートもある。
エイジアタックなんてクラシックD&D以来だよと呆れつつ戦う我々だが、これがめちゃめちゃ強かった。

敵の攻撃は接触攻撃扱いで、40くらいで当ててくる。絶対当たるうえ、頑健セーヴ28を通さないと寿命の10分の1ずつ
(人間の場合7歳が目安)年をとっていく。この攻撃はダメージを防いだとしても意味がない。老化に伴って加齢効果を
受けるが、肉体面へのペナルティだけで、精神面のボーナスは経験を積んでいないのでもらえない。開始年齢の分も
考えると、7、8回くらい失敗すると老衰で必ず死ぬ。
ACは34、対接触ACも32。呪文抵抗も25くらいあって、高速治癒にDR10/-とDR15/魔法。
敵は全力攻撃で5回攻撃できるが、一撃離脱で離れる戦法をとるので、攻撃しに近づくと一歩ごとに機会攻撃をくらう。
インプルーブド・コンバットリフレックスとやらで同じ相手に何度も機会攻撃ができ、防御的発動をしている相手にも機会
攻撃ができ、5フィートステップしかしていない相手にも機会攻撃ができる。
D&Dのルールにのっとっていない敵は良くない!! ルール守れよ!!
最近流行のAoOの専門化オポチュニストという奴ですね。
(ベースモンスターは別として)Dragon誌1冊+d20サプリ1冊で作った、スーパー・オポチュニストです。
ちなみに、このオポチュニスト=前線構築型はDMが得意とする分野でもあります。

敵の理不尽な強さに憤るPLと、「これだけ強ければボスの威厳があるよね」とほくそえむDMの間に火花が
散る。

(##ここに「DMもバランス取り大変なんだよ!」という逆ギレが入ると予想##)
一度書いたものが消失したので、割愛させて頂きます(笑)

ともかくセンギが前に出て、機会攻撃を受けまくりながら殴る。高い頑健セーヴをもってしても、さすがにどんどん年をと
っていく。
防御的発動をしても機会攻撃が来るのだが、術者たちは間合いに入らざるを得ず、どうせ食らうんだからと防御的発
動をしないで呪文をかけたら、2回も機会攻撃された。
敵がちょこまか移動しすぎなので、ジルリルがウォール・オヴ・アイスでコの字型を作って閉じ込め、出口をセンギの体
でふさぎ、術者がその後ろに立つという位置取りをする。しかし、軽業で楽々と飛び越えてしまった。
ジルリルはミラーイメージを張っていたが、敵がものすごい心眼の持ち主なのか、ひたすら本体にばかり当ててくる。ミ
ラーイメージ弱すぎ。最初は3体しかいなかったからしょうがないかもしれないけど、あとで5体になったときにもやっぱり
当てられていた。

ククルカンはワンドやジルリルから吸った呪文がきかず、ブロシャールもダメージ呪文を撃ちつくし、ファイアーブレスの
エリクサーに頼ることにした。これはどんなに素早い敵にも必ず当たり、反応セーヴの目標値は13と低いものの、とに
かく4d6の半分のダメージは入る。最初に火を吹いたとき、DMが反応セーヴで1を振って19点フルにダメージが入った
のはおいしかった。

あとひと息というところで、ついにセンギが老衰で倒れてしまう。最期の台詞は「こんな死に方は嫌だ……」と「忙しいか
らキャラ作り直したくない……」。
代わりにバートが勇猛果敢に突っ込むと同時に、ジルリルが後ろに回りこみ、14d10のグレーター・ファイアーバーストを
発動。敵は反応セーヴで1を振る!
手を叩いて喜ぶ我々。どかーんと91点を叩き込んでなんとか倒した。


●事後処理

ここからはテーブルを片付け、会場を出て帰る道すがらの処理。
ブロシャールが一発だけ持っていたレストレーションを試しに自分にかけてみたら、7歳若返った。レストレーションをか
けるごとに1/10ずつ寿命が元に戻り、グレーター・レストレーションをかければ元の年齢に戻れるらしい。
センギも寿命を元に戻してからなら生き返らせることができる。センギは経験値はたまっているもののレベルアップ処
理をしていなかったので、レイズ・デッド系だと2レベル下がってしまう。しかし、ここで宝物を探したらかなりの量が出て
きたので、このお金でトゥルー・リザレクションをかけようということになった。
魔剣の欠片と思われる紫色のクリスタルは、またアンシーン・サーヴァントに拾わせ、アーティファクトのエリクサーと一
緒に鉛の箱にしまった。
いよいよ次回、クリオネとの対決か?


お疲れ様でした。

”再び”整理の表を作る・・・orz
太刀 和名 英名 呪い所持 場所
状態
参照レポ
爆朱 ブラスト・ヴァーミリオン センギ カルケリ?
<開放>
第五回
酸橙 ディゾルヴ・ドオレンジ ブロシャール ハデス?
<開放>
第三回
雷黄 ライトニング・イエロー
毒翠 ポイズン・ジェイド ククルカン ビーストランズ
破片入手?
本レポ
蒼岩 ブルー・アース ライオット
<開放>
第6回
藍恐 インディゴ・マインド ジルリル
転紫 ヴァイオレット・シフター ポポン エリシュオン
破片入手?
本レポ
零白 ホワイト・フロスト ロンデイル

うあ、イエローがひょっとしていない?
で、あればゼノンは黒でなく黄色でお願いします。

あと、未調査プレーン
(ハデス)
リンボ
アビス
ウォーター
メカナス

え〜編集したレポートが完成直後に消失した関係で、
DMコメント&編集は大幅に簡略させて頂いております。
申し訳ありませんが、ご理解頂ければ幸いです。
ごめんなさい(涙)


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