幕末ぶらりんこ  錦繍編


 この話は会津若松・飯盛山の続きです。(アップに少々お時間かかるかもしれません。)     会津若松・飯盛山へ

 会津若松・滝沢本陣から会津武家屋敷まで (散策日 10月29日)

白虎隊伝承史学館を後にし、今度は滝沢本陣へ行きました。ここは元々は藩主が参勤交代の往還、土津神社(会津藩祖保科正之を祀る神社)拝礼の際などの休憩・衣装召し替え用に利用していた屋敷。戊辰戦争の際は会津新選組や土方歳三も立ち寄ったとの事、現在の建物は昭和55年に復元したものです。内部を見学。柱や床の間に戊辰戦争時の弾痕がいくつも残っていました。(建物自体は復元ですが、内部の柱等は当時のままのようです。かなり古い。)



滝沢本陣 本陣内部 柱に残る戊辰戦争時の弾痕



そして荷物を預かってもらっていた「あづまや」さんへ戻りました。こちらでも石田の件をお話しし、協力していただきました。熱いお茶と奥さんが漬けた美味しいお漬物をごちそうになりました。本当にお漬物が美味しいんです。残念ながら売り物ではないとの事、「また漬物を食べに来てくださいね。」「また来年来ますね。」の言葉を残し、「あづまや」さんを後にしました。

その時はこの後天寧寺へいくつもりでいました。しかし既に時間は午後1時半過ぎ、「お昼を食べなきゃっ。」と飯盛山参道入り口の前の通りをまっすぐ、東山温泉方面に歩いて行きました。 ただひたすら食事のできる場所を求めて、まっすぐ、まっすぐ通りを歩きます。(笑) しかし・・・、ない・・。 途中「会津駄菓子資料館」へ立ち寄りました。ここは創業嘉永年間 「長門屋」さんというお菓子屋さんが経営している資料館です。外は寒くて寒くてたまりません。中に入り二階の資料館を見学。懐かしい気分に浸りました。 その後一階でお菓子を買いました。 店員の方がとても親切。お菓子も昔懐かしいものが多くて楽しかったです。



菓子処 長門屋 会津駄菓子資料館内部



「長門屋」さんを出て、ただひたすら食事のできるところを捜します。しかし・・ない。「蕎麦」の文字に「おおっ!会津蕎麦!!」と店の前まで行くのですが、どういうわけか「本日休業」・・。「桐屋夢見亭」の看板が。 「おおっ!桐屋〜。」と走って店へ行きましたがやはり・・・。「本日臨時休業」(T△T) もうここで2時半。寒いし、お腹は減るし・・。(T■T) しかし、食堂らしきものは何もない。私たちはただひたすらに歩きます。。とうとう東山温泉への入り口近く、武家屋敷との交差点のところまで来てしまいました。3時・・。もう「天寧寺」の文字などどこかへ吹っ飛んでしまいました。やっと食堂発見。 遅い遅いお昼を食べる事ができました。その後、御薬園へ行く事にしました。 途中、なんだか迷子になりかけて、近くを歩いていたおばあさんに道を訊ねました。「あすこの角、左さ曲がって・・。」この響き、いいですね〜。素朴な会津弁を堪能させていただきました。 
御薬園は会津藩歴代藩主が利用していた別荘。庭園には数多くの薬草が植えられているのでこの名が付けられたそうです。松平容保や秩父宮妃にゆかりのある建物もありました。



御薬園・庭園



御薬園から会津武家屋敷へ行きました。まず一通り屋敷内を見学。此処は会津藩家老西郷頼母の屋敷や代官所、茶室などを史実に基づいて復元してあります。美術館では「白虎隊と新選組」展も開催中でした。この展示会で第11代兼定作の刀が展示してありました。「11代」と言えば、そうです!歳三の刀もこの11代兼定作。感無量でした。 あと、横倉甚五郎の描いた「箱館戦争海戦之図」。まあ、たいしたものです。素人であれだけ描けるなんて。大きな絵一枚ではなくカット、カットというかんじなんですけれど、海戦の様子か細密に描かれていました。横倉の人柄がわかる一枚だと思います。あとは近藤勇の手紙。この手紙で印象に残ったのは、手紙の最後に書かれている宛名が「佐兄 児兄 粕兄」となっている事。最初の「佐兄」はもちろん佐藤彦五郎、「児兄」は小島鹿之助、そして「粕兄」は歳三の三番目の兄粕谷良楯の事です。昔の手紙は略字や当て字が多い。けっこうそういう点はのんびりしていたのかもしれませんね。

さて武家屋敷を一周した後、事務所へ。武家屋敷・文化財課課長さんとお話しさせていただきました。石田の件は快諾、協力していただきました。その上、「お時間いただければ「日新館」の方にも呼びかけますよ。」と言ってくださり、用紙を私が東京へ帰る明後日までお預けする事になりました。本当にいい方です。(感涙) その後も初対面とは思えないほど新選組や会津藩の話で盛り上がり、まるで「同志」を得たとばかりに喜びを分かち合いました。(笑)



会津武家屋敷(1) 会津武家屋敷(2) 文化財課課長さんと事務の方



この時既に5時近くになっていました。会津ぶらりんこ第一日目はこれにて終了です。その後東山温泉へ向かいました。