シーズンオフ2015 2015/12/24更新
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山は雪のあるときがいちばんです。もちろんスキーができるからです。でもスキーがなくてもそれはそれで楽しいです。
お金がかからず、時間がかからず、それでいてそこそこ充実感があって、シンプルな行動を善しとします。
できれば、その日思い立ったらデイパックをつかんで家を出るようなすっきりとした山行がいい。


難所 刃渡り 実際は大して難所ではなく、後半のハシゴの方がずっといやらしい

 2日目 8合上の鎖場 まだ鎖が使える


9時 冬の甲斐駒登頂 後ろは仙丈岳
甲斐駒 山頂付近は、強風で雪が着かない
甲斐駒ケ岳 黒戸尾根

2015年12月22日(火)〜23日(水) 山川

当初
「甲斐駒ケ岳黒戸尾根冬期ソロ」というタイトルでぶち上げようと思ったんだが・・・
暖冬で「冬期」と胸を張って言えるような厳しさではなかったし・・・
結構ソロで登る人もいて珍しくないし・・・


冬の3000m峰に一人で登る、のは私のライフワークである。2011年には3年がかりでやっと仙丈に登った。
次は北岳を考えていたんだが、私の今の力ではちょっと厳しい。池山御池からアタックした場合、10時間を超える行動になる・・・そんなわけで3000mにちょっと欠けるが、トレーニングという意味も含め甲斐駒ケ岳をターゲットに。秋に一回登って状況を掴んでおいた

余裕をもってこなしたかったんだが、正直なところ体力的にも技術的にもいっぱいいっぱいであった。北岳は難しいかも

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1日目 12月22日

年末年始は何かと用事があるので、少し早めに・・・この時期の方が人も少なく、冬山本来の姿だろう。今日は冬至 日暮れは早いぞ

竹宇駒ケ岳神社で無事を祈願して登りだし。今日は天気が良くなる予報だ。七丈小屋までは標高差1700mあるのでゆっくり上がる。
下の方は全く雪なし。秋の山みたい。
天気もよく、体調も悪くないのになぜか、気がのらず下山する理由を探していた。年だろうか・・・

途中5合目の手前で、七丈小屋の管理人さんが降りてくる。私を見て「小屋泊まり?今日用事が出来てこれから降りちゃうんだけど・・・お金を箱に入れて勝手に泊まっていって!」とのこと

というわけで、七丈第2小屋に入るが、他に宿泊者はだれもいない。
寝具は毛布1枚しかないので「寒そうだなあ」と思ったが、何と石油ストーブは自由に使ってください、との張り紙あり。
ありがたく暖かく寝させていただいた。

夜8時ころ外で物音がする。戸をあけてみると2人のクライマーがヘッドランプで降りてきたところだった。てっきり泊まると思い、「お疲れさま〜」と声を掛けるとこれから降りるという!夜間行動もいとわない本気アイスクライマーが多い。

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2日目 12月23日

夜中は星降る好天だったが、明け方から曇ってきた。
それでも高曇りで風も弱くアタック日和のような気がする。
昨夜のクライマーのトレースも残っていると思われる。ラッセルになってしまうと時間的に厳しいと思っていたのでチャンスだ!

8合から上は鎖場も連続するが、ほとんど鎖は埋まっていなく、使って登れる。途中、風で昨日のトレースが消えているところもあり、そこは膝くらいまでのラッセルを強いられる。モナカのような表面の割れる雪で、割れると膝くらいまでボソっと沈む。歩きにくい。

甲斐駒は北アのような豪雪ではないので、集団チームワークを必要とされる場面は少なく、私のような個人主義わがまま登山者にはいいターゲットだ。一方、ところどころに出てくる梯子や鎖は、そんなに甘くなく、ミスをすれば黄連谷に一直線、程よい緊張感をもたらす。
体力的にもきついので、集中力を切らさないように歩きたい。

2時間半ほどで甲斐駒山頂 だれもいない。

写真とってすぐ下降開始。
ルンゼ状の岩場では懸垂下降したが、鎖が使える状態なら、鎖で降りちゃった方が早そう。懸垂下降はミスがあれば即大事故であり、案外リスクが高いかも・・

七丈小屋で軽く食料を食い、さらに下山。
七丈小屋から下もとってもいやらしい鎖場や梯子がある。刃渡りから下は雪がついていないんだが、逆に氷雨がつぶつぶになって道を覆っており、滑りやすいこと!私は竹宇までに3回転び、うち1回は新しいオーバーパンツに穴をあけた(とほほ)

下山したのは16時になってしまった。このくらいの山行なら余裕でこなしたかったんだが結構きつかった。

以前は「もっと山に行く日があれば鍛えられて楽に登れるはずだ」と思っていた。今年、ガイドを仕事にしてしまったこともあって、山行日数は140日を超えた・・・逆に疲れちゃってやっぱり楽には登れない。山はいつになっても楽に登らせてくれないようだ・・・



クライミングジムへ

2015年12月11日(金)
山川tと山川k

長男がボルダリングをしたい、という。
最近、マスコミにもよく取り上げられ、流行っているようである。

なぜ今ボルダリングなのか???
本来の大岩(ボウルダー)をよじる行為ではなく、人工壁を登ること、と誤解されているふしもあるが、まあ始める人にはどっちでもいいことだし、クライミングを細かくジャンル分けすること自体が重要ではない。

やったことのない人には、よじ登る動作に、上手い、下手があるなんて想像もつかないようだし、何を競っているのか、どこに行けばできるのか、わからないことが多いようだ。継続してやらないと面白さがわかってこないスポーツであり、たまたま年に一回行ってレクリエーションになる、というようなシロモノではないように思うのだが・・・・人気はある。

息子は、そういえばうちのオヤジはそんなことしてたよな〜 って思い出したようである。子供のころちょくちょく人工壁につれていったりしていたが、そんなにノッてこなかった。まあ、大人になってから興味が出てくる、というのもよくあることで、パートナーのいない私としては、何かと好都合で、正直なところありがたい。

というわけで久しぶりに行ってきました長野のアートウォール。

私の仕事は自然ガイド中心であり、ほとんどロープを使うような場面はないし、クライミング技術の出番もない。でも安全管理技術として講習会では必修科目だし、プライベートでのクライミングは大好きである。

もちろん以前のようには登れない。
でも5.10クラスの課題だと何とかなるものもあって、少々うれしかった。

30代のころは夢中だった。
ふとしたことからフリークライマーとは付き合いが疎遠になってしまい、もっと自由でおおらかな「山スキー」に惹かれるようになった。
でも、フリークライマーがこだわっていた、ルート開拓、コンペ、他人との競争、といった呪縛から逃れて、純粋によじ登ることをやってみると、とても楽しいんである。

新しいクライミングシューズが欲しくなった (゚∀゚)ゞ

高島トレイル

2015年11月11日(水)〜11月14日(土)
山川(ソロ)

高島トレイルは滋賀県高島市、琵琶湖の湖西の山々に開かれたロングトレイルである。全長80kmのスケールから、東の信越トレイル、西の高島トレイルと言われる

東の信越トレイルは、私のホームゲレンデだ。
ある意味、上手く歩けてあたりまえ、だ。
アウェーのトレイルを同じように歩けるか?最後までモチベーションを維持して、長いトレイルにとけこめるか、興味のあるところだ。

信越トレイルでは、一足早くグリーンシーズンのガイドも一段落した。
スノーシューが始まるまでの間、ちょっと時間がある。
高島トレイルを歩いてみよう!

4日間、笑って歩けるか!自分としてはワクワクするチャレンジだ。とテンション高く乗り込んだんだが・・・

記録の詳細はこちら


2日目のスタートはヘッドランプ ご来迎場付近にて太陽が昇ってきた
 無精ひげが見苦しいぞ



ビッグウォール赤石沢奥壁 こんな壁を登るクライマーにはなれなかった


甲斐駒山頂から鳳凰三山と富士山
甲斐駒ケ岳 黒戸尾根

2015年10月3日(土)〜4日(日) 山川

甲斐駒ケ岳は男の山である。
黒戸尾根はいうなれば玄人尾根である
山ガールが歓声をあげるようなお花畑や、湿原などない。
フレンチが出されるようなおしゃれな山小屋もない。

あるのは暗い針葉樹の森と、苦行のような急な登り。
それでもこの時期は、気温も歩きやすくなるし、紅葉もきれいなので、真夏ほどの苦行ではない。
国内で、高度差2000mを登れるルートっていうと、剣岳早月尾根、頸城焼山、富士山御殿場口などが思い浮かぶが、いずれも残雪、藪、岩場、人大杉などに注意が必要で、登りに没頭できない。

黒戸尾根は、残雪や、藪、岩場といった厄介な点は少なく、岩場もことごとく梯子工作されているので、純粋に高度を稼ぐことに集中できる。アスレチックな要素の大きいルートである。そのためか、トレイルランナーの姿が多い。黒戸尾根は、標高差2200mを駆け上がるテストピースになっているようである。

もちろん私はそんな真似はできないので、テント泊でゆっくり行く。

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1日めは、七丈小屋前のテント場まで
約6時間のコースだが標高差1700mを上がらないといけない。こんなの久しぶりだなあ。行けるかなあ

9:00に竹宇駒ケ岳神社をスタート
途中でつぶれないよう、ペースを乱さないよう、自重していく。
久しぶりの秋晴れ山行で、気持ちが良い。背中の重い荷物さえなければね・・
昼近くなってくると、日帰りチャレンジのトレイルランナーが続々降りてくる。トップクラスのランナーは往復で6時間程度だそうだ。ちなみに10年ほど前、私が日帰りにチャレンジした時は11時間でした・・・

旧五合目小屋の直前あたりからちらっと甲斐駒のピークが見えるんだが、信じがたいほど上にあり、あんなところまでいくのか??とめげるところである。精神的なタフさも必要だ。

つぶれることもなく、まあ順調なペースで14:40テント場着
驚いたことにテントサイトは満員 苦行を楽しむマゾな登山者は結構いるようだ。(女性も多いぞ!)一段上の第2キャンプ地に張る。


第2日
隣のテントが近いので、生活音が良く聞こえ、なんか眠れたような眠れなかったような・・・小屋のトイレが遠いので、テント脇で小用を済ませたいんだが、音が良く響くこと!

夜中に小用に立つと甲府の夜景と月が美しかった。穏やかな夜
周囲のテントからは寝息といびき
音を立てて起こさないよう、しゃがみこんで用を足す!?

4時に起きて食事。
5時には準備できてしまったのでヘッドランプを点けて山頂目指して出発
8時過ぎには雲が出てきたので、結果的には早く出て正解だった。

2時間弱で甲斐駒ケ岳山頂
テント場に戻り、テント撤収して竹宇駒ケ岳神社に下山。
時間は七丈から駒ケ岳神社まで、4時間くらいで下山できるんだが、感覚的にはこんなとこあったかなあ〜っていうくらい長かった

汗だくで下山してくると売店「おじろ」に「ところてん」と看板が出ている。
あー、冷たくて酸っぱいものうまそう・・・
地元のオッチャン達がたむろしている中に入っていき、おばちゃんに
「この時季でもところてんやってますか?」
「あーやっているよ」
「ください!」

ふかしイモやら、なすのからし漬けやら付けてくれ、幸せだった。


冒頭に「甲斐駒は男の山」と書いた。
でも、こんなハードな渋い山に、かっこいい女性が大勢闊歩していたことを付け加えておく・・・

波がキラキラ光る双子池


双子池から亀甲池への道は北八ツらしい苔生す森だ
北八ヶ岳 
大河原峠〜双子池〜亀甲池

2015年9月28日(月) 山川×2

八ヶ岳はいろいろな表情を持っている
北八ヶ岳の魅力は、苔の絨毯 針葉樹の森 そして森を映す美しい池だ

北八ヶ岳を歩いてきた、と言ってもだれも「すごいね」とは言ってくれない。ここを歩いていると、山登りが自己顕示や、パフォーマンスであった時期には見えなかったものが見えるようになってくる。

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佐久南ICから大河原峠に向かう。佐久では曇りだったものの、途中から霧になり、それが峠につく直前に突然青空に変わった!
雲の上に出たのだ

大河原峠から北東を見ると浅間山が島のようにぽっかり浮かんでいる。雲海だ

いや、雲海というよりは、「雲の湖」のようだから、これは「雲湖」である
(このギャグは先日パックンに教わったものである)

雲湖を見ながら双子山に登り、双子池に下降する。
白駒池のように周囲がすべて広葉樹でないから全部真っ赤、という光景にはならないようだが、逆に針葉樹の緑に点々と真っ赤なアクセントが入り、とても美しい。

双子池から亀甲池に向かう。北八らしい、苔むす針葉樹の森である。平日であるが2人ほどのハイカーとすれちがう。

森の中の道が下り始めると突然森を抜けて亀甲池に出る。
ここで昼食

青空がキリっとさえる中を緩く登り、大河原峠に戻ってきた。
車で片付けをしていると、目の前を見覚えのある登山者が通り過ぎる。
声を掛けてみると、数年ぶりに会う友人だった
数年の間に伴侶をGetしたらしく、奥様をつれて歩いていた
以前は僕と一緒に山にいったこともあったが、もう奥様と歩けばよいね!
世の中は狭いというが、山の中はもっと狭い。


気持ちのよい一日だった

帰りは、白樺湖経由で帰宅 
途中立ち寄った白樺湖は、平日にもかかわらず大勢の観光客で賑わっていた。人多すぎる・・・
静かな池と森から帰ってきた身には、賑やかさが正直うっとうしく感じてしまう・・・


今年はカエデに黄色が多いような気がする。


頂上湿原をいく登山者
苗場山

2015年9月27日(日) 山川

苗場山には一度登ったことがある。でもいつだったのだろう・・・
以前千曲市に住んでいた時、近所の友人と登った。
山日記をひっくり返すと、もう15年も前だったことがわかり、愕然とする。

いい山である。
でも「日本百名山」に選ばれてしまったせいか、人が多い。正直なところ、百名山だから登りたい、というだけの動機の人には来てほしくない。
池塘を見ながらのんびりしたい、人
佐武流山から探検のような山歩きをしたい、人、
山頂から鳥甲山を眺めたい人
大切な人や友人と歩きたい人

そんな人だけになってほしい
雨飾山も同様だ

百名山かどうかなんて「どうでもよいこと」なのだ・・・

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予報では天気が良くなるはずだった。

前夜出発し、車中泊
朝、「道の駅 信州さかえ」で起きてみると、あれま?どんよりしている。
小赤沢 3合目登山口では、霧雨だった。

霧の中を登っていく。紅葉は進んでおり、霧の中でも美しい。

頂上湿原はすっかり草紅葉である。

登山道は泥田のようである。
木道を歩いていると知人に会う。ほんと山の中は狭い。

下山するまで終始霧の中だった。でも最近一人のときは正直、天気が良くなくても大して気にならなくなってきた。
濡れた衣類は下山してから着替えればよい。

霧の中に、雨の山に自分がじわじわ〜、っと馴染んでくる。
そんな感覚がするんだ。


1974年の焼山噴火 ここにいた登山者は助かった 命の避難小屋である 


焼山山頂付近を登る バックは金山
頸城 新潟焼山〜火打山 縦走

2015年8月27日(木)〜8月29日(土) 山川

猛暑の続いた夏も終わりに近づいた。
何か、夏にやるべきことをやり残しているような、そんな気分がある。
どこを登るべきか・・
本当にいきたいところはどこか?正直に言ってみろ!


まだ20歳の若造だったころ、登山禁止の焼山に登りにいった。
こともあろうに登山靴を忘れてしまい、車に入っていたアプローチ用の運動靴で高谷池まで行き、テントで泊まり、すごすごと帰ってきた。
運動靴でいけるような山ではない、という分別はあったようだ。

その後、火打、焼山にはスキーでそこそこラインを引くことができたが、厳密な焼山のピークには立っていない。きっとそれが引っかかっているんだ・・・

焼山に登ろう。そして火打、妙高まであの稜線を歩いて来よう。前回の噴火から解禁まで、30年ほど要しており、今度噴火したら、次に登山できるようになるのは何十年後になるか、わからない・・・
一生チャンスはなくなるだろう。

1974年7月に焼山は噴火している。登山中の千葉大生3人が火山弾を受けて亡くなった。
他にも登山者が何名かいたが、泊岩と呼ばれる岩屋の避難小屋にいた登山者は火山弾を避け、噴火のおさまった隙をかいくぐって小谷温泉に下山し、助かった。
最後の砦ともいうべき自然のシェルター「泊岩」だが、中は湿っぽく、決して明るい雰囲気ではない。時々水滴がたれ、虫が這っている。

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私は霊感の強い人間ではない。というか全く縁がない
それでも、暗い岩小屋に一人で泊まるのは度胸がいるなあ

富士見峠でテントで泊まった方がよかったかなあ・・・
そんな気分で、夕食をすませ、薄暗くなってきたころ・・・
何か人の声が近づいてきた


そとに人影があるじゃないか!
で、で、出た〜


何が出たか詳細はこちらで


登山口 ロッジ長兵衛 きれいな山小屋である


大菩薩嶺と大菩薩峠間は快適な尾根歩きだ
大菩薩嶺

2015年8月9日(日) 山川

8月下旬に、中高年のグループを案内する。
そのための下見をする。
首都圏から近く、容易に2000m峰に登ることができるため、人気の山だ。いままで関心がなかった山域だが、人気のある山にはそれなりに理由がある。

何といっても標高の高さから、下界がうだるような暑さでも涼しい。日陰はまったく快適である。そして、富士山や南アルプスが手に取るような近さに感じられる眺望の良さ。
女性や中高年、家族連れも多い。蒸し暑い北信濃の山とはちょっと空気感が違う。やや、安直な感は否めないが、こういう山もアリ、だろう。

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前夜発、下道で小淵沢までいき、道の駅蔦木宿で車中泊。
高速を使っては、原価割れしてしまうのだ。
それもあるが時間さえあれば下道深夜ドライブは若いころを思い出して結構楽しい。

翌朝は、勝沼まで行き、登山口、上日川峠へ。
すでに駐車場は満車に近い。

ロッジ長兵衛から登山道に入り、福ちゃん荘から唐松尾根を登ると、1時間半くらいで、大菩薩嶺
大菩薩嶺の山頂は眺望がない。
少し戻り、雷岩から大菩薩峠までの尾根はこのコースのハイライトだ。
右正面に富士山、左手に奥秩父の山々を見ながらの気持ち良い尾根歩きになる。

こんな時歩いて山を嫌いになる人はいないだろう。

大菩薩峠は戦後、新聞に連載された小説で有名になったようだが、人間の煩悩、非情さをえがいた小説のようなので、少々重く、読んでない。
歩く煩悩のような私が歩いても、気持ちよく能天気になれる?明るい山である。

日曜でもあり、夏山シーズンでもあるので、大菩薩峠は人が多かった。

3時間少々で周回し、下山。
天目山温泉で汗を流して、再び下道を5時間のドライブで帰宅。

今日の甲府は35℃の猛暑日だったとのこと。
暑さ知らずの大菩薩であった。



見渡す限り広大な湿原 後ろは至仏山


池塘に映る「さかさ燧」
尾瀬ケ原

2015年8月3日(月) 山川×2

有名な尾瀬 山に登らない人でも「尾瀬」の名前は知っている。
私はいったことがない。正直、「興味がわかなかった」のだ。

先日、ガイドの講習会にいったら、講師の先生は尾瀬のガイドの頭目?であった。尾瀬は自然ガイドの活躍するフィールドとしては先駆けであり、大勢のプロガイドがいる。たくさんの登山者が押し寄せることをうまくコントロールしているようだ。

大勢の人が興味を示す場所には何かある。
いってみなくちゃいけない・・・

妻と一緒にいってみた。

前夜長野を出発
関越自動車道沼田ICで降り、道の駅「沼田白沢」で車中泊。
大雨の夕立のあとで、なんと肌寒かった。

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片品村戸倉からシャトルバスを利用する予定だったが、平日は鳩待峠までマイカーが入れた。

鳩待峠から1時間ほど緩い坂を下ると尾瀬ヶ原の南端、山の鼻に到着する。ここからは尾瀬ヶ原のクライマックスである広大な湿原を木道でいく。
前方に燧ケ岳、後方に至仏山を望むひたすら明るい湿原で、大勢の人に愛されるのもわかる。天気がクリアなおかげもあるが、虫もいなく、風も気持ち良く、何も不快なことがないのだ。休日だったら「人が多い」という難点はあるかもしれないが・・

大勢の人が押し寄せる場所にしては、ゴミも落ちていなく、トイレも清潔に管理されており、厳格にコントロールされていることがわかる。

富士山のように無秩序な感じとは全く違う。海外にも誇れる、自然保護のお手本になる場所の一つのように思う。

なんてお仕事的観察は抜きにして、お天気のよい気持ち良い夏山を楽しんできた。8月は花が少な目だそうだが、コバギボウシやキンコウカ、水の中にはヒツジグサなどたくさん

広大なので今日は竜宮小屋までとし、往路を戻ることにする。

昼近くなると雲も出てきて気温も上がり、暑くなってくる。10時過ぎると平日でも人が増えてくる。みんな出てくるの遅いよ〜 
朝、あんなに美しかったのに〜

帰途、片品村の花咲の湯で汗を流していく。すごく気持ちよいお風呂。食事もできるし、ネットで公開されている「合言葉」で料金が一割引きになる!

沼田市街では「夏祭り」に巻き込まれ市街地を抜けるのに四苦八苦
今日は沼田の下界では35℃まで気温が上がったそうだ。



ここに突入するのか?正気?


ヤブ漕ぎ一時間 疲労困憊の図
大事なウェアは着ない方がいい 野良着で・・・

関田 黒倉山宇婆神社の探索

2015年7月25日(土)

関田峠から鍋倉山を目指すと、途中、黒倉山の山頂直前に「宇婆神社」という道標が以前立っていた。昨年あたりから倒れてしまって、道もすっかりヤブに覆われてしまっていて入口も不明瞭になっている。

数年前に行ってみたときには、比較的容易に到達でき、小さな池と、石の祠が祀ってあった。
行ってみた人のブログ等を見ても、小さな池と祠があるだけで、あまり見るべきものもない、といった感想がほとんど・・・最近は記録すら見かけなくなった

しかし、この池は、猿供養寺に供養堂がある地すべりの人柱伝説の端緒になった
大蛇が密談を行っていた池であり、民俗学的には重要な場所だと思う。地滑りを鎮める祈祷の場所ではないか?

このまま埋もれてしまうのは忍びない。
再訪してみた

今回、自分が通過するのに障害になる枝のみ枝払いしており、それ以上は手を加えていない。祠そのものは板倉の人々が設置したものと思われ、勝手に手を入れることは良くないだろう。

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関田峠から黒倉直下までは一般のなべくら登山道をいく。

宇婆神社入口はほとんど山道とは思えないヤブである。無理やり突入すると足元には人が踏んだ形跡があるものの、直径数センチの灌木が行く手を遮り、容易ではない。鉈で小枝を払う。

距離は150m足らずのはずだが、小一時間ヤブをこいでも池にたどりつかない。良く見ると直下に微かながら水面が見えるではないか?少し戻り、強引にヤブを突破し、池の傍に出る。汗だくである。ヤブ蚊、アブもひどい。ヤブ蚊は久しぶりに見る獲物に歓喜している!

以前来たときは池の南東側に、祠がすぐ見つかったのだが、今回池の南岸を往復してみたが
祠が見つからない
ヤブに埋もれてしまったのか?はたまた雪に圧されて池に落ちてしまったのか?しばらく探すがみつからないのであきらめた。
池の南斜面は急なうえ、ネマガリダケが密生しているので、足を滑らすと池ポチャになるので注意が必要だ。高い位置から転げ落ちると「池ポチャ」どころか「全身泥だらけドボン」になりかねない。祠を抱き抱えて共に落ちればお陀仏である。(極楽浄土には行けると思うが・・・)

祠も見つからないので、戻ることにする。
さて数年前はまがりなりにも踏み跡があったが、現在はないに等しい。
踏み跡と思しきところをトレースするが水平に降りて行ってしまい、一向に来た道の方に向かわない。

足元をよく見ると樹脂製の杭のようなものがところどころ見つかる。
GPSで注意深く入口方向を探して無事登山道へ
服は泥だらけ 新品のウェアは着ていかない方がよい・・・
でもこういう山歩き、わくわくしますよ
誰かが言っていた 
藪漕ぎなくして佳き山なし
霧ヶ峰のガイド

2015年7月20日(月)海の日

山ガイドの仕事を拡大したいと思い、いろいろな方面にお願いをしている。今回、霧ヶ峰のガイド仕事をもらうことができた。

自分としてはあまり詳しくない山域。なので先週下見をした。

お客さんは神奈川県の私立の中学生240人。それを10人のガイドで引率する。

女子校だ。山や自然以外のことに関心のある年頃であり、おじさんの話にはほとんど耳を傾けない。でも時折遠くの山が見えたりすると「わー!」と歓声を上げる。まだまだ素直だ。

帰りのバスの中では「楽しかった〜」といっていた。
お世辞だろうが、これが夏休みの思い出になり、この中から1人でも2人でも山ガール、山女子が誕生することを願っている。

巨木ぶなの回診

2015年6月28日(日)
樹医 根萩先生とぶなを愛する10名

「いいやまぶなの森倶楽部」では、鍋倉山麓に生きている、巨木のブナを年一回、樹医の先生と一緒に回診している。

今日は、その回診に同行させてもらった。

鍋倉山巨木の谷に生きている「森太郎」は、昨年より葉が小さくなっており、年々衰弱しているよう。
牧峠付近の「鬼ぶな」は現在のところ元気。

印象的だったのは樹医 根萩先生の話で、
私たちは「ぶなの森を保護している」と思い込んでいる。ぶなが喋れたら「おまえら人間の方が早く死んでしまうんだから自分の心配をした方がいいんじゃない?」というに違いない、ということ。

「森太郎」は赤穂浪士の討ち入りがあった時代から鍋倉山に生きている。

スキー板仕舞い
2015年6月22日(月)

実は乗鞍でもう一すべりしたいと思っていたんだが、天候と日程がうまく合わず、スキーにいけなかった。日々の空はすっかり梅雨だ。
まだ滑れる場所は充分滑れるのだが、短くなった雪渓でレーサーに混じって登ったり降りたりするのは自分のやりたい山スキーとちょっと違う。

というわけで板納め

神棚にお神酒を供え、シーズン中の無事を感謝
リムーバーでクリーニングしたあとベースワックスをかけ、ビンディングを緩める。シールはフィルムを貼って涼しいお部屋へ
ウェアは押し洗いして撥水スプレー散布
お疲れ様

標高差2000m位が日帰りでこなせると世界が広がる気がする。
来シーズン大きなルートがこなせるように、夏の間、頑張ろう!
信越トレイル スルーハイク

2015年6月3日(水)〜6月6日(土)
山川(ソロ)

スキーのできない季節には長野県北部の「信越トレイル」でトレッキングガイドをしている。
2012年にテントサイトが開設され、テント泊のスルーハイク(全線連続踏破)が可能になったが、私はまだ体験していなかった。私だけでなく、信越トレイルクラブの多くのガイドがスルーハイクを経験していない。

ガイド登録の条件として、メイントレイルを全て歩いていること、という項目があるので、もちろん皆、全線を歩いてはいるのだが、分割して歩いた人が多く、連続して数日の時間を確保するというのは、なかなか難しいのだ。

故 加藤則芳さんの著書にも影響を受けて、続けて歩いてみたい、と思う人も信越トレイルに訪れるようになってきた。そういうハイカーは「一人になりたい」と思う人が多いのであまりガイドは付けてくれないが、信越トレイルも本物指向のバックパッカーが関心を寄せるようになってきたんだ。

自分でやってみなければ他人にアドバイスもできないではないか!私は今、ラッキーなことに無職である。(いばるな!)今ならできる。またとないチャンス!やってみよう。

記録の詳細はこちら