信越トレイル スルーハイク 2015/6/14更新
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2015年6月3日(水)〜6月6日(土)
山川(ソロ)


何日かけてスルーハイクするか、はどんな旅をしたいか、と同じ意味であり、重要だ。
通常は4泊5日、トレイルランに近いスタイルの人では1泊2日で歩いた人もかなりいる。それぞれ全く違った体験になるだろうし、速い方が優れているということにはならない。
「ロングトレイル」という行動には、「長時間孤独になる」という楽しみも含まれていると思う。そうであれば日程の許す限り、日数は多い方が、印象に残る体験になるのでは?

今回実行した時期(6月上旬)は、まだ正式には各テントサイトのオープン前だ。今回、ガイドがシーズン前の下見をする、という意味合いも含め、使用承諾してもらった。

サイトの使用はもちろん、歩くルートも「自己責任」となる。
イメージしにくいかもしれないが、北部セクションにはまだ残雪が大量に残っているし、倒木も道を塞いでいる。
メンテナンスやサービス、情報提供が不満、なんていうことはできませんのでそういう心構えでいきます。


テント泊スルーハイクに関しては、「信越トレイル非公式サイト」に情報が多く、商業ベースに乗らないローカルな情報まで満載である。今回もずいぶん情報をいただいた。
この場をお借りして感謝申し上げます。
http://sintore.blogspot.jp/p/blog-page_11.html

袴岳山頂。何回目になるのか?スルーハイクとしては初めて 先は長い


11時間行動でやっとたどり着いた桂池
信越トレイルスルーハイク1日目
斑尾山〜涌井〜桂池 
30.5km  
2015年6月3日(水) 


昨日までの真夏のような暑さとはうって変わり、梅雨のような肌寒さ。
スタートから小雨で、雨具を着ることになるが、斑尾の急なゲレンデを登るには、暑くなくてちょうど良い。

今日はテントサイトの間隔の都合で最も長距離を歩かなくてはいけない。涌井〜桂池間は林道も多いので、ヘッドランプでも行動できるだろう、という作戦でもある。また、トレイル前半はすでに整備が入っているので、距離を稼ぐならここだろう。後半は何があるか判らない。


朝7時に斑尾のレストハウス「チロル」前を出発。かえでの木トレイルを登る。
今回のザックは、水、食料も含め13kg
多くのスルーハイカーのザックは重すぎるのでは?と思う。20kgも持ったら俺、歩けないよ・・・
ザックを軽くするには「割り切り」が必要である。
アルコール類や生野菜、フルーツなどは持たなかった。それでは山の楽しみがないよ〜という声も聞こえるが、それはベーススタイルの山行で楽しめばよい。スルーハイクのような、アクティブな行動を目的にするのであれば、別けて考えたい。
メンバーが複数いるとその辺りの割り切りに温度差がでてしまうのでギクシャクする。
こういう行動はソロに限る。


11時間行動で、午後6時に桂池に到着。
もう少し早く出れば、余裕があった。朝5時前には歩き出したいところ

食事を済ませたころには霧雨、強風になり、「シェルター内に張った方がよかったかなー」と後悔。しかし夜中に急に明るくなり、もう夜明けか?と外をのぞいてみると、明るい月が煌々と輝いていた!

劇的!

夜中は少々寒くてコンロで暖を取る。ガスならアッという間に暖かくなるし、足をシュラフにつっこんだまま、手で抱えて着火するようなこともできる。最近「ウルトラライト」はやりでアルコールストーブを使う人が多いが、こういう時不便ではないかな?私のようなお行儀の悪い人には液体の燃料はアブナイような気がする。

7:00 斑尾チロル前
11:30-11:55 赤池
17:55 桂池テントサイト







信越トレイルスルーハイク2日目
桂池〜仏が峰登山口〜鍋倉山〜光が原 
 14.3km
2015年6月4日(木) 

今日は昨日に比べやや余裕がある。
それでも夕べ7時半に寝てしまったので4時前に目が覚めてしまい、5時にはスタート。

やや薄雲が広がっているものの、視界が良好。
日本海の海岸線がくっきりと見える。
鍋倉手前のやせ尾根では素晴らしい眺望だ。

鍋倉山の下りで、昨日毛無山であった中高年のご一行とすれ違う。
「あら昨日も会ったわね〜」

午後1時過ぎには光が原キャンプ場に到着。
ここはまだ正式にオープンしていない。(6月6日オープンだ)
信越トレイルクラブを通して、ガイドがシーズン前に下見をする、という名目で使用承諾してもらった。

オープン前なのでサイト使用以上のサービスは期待できない。
通常オープンしていれば、水、トイレはもちろん、シャワーや食料の調達もできるが今日はまだ無理である。

そんな状況だからゴミ持ち帰りはもちろん、トイレも中味はトレイルから離れた土中に埋め、紙はジップロックにいれ持ち帰ることが必要。
でもバックパッキングって以前からそういうものだよね〜

夕方工事の人が帰ってしまうと誰もいなくなり、もの寂しくなる。

夜中に暴走族のような車の爆音と、若者の騒ぐ声が聞こえたが、「オヤジ狩り」に遭うといやなので、気づかれないよう身を潜めていた。
生きている人の声ではないかもしれないし・・・

4:55 桂池
13:20 光が原キャンプ場



テントサイトからメイントレイルに戻る途中からの妙高山


幻の池はまだ雪に埋もれている


米山の左には佐渡がくっきり

信越トレイルスルーハイク3日目
光が原テントサイト〜牧峠〜伏野峠〜野々海池 19.3km 
2015年6月5日(金)

今日も高曇りながら眺望は絶佳。
昨日まで雲が山頂を覆っていた妙高山がくっきり。

日本海を見ると、おお、佐渡がくっきり見えるではないか!しかも小佐渡山地と大佐渡山脈の重なりまで判別できる。きっと大野亀ではトビシマカンゾウが咲き始めているころだろう。

関田峠より先、セクション5、からはいままでと異なり、まだブナ以外の木は芽吹きが始まったばかりである。

残雪もあちらこちらに出てくる。
まだメンテナンスも入っていないので倒木も多い。
朝5時スタートで、午後3時に野々海池テントサイトに到着。約10時間

テントサイト周辺の沢はすべて雪の下に埋もれており、案外流水を探すのが大変。対岸の岩場に水がじゃあじゃあ落ちていたのでそこで給水していく。でもテントサイトについたら蛇口から水が出た。
煮沸は必要なよう。


光が原から野々海までは距離が長く、たどり着けないハイカーもいるようだ。今回は気温が低かったのでよかったが、真夏のように暑い時期だとそのあたりのペース配分も難しいかもしれない。

でも、もう何日かあるいて自分がどのくらいのペースで歩けるのか把握できているはずだからそれに見あった時刻にスタートすれば良いはず。南アルプス辺りでは真っ暗なうちからヘッドランプを点けて行動するのは普通のことである。
それでもたどりつけなかったら、テントサイトの間隔が長すぎると嘆く前に、テントサイトを増やせという前に、自分の実力不足を反省して素直にビバークしよう。テントも食料も持ってるんだから死んじゃうようなことはない。
指定地でなくても泊まれる場所は案外あるもので、いい思い出になるだろう。

今日は終日誰にも会わなく、話もしなかった。
夕方から雨になる。弱い降り方だが、翌日下山するまで止むことはなかった。

4:45 光が原キャンプ場
15:00 野々海キャンプ場



今日は幻想的に出迎えてくれました


信越トレイル最終地点 トラツグミの鳴き声で一層幻想的な天水山

信越トレイルスルーハイク4日目
野々海池テントサイト〜天水山〜森宮野原駅
 14.5km
2015年6月6日(土)


スルーハイク最終日
小雨だが、もう下山しちゃうんだし、雨のブナ林も美しいので、まあ良いか・・・
後半の林道歩きも炎天下でないほうが心地よい。

天水山には2時間ほどで到達。
何回も来ている場所であるし、他の人の記録にあるような号泣感動とはならなかったが、あとからじわじわ反芻してみたい。
正直「山を下りたら美味しいラーメンが食べたい」と思った・・・

スルーハイクを祝ってくれるのは足元のイワウチワ群落と、トラツグミのキーーン という少々薄気味悪い鳴き声

森宮野原までの道は長いが、良く整備された道である。
でも舗装道路の1時間半はきついなあ
山道トレイルと違って足の裏が痛くなってくる。

飯山線に乗り飯山まで
バスで斑尾に戻り車回収して帰宅。



テント泊のスルーハイクは、「誰でも簡単にできる」というテーマではない。地道な情報収集と、人並みの体力、ずば抜けたモチベーションが必要と思う。
最近のテントは軽い。体力は並みでいい。
重要なのはモチベーションだ。
森林限界を超えない暑い森
次第に泥だらけになってくる靴と衣類
カッコいい山歩きはあまりない・・
そんな、心地よいだけではない自然を、ありのまま受け容れることができたとき、
何百年もそこにいたぶなの大木が、足元の花が、
奇妙な声でなく鳥たちが、見下ろす日本海が、
私たちハイカーを歓迎してくれるだろう。そんな気がした

4:55 野々海キャンプ場
10:15 JR森宮野原駅