2022/02/xx 微調整
erudition-0013
ハーチェク……グローバルスタンダードの弊害について
ハーチェクとは何ものか、当サイトがハーチェクを記述しない理由は何かを、以下に述べます↓。

「ハーチェク付のR」について:

「ドヴォルザーク」という発音は正しくない。これは「ドヴォルジャーク」というカナ書きが訛っただけのものだからである。
綴りは、D、V、O、後述ハーチェク付のR、A、Kである。
「ドヴォルザーク」にはならない。

「ハーチェク」が何ものかを示す前に、「ハーチェク付のR」の発音を簡単に述べる。
現代日本語の欠陥の一つに、「ザジズゼゾ」の「ジ」と「ダヂヅデド」の「ヂ」が同じ発音というものがある。
今だけ(でも)「ヂ」のほうを普通の「ジ」と発音されたい。そして、「ジ」を発音するときは、舌で上顎を弾かないでいただきたい。
……すると、限りなく「シ」に近い、濁った「ジ」になるはずである。発音できたものとして、ここでは「正しいジ」の発音と記述する。

ハーチェク付きRの発音法は下記のとおりである:

  • まず巻き舌のRの子音を出す、
  • そのまま素早く(上顎を弾かずに)「正しいジ」の発音をする……
というものである。
難しいからといって悲観する必要もない。この「ハーチェク付のR」を発音する言語は、スラヴ語族で(いな、ほぼ世界においても)チェコ語(とポーランド語)ぐらいしかないからである。
付言すると、チェコにおいても「ハーチェク付のR」は「五歳児に難しい」という大人な子音だからである。

ハーチェクとは:

H、A、ハーチェク付C、E、K: 「鉤」の意で、子音文字の上に付けるVに似たヒゲのような記号。

蘊蓄の上塗り: 中国語の場合、ハーチェクを母音に付けて、第三声を示す。
第三声とは「上」→「下」→「上」とメロディーが上下する発音である。

そして、正規のアルファベットに似た子音に化けることを示す。
例:
  • C(「ツ」)のハーチェク付→「チ」
  • S(「ス」)のハーチェク付→「シ」
ちょっと待て。そのような記号は不要だぞ。「チ」ならば「CH」と、「シ」ならば「SH」と表記すれば良い……
という(Hという文字、別の文字をあてがって、別の発音とみなす)工夫をせずに、文字に余計な記号をつけて別の発音とみなしたのである。
#ちょうど日本語の濁音記号・半濁音記号のように。

当サイトがハーチェクを記述しない理由:

端的に言って、できないからである。
言語学の雄の一人、ウンベルト・エコ先生「論文作法」によれば

  • チルダを省略するな
  • ウムラウトを省略するな
  • ハーチェクを省略するな
ということになる。
それはそうだろう。「ばびぶべぼ」も「ぱぴぷぺぽ」も全部「はひふへほ」と書かれては、意味不明・無意味だからである。
しかし不可能である。
ロシア文字・ギリシャ文字も打てる日本語であるが、簡単にはアラビア文字・
デーヴァナーガリをキーボード入力できないように、
ハーチェクも簡単には入力できないからである。
したがって、当サイトは、ハーチェクを一切、記述しない。
「ばびぶべぼ」も「ぱぴぷぺぽ」も全部「はひふへほ」になってしまうようなものであるが、
自身たち【のみ】を世界と考える偏狭で愚かなアメ公どもと、彼ら以上に偏狭で愚かな日本工業規格を含むポンニチのオエラがた野郎どもが、
「簡単にはできない」ように「コンピューター」を作ってしまいやがったからである。
蘊蓄の上塗り: 私は、かように、実に「難儀で候」なシステムに関わったことがある。
入力文字がUnicode→OSの文字コードSJIS→文字コードEUCのサーバにアップロード→文字コードEBCDICのメインフレームに転送。
上記を逆向きに入力画面まで戻ってくる……日本語漢字が。
それこそ文字化け・文字抜けのオンパレード。
原因の一つに、エンドユーザが「外字を入力しやがる」というのがあった。
「外字入力は、やめてくれ」と頼むと
(ユーザ)会社の作った外字は、外字ではない
などとぬかしてくれやがりました。「白馬は馬ではない」のか?
おお、古代マヤな職場(*cf. 0005)、ですなあ。

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