特別企画!
スズキ ZZ 110エンジン換装
< 能書き >
スズキ屈指のスポーツスクーター ZZ
先代はセピア系のスポーツグレードとしての位置付けを担い
「セピアZZ」の名称で若い世代を中心に人気を集めていました。
セピアシリーズが廃盤となった後は、ZZとして単独の称号を継承し
先代同様、若い世代を中心に人気を集めています。
軽量コンパクトな車体は戦闘的なスタイルにまとめ上げられ、
国産50ccクラスでは珍しい12インチアルミホイールを装備。
正立テレスコピック式フロントフォークとの競演で
抜群の運動性能を醸し出します。
そんな戦闘的なZZ、当然プライベートチューナも黙ってはおりませぬ。
駆動系、排気系はさることながら、最近では根本的なパワーアップを・・・・と
エンジンスワップが注目を集めるようになっています。
主にスワップに注目されるのは弊HPの主役、アドレス110のエンジン。
国産2ストスクーターでは、最大排気量、最大出力のエンジンは、
軽量コンパクトなZZに搭載すると強烈の一言。
スクーターとしては反則的な戦闘力のマシンに大変身します。
今回はその反則的なマシンの色々ある作成方法の一つとして
弊HP掲示板でもお馴染みのZZ110のパイオニア、すったこさんに
協力を頂き、禁断のスワッピングへのノウハウを公開して頂く事になりました。
< 注意事項 >
ベース車両のZZに関して、カウルを外す、エンジンを降ろす等、
特殊な加工や部品を使用しない作業は、基本作業とみなすので、
当コンテンツでの紹介、BBSやメールでの質問回答は致しません。 あしからず。
*その他の詳細も掲示板やメールでの返答も出来ません。
コレが全てです。あとは自力でたのんます。
ユーザー独自のスワップ法です。 あくまで参考としてお考え下さい。
< 目 的 >
何故か、弊HPのBBSで質問の絶えないZZ110。
うちはアドレス110のサイトなんだよね〜・・・・。
と門前払いするのもチト酷かと?
過去ログの何処かに〜・・・・
といっても、数千と言うログから探してもらうのも
また酷かと?
かといって、毎回同じ様な質問に回答したり、
微妙に違う方法で発生したトラブルを説明するのも
コレもまたシンドイ。
それならいっその事、コンテンツを起こしてしまえ!で始まったこの企画。
軽量コンパクト、戦闘的なZZに110のエンジンを搭載し、
ビックリ加速のZZ110を夢見る方にご案内〜。
< チョイス >
< チョイス >
今回、すったこさんがチョイスしたのはコレ。
スズキZZ とアドレス110のエンジンです。(←他にあるか〜!)
ZZの年式は’00年式。
110エンジンは’01年式のSK1のエンジンです。
< 内 容 >
< 準備 1 >
流石に乗せ替えはポン付けと言う訳でなく、
かなりの部品を加工、準備する必要があります。
今回ご紹介する、すったこさんのマシンは、アドレス110の
ハーネスをベースにスワップされています。
すったこさんのZZ110は既にエンジンにハイチューンが
施されておりますが、今回は、ノーマルエンジンベースで
お話を進めます。
車体を構成する為に必要な物をココでざっと挙げて見ましょう。
黄色の文字は加工を必要とするパーツです。
・フレーム ⇒ ZZ
・エンジン ⇒ アドレス110
・メインハーネス ⇒ アドレス110ベース
・CDI ⇒ SK用ノーマルCDI
(ある程度チューンが進めばDトナZZ用デジタルCDIも使用可)
・スピードメーター ⇒ メーター側ギヤー・文字盤、アドレス110
・エンジンハンガー ⇒ ZZベース
・ピックアップコイル ⇒ アドレス110
・アウターローター ⇒ アドレス110
・アクセル/キャブ/オイルポンプワイヤー ⇒ V100ベース
その他・・
・ヒップアップアダプター4cm
・レッツUローシート
・ハイマウントストップランプ(リアスポ)用カプラー
部品だけ見ると、なんとか揃ってしまいそうですが、
この辺はまだ序の口です。
< 準備 2 >
それでは、部品一つ一つをなるべく細かく紹介していきます。
先ずは、メインハーネスからです。
すったこさん式のスワッピングはアドレス110のハーネスを
ベースに作成します。
<ハーネスのフロント部>
←アドレス110用
←ZZ用
イグニッションはポンです。
バッテリー部分はZZカプラーを移植し、
ZZのバッテリーが使用できるようにします。
メーター、ライト周りは現物合わせで
カプラー内の配線の色を組替えます。
<ハーネスのセンター部>
←アドレス110用
←ZZ用
センター部分は、アドの場合、フューエルレベルゲージがあります。
ZZはリアにあるので、それに合わせるようにリアまで配線を延長しておきます。(配線色は同じです。)
<ハーネスのリア部>
←アドレス110用
←ZZ用
CDIの配線ですがアドはリア、ZZはセンターにあります。
アドのハーネスの皮を剥き、
それを長めに独立するような形でビニールテープで括ります。
シート下のフレーム左側に装着するような形になります。
あとはほとんど配線色が同じなので、挿し変えで問題ありません。
(キャブヒーター、サーモスィッチ、イグニッションコイル、
アース等のリア周り)
< 準備 3 >
次は、第二の難所、エンジンハンガーです。
上の写真はハンガーの比較写真です。
左(黒)がアドレス110用、右(金)がZZ用です。
エンジン側のマウント、フレーム側のマウント共に
アドと ZZとではまったく別物なのです。
ハンガーはZZの物をベースにエンジン側をアド用に合わせます。
エンジン側のハンガーの長さは
アドレス用⇒150mm
ZZ用 ⇒130mm
です。
センターを基準にした場合の違いが上の写真です。
ZZ用のハンガーをベースにする場合、
右側の5mmの部分を切り落とし、
左側に25mmのカラーを溶接します。
緑色の斜線部分ですが、カラーを溶接してハンガーを長くすると、
延長した部分がネジれ強度的に不利になりますので、
3mm厚程度の鉄板を溶接して
当て板補強しておくと良いかもしれません。
また、アドレス用はエンジン側のハンガーに通るシャフトが
12mmと、ZZ用より太いので、エンジン側のハンガーの内径を
12mmに拡大する必要があります。
上の写真はすったこさんの加工ハンガーです。
補強を目的として、太目のカラーが溶接されています。
すったこさんのハンガーは左に5mmはそのままに、
(補強として、5mm部分は太いカラーに変更)
右に20mmのカラーが溶接されています。
先ほどの説明とは数値が違っているので、
おや?と思う方がいるかと思いますが、
コレはすったこさんがストリートマジックのリアホイールを
装着する予定が当初からあった為に、センターズレを懸念して
あえて左に5mmオフセットさせたとの事です。
アドやZZのノーマルホイールを使用する分には
最初の説明の数値で良いそうです。
最初からストマジのリアホイール装着を考えている方は
コチラの方法のが良いかも知れませんね。
ストマジリアホイールのセンターズレについてのは
コチラで情報が得られます。
↓↓↓
ストリートマジック リアホイール装着
ハンガー出来たら、メカ部品的には準備はOKです。
ベースとなるZZのエンジンを降ろし、110エンジンを
搭載できるように準備します。