アドレスV100用純正クラッチ流用
< 能書き >
兼ねてからの悩みであった、スタート時のクラッチの滑り。
特に0〜20km/hが酷く、変速回転数より
1000rpm近くオーバーシュートしてミートします。
通勤仕様で街乗り主体と言うことで、発進/停止も多く、
もう少し喰い付いてくれないものか? と思っていました。
カメレオンファクトリー製の軽量クラッチの広いシュー面積に惹かれ、
装着するも回転数不足から来る圧着力不足であえなくNG。
しかし、カメファクのクラッチのおかげで、良いヒントが得られました。
V100のクラッチも行けるんでないか? と・・・・。
< 目 的 >
型式により違いが有りますが、一部の型で使用されている
シュー面積の大きいV100クラッチ。
ノーマルクラッチの特性を生かしつつ、更なる圧着力アップを
狙います。
< チョイス >
< チョイス >
今回、私がチョイスしたのはコレ。
アドレスV100純正クラッチAssy。
< 内 容 >
< 観察 1 >
アド110のクラッチを一度でも見たことある人は気付くと思いますが、
このシュー面積。 約1.5倍近くありそうです。
クラッチAssyの分解方法がわからない方はコチラ
↓↓↓
クラッチスプリングの交換
軽量強化クラッチキット取り付け
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< 比較 1 >
アウター側(外側)から見たところです。
左がアド110用、右がV100用です。
ベースのオフセットが違いますね。
< 比較 2 >
ドリブン側(内側)から見たところです。
強いて言うなればセンスプ取り付け部の嵩上げがありません。
V100のセンスプはフックが無いので、嵩上げする必要が
無いのですね。
< 比較 3 >
クラッチシューです。
左がV100用、右がアド110用。
コレだけ面積が違います。 期待できそうですね♪
< 比較 4 >
横から見た所です。
上がアド110用、下がV100用。
コチラは参考まで。 左はカメファク用の軽量クラッチ。。
・・・・??
判りますよね?
何かを加工したものって事が・・・。
ちなみに重量ですがそれぞれ違います。
シュー単体重量
アド110ノーマル:210g
V100ノーマル :179g
カメ軽量 :152g
です。
アド110用のノーマルに対し、V100ノーマルは約15%
カメファク軽量は約28%軽量になります。
V100ノーマルでも、アド110用に比べ
軽量化になってしまいますが、重心の関係もあるので
一概にミート回転数が上昇してしまうとは限りません。
< 比較 5 >
クラッチスプリングです。
左がV100用、右がアド110用です。
V100用の方が若干細いような気もしますが、、、
同じ物にも見えます。
本来で有ればレートを計測する所なのですが、
あまりのレートの高さに、手持ちのプッシュプルゲージでは
計測出来ませんでした・・・。
< 比較 6 >
上から見たところです。
オフセットの違いはここで出ます。
厚さが違うのです。
この違いにより、アウターへの接地位置が変わってしまいます。
< 試着 1 >
コレが、本来のアウターとクラッチシューの位置関係です。
ベースごとV100クラッチを移植してしまうと、
ベースのオフセット量の違いにより、シュー位置がしっくり来ません。
< 工程 1 >
そこで、対策として、V100のシューのみ使用し、
ベースはアド110の物を使用します。
< 工程 2 >
ベースをアド110用の物を使い、オフセットは一安心と
思っていると、また問題・・。
なんと、アド110用のベースに付いている、クラッチシュー用の
シャフトが長いのです。
そんな訳で、シャフトにワッシャーを追加して何を逃れます。
コレは、カメファク軽量クラッチをアド110中期型以降に
取り付ける場合と同じ方法です。
< 工程 3 >
コレでしっくり来ましたね。
後は元通りに組んで完成です。
< 注意事項 >
・非常に高回転で回転する部品です。
作業漏れの無い様に慎重に作業を行って下さい。
・エンジン稼動停止直後は、非常に高温です。
火傷等の危険がありますので作業はお避けください。
・クラッチのユニットを分解するに当たり、
コンプレッションツールを使用せず、センターナットを外す場合は
くれぐれも、センタースプリングの張力で飛びそうになる
クラッチのインナーにご注意下さい。
< 使用する材料 >
・アドレスV100用 純正クラッチAssy
品名:クラッチアッシ , シュー
品番:21501-41D21-000
価格:¥6,250-
・ワッシャー M6 3枚
< 使用する工具 >
・プラスドライバー
・インパクトドライバー(クラッチカバー)
・シザースホルダー
・プーリーロックレンチ
・14-17mmメガネレンチ
・34mmソケットレンチ
・ラジオペンチ
< 使用するケミカル >
・パーツクリーナー (必要に応じて)
・モリブデングリス (必要に応じて)
< 参考文献 >
・特になし
< インプレ >
装着後、早速試走してみました。
特にクラッチミートの回転数は大きく変化していません。
軽量化による影響はなさそうです。
肝心な0〜30km/hまでの加速タイムへの影響ですが、
まだ完全にシューとアウターの当りが付いていないので
今後の、加速タイムデータで状況を見ていこうと思います。
走行400km
約400km走行後、クラッチを開けてみました。
・・・・あれ?・・・
全然当たりが出ていません。 しかも位置的にかなり
開きの早い段階でミートしているようです。。
高速域でなんとなく結果が思わしくないのはコイツのせいでしょうか?
もう少し当たりが出るまで様子見です。
走行約1500km。
あまり400km時と変わっていません。
そこで、棒ヤスリによる、強制手動当たり出し慣行!
クラッチの当たっている(要は一番出っ張っている部分)を
中心に削ります。
コレを数回繰り返しましたが、改善の気配なし・・・。
こうなりゃ、最早残された手段は、アウター加工!?
そんなアウター加工の様子はコチラ
↓↓↓
クラッチアウターの加工