軽量強化クラッチキットの取り付け


< 能書き >

高回転特性のチャンバーやシリンダーのハイポートなどエンジンが
高回転化していくにしたがって、低回転での出力が低くなって行きます。

出力の低くなった低回転での変速を高回転寄りにする為に
変速回転数をウェイトローラーで変更するのに対し
クラッチは低回転でのミートを高回転寄りにする為に
クラッチスプリングのレートアップして遠心力に対抗するか
シューその物を軽量化して遠心力を下げる事になります。

それぞれ、スプリングのレートアップかシューの軽量化かは
オーナーの好みによりけりですが、それぞれメリット&デメリットがあります。

スプリング強化派ですと、重いクラッチシューをそのまま使用なので
ミート後の圧着力に歩が上がります。
しかし、重いシューの為、スプリング等への負担が大きくクラッチスプリングの
ヘタリも早いと言われます。

シュー軽量化派ですと、まず名の通り、軽量化から来る回転慣性の低減です。
コレは、フライホイール軽量化等と同じで加速レスポンスアップ等に寄与します。
しかし、軽量故にミート後も圧着力が不足気味になる可能性があり、
高トルク車などでは、いわゆる「滑り」が発生しロスになる事が懸念されています。


< 目 的 >

高回転化したエンジン特性にクラッチのミートタイミングを同期させるため
装着です。


↑本来の目的です。 
今回、私の目的は、高トルクの為、ミート後もしばらく滑ってると思われる、
ノーマルの狭過ぎるシュー面積をどうにかするため、シュー面積の大きい
亀クラッチを試して見る事にしました。


< チョイス >

     <   チョイス   >

今回、私がチョイスしたのはコレ。
カメレオンファクトリー製のパフォーマンスクラッチキットです。

オークションで当たり付いた程度のものが¥4,000-だったので
ついGETしてしまいました。。

< 内 容 >

     <   比  較   >

早速比較です。

左:亀   右:ノーマル

パット見、大差はありません。

しかし・・・

     <   比  較   >

このシューの面積の差、ご覧あれ!

左:亀    右:ノーマル 

この、シューだけ何とか貰えんか?って感じです。

     <   比  較   >

更に比較は続きます。

違うのはシュー面積だけではありません。
どうです? このシェイプアップ具合。

左:亀    右:ノーマル

軽量たる名の由縁です。

     <   比  較   >

縦から見てもスレンダーですね。

左:亀    右:ノーマル

     <   工程 1   >

早速、取り付け!  と行きたいと所ですが
そうは行きません。

今回、私の目的は、シュー面積の増大。
この一言に尽きます。

なので、シューは出来るだけ重いほうが良いのです。
何処かにバラストを・・・なんてシューを眺めていると・・。

ありました。手ごろな穴が!

     <   工程 2   >

見つけたシューの穴に芋ネジをブチ込んで、苦肉の
重量化を図ります。

コレ2個で5g変われば良いほうですが・・・。

     <   工程 3   >

穴にタップでネジ山を生成します。

このタップ、ロールタップ(又の名をテンゾウタップ)と言い
切削でなく、山を生成します。

削りカスが出ないので、当然、削った分が軽くなると言う事も
ありません。

     <   工程 4   >

ようやく取り付けです。

このクラッチキット、V100と共通で我がSKに装着するには
キット付属のベースでなく、ノーマルのベースを使う必要が
あります。
コレは、センタースプリングの形状が違う為です。

取り付け方法が解らない方はコチラをご覧下さい。
      ↓↓↓
 クラッチスプリングの交換

*直でこのページには戻って来れません。
ブラウザの「戻る」ボタンで戻って来てください。



     <   工程 5   >

更に説明書通り付属のワッシャーを付け完成です。


< 注意事項 >
・非常に高回転で回転する部品です。
 作業漏れの無い様に慎重に作業を行って下さい。

・エンジン稼動停止直後は、非常に高温です。
 火傷等の危険がありますので作業はお避けください。


< 使用する材料 >

・カメレオンファクトリー製 パフォーマンスクラッチキット


< 使用する工具 >

・プラスドライバー
・インパクトドライバー(クラッチカバー)
・シザースホルダー
・プーリーロックレンチ
・14-17mmメガネレンチ
・34mmソケットレンチ
・ラジオペンチ


< 使用するケミカル >

・パーツクリーナー(必要に応じて)
・グリス(必要に応じて)


< 参考文献 >

・パフォーマンスクラッチキット取り付け説明書


< インプレ >

装着後、当たりを付ける為、しばらく慣らし運転を実施しました。
その後、全開走行に望んだ訳ですが。。。


予想とおりと言うか・・・。
ノーマルマフラーでは、荷が重かったのでしょうか・・?
特にうちのは駄目みたいです。
空回りしているようで、ちっともパワー感がありません。
明らかに回転数が足りません。

加速タイムを計るに至らない結果です。

最高速:10km/hダウン。
加速タイム:計ってないけど、機関音だけ立派。

やはり、高回転型チャンバー装着車でブチ回すものですな・・。