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富士山・日出・大沢崩れ の旅 富士山4日目 

2017.10.01 富士山の旅 

ウトウトしながら朝を迎える。浴衣も良いのだが、寝返りを打つたびに裾がはだけ、寒い思いをする。トイレまでは4−5部屋を突っ切って行くので、すっかり冷えてしまう。
朝2:30頃起床、握り飯1個を流し込む。残水量800cc。
3:07出発。
ヘッドランプを点け、スバルラインを歩く。道脇には歩道が有り、車を気にせず歩けたが、そのうち無くなったり。
落石防止用の覆門の場所にある側溝から結構な量の水音が聞こえる。ランプの明かりが届かずよく見えないが、谷筋に当たる所ようだ。
次の覆門では、屋根の部分から少量ながら連続の糸状にしたたり落ちていたりする。
ガイドブックにも東斜面の五合目付近には、5−6月には雪解け水で滝ができると書かれているので、ここでは地中に染み込んだ水が潜り込む前にコンクリートに阻まれて、地表に現れているのだろう。時々車が登ってくる。総数6−7台。
ほぼ1時間で五合目着。何人か人が歩いていたりする。残念ながら自販機は全て販売中止のランプが。

6合目までは難なく進めたが、獅子岩への分岐が判らず素通りし、前回一休みした地点で間違いに気づく始末。
休んだ辺りから数10m下った辺りに分岐があったのだが、すでに5:15を回っており、引き返す余裕無し。
登山道を外れ、東空が開けた地を求め移動。土砂崩れ防止の大型柵の根元に場所を構える。

                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可

左:寝床  中:2:50本日の朝飯 一個食べる  右:5:19日出前 

頭の上は晴れているが、下界は雲が多め。日出方向は雲が多め。日出時間を過ぎても日出は拝めず。そのうち雲の薄いところに赤いシルエットが現れたり。
多めの雲の上にやっと顔を出す。やはり、すっきりした赤ではない。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:5:35雲の薄いところに赤いシルエット 中:5:39雲の上に日出       右:同左約50秒後 


朝陽に焼ける山もなにか今一感。
 
日が昇るに連れ、富士の凹凸がよく判るように。地図上に亀岩とあるのもそれらしく眺められる。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:朝焼けの山頂   中:西北方向 西湖〜河口湖 右:日の当たる亀岩(最左端のコブ

諦めて下山開始。六合目に20人ほどがご来光見物?かな。ほとんどが佐藤小屋の方に下って行くのでここの宿泊客かも。
件の下山道の出口は、ロープも張って無く、明るければ難の変哲もない分かれ道だった。

五合目に戻り、いくつか自販機が点灯。350mlのホットお茶を仕入れ、一息つく。
乗馬案内の看板を見ると獅子岩まで乗って行けるようだ。15000円で。
腹ごしらえし、お賽銭をあげたりして辺りをうろうろ。10人前後が居たりする。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:6:07 六合目から西方向   中:6:49情報センター2Fベランダから   右:乗馬料金表

西方向の雲間に南アがちらほら。北アも見えるはずだが同定できず。
御中道に入り、昨日たどった道を快調に進む。水の滴っていた覆門は、やはり谷筋にできていた。
進むにつれ、富士の形が少しずつ変化してくる。
やがて、御庭山荘跡に着く。ロープを潜り、御中道に入る。昨日と同じ所に荷物をデポ。ナップサックにて出発。
南ア方向の眺めがよい。7−8人ほどの団体がやって来る。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:8:30御庭山荘跡    中:8:32御中道案内看板   右:8:33南アルプス 

「林道経由が早い」と情報提供するが、御中道本道を進むとのこと。
本道入り口付近で別れ、林道を下り、ゲートを通り、踏み分け道を登ると御中道に出る。
後方からあの団体の声が聞こえてくる。ここからはほぼ水平の道。道幅も60cmを越えて広がり、木の根も少なく進める。

                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:駐車スペース脇の登山道入口 3段の土嚢 中:御中道に登り、直ぐ脇の案内 右:歩きやすい道 

ただ、見晴らしはほとんどなく、上下も大きくなく単調で目印も皆無。
やがて、樹林帯を抜け、左手の山頂側〜右手の裾野側にも木のない滑沢につく。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:9:19山頂方向を 雲がまとわり始め 中:9:19進行方向   右:山裾側、遠くは雲が湧き南アが見えず 

山頂に掛かり始めたガスを気にしつつ進むと切れ込んだ谷に出る。
谷に下る道(直進する)道が無く、一度入ると左岸に登れるようなルートも無い。見上げると上手側に踏み跡が見えたのでこれを頼りに標高差20−30mぐらいを登る。
トラバース気味に谷に降り、登り返す。谷の下流を見るとあの団体が到着し、私とは逆に谷に沿って下って行く。
ルートはあっちだったかと思ったが、いまさら引き返せないのでそのまま樹林帯に登ると、マークはあるものの薄い踏み跡になり、登った分を降下する。
やがて御中道の水平道に着き、樹林帯を進むと直ぐに次の仏石流しの谷右岸に着く。
左手に「仏石流し」の石塔がある。しかし左手側は深い谷。
ここから先、傾斜の急なザレ場につくられた靴幅ぐらいのトラバース道。ふと足下を見るとあの団体が左岸で憩い中。
はてさて、何処を通過してきたのやら・・・・?
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:9:24滑沢右岸を登る(緑点線) 中:9:24沢に着いた団体。この後沢沿いに下る 右:9:36仏石流し沢下部で憩う団体 

この仏石流し沢、踏み外すと20m以上滑り落ちるのは必須。靴幅ぐらいの細いトレース。慎重に足を進めて登りようやく谷底に着く。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:仏石流し右岸から谷底を俯瞰 右:同右岸(お中道が切れ落ちた断崖付近)から歩行ルートをかえり見る。 

谷底からは左岸の高見に登る踏み跡と、谷の中を下り、団体の憩い場につながりそうな踏み跡があったが、高見を選び、樹林帯に突入。
登った分だけ薄い踏み跡を下ると御中道の水平道に至る。見物にと沢の左岸まで行くと、歩いた跡がよく判る。良くまあ歩いたものだ。 引き返して先に進むとロープと小枝の通せんぼがあり、「この先通行止め」の案内が後ろ向きに有ったりする。しばし??
下に明確なルートが有り、水平道ではなくて下るのかな?と思ってしまうが、ここは御中道。水平道を選ぶ。

1−2分進むと前方から人が。本日最初のすれ違い。聞けば大沢はこの先。話している感にあの団体が追いついてくる。聞けば「いくつもルートがあり下るのも一つのルート」なのだとか。

先を急ぎ、すぐに下流が開けた一番沢をひやひやしつつ通過。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:9:42頃 通行止めの看板  中:9:50一番沢右岸から   右:9:52一番沢通過中 

道は下り気味に進む。その次の沢(前沢?)もやや危なげ。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:10:05前沢?       中:10:06前沢?上流側   右:10:06前沢?下流側 

やがて建物が見えてきて大沢右岸着。2人が休憩中。
小屋の前を通り細い道をこわごわ進み、ようやく大沢を眺める。中腹以上はガス。耳を澄ませば落石の音が聞こえる。

                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:10:14旧大沢休泊所   中:10:19大沢上流方向 ガスってて何も見えず 右:10:19大沢中間付近 

そのうちあの団体がやってきて記念撮影にワイワイガヤガヤ。カランカンカン・ゴロゴロ音をすっかり消してしまう。
しばし粘ると山頂が見えるように。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左〜右:10:31−26 ガスが上がって行く 

富士の山頂に向かう飛行機も見えたが、タイミングを逃ししっぽのみ。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:晴れまであと少し 中:飛行機が剣が峰をかすめる 雲はしっぽのみ 黄矢印は測候所 右:全面的に晴れ 

 
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
10:46山頂付近拡大 


                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:10:44-46大沢の上中流域  右上:下流域 右下左:沢底の拡大図 右下右:同左の下流底

約30分後出発。小屋下にあるトイレ付近で、音声による「進入禁止」の警告が鳴る。近くにいた人もびっくりしたが、このロープを張って立入禁止にしている方向が谷に降りる道・・・と言うことかも。
自己責任の範疇で。

帰路は来た道をたどる。結構快調。4−5人程度とすれ違うが、皆さん、滑沢・仏石流し沢は高みに登った様子。
その仏石流し沢の左岸は、案内警告の通り下に3−40mほど下る。着いた谷底は危険の少ない何の問題もないルート。
高見にはトラバースに難儀している2人連れが見えたりする。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:11:37仏石流し沢左岸底から右岸上方を 中:同左 右岸底から上流側を 右:11:38帰路(緑破線) 

一旦樹林帯に入り、滑沢に降りて渡る。こちらも容易なルート。沢の右岸には土嚢で固められた階段状の道ですこぶる歩きやすい。
開けた滑沢右岸には水平にトラバースする道がくっきりで、つい進んでしまう。
後日、写真を確認すると、2条の上に登るルートとそこを歩いている人物らしき青色が写っていた。

                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
  左:11:41滑沢左岸から徒渉部&右岸を俯瞰 
  右岸の崖部分に土嚢の階段。右岸の踏み跡は3本。水平道(緑点)と、御中道に登る踏み跡2本(緑点&赤点)
  中:11:43滑沢中間部から上流を   右:11:44右岸の上流方向 踏み跡はかすか 

水平道を進み、再び樹林帯にはいると段々と踏み跡が上に下にと好き勝手に分かれ始める。
水平方向に適当に歩くと、濃いめの踏み跡が下方向に進んでいる。
ふと御中道は水平道で有ると思い直し、「仏石流し沢の左岸で降りたから今度は登るはず」と。
で、高みに登る道を選んで進むこと10分、お中道に帰り着く。11:51

考えるに、滑沢右岸に戻った時に、朝来た道に登りかえせばこんな思いはしなくて澄んだのだが、良く踏まれた水平道があると・・・。
その後、順調に下り、林道経由で荷物をデポした所に帰り着く。
餌補給中に1人が上がってくる。聞けば精進湖口ルートを歩いてきたとのこと。入口に車を置いてきたので今から帰る。19時着ぐらいかなとの健脚者の弁。
往路でキノコ狩りに遭遇したらしく、「残念」とか「まあまあ」とか声を聞きつつ登ってきたようだ。

昨夜の宿で、10本前後入った松茸の竹カゴを見た話をしたが、富士山山麓でも採れるよう。
場所は判らないが、麓には赤松林が多々あるのでそのどこか・・・、などと話しつつ・・バス停へ。

バス停で別れたが、後を追いかける形で下る。奥庭荘横の水場の周りにはカメラマンが3−4人、鳥撮り??。
その内、左膝に違和感&痛みが起き、ホッカイロを貼り付けて緩和を図るが、汗が熱を奪うのかちっとも暖まらない。
痛みが増しスピードが出ない、倒木やルートもいくつか別れるなど不明なところがあり、結構時間を使ってしまう。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:13:16奥庭下部の開けた箇所   中:13:27屈曲点   右:13:58緩くなった下り 倒木&複数ルート道 

14:09三合目着までは、若干コースタイムより早かったが、精進湖口走破の健脚者には追いつけず。
しばし休み、膝が結構辛いので、船津口への下山は諦め、精進湖口三合目バス停に向かう。

14:30着いたバス停で膝の手当。五合目行きのバスが登って行く。向かいのバス停でしばし休み膝の手当。
周りは唐松林。ふと崖下を見ると焦げ茶色のぼつぼつがいくつか。カメラで拡大撮影・確認すると・・・ハナイグチ。
バス待ちの間、きのこ捜しの家族連れがやって来てがさごそしている。バスの車窓からもスカイラインに出たり茂みに入ったりの姿を見つつ。
                                                 ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:14:30三合目バス停      中:15:06バス停からの富士の眺め   右:13:58黄色のカベンタケ、15:05崖下の焦げ茶色 

25分後帰路のバス。満員状態。小銭が無く崩そうとしても近隣の国からの観光客が両替機の前から動かずじまい。着いた河口湖駅で皆が降りてから崩し、支払うことに。

駅の売店でふじさんビール(デュンケル)1L入り1350円を自分の土産に帰路に着く。途中の大月で一人宴会し、大月始発の電車にて帰路に着く。
コースタイム
奥庭荘−2:15−六合五勺目−1:00−五合目
−1:00−御庭山荘跡−0:40−滑沢右岸−0:15−一番沢
−0:25−大沢右岸
−0:30−一番沢−0:15−滑沢右岸
−0:55−御庭山荘跡−0:20−奥庭バス停
−1:15−三合目−0:15−三合目バス停    総計:9:05


実績
奥庭荘3:07−2:10−(4:10五合目4:17−5:00六合目5:00−)5:17六合五勺目5:55−1:32−6:49五合目7:11
−1:41−8:30御庭山荘跡8:32−0:52−9:22滑沢右岸9:33−0:17−(9:36仏石流し右岸9:40−)9:50一番沢9:51
−0:29−10:19大沢崩れ右岸10:47−1:07−11:26一番沢11:26(−11:36仏石流し右岸下部:新ルート)11:37
−0:16−11:42滑沢右岸下部(新ルート)11:44−0:41−(11:52御中道−新ルート合流点11:55−)12:25御庭山荘跡12:40
  −0:39−13:04奥庭バス停13:06−1:05−(13:10奥庭荘13:10−13:34屈曲点13:34−)14:09三合目14:11
−0:21−14:30三合目バス停14:30
総計:11:23(休憩2:38) 



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