中国のヘビーなお食事-”食的!”
[中国「食」文化論#1:”食狗蛇蠍的”とは?]
(Chinese heavy meal)

-- 2003.03.03 エルニーニョ深沢(ElNino Fukazawa)
2007.08.28 改訂

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 ■はじめに - 中国人は「食う為に生きる」人種

 日本人が中国へ行った時、真っ先に仰天するのは食事ではないでしょうか。ま、外国へ旅すれば何処の国へ行っても食事は一番の関心事ではありますが、その中でも中国は別格。正に中国は「食」の宝庫、その種類に圧倒されます。つまり、何でも食べる、或いは食べない物は無いのです。「机以外の四つ足は何でも食べる、飛行機以外の飛ぶ物は何でも食べる」と言われる中国人は「食う為に生きる人種」です。そこには「ひ弱な日本人」と対照的な、ゴキブリを食ってでも生き延びる「力強さと逞しさ」が有ります。但し私の知る限りに於いて、(カラス)と金魚だけは絶対に食べませんが。
 当サイト開設直後に真っ先に「食う為に生きる」を宣言した私は、当ページの初稿掲載以来”迫力の有るサンプル”を随時追加して居ますが、ここにご紹介するのは中国の食事の中でも特にヘビーなお食事の数々、これぞ究極のサバイバル・メニューです。しかも原形を前面に押し出し、素材(処理前)と料理(処理後)を対比させてたっぷりとご披露致しますので、皆さんも食前の運動などをしてから気合い入れてご覧下さい。イヌの潰し方迄載っている「食」のページは他には在りませんよ!

 ■さあ、ガンガン食いましょう

 (1)鳥

 先ず一番軽い所から行きましょう。鳥ですね、やはり。鳥と言っても鶏、アヒル、鳩などが在ります。左下はシャモ(日本では闘鶏用として有名)、これコリコリして旨いですよ!、鶏類は通常10人位の客人が来た時に1羽潰し、ま、大体は丸ごと、つまり頭も脚も臓物も、全てぶっ込んで鍋料理にして仕舞います、これのスープが又旨い、絶品!、血も捨てずに飲んだり他の料理に使います。つまり、捨てるとこ無し。
 真ん中がアヒルと鴨。鴨なんか最高。
 右下は鶏の脚、皆この脚の爪を見て気持ち悪がりますが、どうってこと無いですよ、女の手だと思って食えば良いのです、えっ、もっと気味悪いって?、アッハッハ。
写真1:シャモ。写真1-2:アヒルと鴨。写真2:鶏の脚。

 左下がご存知家鳩。えぇ、公園なんかに普通に居るヤツ。そして中央下が料理されて出て来た鳩の姿焼き(尾頭付き)です。右下は鷺(サギ)です。広州の動物市場(後述)で撮影しました。
写真3:鳩。写真4:鳩の姿焼き。写真4-2:サギ。
写真5-2:鶏の頭を口に入れる私。写真5:広州動物市場の孔雀。
 左は言わずと知れた孔雀ですが、食用です(広州動物市場にて)。

 右は私が鶏の頭を持って嘴を口に入れて居る所。頭は中々硬いですね。しかしこういう食い方こそ本来のものなのです、ブロイラーばかりビチャビチャ食べるから肥満や糖尿に成るんですよ。それは文明なんかでは無く半病人ですね。
写真5-3:煮込み料理の地鶏の頭。

 左は煮込み料理の地鶏の頭の部分です、嘴や鶏冠(とさか)や目を刳り貫いた跡が見えてますね。そもそも鶏1羽を料理すれば肉の他に内臓も足も頭も有るのは理の当然な話です。目ん玉が無くて残念!
 鳥の足や鳥肌や鶏冠や嘴で驚いて居ては中国では生きて行けませんよ、このページでも鳥から紹介して居るのは、鳥が一番マトモなのです。これから段々エスカレートして行きますよ!
 

 (2)魚

 中国の魚は淡水魚。日本の様に海の魚は食べません(でも、都会では最近回転寿司などが出て居ます)。左下が名前不明の淡水魚の頭部のブツ切り、血が滴って居ます。
 右下が(ウナギ)、どういう食べ方するのでしょうか?
写真6:淡水魚の頭のブツ切り。写真7:活けウナギ。

 さて中国では魚は大体塩味で煮るか、スープにするか、唐揚げ(空揚げ)にするかです。左下が塩味で煮て香菜のみじん切りを掛けたもの、大型のフナみたいです。右下はサメの様な魚の唐揚げにねぎや野菜の餡掛けにしたものです。結構行けますよ。魚を食べる時は小骨に注意する必要が有ります。
写真8:淡水魚の料理。写真9:淡水サメの唐揚げ。
 しかし中国の川は殆ど泥色をして居て、日本の様な「清流」が普通の平野部では在りません。又、農家などでは田圃や溜池みたいな所で魚を獲ります。従って以下の様な魚を巡る短絡的な食物連鎖 -人と魚とトイレの仲良しサイクル- が成り立って居ますので、念の為。

       → <人>
     ↑     ↓
    川や池 ← トイレ


 ま、食べる時は余り深く考えない方が良いですね。

 (3)豚

 中国と言えば豚、何処の市場でも豚は溢れ返って居ます。豚は日本でも御馴染みですが、その食い方はダイナミックで、やはり捨てる所が無い。農家などで20人以上の客人が在ると豚を潰します。豚は有らゆる料理に応用され、スープ、野菜との炒め物、豚まんのネタ、唐揚げなどです。特に骨付き肉の唐揚げはビールの撮みに最高です。朝粥に豚のモツ(=内臓肉)を入れたのも、油っ気を抜いて在り旨いです。しかし中国ではトンカツは見掛けませんね、それにカレーライスも。
 で、左下が豚の顔の丸焼き、真ん中が豚の顔の皮、右下が脳みそ、迫力有るでしょ!
写真10:豚の顔の黒焼き。写真11:豚の顔の皮。写真12:豚の脳みそ。
写真13:豚の血豆腐。
 ところで右の写真、何だか判りますか?、これは血豆腐、つまり豚を潰した時の血を固めて、写真の様に豆腐状にしたもので、炒め物などの料理に使います。
 これ、湯豆腐みたいに食うと旨いかも知れませんね、ヘッヘッヘ、真っ赤な湯豆腐ですね、南禅寺もビックリです、精付きまっせ!!

 右下が四川名物・火鍋です。鍋を半分に分けて赤い方は唐辛子(※1)の色ですが実際には山椒(※1-1)をたっぷり効かせた辛い味 -雲南省など南方の辛味は唐辛子で四川料理の辛味は山椒が特徴-、白い方が塩味(山椒が若干)です。香辛料には解毒効果が有りますので漢方的な医食同源の発想(後述)に合致して居ます。出汁(ダシ)は小魚やドジョウや葫(にんにく)で採り、ジャガイモやレンコンやソーセージなどを入れて沸騰させ、肉はシャブシャブの様に出汁にさっと入れて食べます。で、シャブシャブの様に牛肉かと言うとそうでは無く鳥や豚、それも内臓(=モツ)を使います。鳥も、我々が食べた時はアヒルの首筋の肉で、これ30秒位鍋に浸けて置くとくるくるっと丸まって、これが”食べ頃”の合図なのですが、コリコリして美味。そして一番の醍醐味は、左下の豚の脳みそ(緑色は香菜)、これはもう赤い汁の中にぶっ込んで1分位してから食べると”まったり”として美味でっせ!
写真14:四川火鍋に入れる豚の脳みそ。写真15:四川火鍋。 脳みそのお味はと言うと、魚の白子(しらこ)みたいですね、大体見た感じも白子に似て居ますからね、見た目に似ている物は味も似ている様ですね。これをビール飲み乍ら汗掻いて食うの、めっちゃ最高です!!

 しかし又、中国にもを食べない人々が居る、ということを忘れては行けませんゾ!

 (4)牛、ヤク

 さて、豚が出たら牛という訳で次は牛です。しかし中国という所は何と言っても”豚文化圏”ですので、牛が出て来る料理はぐっと少なく成ります。又、牛と聞いてステーキなどを想像するのはとんでもない誤りだ、と最初に言って置きましょう。食肉用に蓄牛をして居る訳ではありませんので、食する牛は普段田圃を耕作して居る水牛や、チベット族が毛を採る為に放牧して居るヤク(※2)です。従って肉は筋が多くて大変硬く、蕩(とろ)ける様な”霜降り牛”などを食べている軟弱な日本人には無理です。
 向こうでも硬いので生では余り食べず、ベーコンや干し肉にして薄くスライスして食べます。食べ方は「するめ」の様にその儘噛むか、野菜炒めに入れるか、スープに入れて柔らかくして食べます。私もヤクの干し肉を買って食べましたが、肉桂の香りを効かせて、味はまあまあでした。
 私は雲南省のチベット族自治州中甸県(現在は香格里拉(シャングリラ)県)へ行って食べた、西蔵風鍋(ヤク肉の鍋料理)はもう最高でした(左下の写真)。丁度日本のカレーやシチュー用のスジ肉みたいな硬いヤク肉を、2cm角位にぶつ切りにして、ご覧の様に豆腐、蒟蒻(こんにゃく)、それにゴボウの様な香りの根(或いは朝鮮人参系の根)や韮(ニラ)や菊菜(の様な物)などと一緒に煮て熱く成ったらドンドン食う、というヤツで旨いの何の。スープは若干の塩味で辛みに山椒をたっぷり効かせます。これを地元の焼酎飲み乍ら食った味は忘れられません!
写真16:ヤクの生肉の鍋料理。写真17:血が滴るヤクの頭蓋骨。
 そして右上の写真。これ、ヤクの頭蓋骨です、未だ血が滴って居ますね。チベット系部族の間ではこのヤクや水牛など、牛の頭蓋骨を乾燥させて家の門などに飾るのですが、これは家に「福」を招来するお呪(まじな)いで、魔除け・厄除けの意味も有るそうです。実はこの日、中甸の街を散歩して居てこの血の滴る頭蓋骨を見てヤクをバリバリ食いたいと思い、その後左上の鍋料理を食った時は感激しました、アッハッハ!

 ところでこのヤクは中国では「毛牛」(※2)と書く様に牛と羊の相の子の様な、誠に便利な動物でチベット人が開発した芸術品です。ヤクの効用を列記すると

  [1].通常は乳を搾り、ミルクやバターやチーズなどの乳製品を生産
  [2].農耕や荷役運搬に使用。
  [3].体毛から毛織物やテント用の布を生産。
  [4].糞を乾燥させて燃料に使用。
  [5].原資としての肉を食べるのは最後。
   a.チベットや中国西部では”牛肉”として食べる。
   b.カシミール地方のインド人は”羊肉”と称して食べる。

と成ります。上で[1]が最も主要な効用で、これは鶏に玉子を産ませるのと同じで、肉を食うのは最後です...食って仕舞ったら再生産出来ませんから。笑って仕舞うのが[5]-bで、牛を聖獣として食べないヒンドゥー教徒もヤクは”羊”として食い実は”牛の味”を堪能して居ることです。牛肉が好きなイスラム教徒は勿論バリバリ食います。


 この様にヤクは全く捨てる所が無い動物で、「ヤク程役に立つ家畜は居ない」のです。

 (5)山羊(ヤギ)

 次がヤギ(※3)です。ヤギも乳を搾り牛乳の様に飲みます、私も中国で何度か飲みました。ヤギの乳は少し青臭い匂いがしますが、慣れればヘッチャラです。日本の農家でも飲んで居ます。
 ユダヤでは「贖罪の山羊」(=スケープゴート、※3-1)として有名ですが、左下は広州動物市場の生きているヤギ、即ち”処理前”。右下が広州清平市場の店先にぶら下げられて居たヤギ、即ち”処理後”。頭部の血の色が生々しいですが、これを見て食欲が湧けば貴方(貴女)は立派な”中国人”です。山羊肉は独特の臭みが有りますが、ま、羊だと思って成吉思汗(ジンギスカン)料理で食ったらイケまっせ。広州では山羊ラーメンなども在ります。
写真18:生きた山羊。写真18-2:”処理後”の山羊。

 (6)蛙(カエル)と兎(うさぎ)

 何で蛙と兎が一緒なんだ、と思うかも知れませんが、これって食った感じが似ているんですよ、肉が柔らかくてさっぱりして居て。ま、これ位のアバウトさ(大雑把さ)も必要なのです。
 で、左下が蛙、真ん中が兎です。右下が蛙の鉄板焼きです、姿焼きで無かったのが残念ですが。蛙と言われなければ解りませんね、食べた感じは”非常に柔らかな鳥”です、クセが無くさっぱりして居てとてもグーです。

写真19:カエル。写真20:カエルの鉄板焼き。写真19-2:ウサギ。

 兎料理は野菜との炒め物で食べましたが、余りに柔らかくて旨かったので、写真撮るのも忘れて思わず食って仕舞いましたね、エッヘッヘ。
 ま、この蛙と兎は、素材を見なければ、若いお嬢様向きのお味ですね、ナイフとフォークでワイン(白が好いですね)を添えて召し上がって下さい!

写真21:イモリ。 さて、上の料理では物足りない、というゲテモノ志向の方は右の写真はどうでしょうか?
 「娃娃3元2」と書いて在りますが、中国語で娃娃(wawayu)はサンショウウオのことです。右のはイモリ(※4)ですね、体長8~10cm位でした。「3元2」と在るのは2匹で3元(約45円)という意味でしょうか?
 日本ではサンショウウオやイモリは黒焼(※4-1)にして薬として用いて居ましたが、これはどう遣って食べるんですかねえ。私は2000年に雲南省で、アマガエルかイモリ(=定かで無い)の唐揚げ(=姿揚げ)を丼に盛ったヤツを食べましたが、旨かったですよ。
 蛙の仲間の両生類は地球上で初めて陸に上がった動物で、イクチオステガ(←丸でサンショウウオの様な形をして居た)の末裔です。イクチオステガを覗いて見たい方、或いはここらで一休みしたい方は下▼をどうぞ。
  詩-唄う蛙(かえる)たちの詩(Poem of singing FROGS)

 さて、後半は益々エスカレートして行きま~す。

        (^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^) (^o^)

 (7)狗(イヌ)

 愈々イヌです。イヌは韓国や台湾でも食べます、日本も「赤犬」などは食べた時期が有りました。日本でのイヌ食と言えば私は、会津を追われて青森県下北の斗南藩に封じられた人々の悲惨な運命と生活を、つい想い起こして仕舞います。そんな事が在るので、日本では「イヌ食」と言うと何処か差別的な響きを伴ないますが、イヌを食べるのは決して野蛮では無く、日本人が刺身やクジラ肉を食べるのと同様、フランス人が蝸牛(かたつむり)をエスカルゴと称して食べるのと同様、一つの文化です。
 このイヌ食文化は中国では広く分布し、中国東北部に接する朝鮮半島、そして南部に接するベトナムやラオスでもイヌを食べます。因みに民族学者の周達生氏は中国のイヌ食への嗜好が強い地域と客家(※5)との関連を指摘して居ます(△1のp151)ので、興味有る方はお読み下さい。

 ということで、中国語で「狗」という漢字を当てるイヌは、中国では極普通のオカズの一つで、ラーメン(拉面)屋でもスープは同じで肉を豚、鶏、牛、羊、山羊、狗などから選択(トッピング)出来る様に成っている店も在ります。
 「羊頭狗肉」なる諺が在り、羊頭を懸げて狗肉を売ることから転じて、見掛け倒しで中身が伴なわないことを指します。ところが雲南では狗肉のことを「地羊肉」と書くのでご用心。では何故狗を食うのか?、体が温まり”精”が付くんでっせ!
写真22:狗。写真23:市場に運び込まれるイヌ。 ご覧下さい、左です。ペットショップではありませんよ、生きたイヌなどを売っている市場です。
 右はこの市場にトラックでイヌを持ち込む業者(=イヌ狩り)です。こういう商売も有るんですねえ。
 日本では食用イヌを赤犬などと呼びますが、ご覧の様に色々な種類のイヌが居ます。つまり、全てのイヌが食用と言った感じです。
図:イヌを潰す様子。 さて、イヌを食べるにはこれを潰す必要が有りますが、右の図をご覧下さい。先ず檻に入っているイヌを1人がデカイ「やっとこ」で鋏み付けて引っ張り出し、空中にぶら下げた儘持っていて、もう1人がすりこぎ状の棒でイヌの頭を思い切り叩きます。私が見ていた時は狗屋のお父さんが「やっとこ」で支え、多分娘さんでしょう、15歳位の少女が叩いて居ましたが、一発で仕留められず3回叩きました。で、イヌが気絶したら喉を包丁で切って血を出します。流石の中国人もイヌの血は飲まず、血はドブに流して捨てます。血が抜けたら毛を毟(むし)って -毛を毟ると皮は真っ白- 、左下の写真の様にガスバーナーで全身をこんがり狐色に炙ります(約5分で完了)。イヌ鍋屋などはそれを仕入れて行きます。
 

 そしてイヌ鍋屋に陳列される時は右下の写真の様に成ります。どうですこれ、凄いでしょ?!、赤頭巾ちゃんもビックリですね。
写真24:潰したイヌをガスバーナーで丸焼きにしたところ。写真25:狗鍋屋に陳列された狗の顔。

 という訳で左下が昆明のイヌ鍋屋の看板、昔の蓄音機メーカーの商標に載っていた様なイヌの絵が描いて在ります。真ん中が丼に盛られたイヌ肉スープ、右下がそれを食っている私。
 で、お味ですが、非常にグー。韓国のはやたらニンイクを効かせて居ますが、中国のはそんな事は無く塩味でちょっと山椒が効いて非常にさっぱりした味付けです。ご覧の様に丼に盛ってから好みに応じてネギや唐辛子を入れて食べます。イヌ肉は生肉では無く例のガスバーナーで炙ったヤツなのでしょう、脂身の無いチャーシューの様な感じでした。私は肉もスープも残さず全部食べました。これにラーメン(拉面)など1玉入れたら昼飯に最高ですね。
写真26:狗鍋屋の看板。写真26-2:狗鍋。写真26-3:狗鍋を食べる私。

 (8)鼈(すっぽん)と亀

 さあ、期待の爬虫類です。左下がスッポン(※6)、右下が淡水性の亀(※7)。こうして見比べると一目瞭然で甲羅の亀甲模様が無く、「食い付いたら離さない」と言われる口先が尖っているのがスッポン、亀甲模様が有るのが亀。両方共赤い洗面器に入れられて居ますが、「赤」に何か意味が有るのでしょうか?
 亀は神社仏閣の池などで良く見掛けますが食うと為ると逆で、日本ではスッポンの方が少しは馴染みが有ります。スッポン料理店は高級料理として日本にも在り、私もスッポンは大好きです。飲んで内蔵を刺身で食って肉と甲羅(=ゼラチン質=コラーゲン)を鍋料理で食って最後は雑炊で締める、という具合に捨てる所が無いのです。

写真27:鼈(すっぽん)。写真28:淡水性の亀。 さて亀を食うと為ると、やはりスープに煮込むのが中国でも一般的の様です。どんな味かと言うと、スッポンと然程変わらないのでは?、と思います。
 スッポンもそうですが、爬虫類の肉質は鳥に近い、と私は思いますね、これに羽が生えれば鳥ですから。

 (9)蛇

 遂に蛇の登場です。アダムとイブもびっくりの禁断の味、蛇です。これぞヘビーなお食事」の真髄です。
 蛇食文化、これはもう典型的な南方文化です。何しろ”うじゃうじゃ”いますからね、南の国では。日本でも沖縄などでハブを食べたりハブ酒にしたり、本土でもマムシ酒などにしますが、中国ではスープや唐揚げ、野菜炒めなどで食べます。勿論蛇酒(後述)も造ります。

 南方文化と言いましたが、中国で蛇料理が盛んなのは広東ですね、私も広東の省都・広州で食べましたよ。私は思いますが、蛇は女性に好いですね、皮などはゼラチン質つまりコラーゲンたっぷりで”お肌ツルツル”の美容にも良いし体が温まり冷え症にも良いのです。勿論精力剤としての効果は中国4千年の歴史が証明して居ます、男が蛇酒を飲むのは専らこの効果を期待して居る訳です。
 さて蛇の王者はやはりコブラです。広州の蛇市場や料理屋でもコブラが一番高いのです。左下の写真が檻の中で、頭をこちらに向けているコブラです、これ1匹で何人前取れるんでしょうか?
写真29:料理屋のコブラ。写真29-1:蛇の値段表。写真29-2:蛇の値段表。
 因みに蛇のお値段ですが、右下の写真の様な正札が付いて居ました。
  過山峰(コブラ):88元/斤=約1320円/500g
  大皇蛇(?)  :58元/斤=約870円/500g
  水律(?)   :26元/斤=約390円/500g、特価
1斤=500g、1元=約15円です。

 下が既に再三名前が登場して居る広州市の新源蛇鳥禽蓄綜合市場(通称:動物市場)に於ける蛇屋の情景です。左下が蛇屋の親父。私がカメラを向けたらわざわざ蛇を檻から取り出して見せて呉れました、サービス精神旺盛ですね。写真の奥の方にテレビが在り、その下で小学生位のこの親父の娘さんが椅子に座って編み物をして居て、のどかな光景です。この市場では、先程のイヌ屋もそうでしたが、こう遣って家族ぐるみで商売し乍ら生活して居るのです。
 右側の写真がその向側の蛇屋で、女主人です。左側のオッサンが蛇を買いに来た人で、多分料理店か何かの人でしょう、蛇を出して貰い自分で掴んで”品定め”をして居る所です。
写真30:市場の蛇屋のオッサン。写真31:市場の蛇屋のおばちゃんとお客。

 ところで、蛇は市場では一番上品でエレガントです。この広州の動物市場を廻っていて気が付いたことは、鳥や犬や猫はギャーギャー鳴いて騒がしく、暴れて羽や毛が空中を飛び交い汚らしく、糞をするので大変臭いのですが、蛇は鳴くこともせず大人しく臭いも無く、何と優雅だろうと思いました。しかし、洋の東西を問わず人間からは一番嫌われて居ます、何と言っても手足が無いですからね!
 ヨーロッパでは蛇は邪教に通じやはり”嫌われ者”ですが、キリスト教の異端宗派グノーシス派では逆に蛇はアダムとイブに知恵を授けた者とされ、知恵の神=ソフィアとして崇められて居ます。この流れを汲む宗派は今でも中欧や東欧で命脈を保って居ます。メソポタミアや中国やインドや日本の様な農耕民族の間では、蛇は農業の基本である雨や川や雷(=天神)を象徴するものとして、又、何回も脱皮する再生の象徴として古来より畏敬されて来ました。中国は「龍の国」ですが、龍の原型は蛇なのです。中国料理で「龍」の字の付いた料理は蛇が使われて居ますよ。

写真32:料理屋の蛇の剥き身。
 左は料理屋の店頭に在った「蛇の剥き身」です。皮を剥かれた直後で僅かにモゴモゴと蠢いて居て生々しい迫力です。日本のアサリの剥き身みたいに無造作に置かれて居ました。
 

 下が蛇料理、昼食で食べました。左下が唐揚げです、上の剥き身をぶつ切りにして揚げたんですかねえ、肉は柔らかくて旨いですよ、骨は非常に硬いですね。そして右下が蛇皮の炒め物。これはセロリとの炒め物で、塩味であっさり仕上げていて、皮は柔らかく大変旨いです。黒く見えるのが蛇の皮で、良く見ると蛇独特のうろこ模様が見えます。蛇皮の裏側はゼラチン状のコラーゲン、これは究極の美容食だと思います。
写真33:蛇の唐揚げ。写真34:蛇皮とセロリの炒め物。

写真35:スーパーの蛇の剥き身のパック。 同じく広州の大規模な「超市」、即ちスーパーマーケットで買い物をして居る時に、小池さんが撮影したのが右の写真。日本のお造りのパックと同じ様な、蛇の剥き身のパックです。この写真で赤く見えるのが剥き身の肉、黒く見えるのが皮で、とうもろこしの輪切りを添えてます。これを買って家で鍋に入れ煮込んだら即蛇鍋が出来上がるという訳です。便利に成りましたねえ、広州の小姐たちは蛇鍋で美容に磨きを懸けているのでしょう!
 日本のスーパーでこれを置いたらどうですかね、恐らくパニックが起こるでしょう、アッハッハ!!

 (10)虫

 蛇や爬虫類の後は虫に行きましょう。一口に虫と言っても、少し厳密に、しかし大雑把に分けると昆虫(=足が6本)の仲間と蜘蛛(=足が8本、※8)の仲間に分類出来ますが、昆虫からご覧に入れましょう。さて日本で昆虫を食うと言うと蝗(いなご)の佃煮や蜂の子を思い浮かべます。そこで日本人に少しは”馴染み”の有る蜂の子から行きましょう。
 左下は雲南省景洪の市場で売っていた蜂の子(スズメバチの幼虫)ですが、日本で食べる蜜蜂や脚長蜂の幼虫に比べてその大きさはハンパではありません、写真が略実物大です。白いブヨブヨした体の先に黄色い乳首の様な突起を付けた幼虫が蠢いて居ます。
 現地の人はこれを生(なま)で食うと旨いと仰って居まが、私は中央下の蜂の親子の炒り物を供されました、これも写真が略実物大です。私も昔、アシナガバチの幼虫をフライパンで炒ったのに塩を振り掛けて食った事は有りますが、何しろスズメバチはでかい、御負けに子(=幼虫)だけで無く親(=成虫)がワンサと入って居ます。私は子の方を1個だけ口に入れてビールで飲み下しその場を凌いだのですが、その晩ホテルで現地の焼酎を飲み出したら、同行者の某氏は何とこれをテイク・アウト(take out)して居て、酒の撮みにこれを差し出したのには吃驚しましたね。
 右下は広州清平市場で撮影した広州名物ゲンゴロウ(中国名:龍蝨(ロンサツ)、※9)です。広州では妙齢な女性たちが生きた源五郎を、脚と翅を毟(むし)り腸を取り出してボリボリ食べるのだそうです(△2のp12~13)。
写真36:蜂の子。写真36-1:蜂の親子の炒り物。写真36-2:ゲンゴロウ。

写真36-3:生きているヤゴ。 左は雲南省大理市古城の朝市で売っていた生きているヤゴ(=トンボ類の幼虫)です。大理には洱海という大きな湖が在り、ヤゴは大理の特産です。バケツ一杯に売っていたのを、大きさが判り易い様に自分の掌に載せて撮影したもので、略実物大(=約43mm)です。成虫の種は不明 -割と大きいのでギンヤンマみたい- ですが、食用だということは判りました。こんなもん、ペットにする人居ないでしょう。
 そしたらこの日の昼食の野菜炒めの中にヤゴが少しだけ混入して出て来たので、私は「これだな」と思いつつ食いました。お味ですか?、出来るだけ味わわずに食ったので良くは覚えて居ませんが、アバウトに言えば川海老みたいなもんですよ。
 大理独特の食い物には、豚肉の刺身(或いは叩き)が在り、薄く切った豚肉に塩を振り掛けて食います。私も食いましたよ!

 さて、左下の写真をご覧下さい、何だと思いますか?
写真36-4:蚕の蛹。写真36-5:蚕の蛹の串焼き。 丸々太った虫が籠に沢山入れられしかもモゴモゴと蠢いて居ます。答えはだと言ってますが正確にはサクサン(柞蚕)の蛹(さなぎ)(※10、※10-1)です。蚕はこんなに大きくないです。繭(まゆ)から取り出したもので、中国の養蚕地帯に於いて、広西チワン族自治区や黒龍江省や遼寧省などで見掛けた食材です。
 これは右の様に串焼きにして食べます。香ばしい匂いが漂ってますよ。
写真36-6:蛹になる前の蚕の幼虫。
 柞蚕の幼虫は通常繭から取り出した茶色い蛹を売っているのですが、05年8月に黒龍江省の五大連池市の市場で遂に蛹に成る前の柞蚕の幼虫を見付けました、それが左の写真で、略実物大、先程の蛹もこれ位の大きさです。当然の事ですが、動きはこちらの方がずっと活発です。
 柞蚕とか蚕蛾の幼虫や蛹は日本の養蚕地域でも食して居ました。お一つ如何ですか?!{この記事は05年9月19日に追加}

 虫を食う文化、即ち虫食文化は東南アジアから熱帯アフリカに掛けて極めて普通(=当たり前)の食文化です。”虫食”は魚を生(なま)で食う刺身文化より圧倒的に多数派且つ普遍的です。

 (11)蠍(さそり)

 さて次は蠍(※8-1)、これも虫の一種なんですよ、後で解りますが。蠍は広州の名物です。ま、見た限りでは節足動物の海老と同じですからね、唐揚げやフライにして食ったら、エビフリャ~みたいなモンですよ。
 左下が茶褐色の小蠍(体長4cm位)、右下が黒い大蠍(体長6~7cm位)、何れもバケツに入れて売って居ます、赤いのがバケツの色です。黒い方が見た目に鎧が厚く硬そうですね、唐揚げでパリパリ食ったら行けますよ、屹度。毒針がピリ辛だったりして、ビールの当てに好いですね。
 左下のバケツに「海南 双針蝎」と書いて在る紙を貼ってますが、蠍のことを「双針蝎」と書くんですね、中国では、感覚的に良く解ります。そして海南島産ということでしょうね。
 残念乍ら蠍料理は未だなんですね、次回広州に行った時に是非食ってここに追加します、宿題ですね、はい。
写真37:活け蠍の小。写真37-2:活け蠍の大。 ところで【脚注】※8-1を見て下さい。蠍って蜘蛛の仲間なんです、知ってましたか?、実はダニも蜘蛛の仲間(※8-2)なんですよ。つまり蜘蛛、蠍、ダニは言わば親戚同士で全部蜘蛛の同属なのです。皆さんはこれでも蠍を食べますか、ヘッヘッヘ?

 (12)鼠(ねずみ)

写真38:広州動物市場の針鼠。 次は鼠、俄然エスカレートして来たでしょ?、ムッフッフ!
 人間は古来から鼠も良く食して来た様で、私たちは鼠と言うと直ぐにドブネズミやペスト(=黒死病)を連想して仕舞いますが、針鼠(右の写真は広州動物市場で撮影した針鼠)やカピバラ(※11)は今でも食べます。数年前、日本でO-157狂牛病(BSE)か何かで焼肉や牛丼がさっぱり売れなく成った時、某社がカピバラを牛丼に使うことを真剣に検討して居るなどという噂が流れたことが有りました。何故ならカピバラは体が大きく味が牛肉に似ているらしいのです(△3のp96)、私は充分検討に値すると思って居ますね!!(←その後04年にもアメリカ牛のBSE騒動で日本の牛丼店は軒並み営業停止しました
 一方、針鼠は西洋の食の王国フランス(疾っくの昔に共和制ですが)では、最高級料理の一つです。
 実は私は桂林地方の興坪という小さな村で、どう見てもドブネズミにしか見えない鼠を売っているのを見て、写真を撮ろうとしたのですが店のオッチャンに追っ払われたのでした。

 [ちょっと一言]方向指示(次) 【参考文献】△3の著者はカピバラドブネズミを食って居る”剛の者”ですが、著者の所属する東京農業大学ではカピバラを食用に開発する研究を行って居るそうです(△3のp95~96)。大学が産業に貢献することが叫ばれて居る中、ここは一つカピバラ肉を使った「農大丼」でも発売したらどうでしょうか!

 (13)猫

 鼠の次は猫ですね、猫は鼠を追い掛けますから。日本人は食えないでしょう、先ず。私も猫だけは食いませんね。このサイトにもマスコットとして猫が良く登場して居るでしょ、犬は登場して無いのに。そう、私は典型的な猫人間、猫と同属なのです。
 しかし広州では市場やホテルで猫を檻に入れて売って居ます。あれって日本の料理屋の生簀(いけす)と同じ感覚ですね。で、これから食用に饗される猫をご覧に入れましょう。
 左下が先程の蛇の剥き身を置いて居た広州の料理屋の猫、中央下が広州動物市場の猫。右下が広州空港近くのホテルの生簀に居た猫です。どれも私たちが普通に飼う家猫です。ホテルに居た猫は私たちが晩飯を外に食いに行って帰って見ると1匹少ない、でホテルのコックに聴いたら1匹食ったと。それで誰が食ったのか聴くとホテルに泊まっているイラン人だかアラビア人だかが食った、と答えました。
写真39:料理屋の猫。写真40:市場の猫。写真41:ホテルの調理場の猫。
写真42:市場の山猫。
 「家免」と書くんですね、家猫のことを。値段が書いて在ります、13元(約200円)と書いて在ります。イヌもそうだったのですが、どれも極普通の家猫です。有らゆる種類の猫が”食える”ということです。ところでイランとかアラビアと言うとイスラム教ですが、イスラム教は豚は食わん猫は食うのか~??

 左は広州動物市場に居た山猫ですかね、家猫よりは少し大きく豹紋が有り、未だ子供です。暴れたのでしょう、左手の爪の付け根が抉られて居ます。

 そして下の写真をご覧下さい。これはもう”究極”の姿です。
写真47:家猫の剥き身。
 これは05年8月、内蒙古自治区のオロチョン族自治旗の阿里河という小さな街の市場で遂に見付けた皮を剥がれた家猫の剥き身です。売っていたオジサンが何族かは判りませんでしたが(多分、満州族か?)、屋台の鉄のトレイの上に1匹だけ無造作に置かれて居て、ご覧の様に腹を裂かれて内臓は取り出して在り、生々しいですね。日本では食べはしませんが家猫は三味線の胴皮にされます{この記事は05年9月19日に追加}

 これらの猫たち、どうですか?、可哀相ですが私にはどうすることも出来ません。これも一つの文化として受容するしか有りません。安っぽいヒューマニズムは禁物なのです。
 これを見て「野蛮」だとか「動物虐待」だとかで、簡単に非難することは出来るでしょう。しかし、「肉を食らう」とは日常的ではあっても実はそう簡単な行為では無いのです、つまり肉食には哲学が必要なのです。牛を食うのが文明で猫を食うのが野蛮だと、どうして言えますか?、貴方(貴女)は牛を屠殺する所をご覧に為りましたか?
 同じ事ですよ、そういう所を見ないで、言わば上辺だけの綺麗事しか見ないで、一方を野蛮だとは言えないのです。もし真の動物愛護心から言うのなら貴方(貴女)はヴェジタリアン(菜食主義者)に成らなければ行けません。私もヴェジタリアンの言う事には耳を傾けましょう(→「肉食の哲学」については「「肉を食らう」ということ」を参照)。

 人は地球上の王者として現在君臨して居ます。自らを霊長類と呼び、頭が良いから地球上で君臨して居ると思っている様です。しかし、人の歴史は又、憎しみと”文明の利器”である武器を使った戦争の歴史でもあります。そんな人間が本当に頭が良いのですかねえ?
 但し事実として言えることは、人が地球上で君臨出来たのは、人が有らゆる植物、有らゆる動物、場合に依っては人間をも食べて来たからなのです。そして有らゆる生物の「食物連鎖の頂点に立った」結果だ、ということをもっと厳粛に謙虚に認識する必要が有ります。その上で「肉を食らう」という文化を捉えないと、「衆愚」に陥るばかりです(→食物連鎖の頂点に立った人間が為すべき事については「「動物の為の謝肉祭」の提唱」を参照)。

 (14)ハクビシン(白鼻心)

写真42-2:白鼻心(ハクビシン)。 さて、右の写真判りますか?、これが2003年5月25日世界保健機関(WHO)が、「SARSの感染源の一つ」として公表したハクビシン(白鼻心)(※12)です。褐色の顔に鼻から脳天に掛けてスーッと通った白い線目の下と耳の下の白斑が特徴で、一見狸の様に見えます -中国名を花面狸と言います- が実はジャコウネコ科、つまり猫の仲間です。何故ハクビシンを食べるのか?、それは珍味だからだそうです。
 その後、WHOは「SARSは2002年11月中旬に中国広東省で最初の症例が発生した」という結論を下し、中国政府もこれを承認した事を、私は03年12月18日に確認しました。
 この写真は2002年11月2日に、その発生源と目された広州の動物市場で撮ったのですが、時期的・場所的に私はこれに感染して居た可能性が充分有ったのです、ムッフッフ!
 → この話の詳細はココから。

 (15)驢肉

 驢肉満州族の料理で、瀋陽や遼陽には驢肉店が有ります。
 左の写真は05年8月29日に瀋陽市の有名な餃子料理店で出して貰ったものですが、驢肉のハムで何も料理して居ません、単にスライスしただけ。肉は軽くて旨い、ビールの当てに盛って来い
 右の写真は07年7月29日に遼陽市で食べた驢肉火焼です。ニンニクとか香辛料を利かせて炒めたもので枝豆を添えて有ります。これもピリ辛で行けます。

 そして下の2枚は翌日の07年7月30日にやはり遼陽市で撮りましたが、左下が驢肉屋です、「驢肉館」と書いて在りますね。勿論、驢肉だけで無く豚肉や河魚や蒸し餃子・水餃子を扱って居ます。因みに中国では餃子と言えば水餃子のことで、焼き餃子は満州族の店でないと無いですね。
 右下が驢馬(ロバ)で耳が長いので直ぐ判りますね。小さい体に何時も重い荷を背負わされて居ます。特に食用ロバというのは無いので扱き使われた後は食われる訳です、この地方では。


 中国には「上有龍肉、下有驢肉」(天上には龍の肉、地上には驢肉有り)という諺が在るそうですが、龍は架空の動物で実態は蛇ですね。するとエルニーニョ的解釈では

  天上には蛇肉、地上には驢肉有り

と解釈出来ますよ、アッハッハッハ!!
    {この記事は07年8月28日に追加}

 (16)海腸 - 和名はユムシ(螠)

 左下の写真は実物の約1/2ですが、何に見えますか?
 頭の中で2倍に拡大して想像すると、色・形・大きさがチンポコにそっくりです。これは生きて居ます。チンポの先の”小便穴”の様に見えている口(或いは肛門か?)を鈍くパクーパクーと開閉し、チンポの本体は水(実は海水)の中でユラユラと蠢いて居ます。これは大連名物で中国名は海腸(←「海の腸」とは上手い命名)、和名はユムシ(螠)(※13)、07年6月に大連の料理屋の生簀で見付けました。ユムシと聞いて解る日本人は釣人以外では少ない筈 -日本では鯛類の餌として珍重されて居る- ですが、これを見て食おうと思う人は更に少なく”通人””奇人”の域に達した人でしょう。生簀に手を突っ込んで触ってみたらブヨブヨして中が詰まっている感じでは有りません。

 その”域に達した”人種の一人を自認する私が注文して出て来たのが右下の写真の「韮香海腸」 -字の如くユムシの韮(ニラ)炒め- で略実物大です、炒めると縮まるんですね。
写真48:生きている海腸。写真48-2:韮炒めにされた海腸。
 さて肝心のお味ですが、内臓を除去した皮は僅かに甘味が有り韮の香りと相性が良く、さっぱりした塩味でコリコリして旨いのです。私は「チンポの皮も然もありなん!」と思いつつ食いましたね、ブワッハッハッハッハ!!

 このユムシは韓国ではケブル(←「犬のチンポコ」という意味)と呼ばれ割と普通の食材だそうです。大連と韓国の仁川はフェリーが往復し大連には朝鮮民族も大勢住んで居ます。日本の釣りの餌用のユムシも最近では韓国から輸入して居る様です。
 日本でも北海道や一部の漁師町で珍味として食され、煮物干物炒め物酢味噌和え酢の物と多彩ですが何と刺身で食う強者(つわもの)も居るそうです。北海道ではルッツ、九州ではイイマラと呼ぶそうですが、私はイイマラは「良い魔羅」(魔羅はチンポの隠語、※14)だと思いますね。何れにしても東アジアの海辺にチンポを連想しつつユムシを食す文化が定着して居るのは確かです。

    {この段は07年7月8日に追加}

 その後8月28日にひょんな切っ掛けからユムシの話を九州のS大学農学部のT教授とメールで遣り取りして居たら、以下の様なメッセージが届きました。

  ●ユムシは刺身に限る

 環形動物(※13-1)の「ユムシ」は韓国で刺身で何度も食べました。歯ごたえと言い、アカガイクラゲを一緒にした刺身様のもので、ワサビ醤油なら全く最高ッス!!
 今日日、韓国でも高くなっていますが、人が食べて美味いもんだから、タイも美味いはず。宇和島では鯛釣りの餌にする由。以前たくさん生息していた豊前の浜で今、増殖を試みているようです。

 T先生は世界を股の下に敷きフィールドワークを続けて、酒の肴に珍奇な物を数多く食って来た剛の者ですが「最高ッス!!」には負けますね。私はユムシの様に口をパクパクさせるのが精一杯でした!!

        (>o<) (>_<) (>o<) (>_<) (>o<) (>_<)
    {この段は07年8月28日に追加}

 ■お口直しは漢方で

 さて、ヘビーなお食事で胃凭れした後は漢方薬と薬酒です。

 (1)乾燥ムカデ
写真43:乾燥ムカデ。
 漢方でもゲテモノっぽく思われて居るものに、土中の昆虫の幼虫(セミや蛾類)や蜘蛛に寄生する冬虫夏草が在りますが、ここではもっとゲテモノっぽいものをご紹介しましょう。
 先ずは乾燥ムカデ(左下の写真、※15)です、もうこの程度では皆さんも驚かないでしょうね。写真では大きさが判り難いですが、このムカデは乾燥状態で長さ20cm位有りました。精力剤です。

 (2)乾燥蛇と蛇酒

写真43-2:乾燥蛇。 左が乾燥蛇(右下の写真)。これは未完成、つまりこの地面の上で今正に乾燥して居る所で、トグロの直径が12~3cmです。これも勿論精力剤ですね、或いは料理のダシに使うのでしょうか?...究極の隠し味です。

写真43-3:蛇酒。 右が昆明の店で陳列されて居た蛇酒、ラベルには「奉宮酒」と書いて在ります。マムシの様な模様の蛇に朝鮮人参を抱かせて入れて在ります、勿論精力剤です。

 蛇酒は通常右の写真の様に酒は褐色に変色して居るものが多いですが、桂林では無色透明な酒に小型の蛇が入っていたのを空港の土産物売り場で見掛けました。
 

 (3)乾燥ヒトデと乾燥タツノオトシゴ

写真44:乾燥ヒトデ。写真44-2:乾燥タツノオトシゴ。 左下が乾燥ヒトデ(※16)です。ヒトデは漢字で人出とか海星と書きますが、全く星の様に見えます。【脚注】に在る様に再生力の強さが漢方薬に成る所以でしょう。
 そして右が乾燥タツノオトシゴ(※17)で、これを入れて在る網袋には「大海馬」と書いて在りました。

 (4)鼠酒

 左下の写真が鼠酒です。ラベルに「乳鼠酒」と書いて在りますが、要するに鼠の乳児を酒に漬け込んだものです。壜の底に体長3cm位の鼠が沢山沈んで居るのが見えるでしょ。これも精力剤ですよ。
 えっ、お味ですか?、ムッ...私は知りません!!
写真45:乳鼠酒。写真46:鹿酒。

 (5)鹿酒

 右上の写真をご覧下さい、小鹿(※18)のバンビの様な模様が見えるでしょう。頭を下に丸ごとぶち込まれた小鹿特有の斑点模様がお判りでしょう。これが鹿酒です。
 何に効くかですって?、勿論精力剤です。鹿は昔から肉を食べたり皮を利用する以外に麝香(じゃこう)を取ったり、睾丸を精力剤として食べたり焼いて煎じ薬にしたりして来ました。この鹿酒も精力剤として中国では珍重されて居るそうです。

 ■中国の「食」の本質 - 医食同源

 流石は中国、「この食事にこの漢方在り」です。日本の様に練り物・粉物・ジュース物の栄養剤擬きとは訳が違います。ガツンと原形がはっきり判る、これを目の前で服し易い様に粉にして貰う、或いは自分で粉にする、ここが肝心です。以上見て来てお気付きの様に、中国漢方の起源は精力剤で「精力とは性力・性交力なり」です。ガンガン食って苦い漢方で胃腸を整えて、さて、何をするか?
 答えは一つ。中国人は人生最高の楽しみは「精力の行使」であると心得て居ます。現実主義で現世利益を追求する彼等は、あの世で如何の斯うのなどと考えません。”この世で一発”有るのみです。その為には健康で在らねば為らない、これが「医食同源」の心(※19)なのです。そこに「食」の醍醐味が有る、という考え方ですね。
 これは又「衣食足りたらオ○コがしたい」という小人下向性に関するエルニーニョの小定理にも適って居ます。小人は「しょうじん」(※20)と読みますよ。日本の小人共のバブル経済が何の経済的実りも残さず何の文化も醸成せずに、唯下半身的欲望の穴の中に”泡”と消えたことを思い出して下さい。水が上から下へ流れるが如く、満ち足りれば足りる程、君子に至らぬ小人の意識は下へ向かうのです!!

  衣食足り 礼節知るは 君子のみ
    苦き教えに 真理在りかな          月海


  満ち足りて オ○コ浮かれて 小市民
    覚めて弾ける 仇花バブル          月海

 ■結び - 「食狗蛇蠍的」の心

 私の戯れ歌は兎も角、如何でしたか今日の料理のお味は?!、少し刺激的過ぎたかも知れませんね。
 料理を堪能するには「繊細にして大胆な感性」が必要なのですが、今の日本人はどうも繊細では無く、”ひ弱”に成り過ぎて居ます。健康食品(あれは私に言わせれば病院食)などの様な、原形の判らないジュースや粉末に頼らず、上で見て来た様な「形有る物」「自分の歯」で大胆に「バリバリ食う」ことが「食」の原点である、ということをもう一度再認識して下さい。これらについての私の主張は

  私の健康論-不摂生は健康の母(My healthy life)
  「肉を食らう」ということ(Carnivorous life)

で述べて居ます。又、日本での「食」の実践は

  日本、形有る物を食う旅(Practice of active meal, Japan)

です。是非ご覧下さい。

 当サイトのコンセプトを似非中国語で

    熱烈歓迎激的力的説的平的和魂的
    白半分的会的狗蛇蠍的個性的電視帳

と言いますが(トップページをご覧下さい)、そのコンセプトの一部を成す、「食狗蛇蠍的」の意味がこれでお解り戴けたことと思います。

 さて、ヘビーなお食事で食べ過ぎた後は確り出して帰りましょう。快食快便、これこそ健康の秘訣です。漢方も有りますが、やはり「入れたら出す」のが物事の道理というものです。何、お尻が辛い?、ウワッハッハッハッハ、然もありなん!
 それでは、これにてケツ礼、いや失礼!!
                お見送り写真:ウンコボーイです、こんな格好で失礼します。

 尚、[中国「食」文化論]シリーズの他画面への切り換えは最下行のページ・セレクタで行って下さい。(Please switch the page by page selector of the last-line.)

-- 完 --

【脚注】
※1:唐辛子/唐芥子/蕃椒(とうがらし、red pepper)は、ナス科の一年草。熱帯アメリカ原産とされる。果菜として世界で広く栽培、日本には16世紀頃に渡来。夏、白色の小五弁花を付ける。果実は未熟の間は濃緑色、熟すると赤く成る。多くの栽培品種が在り、辛味種は、果皮・種子に刺激性の辛味を有し、乾燥して香辛料とする。極辛種をタカノツメ(鷹の爪)と呼ぶ。甘味種(ピーマンシシトウガラシなど)は食用観賞用(五色唐辛子など)も在る。南蛮辛子南蛮。季語は実が秋、花は夏。<出典:一部「学研新世紀ビジュアル百科辞典」より>
※1-1:山椒(さんしょう/さんしょ、prickly ash, Japanese pepper)は、ミカン科の落葉低木。日本の各地、中国・朝鮮に自生。高さ約3m。枝に棘が多い。葉は小形の羽状複葉。春、黄色の小花を開く。雌雄異株。乾果は裂けて黒い種子を散らす。葉と果実は香気と辛味が強く、芽は「木の芽」と称して香味料に、果実は香味料及び健胃・回虫駆除薬に、材は擂粉木(すりこぎ)にする。古称、(はじかみ)。川薑。漢名、蜀椒。季語は、芽が春、花が夏、実が秋。

※2:ヤク(yak[チベット])は、ウシ科の哺乳類。体長約3m、雌はそれより小形。毛色は灰色乃至は暗褐色で、頭は白っぽい。体側の毛は長く伸びている。肩が盛り上がった体形。カシミールやチベットの高地に棲む。荷役用とし、又、肉用・乳用としても重要。野生のものは殆ど絶滅。犛牛(ぼうぎゅう)。
 中国語では、
  「「牛」偏に「毛」」 + 「牛」
と書きますが、「「牛」偏に「毛」」が Unicode(UTF-8) でもフォントが無いので、私は「毛牛」で許して貰います。

※3:山羊・野羊(goat)は、(「羊」の近代朝鮮字音ヤング yang の転)ウシ目(偶蹄類)ウシ科ヤギ属の家畜。数千年前から中近東で飼育されて居た。ノヤギ(パザン)が原種の一つとされる。ヒツジに似るが、首が長く、雄には顎に鬚(ひげ)が有る。粗食に耐え、荒れた土地でも飼育出来る。肉用・乳用・毛用種として飼われ、アジア/アフリカに多い。普通は肩高50~80cmで、性質は活発、動作は敏捷、高い所を好む。野性の象徴、又、供犠獣(スケープゴート)とされた。
※3-1:スケープゴート(scapegoat)とは、(元意は「贖罪の山羊」で、古代ユダヤで贖罪の日に人の罪を負わせ荒野に放したヤギを指す)他人の罪を負わされる人。民衆の不平や憎悪を他に逸らす為の身代り・犠牲。社会統合や責任転嫁の政治技術で、多くは社会的弱者や政治的小集団が排除や抑圧の対象に選ばれる。

※4:イモリ(newt, eft、井守・蠑螈)は、サンショウウオ目イモリ科の両生類。四肢短く、尾は大きく扁平で、遊泳に適する。本州・四国・九州の淡水に棲む。体は黒褐色、腹は全体赤色で黒い斑点が有る。又、広義にはイモリ科の両生類の総称で、イボイモリ・サラマンドラなど、世界に約40種。アカハラ。イモラ。
※4-1:イモリの黒焼は、イモリの雌と雄を焼いて粉末にしたもの。「惚れ薬」として、想う相手にこっそり振り掛けたり、酒に入れて飲ませたりすると、効き目が有ると言う。

※5:客家(はっか、Hakka)とは、中国の広東省を中心に南東部の諸省に於いて、嘗て華北から南下移住して来た漢族の子孫として、他の漢族や少数民族とは区別されて来た集団。独特の習俗を保ち、言語も独自の方言を話す。
 補足すると、嘗て中原地方に住んで居たという言い伝えを持ち、現代の中国政府の中核に客家出身者を多く輩出して居ます。故郷を追われはしたが逆境に強く血の団結で結ばれ進取果敢な性格は”中国のユダヤ人”と呼ぶに相応しく、”中原”という言葉はチャイニーズ・シオニズム(Chinese Zionism)の標語なのです。

※6:カメの一種。甲羅は軟らかな皮膚で覆われ、他のカメと異なり鱗板は無い。又、中央を除いて骨質板の退化が著しく、縁辺は軟らかい。頸は長く、自在に伸縮する。背部は淡暗青灰色、腹部は白色、口吻は尖って良く物を噛む。前後肢共に3爪を具える。本州・四国・九州の河川・池沼に棲む。肉は美味、滋養に富み、血は強精剤とされる。又、広義にはスッポン科のカメの総称。アジア/アフリカ/アメリカに約20種。蓋(ふた)。川亀。泥亀。丸(まる)

※7:カメ目の爬虫類の総称。体は背腹両面に甲羅が有り、両甲は側面で接着して、前後で頭・尾・四肢が出入出来る箱状に成っている。歯は無い。水中又は陸上に棲み、植物・魚貝などを食い、水辺の砂地に穴を掘って産卵。リクガメを除き、水中を泳ぐのはうまい。長く飢渇にたえる。首を曲げて甲羅に収める曲頸類と潜頸類とに大別。世界に2百種以上が分布。爬虫類の内で最も起源が古く、化石として発見される種類が多い。日本では鶴と共に長寿の動物としてめでたいものとされる。かめのこ。

※8:蜘蛛(くも、spider)は、クモ綱クモ目の節足動物の総称。体は頭胸部と腹部とに分れ、どちらにも分節が無い。頭胸部に8個の単眼と6対の付属肢が有る。書肺又は書肺と気管の両方で呼吸し、腹部に在る糸いぼから糸を出す。網(所謂「くものす」)を張るものと張らないものとが在る。卵は一塊にして産み、糸で包んで卵嚢を作る。子蜘蛛は糸を流して風に乗って飛行し、散らばる。ジョロウグモ・オニグモ・ハエトリグモ・キムラグモ・ハナグモなど。世界に約3万5千種、日本だけでも千種以上在る。ささがに(細蟹)。
※8-1:蠍(さそり、scorpion)は、クモ綱サソリ目の節足動物の総称。体長約3~18cm。体は頭胸部と腹部とに分れ、腹部の後半は細く尾状と成り、端に毒針の付いた毒嚢(どくのう)を持つ。アフリカやメキシコなどに分布する数種は毒性が強く、人命に係わるものも在る。口部の近くに鋏角が有り、歩脚は4対。常に日光を避けて乾燥した樹皮下や材木の隙間などに棲み、夜間に行動。温帯・熱帯に分布し、全世界に約千種。日本では沖縄諸島に小形種が居るが、毒性は弱い。キョクトウサソリ・ヤエヤマサソリなど。
※8-2:壁蝨/蜱(だに、tick, mite)は、(古くは清音)クモ綱ダニ目の節足動物の総称。動植物に寄生し、土中・水中・海中など、有らゆる場所に生活。体長0.2~20mm。体は一般に退化した構造を持ち、顎体部・前体部・後体部の3部から成り、4対の歩脚が有る。幼虫期の歩脚は3対。マダニ・ワクモ・ハダニ・コナダニ・ササラダニ・ツツガムシなど。日本にも2000種近くが居る。人畜に寄生して血を吸うものが在るので、転じて、人に嫌われる者の形容に用いる。八脚子。

※9:源五郎(げんごろう、water beetle, diving beetle)は、ゲンゴロウ科の水生甲虫の総称。体は概ね広卵形。滑らかで、緑色光沢を帯びた黒色、後肢は長大で多くの毛が有り、水中を泳ぐ。その一種ゲンゴロウは池沼に棲み、しばしば電灯に飛来。幼虫は鋭い牙を持ち、成虫と共に肉食性。小児の疳(かん)の病に効が有ると言う。竜蝨(りょうしつ)。

※10:柞蚕(さくさん/サクサン、Chinese oak silkworm moth)は、ヤママユガ科の大形のガ。開張約12cm。体と翅は黄褐色眼状の紋が在る。幼虫は緑色で、ナラ/クヌギ/カシワ/クリなどの葉を食べて成長、ヤママユに似て褐色を帯びた繭を作り、繭紬(けんちゅう)を作る。原産地は中国。中国ではを食用とする地方が在る。日本では1877年頃輸入され、長野県・岐阜県で飼育。<出典:一部「学研新世紀ビジュアル百科辞典」より>
※10-1:繭紬・絹紬(けんちゅう)は、経緯(たてよこ)に柞蚕糸を用いて織った織物。淡茶色を帯びて節が在る。中国山東省から多く産出。

※11:capybara(現地語から)。ネズミ目カピバラ科の哺乳類。体長1.3m、体重50kgに達し、この目(モク)で最大。尾は殆ど無い。頭が大きく、ずんぐりした体形で、赤褐色の荒い毛を持つ。南アメリカ東部の森林近くの湿地に群れを作って生活。泳ぎが巧みで、敵に遭うと水中に避難する。肉は食用にもする。

※12:gem-faced civet, 白鼻心。(中国語では花面狸食肉目ジャコウネコ科の哺乳類。体長50cm程。毛色は全体に黒褐色で、顔、四肢、尾は黒い。名は鼻の白い線に由来。目の下、耳の下に白斑を持つ。インド/マレーシア/中国など東南アジアに広く分布。日本では、移入されたと思われるものが野生化。雑食性・夜行性で、ミカンなどを食害。
 生殖器の近くに麝香腺を持ち、特殊な香りの分泌液(霊猫香)を出す。

※13:螠(ゆむし)は、嘗ては環形動物門ユムシ綱に分類されて居たが成虫に環節が無い為に現在はユムシ動物門として独立。しかし発生中に環節的構造が見られるので環形動物とする説も在る。<出典:「Microsoft エンカルタ総合大百科」>
 [1].echiuroid。ユムシ動物門に属する種類の総称。体は円筒形で体表に環節は無く多数の小突起が有る。色は乳白色・褐色・緑色など様々。前端には箆(へら)状の吻(ふん)が有り口は吻の根元に有る。雌雄異体。暖海に多く内湾の砂泥底に穴を掘って棲む。体長1~40cm。キタユムシ・ボネリムシなど。<出典:一部「学研新世紀ビジュアル百科辞典」より>
 [2].spoonworm。[1]の中のユムシ綱ユムシ目ユムシ科の一種のこと。体は円筒状で黄褐色、体長約10cm。口の後方と肛門の周りに剛毛が生えている。日本沿岸の砂泥中に棲み、鯛釣の餌などに用いる。イムシ。イイ。ユゾウラ。
※13-1:環形動物(Annelida)とは、無脊椎動物の一門。左右相称で細長く多くの体節(環節)から成る。閉鎖血管系で血液は血色素を持って赤い場合が多い。ミミズ・ゴカイ・ヒルなど。<出典:一部「学研新世紀ビジュアル百科辞典」より>

※14:魔羅/摩羅/末羅(まら、mara[梵])は、〔仏〕[1].仏道修行を妨げ、人の心を惑わすもの。仏伝では、釈尊の成道(じょうどう)を妨げようとした魔王の名。魔。
 [2].(元は僧の隠語)陰茎男根

※15:蜈蚣/百足(むかで、centipede)は、ムカデ綱の節足動物の総称。体は扁平で細長く、体長5~150mm。多数の環節から成る。各節に1対ずつの歩脚があり、数は種に依り異なる。頭部に1対の触角と大顎とを持ち、顎肢の毒爪から毒液を注射して小昆虫を捕えて食う。ジムカデ/トビズムカデ/オオムカデ/イシムカデなど、日本に百種以上。地表・土中に棲み、人に有害なものも在るが、「客足が付く」「御足が入る」などと言って縁起が良い動物とされる。古来、神の使い、又、怪異なものとされ、藤原秀郷(俵藤太)の伝説は有名。漢方では薬用に使う。季語は夏。枕草子161「古き所なれば―といふもの、日ひと日落ちかかり」。

※16:海星/人手(ひとで、starfish, sea star)は、ヒトデ綱の棘皮(きょくひ)動物の総称。体は扁平で、一般に、5本の腕が放射状に突出し、星形又は五角形。腹面の中央に口が有り、外面は薄い皮膚の下に在る石灰質の骨片に覆われ、短い棘状の突起が有る。管足に依って運動。再生力が強い。ヒトデ/イトマキヒトデ/モミジガイなど種類が多く、浅海にも深海にも広く産する。海盤車。

※17:竜の落し子(たつのおとしご、sea horse)は、ヨウジウオ科の海産の硬骨魚。全長約10cm。体は骨板で覆われ、頭は馬の首の様な形。直立して泳ぎ、柔らかい尾で海藻に巻き付く。雄は腹部に育児嚢を持ち、雌の生んだ卵を入れて孵化させる。これを左手に握って居れば、産を軽くすると伝える。浅海の藻場に産する。海馬(かいば、うみうま)。竜の駒。馬魚(うまうお)。

※18:鹿(deer)は、ウシ目(偶蹄類)シカ科の哺乳類の総称。枝の有る角と長い足を持つ。角は雄だけに有り毎年生え替わるが、キバノロなどには無い。草食性で反芻胃を持つ。多くは群生。サハラ砂漠以南のアフリカとオーストラリアを除く世界中に分布。中国では若い袋角を鹿茸(ろくじょう)と言って薬用とする。<出典:「学研新世紀ビジュアル百科辞典」>

※19:病気を治すのも食事をするのも、生命を養い健康を保つ為で、その本質は同じだということ。

※20:小人(しょうじん、small-minded person, man of small caliber)とは、徳・器量の無い人。小人物。←→君子。大人(たいじん)。

    (以上、出典は主に広辞苑です)

【参考文献】
△1:『中国民族誌』(周達生著、NHKブックス)。

△2:『食は広州に在り』(邱永漢著、中公文庫)。しかし著者は台湾の台南市の生まれです。

△3:『奇食珍食』(小泉武夫著、中公文庫)。

●関連リンク
参照ページ(Reference-Page):中国の少数民族▼
資料-中国の55の少数民族(Chinese 55 ETHNIC MINORITIES)
参照ページ(Reference-Page):蛙の先祖のイクチオステガ▼
詩-唄う蛙(かえる)たちの詩(Poem of singing FROGS)
参照ページ(Reference-Page):「全動物の分類学的分岐図」で
「蜘蛛、蠍、ダニが蜘蛛の同属」を確認▼
資料-昆虫豆知識(Insect Trivia)
参照ページ(Reference-Page):感染症や免疫関連の用語集▼
資料-最近流行した感染症(Recent infectious disease)
補完ページ(Complementary):「食う為に生きる」の心▼
私の健康論-不摂生は健康の母(My healthy life)
補完ページ(Complementary):肉食の哲学▼
「肉を食らう」ということ(Carnivorous life)
補完ページ(Complementary):「ゲテモノ」の考察▼
民族変わればゲテモノ変わる(About the bizarre food)
補完ページ(Complementary):「形有る物をバリバリ食う」実践(日本)▼
日本、形有る物を食う旅(Practice of active meal, Japan)
補完ページ(Complementary):食物連鎖の頂点に立った人間が為すべき事▼
「動物の為の謝肉祭」の提唱(Carnival for Animals)
人と魚とトイレの仲良しサイクル▼
2002年・雲南タイ族民家宿泊記(Homestay at Dai's-house, China, 2002)
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2001年・紅葉の中甸(Red leaves of Zhongdian, China, 2001)
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2002年・”脱雲南”桃源紀行(Escape from Yunnan, China, 2002)
SARSとハクビシンに関する私の記事▼
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2004年・台湾”味試し”旅(Let's banquet and sing in Taiwan, 2004)
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