HALF AND HALF JOURNAL
無 意味 な 破 片 無意味な破片
Fragments
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★ピアノの音が軽やかに踊ってる〈恋の気分で〉[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2008.12.25 連想的な鎖 半分半分放送局長―代わりに育てた親は死刑を免じて追放というんだから、ひどいよ。1年後の島原の乱ではホロコーストだ。 編集長―民族浄化運動の面があるけれど、根本的には思考と表現と行動の自由が禁じられた。西洋思想の跡は全然ない。新しい文化の芽がそこでほとんど完全に絶えてしまったな。ポルトガル人が来た時代は日本に自治の精神が根づいていて、明日の人間と社会を創造するための思想があれば無政府的な状況から出ることができた。そんなとき〈大事なのは愛である〉と単純に教えたのがイエズス会の宣教師ザビエルだ。非常にタイミングがいい。 放送局長―なるほど、一面の真実だな。平等の思想は未来を方向付けたと思うね。ところが、裏返したように〈大事なのは死である〉なんて言う馬鹿がいる国だから、反自然的で陰湿な国になった。これのニヒリズムは病院の閉鎖に現われてる。 特派員―その事実はぼくが言いたかった。でも、誰が何と言っても、長崎カステラが無事に残ったのは奇跡ですね。 編集長―存在の有限性を意識したときの反応が対照的だな。 ☆ アロマ―露鵬と白露山は、北オセチア出身なのよ〔2〕。 特派員―それは知らなかったな。ニュース記事にはただロシア出身とあった。もちろん9月の大麻事件は本当らしくないと疑ってるよ。 アロマ―大麻を吸ってないと否認したのに、検査では陽性反応が出てやめさせられたけど、二人は何と言ったって現代人で、精神的苦痛を受けたという理由で慰謝料を求める裁判を起こした〔3〕。 放送局長―ずるい組織だ。塩谷安男弁護士は、〈陽性反応が出た試料がすべて廃棄されるなど検査はずさん〉だ、と批判してる。TBSのニュースでは、な。 編集長―法学部の学生は警察の鑑定書に嘘が多いことを教わるが、世間ではあいかわらず常識でないんだなあ。鑑定書がなぜ信用できないか、と言えば、国家権力と犯罪者の仲間が事件を思いどおりに処理するために一番先にそれに汚い手を伸ばすからだよ。鑑定書を作成する者があらかじめ国家の共犯者であれば、ドラマは簡単だ。 放送局長―そういう残酷な例はいっぱいあるな。真相が分からなくても。 特派員―国民がだまされやすいから、国家は何度でもつけこむ。 放送局長―いや、恐怖心だよ、君。 特派員―NHK解説委員その他のジャーナリストは事件の本質から目をそらして、立派なエージェント。観念のナルチシズムの見本ですよ。 放送局長―浄化はもう期待できないな。 編集長―そうだな。しかし、ともあれ、日本政府はグルジアの味方だから、これが偶然的な事件だと思われないということは自覚してるだろうな。 アロマ―海外からの風がきびしくなるね。 ☆ ☆ ☆ A I’m in the mood for love ; Nat King Cole 1 集英社 日本の歴史 12 鎖国 日本の悲劇 2 wikipedia 3 TBS 11月10日 その他 不平等条約について |
★〈第三の男〉は悪質なペニシリンを売る闇組織の映画のテーマ[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2008.12.14 閉ざされた化粧品店 半分半分放送局長―神様の怒りに触れると、事だからな。 アロマ―ところが、2年後キリスト教厳禁令で宣教師を追放、大久保忠隣(ただちか)を追放使にした。これには南禅寺の坊主金地院(こんちいん)崇伝の進言があった。〈キリシタンは神敵仏敵である。〉大久保は2月25日京都に到着して、翌日から教会堂を焼いて破壊、さらに信者の捕縛、キリスト教の棄教の強要などを開始した。キリシタンであることを止めようとしない女には、裸体で晒したり遊女にすると脅かした。さらに強情なキリシタンを火あぶりにするために四条河原に十字架を立てつらねた。京都の町は陰惨な空気に包まれた。この狂ったような迫害は、3月10日追放使が領地没収の宣告を受けて幕が降りた。 ナモネ氏―筋書きどおりどっちも処分された… 放送局長―そうして教会が破壊されてから300年近い暗黒が続いた、というわけだ。なるほど、な。 ☆ ナモネ氏―そのあとも哀れな悲劇だよ。板倉は宣教師とキリシタンの追放と流罪を行ない、船で長崎に送った。長崎には各地からキリシタンが集められて、11月約400人が海外に追放されたが、その中には昇天の聖母教会堂を建てるとき設計製図その他全面的に惜しみなく協力した高槻城の主高山ダリヨの子ジュスト(右近)がいた。運が悪いことに高山右近は翌年マニラで死んだ。 放送局長―日本人が設計した?! 特派員―ええ、イタリア人の宣教師オルガンチノが手を貸したそうですから、やはり相当の芸術品だったんじゃないかな、と信じてしまいますね、ぼくは。 放送局長―場所はどの辺だったのかな? 特派員―烏丸(からすま)通りの西、二条城の南だから、都の真ん中ですね。 放送局長―何だ、南蛮寺のことか…京都御所が近いよ、な、君。歩いて5分。 ☆ ☆ ☆ A Harry Lime Theme; Anton Karas |
★スタンダード〈私を責めないで〉は弾き語りで聞くのが一番[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2008.11.27 考えさせるパン ナモネ氏―おもしろい事実だな。朝廷の中でどんな反応があったか、という問題だが、想い出してみると、織田信長の時代にイエズス会の宣教師フロイスが許可をえて京都で新しい教会堂の建設に取りかかった〔2〕。1575年のことだ。古い教会は正親町(おうぎまち)天皇が10年前に法華宗の策略で京都のキリシタン追放令とか言われてるやつを出したので、ぼろ小屋のようだった。織田信長は仏教破壊者らしく教会建設に特別の恩恵を与えた。自治組織が反発して、上の2階を取り壊せ、と騒いだが、仏教の坊主がそそのかしてるように思われた。しかし、反対者は3階建ての壮麗な昇天の聖母教会が完成したら、賛嘆して急におとなしくなったということだ。 ☆ アロマ―建築の美しさに魅せられて信者が6300人に増えたって、都らしいことね。 特派員―1577年のワールド・ワイド・ニュース。 ナモネ氏―そうだ。ローマ法王庁に送ったフロイスの書簡によれば、おどろくべきことに教会堂は京都ばかりか全国的にキリスト教への尊敬心を高めた。しかし、天皇や公家たちは関心を示したかどうか?… 放送局長―そういう記録がないのは絶対におかしい。天皇と将軍が最高権力者だという認識があったんだから。 ☆ ナモネ氏―そう。それから、この集英社版の日本史の〈禁中並公家諸法度〉の章だな〔1〕。最初に密通事件が出るだろう? 特派員―そうですね。1609年6月宮廷の女たちと若い公家さんたちの密通が問題になった。後陽成天皇は怒ったが、どういう裏があったのか、追いつめられて最終的には処分を将軍徳川家康に任せてしまった。それで、5人の不倫女は駿府で裁かれて伊豆新島に流され、7人の公家は蝦夷、隠岐、対馬、伊豆などへの流罪を言い渡された。公正な裁きだとは思えませんね。オタ・ジュリアは1617年伊豆大島に流されて、新島、そして最後に神津(こうづ)島に移された〔3〕。 アロマ―5人の女と7人の男、ねえ…十字架が見える教会への密通じゃない? ナモネ氏―ともあれ、徳川が朝廷の自由を縛るようになったのは、それからだ。後水尾(ごみずのお)天皇に代わってから、翌年1612年キリスト教禁止令、1613年には公家衆法度。第1条-公家衆は家々の学問を油断なく勤めろ、第2条-行儀を慎め、第3条-禁裏の番を怠りなく勤めろ、第4条-用もなく町小路を徘徊するな、第5条-勝負事と無頼の青侍の召し抱えは禁止。滅多切りだよ。 放送局長―つまり、朝廷の中に西洋諸国と結びついて政治的に利用する動きがあった、新しがり屋の国際派がいた、そう考えていいんじゃないか?さて、町小路を徘徊するかな? アロマ―有栖川宮の系図をさかのぼると、水源にいるのは後陽成天皇なの。 放送局長―因縁の戦いだったのか? 歴史は星空のように深い。そう、昇天の聖母教会はいつまであったのかな? ☆ ☆ ☆ A Don’t
blame me ; Nat King Cole 1
集英社版 日本の歴史 12 2
鎖国~日本の悲劇 3 大島町史 |
★〈壁がおしゃべりしてる〉って、ノイローゼの歌じゃない[A]。 ☆ ☆ ☆ Updated 2008.11.20 アトリエの庭 特派員―ぼくは全然見てない。局長は? 半分半分放送局長―市街地ではないね。 ナモネ氏―何か変だなあ。 特派員―これはタイミングがいい。今、読み終わったばかりの《鎖国~日本の悲劇》について感想をしゃべったところなんです〔1〕。キリシタン追放の叙述が尻切れトンボだって。 ナモネ氏―哲学者の書いた本だけじゃあ理解できないな。他の歴史書も、しかし、どうも線が弱い。 特派員―線が弱い…なるほど、ぼくが疑問に思ったことを言うと、キリスト教は武士階級にも信仰されたことは常識だけれど、朝廷の内部ではどうだったのか ? ナモネ氏―これは宝島の発見だ。 ☆ 特派員―そういう文献資料、読んだことがありますか ? ナモネ氏―ないな。しかし、こういう事態が起きていなかったかな?…徳川家康はキリスト教の布教を禁止するために日本は神の国である、と理由を言ってる。だから、それを古代から受け継いだ子孫である天皇、公家、朝廷に仕える女官などがキリシタンになっていたら、困るだろう。 放送局長―なるほど、ねえ。朝鮮貴族オタ・ジュリアの受難が参考になるかもしれないな。君、言い訳の背景をちょっとその本(日本の歴史)から抜き出してみてくれないか ? 特派員―ええと、家康が天下を取って善隣外交を始めたページ〔2〕…1601年朱印船貿易の開始、つまり東アジアの国際貿易を独占しようと外国と交渉した。ところが、スペイン植民地フィリピンの総督はキリスト教の宣教師の保護を要請した。家康はそれに答えないで、布教の禁止を間接的に伝えたけれど、そのあと公式的には意思を明らかにしなくなった。現実はどうかと言うと、新参のフランシスコ会が江戸、京都、大阪、駿府などに教会と病院を開いている。 神の国という言葉は、1605年フィリピン総督に宛てた返書にありますね。キリスト教を禁止する理由は日本が〈神国〉だからで、〈偶像〉は非常に尊敬されている、と。 ナモネ氏―スペインとポルトガルはキリスト教の伝道と貿易を切り離さない。徳川家康のジレンマは、そこにあった。 ☆ ☆ ☆ ■ キリシタンと朝廷--- A B A The walls keep
talking; Anita O’day 1 和辻哲郎 2
日本の歴史 12 江戸開幕; 藤井譲治 集英社 |
★〈本当らしくない〉というのは、しんみりする歌だね[A]。 ☆ ☆ ☆ Updated 2008.11.5 大館橋の南 半分半分放送局長―あえて伝統的な考え方を言えば、この卍は宇宙を構成する四大元素である地水火風を表わす。大地、水、火、風だ。万字の読み方は、万物を表現するという意味だ。鉤十字を斜めにした理由は、他に思い浮ばないな。 ナモネ氏―卍は、どう見ても、稲妻の形を連想させるものじゃないが、雷神つまり雷の神様を演じるとすれば、どういう動きになるかな? 放送局長―感電したくないから、おれは降りるよ。 編集長―卍にそっくりな動きかな? ナモネ氏―そうだ。昔、歌舞伎座で〈国姓爺(こくせんや)合戦〉を見た。先代の尾上松緑が中国の英雄国姓爺を演じて、荒六法というめずらしい演技をやる。手と足と体全体でダイナミックに稲妻を表現しながら花道を跳ね歩くのだ。圧巻だった。大好評だった。 編集長―なるほど、六法全書だ。だいたい稲妻をジグザグに描くのは西洋の流儀で、うろ覚えだけれど、日本の古い伝統では北斗七星のような角張った形だ。青銅鏡にあった。 アロマ―結論は、おそらく三人が想像したことを混ぜ合わせればいいんじゃないかな? 放送局長、編集長―そうだな。 特派員―昔の人たちは一つの文字や言葉で何でも表現したがる悪い癖があるからね。 ☆ 特派員―ところで、卍の起源がインドだとすれば、象徴記号が中国に入ってそのまま漢字として使用されたことになりますが、ね? 編集長―たぶんそうだろう。 ナモネ氏―それが仏教に結びついたのは、やはり仏教が銅製錬をやったから、なのか? 編集長―日本の仏教に関しては、まず間違いないと思いますね。日本書紀にあるように推古14(606)年聖徳太子と蘇我馬子は初めて仏像を作ったが、銅製錬もやったらしい。9世紀には真言宗の開祖空海が鉱山技師という説があるくらい鉱山開発と製錬に精を出した〔2〕。自然宗教の神道は、自然環境を守るエコシステムの管理が目的だったと思う。 アロマ―アマテラスその他の神様の像がないけど、なんとなく分かった〔3〕。 ☆ ☆ ☆
■ ナチスの鉤十字と日の丸の旗 -E A It couldn’t be true; Buddy Rich
& His Orchestra
Vocal; Linda Larkin 2 NHK歴史誕生 6 謎の水銀ルートを追え 3 週刊朝日百科 世界の美術 縄文・弥生・古墳時代の美術 美術余話--- つくられなかった神像: 田中日佐夫 |
★〈ジャスト・ユー、ジャスト・ミー〉のスウィング感は大都会の表通り[A]。 ☆ ☆ ☆ Updated 2008.10.28 改装 リヴァー・ポート正面 ナモネ氏―ああ、そうだ。彼女自身が象徴的な存在だ。有栖川宮威仁(たけひと)親王の王女実枝子と徳川慶喜の子慶久の間に生まれた。 アロマ―そんなY字は嫌い。 特派員―昭和維新をめざす公武合体だよ。天皇皇族と徳川派の仲の良さを宣伝するのが目的なんだ。 ナモネ氏―それはあるなあ。明治維新のときは皇女和宮が将軍徳川家茂の嫁になったが、対立は止まなかった。 特派員―血の原理で動いて思想の調整がない、というのは悲しいことですね。フランス革命では自由、平等、博愛の理念が形作られた。 ☆ 編集長―〈東京駅暗殺事件〉との関連で一番参考になったのは、貴族院議長徳川家達(いえさと)侯爵のせりふだな。〈慶喜は徳川家を滅ぼした人、私は徳川家をたてた人〉と常々言ってたということだ。最後の将軍慶喜は王政復古を認めたけれど、幕府による封建政治に終止符を打ったにすぎない。しかし、徳川が失った絶対的な権力に執着して歴史を振りかえれば、確かにこの批判は大袈裟でない。家達が徳川家を復興したというのは、やはり真実だろう。 特派員―貴族院議長だから高慢になったわけじゃないですね。 ナモネ氏―慶喜が明治35年公爵の栄誉を賜ったあとも家達に遠慮していたという事実は、おもしろい。家達は徳川宗家を継いだ16代将軍として振る舞ったと思えるな。 特派員―それができる時代になったということですよ。柳田国男追放を強引にやってのけたのが何よりの証明。 アロマ―徳川家達が昭和15年6月5日死んだときの話もおもしろい。高松宮喜久子が死に顔に最後のお別れすると、あまりにも恐い顔をしていた。それで、〈「徳川家を滅ぼした者」の孫だというので睨み据えられたような気が〉した、と思う。有栖川宮の孫、と言ってもいいけど。 編集長―有栖川宮が徳川を滅ぼした、そう言っていいんだが、やはり問題がいろいろあるんだろうな。 アロマ―本当はブロンズの有栖川宮熾仁(たるひと)像が目に浮かんでる。 編集長―あの騎馬像が建てられたのと徳川家達の貴族院議長就任は同じ1903年、明治36年のことだ。単純に考えれば、明治政府がバランスを取った。 ☆ ナモネ氏―奥尻島青苗岬に昭和6年立てられた徳洋記念碑のエピソードも、意味ありげだな。明治13年7月30日未明、英国の東洋艦隊旗艦アイアンデューク号が濃霧のため青苗岬の沖で座礁したとき、それに乗り組んでいた18才の有栖川宮威仁親王は青苗岬に危険をおかして上陸、函館に急を知らせた。イギリス・フランス・ロシア・日本の軍艦が救難活動に当たり、犠牲者は一人も出なかった。 編集長―昭和6(1931)年10月と言えば、満州事変が起きてまもない。 特派員―青年将校のグループ桜会によるクーデター未遂3月事件もあった。 編集長―徳川義親(よしちか)が大川周明に活動資金20万円を提供した事件だな。高松宮宣仁(のぶひと)は高さ16メートルの記念碑にこう刻ませてる、〈洋々美徳〉 特派員―徳という漢字が二つあると、有栖川宮威仁親王の国際的なヒューマニズムを見習え、という意味でしょうか? 編集長―そうだろうな。高松宮喜久子は有栖川流の書道を伝えたが、文章にも有栖川宮の流れだと思わせるようなリアリティがあるね。 ナモネ氏―そうそう、葉山で関東大震災に遭遇したときの文章も見事なもんだ。 ☆ ☆ ☆ A Just
you,just me; Buddy Rich & His Orchestra 1 中央公論社 1998年 有栖川宮熾仁と明治憲法制定の舞台裏での戦い |
★軽快なリズムで楽しそうに歌う〈なぜ正しいことをしないの?〉[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2008.10.9
編集長―流行は馬鹿にできないよ。キャンパスで大館について何か知ってる学生はいなかったけれど、無理もないと思ったね。日本文化の花を認定するのは国家権力だからな。 ナモネ氏―ジャーナリズムは右にならえ、だ。 特派員―右というのは、遠慮なく言えば、徳川派のことですね。 編集長―HHJもいくらか白と黒の配合に敏感になった。 ☆ アロマ―あたしは曲田の橋について話したい。大館市が6月から8月にかけて管理してる橋を点検調査したのよ。15m以上の長さの橋118本を目で見て。そうしたら、ほとんどの橋に破損と劣化があって補修が必要だという結果が出た。扇田橋、大滝橋、石淵橋など7本の橋は専門コンサルタントによる詳細調査の必要がある、ということだけれど、あの曲田橋の名前がどこにもないのよ。なぜか勾欄を調べてない。 曲田の高台にある果樹園 果樹園 特派員―歩行者と自転車は存在しないと思ってるんでしょうね。 アロマ―あそこまで自動車で行って調査したのよ。ガソリンの無駄よ。 編集長―当然花輪線かバスか自転車で行くべきだな。 放送局長―曲田橋の撮影の帰りサンクスに寄ったら、スラッピー・ジョーのマスターが車から降りて来て、暗い顔を向けるんだ。ギターもピアノもやってないと言うから、がっかりしたよ。 アロマ―ロシアの香りをブルースに生かそうと思って行ったんじゃないかな? ナモネ氏―しかし、建設会社のリサイクル工場がつぶれたから、音楽環境は全然違うものになるな。そうなってほしいもんだ。 編集長―ええ、しかし、問題はまだあります。国道103号線の交差点近くに焼肉屋〈宝介〉その他飲食店が群がってる。あういうのは非常に不自然で、聖堂の環境に似合わない。 特派員―似合わない。サンクスとローソンが並んでるのも、味気ない風景です。直売ストア〈陽気な母さんの店〉から裏に入ったところに〈エホバの証人王国会館〉の建物があるけれど、あれも不自然です。 編集長―あれは理由が分からないな。川の撮影のあと偶然見たけれど。 放送局長―相乗効果があるということだろう。 ナモネ氏―国道103号線が十和田南まで開通する前は、絵に描いたような風景だったが。 ☆ 特派員―曲田は、神津島の町がオタ・ジュリアの墓地を中心に発展したのと正反対のケースだと思う。不自然という言葉は感覚的だから、もっと説明がほしいですね? 編集長―そうだな。感性の問題だ。霊魂と焼肉が同じテーブルにあるのを平然と見ていられる人間は、霊魂と焼肉の寄せ集めだろう。そんな感性は生物的じゃない。生命の秩序に逆らってる。町の発展は一般に生物的な運動だから、その表現は本当なら理路整然としたものになるはずだよ。 特派員―知性が翻訳できる文化。 放送局長―そこに変な思想が入りこむと…? ナモネ氏―しかし、あの地域には仏教の匂いはないな。 放送局長―焼肉屋はギリシア正教徒じゃないと思うが、どうなんだ、君? 特派員―必然的に仏教徒でしょうね。 ☆ ☆ ☆ A Why
don’t you do right?: Peggy Lee
Benny Goodman Big Band
Recording 1942 |
★〈夢を見ていい?〉と歌うのは、小坂町のファンだけじゃない[A] ☆ ☆ ☆
Updated 2008.9.25 小坂鉄道の旧大館駅方向を南から撮影 Filming;2008.9.20 半分半分放送局長―駅で待っていれば、いつか列車は来る。 特派員―HHJとしては環境保護のために貨物輸送を再開してほしかった。山田政雄代表取締役社長が言う廃止の理由は〈新たな貨物輸送の需要はないと判断した〉ということで、経済的な角度だけで見ている。 編集長―これはおもしろくないな。地域住民が不在だ。人権意識がない。 アロマ―でも、小坂町の夢を応援するそうよ。NHKラジオによれば。 ナモネ氏―〈鉄道による観光〉を、だな。 放送局長―今のナモネ氏の発言はまずいな。明らかに大変まずい。 特派員―録音中止。 ☆ 2号スキー場 見晴台 第2トンネルの篭谷側の出口 Filming;2006.5.9 特派員―八木橋雅孝市議が打ち明けたのを聞いて、まさか、と思いましたね。 ナモネ氏―小畑市長は道路に執着するが、鉄道にはさっぱり関心がない人だ。財政が行きづまってるんだから、観光の分野を新しく開拓しようと考えてもいいんじゃないか? アロマ―うん、そうすれば、ストリートもにぎやかになる。商業の低迷に、さよなら、よ。 編集長―旅行者はありふれたスーパー・マーケットの中より街路を歩きたがる。街の中を歩く旅行者や観光客が増えれば、必然的に街の美観と環境が良くなるはずだ。 放送局長―ううむ、確かに、そういう意味では今の地方都市は悪循環の回路にはまり込んでるな。しかし、たりないのはシティ・クリエーションの思想だよ、な。 ナモネ氏―賛成だ。最近のモールなんていうのはアメリカのコピーだ。車社会への反省が欠けてるよ。 ☆ 特派員―小棚木(おだなぎ)政之市議が言った観光鉄道というのは、おもしろいと思うけど? 放送局長―十和田湖につながれば、メリットはあるだろうな。現在のレールで団体観光客を呼ぶとすれば、逆に金を払う必要があるよ。 アロマ―小棚木君が言ってるけど、他の事業もやればいいのよ。 編集長―自然環境破壊がなければ、それも悪くない。 ナモネ氏―市議の明石宏康君が提案したように小坂町と大館市が集まりを持つことだ。 放送局長―問題は、不定期的な運行ができるという鉄道にどんな夢、どんな構想を乗せるか、だ。 特派員―悩ましいですね。今日は哀感が漂ってる。アロマが選んだ曲は、ジャズでないけど、ぴったりですよ。 編集長―マッチ箱列車が大館小坂間を何分で走るか、と言うと、約40分だよ。 放送局長―そうか…懐かしい白黒映画だ。江利チエミの《サザエさん》は楽しかったな〔2〕。 アロマ―いや、馬鹿。早大旅の会のOBのみなさんに何かメッセージを言って。 編集長―小坂鉄道で天然色の夢を見よう。 放送局長―小坂鉄道で再会しよう。きみまち阪のジャガイモが待ってるよ。 特派員―あれは本当においしいですね。メイクイーンと北あかり。 ☆ ☆ ☆ □ 旅の雑貨屋 3 A I can
dream,can’t I?; Andrews Sisters
Gordon Jenkins& His Orchestra 1
北鹿新聞 2008.9.19 2
ジョー・スタッフォード(Joe Stafford)のヒット曲〈テネシー・ワルツTennessee
Waltz〉を歌った日本の歌手がコメディ映画に主演したので、冗談になったらしい。この歌はテネシー・ダム建設のときに作られた。 |
★〈歌は終わった〉けれど、さて、これからどうしようか?[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2008.9.14 内陸鉄道 2007.11.4 車内風景 特派員―5年計画で目標の60万人を越えられるかな?去年は40万人ですよ。 半分半分放送局長―乗客が100万人を割るようになった原因を真摯に明らかにしなければいけないと思うね。スタートしてから20年、半分以下に減るなんて普通じゃない。 特派員―ぼくも疑ってる。たとえば、鷹巣の郊外に空港が開設されたあと内陸鉄道の乗客が増えていいはずだが、現実は期待を裏切った。滅茶苦茶期待を裏切った現実を見たのは、他でもない住民たちです。 編集長―飛行機と内陸鉄道をリンクさせても、旅行者が来なければ、だめだ。データがないけれど、このリンクは期待外れだった。責任は関係者にある。 ナモネ氏―予想しなかったことだよ。最近、やっと秋田県庁のみなさんが無責任さを恥じるように積極的な企画を出すようになったが、沿線の人たちと一緒に列車に乗ったり歩いたりするのはいいことだ。頭のトレーニングにもなるから、なあ。 内陸鉄道 2007.11.4 米代川の鉄橋 アロマ―駅にはドラマがあると思うの。だから、駅の建物に知恵をしぼるべきよ。温泉がある阿仁前田駅や図書館の分室と一体化した上杉(かみすぎ)駅のように。 ナモネ氏―去年の洪水のときは、阿仁前田の豪華な駅舎で大勢の人が救われたな。あれが普通の平屋だったら、どうなっていたか? 特派員―同感ですね。 編集長―そうだ。駅に関する情報がないと、リヴァー・ドキュメンタリーの撮影計画が立てられないときがある。この無人駅に暖房がなければどうするか、なんてことは普通は考えない。 放送局長―民家や商店を当てにしたら、大変だよ。 特派員―ぼくは歓迎される。さあ、中に入ってあたたまりなさい、と笑顔でね。グルジアでも、フィンランドでも、どこでも。阿仁語のテキスト、ある? ☆ アロマ―公有民営方式がヨーロッパで鉄道再生の決め手になったというけど、本当なの? 特派員―うん、HPで偶然見た。鉄道のルネッサンスで線路が延びたそうだ。 放送局長―心強い話だ。しかし、日本の鉄道でうまく行くかな、ライフ・スタイルが違うんだから? 編集長―楽観的に考えよう。旅のおもしろさと鉄道の可能性を知れば、遠くまで来る人はいっぱいいるよ。第一歩は自分でプランを作ることだ。 放送局長―第一歩は気まぐれに列車に乗ることだ。 特派員―ぼくはこれからインタヴューなんで、失礼。自由勝手ノンシャランに小坂鉄道再生のための動きを探って来ますよ。 ☆ ☆ ☆
□ 旅の雑貨屋 2 A The song
is ended; Mils Brothers |
★むし暑い夏の午後にはやはりこの曲がぴったり〈サマータイム〉[A] ☆ ☆ ☆ Updated 2008.9.7 田町グラウンド 特派員―分かってますよ。フランス人は遠慮なく〈de〉をくり返す。真似っこしてるわけじゃなくて、話の意味を明確にすることとリズムを重んじるから…編集長もそう言ってる。 半分半分放送局長―むしろ音楽的な調子だ。野球をやっていたな、と初めて会ったとき直感したよ。 アロマ―放送局長もそうだったでしょう? 放送局長―ああ、似てるのは当たり前だな。 アロマ―フランス語とベースボールとジャズのブレンド? 放送局長―ううむ、説明が難しいな。 ナモネ氏―いい例がある。編集長の弟がアメリカ大陸を縦断したときニュー・オーリンズから絵葉書を送ってよこしたのだ。白髪の黒人たちがジャズ・ライブをやってる絵葉書だ。裏に書いてるメッセージを読んだら、びっくりするじゃないか、ジャズが聞こえてきた。 放送局長―よくあることだな。おれの名作にはほとんどないけど、言葉と音楽性がうまくテーマを描けば、ハッピーだと思う。しかし、あそこはフランスの植民地ヌーヴェル・オルレアンだったな。ジャズが生まれる環境だよ、君。 特派員―夏からずっと1階(リヴァー・ポート)でジャズと50年代のポピュラーを流してる。 アロマ―窓を開け放って聞くのは気分がいい!!! ☆ ナモネ氏―私が言おうと思ったのは、こういうことだ。80年代初期だが、〈天声人語〉のコラムニストが〈の〉のくり返しを韓国人にからかわれた経験を書いてる。前例のない批判の仕方だ。 特派員―戦前の日本語教育を受けた人ですね。 ナモネ氏―もちろんだと思うが、この名前を出さないコラムニストはなぜ韓国人を登場させたのか、分かるかな? 特派員―韓国人が馬鹿にした話をすれば、〈の〉のくり返しを止めさせられるだろうと考えたんですか、ねえ? アロマ―日本人は外国の評判を気にするから。 ナモネ氏―韓国人を使役して目的を果たそうとした、と言えば、自然に見えてくるものがあるんじゃないか? 放送局長―そう、裏面は日本人を傷つけるのが目的だな。いつの間にかハングル文字が街中に増えた。70年代は韓国製品にさえもローマ字以外の文字は使用されていなかったよ。 特派員―秋田・ソウルが飛行機で結ばれたのは韓国人を団体的観光旅行客として使うためです。朝日新聞のそのコラムはランドマークになるでしょう、ね。 極東の無時間的な歴史の… 放送局長―おれが面食らってるのは、朝日新聞がテロ組織の奴隷だという観念を論説委員か誰かのあきらめがこもった記事から植え付けられてそのジャングルからなかなか脱出できなかったからだよ。奴隷は命令なら何をやっても許されるという論理は、現実のない甘やかされた東大卒の秀才が考えることだ。アメリカの黒人が聞いたら、いらいらするよ。 アロマ―ああ、〈サマータイム〉にぴったりのエンディングだわ。 ☆ ☆ ☆ A
Summertime; Dinah Shore
Paule Whiteman & His orchestra |
★〈みんな終わり〉と歌うけれど、軽くて明るい女心[A]。 ☆ ☆ ☆ Updated 2008.9.3 御成町市営アパート 特派員―ええ、真夜中だったけど、急いで翻訳してウェッブログにのせてよかったと思います。日本では報道してませんね。 アロマ―メドベージェフ(D.Medvedev)大統領が突然のように南オセチアとアブハジアの独立を承認した気持がよく分かる。そのとき〈われわれは何ものをも恐れない、冷戦を含めて。もちろん、それを望まないが〉と言った態度も〔1〕。 特派員―真っ暗な状況を語ってると思うね。サカシビリ大統領が同じ一つの国での平和的な共生のあらゆる希望に十字架を立てた、と激しく告発してる。 編集長―OSCE(ヨーロッパ安全保障協力機構)のレポートは、交差点の流れを正常にしてくれたよ〔2〕。 半分半分放送局長―〈30日土曜日南オセチアの危機を始動させたことでグルジア政府を荘重に訴えた〉というのを読んで、感動したよ。 "Nous n'avons
peur de rien, y compris d'une guerre froide. Bien sûr, nous ne la voulons
pas", a-t-il dit dans une interview à la chaîne d'information russe
en langue anglaise Russia Today. Dmitri
Medvedev n'a "peur de rien", pas même d'une nouvelle
"guerre froide" アロマ―住民が生きたまま焼き殺されたという証言もある〔3〕。フランスのオセアチア人協会会長ジャナエバ(Laura Arys-Djanaeva)は、グルジアが攻撃をしかけた責任を理解するように希望している。この戦争は巻き戻し再生なのよ。1992年にロシアの支援でグルジア軍を追い出して事実上の独立国になれたから。 ☆ 編集長―なるほど。軍事力で国の問題を片付けるのは国家の条件に合わないと考えたいな。ところで、独立を承認する国はロシア以外にないようだが、メドベージェフ大統領は法律的にうまく正当化してるね? 特派員―そう言えるでしょうね…〈サカシビリ(M .Saakachvili )大統領が始動させた侵略が条件を変えてしまった、17年間ヨーロッパが規整の試みをした条件を〉 放送局長―国境線の現状維持という国連決議が卑劣な軍事作戦で土台を崩されたということだろうな。サカシビリという政治家は足下を見てるよ。 特派員―インタヴューで意外なことを言ってる〔4〕。〈現在のロシア政府はコミュニストでもスターリニストでもない。むしろ金に欲張る人たちだ。西洋の学校に子どもを入れて、西洋で休暇を過ごす。西側と良好な関係を保つことに関心を払っているのだ。〉 編集長―ロシアと西側の関係を冷戦に戻そうとしてるね。その時代錯誤的な、漁夫の利を得ようとする思考は黒海にも昔からあって、1905年日露戦争の最中に日本のスパイ明石元二郎大佐の工作でフィンランドとコーカサス地方に武器弾薬が輸送された〔5〕。ロシア帝国の反政府運動を援助するのが目的だ。フィンランドの方はバルト海で船が座礁したが、黒海の作戦は成功した。 放送局長―ふうむ、今度の事件にはメッセージが込められてるのか?プーチン(V.Poutin)首相は南オセチアでアメリカの民間人がグルジア軍の訓練をやったと非難した、という神経に響くニュースもあるが〔6〕? 編集長―芝居かもしれないな。以前からグルジアと南オセチアにいるOSCE(ヨーロッパ安全保障協力機構)の監視団がグルジア軍の攻撃準備を察知して未然に防いでいたら、と残念に思う〔7〕。 放送局長―EUは間違ってグルジア政府をナチスに仕立てるべきじゃないね。グルジアはロシアが戦車で掃除をやらざるをえない汚い環境だったと思うよ。 アロマ―そうね。関係する人たちの話がおもしろいけど、日本の報道にはほんの少ししか出ない。だから、現実味が感じられない。欠点よ。 編集長――朝日新聞とNHKは昔からそうだ。海外のネットワークは一番充実してるのに、国際政治に関してはほとんど収穫が見えてこない。 ☆ ☆ ☆ A It’s all over now;
Peggy Lee
Artie Show & His Orchestra ? 1
Dmitri Medvedev n'a "peur de rien", pas même d'une nouvelle
"guerre froide" NOUVELOBS.COM|
27.08.2008 >>> 2
Medvedev souhaite plus d'observateurs de l'OSCE en Géorgie NOUVELOBS.COM
| 30.08.2008 3
"Des civils sont brûlés vifs" Propos recueillis par Charlotte
Menegaux (lefigaro.fr) 10/08/2008
| Mise à jour : 15:38 4 Mikhaïl Saakachvili :
« Moscou a décidé de se mesurer à l'Otan » Propos
recueillis à Tbilissi par Adrien Jaulmes Le Figaro デー・ベー・パブロフ, エス・アー・ペトロフ 著 6 毎日新聞 8月29日 モスクワ 杉尾直哉 Putin blames US for Georgia role
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last updated at 21:20
GMT, Thursday, 28 August UK BBC 7
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