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「ふとした言葉」過去分 2004年前半

「ふとした言葉」は、私がふと気にとめた言葉という意味です。 「ふとした言葉」過去分目次へ

2004/6/27

「おーっ。」 思わず歓声がでてしまいました。
ダンゴムシがあるいているときの7対の足が、とてもなめらかで、波うっているように見えたからです。
そして、このときぼくは、ピアノをひいている人の指を思いうかべました。
−今森光彦「ダンゴムシ」より−

2004/6/20

わたしは、この世の中には2種類の人間・大人しかいないと思います。それは、「偉い人と普通の人」ではないし、「金持ちと貧乏人」でもなく、「悪い人と良い人」でもなくて、「利口な人とバカな人」でもありません。
−村上龍「13歳のハローワーク」より: 続き

2004/6/13

二ほんあしでも あるかない はしらない けらない とばない
ちょこちょこって くいしんぼ
−角野栄子「なぞなぞあそびうた」より: 答え

2004/6/6

ディラックは、量子力学が完成してしまえば、化学の問題というのは原理的には応用数学の問題に帰着されるんだ、などと書いているわけですが、化学者はたとえば酸・塩基概念とか、電気陰性度などといった巧妙な小道具を武器にしながら、量子力学を理解しなくても量子力学が演じる芝居を解釈することには長けている人種でもあるわけです。
−小波秀雄さん「化学屋にとっての計算機実験」(黒木のなんでも掲示板)より−

2004/5/30

虫たちは自然が決めた一生のあいだ……ちゃんと育ちたべ恋をし卵を産んで満足して死んでいくのよ
人間は虫よりも魚よりも犬や猫や猿よりも長生きだわ
その一生のあいだに……生きている喜びを見つけられればそれが幸福じゃないの?
−手塚治虫「火の鳥 黎明編」より−

2004/5/23

とにかく自分が傷つかないように書く言葉なんてダメですよ。文章はね、勇気ですから。こんなこと自分が言ってしまっていいのか、これを自分は言える人間かって問い続けながら、言ってしまおうっていう覚悟が大事。
−枡野浩一インタビュー「おしえてほしい、短歌のこと、『好き』を伝えること」(ダ・ヴィンチ2004年6月号)より−

2004/5/9

うまれたときは たくさんの きもの
おおきくなったら はだかんぼ
−角野栄子「なぞなぞあそびうたII」より:答え

2004/5/2

春といふ 春といふ 誰がいふ
月出(い)でて 日も昏(く)れぬ
月出でて 雲はだら
−三好達治「春といふ」より−

2004/4/25

実り豊かな研究にとって不可欠な条件の一つは、必要十分な技術が自由に使えることだ。「すべての科学の進歩は方法の進歩である」と先人が述べているとおりに。しかしあいにく、方法論はしばしば科学研究の中で最も弱い部分である。
−M.S.ツウェット(Engelhardt,H., J.Chromatogr.B., 800, 3-6 (2004)内の引用より。訳:津村。「 」内はデカルトの言葉。)−

2004/4/18

急な実現は難しいと思われるが、「先端分析機器開発センター」(仮称)の設置を広く訴えていきたい。(中略)先端分析機器開発の成功が関連分野の革新的展開に大きく影響する時代であるから、単に分析化学者のためのセンターというよりは、日本における学問的成果が世界の学問を先導するために必須のセンターとなることを訴えていきたい。
−寺部 茂「会長就任の言葉---分析化学の更なる地位向上をめざして」より(「ぶんせき」誌2004年4月号)−

2004/4/10

He who can, does. He who cannot, teaches.ということばがあるくらいで、昔から自分でできない人に限って、人様にあれこれ指南したりするのでしょう。
−日向清人「はじめに」より(NHKラジオ ビジネス英会話テキスト 2004年4月号)−

2004/4/3

しかし、年配の、分析の神様のような「匠」にはまだまだ活躍していただきたい。どんな時代になっても変わらない分析技術者としての心構えを躾けていただきたいのである。これ以上信頼を失わないようにするためにも。
−高田芳矩「信頼の回復」より(「ぶんせき」誌2004年2月号)−

2004/3/28

分析技術者は古くから、(1)うそをついてはならない、(2)依頼者の秘密は守る、(3)信頼を失う行為はしない、ことを徹底的に躾けられてきた。その結果、分析技術者には無口の人が多くなった。それが、最近では分析の質の保証のために、分析技術者にはコミュニケーションの能力が求められ、分析結果には「不確かさ」をつけてその信頼性を表現することが義務付けられる時代になった。
−高田芳矩「信頼の回復」より(「ぶんせき」誌2004年2月号)−

2004/3/20

1956(昭和31)年の春、戦後ようやく活気を帯びてきた我が国の石油化学工業をターゲットにして、私達は「精密分溜装置」を新製品として取り上げるか、「ガスクロマトグラフ」を開発するか、極めて重要な選択を迫られる立場にあった。
−春木達郎”ガスクロマトグラフィー”より 岡 正太郎 編「機器分析の進歩と共に」中(「ぶんせき」誌2004年3月号)−

2004/3/13

かつて、分析化学の教科書といえば「化学天秤」と「ガラス器具の取り扱い」とでほとんど半分の頁数が占められていたものだ。
−岡 正太郎 編「機器分析の進歩と共に」”はじめに”より(「ぶんせき」誌2004年3月号)−

2004/3/7

「おれだって しゃあ、わかい ころには しゃあ、たくさんの ひとを のせて しゃあ、すごい すぴーどで しゃあ、おおきな とかいから とかいへ しゃあ、はしったものだが しゃあ」
−阿川弘之「きかんしゃ やえもん」より−

2004/2/28

とられると わたしがいる
とると あなたがいる
−角野栄子「なぞなぞあそびうたII」より:答え

2004/2/21

鳴らない鐘の あることを 知らずにゐた日が しやはせか
知ったこの日が しやはせか
引けども 鳴らぬ鐘ならば いつそ 引かずに おいたもの。

−竹久夢二「鐘」−

2004/2/14

馬を走らせて西来 天に到らんと欲す
家を辞してより月の両回円(まど)かなるを見る
今夜は知らず 何れの処にか宿せん
平沙万里 人烟を絶つ

−岑参「磧中の作」−

2004/2/7

1じ いちじく 1こ  2じ にんじん 2ほん
3じ さんま 3びき  4じ ようじで はの そうじ

−中川ひろたか・文「かいじゅうのこんだて」より−

2004/1/31

お客さんのある老婦人に「先生は何人もお弟子さんをひきつれて山へ登られるんですか?」と聞かれたので、「一介のサラリーマンです」とお応えしたところ、その人は意外な顔をされていた。

−村井文男写真集「山・わが心のオアシス」あとがきより−

2004/1/24

二十世紀は「い」の時であった。「大きい」、「多い」、「速い」、「強い」が評価された。
だが、これからは「り」の時を迎える。「ゆっくり」、「じっくり」、「しっか り」、「ぴったり」。

−木村政雄「賞味期限は自分で決める−定年から翔年へ−」(人事院月報2004年1月号)より−

2004/1/17

クロマトグラフィーを扱う楽しさはいくつかあるが、その中で物質を分離していくと、有用な成分がわかり、取り出すことが出来る、ということ。また有用でないと思われていた混合物でも分離して種々の効能について調べていけば、その成分の有効性が明らかになってくるということであった。

−松下至「クロマトグラフィーの創始者 M.S.ツウェットの生涯と業績」序文より−

2004/1/11

昔から、首振り三年(尺八)、棹さし三年(船頭)などの言葉があるように、何事も上達するためにはある程度の年月と辛抱が必要です。

−「液クロ彪の巻」中 ”Q2 液クロを短期間でマスターするためのよい方法を教えてください”より−

2004/1/4

わが胸の 鼓のひびき とうたらり
とうとうたらり 酔へば楽しき

−吉井 勇−


なぞなぞの回答と、途中までの文章の続き

2004/6/20 2種類の人間・大人とは、自分の好きな仕事、自分に向いている仕事で生活の糧を得ている人と、そうではない人のことです。

2004/6/13 おはし

2004/5/9 たけのこ

2004/2/28 しゃしん


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管理者:津村ゆかり yukari.tsumura@nifty.com