新庁舎基本設計(案) 
               18階 高さ80m

        
高層化に反対・疑問の声 多数
          市は高さを見直しせず
                市民の声を無視!!

                                                 No.260

岐阜市は昨年11月26日に新庁舎基本設計(案)を公表した。設計案は18階建、高さ80m、延面積39,000㎡となっている。

基本設計(案)に対する意見公募(パブリックコメント)を昨年11月28日から、今年1月18日までの期間で実施。

市民76人から意見が寄せられた。18階建、高さ80mの高層化に反対や疑問を呈する意見が全体の40%に当る31件もあった。

▽ 反対・疑問の声
     高層だと地震・火災などの災害時の避難が大変。
     高い建物は岐阜のまち、自然に馴染まない。威圧感があり、目障り。周辺の環境に悪い。
     高層ビルは建築費も維持管理費も高くなる。
     高層だと、北側のメディアコスモスが日陰になる。
     「低層」の方が「高層」より災害に強いことは自明の理である。
     建築費200億円は過大である。
     高層にする理由を市民に十分説明する必要がある。
     高層ビルは近隣住民に目障りで、毎日圧迫を感じながらの生活に息苦しさを感じる。上方から見下ろされているようで落ち着かない。プライバシーが侵害される恐れ有り。
     高さは最大限10~12階までにすべきである。
     9階建てで充分だ。市民の税金を無駄に使って欲しくない。

高層化について、昨年春に実施された公募型プロポーザル(企画提案)された際、提案書に描かれた㈱佐藤総合計画中部事務所の横長の9階建のシンプルな低層庁舎のイメージ図が、一転して18階の高層案にすり変えられた経緯について疑問を持つ意見も10件あり、市民の意見を無視した高層化案に対し、異論を唱える見解を述べた人は76人中36人もあった。

こうした市民の貴重な提言・意見を反映して、市民が親しみ利用し易い庁舎を建設することが行政に課せられた責務である。

ところが、市の意向は初めに建設ありきで、平成32年までに新庁舎を完成するという日程を決めて、建設計画を強行に進めている。

岐阜市はパブリックコメントを行い、「市民の声を聞きました」というポーズをとっているが、市民の声を設計案に取り入れる真摯な姿勢は微塵も感じられない。その最たるものは18階・80mという高層計画について、当初から見直す考えがないということである。これほど市民を愚弄したことはない。

市はなぜ高層ビルに拘るのか。役所の威厳を誇示したいという思いがあるのではないか?!高層庁舎を進めるのは誰の意向か。市の上層部の独断で決めている可能性を感じる。

市は初めに建設ありきで、ゴールを決めて、ひたすら突っ走る市庁舎建設計画。高い建設費は市民の負担となって重く圧し掛かってくることは避けられない。

こうした岐阜市の対応姿勢について、連日市民から反対や疑問の声が私の方に届いている。
過日、私の方に良識ある市民から次のような嘆きの手紙が届いているので要旨を紹介します。

▽ Aさんの手紙
今頃提案しても無視されそうで、犬の遠吠えの感があります。市側はとにかく高いビルを建てたい一心のように思えてなりません。

高層庁舎建設計画に対して、市民の負担を強いるハコ物行政に怒りの声がある一方、「市庁舎を早く建設して欲しい」といった要望の声は殆ど聞かない。

市庁舎建設を強硬に進める岐阜市と建設費の負担を強いられる岐阜市民の間には相当の温度差があることを痛感する。


                                                 2016.3.16


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