山域 |
吾妻連峰 |
コース |
天元台〜明月荘〜継森〜谷地平〜吾妻小舎〜高山〜土湯温泉 |
〜憧れの中吾妻山を目指して・・・〜 |
日程 |
平成16(2004)年2月28日〜2004年3月1日 |
データ |
地形図25000:1 天元台、吾妻山、土湯温泉
アプローチ
東京駅6:28〜米沢駅9:00/米沢駅9:00〜白布湯元駅9:40/10:00(ロープウェイ)
コースタイム
1日目 2月28日(土) くもりのち晴れ
天元台スキー場トップ11:20〜中大巓12:00〜明月荘14:15
2日目 2月29日(日) 雪(浄土平は曇り)
明月荘5:50〜東大巓6:40〜継森手前1807m8:05〜継森9:50〜谷地平避難小屋12:30/13:00〜前大巓近くの鞍部16:15〜吾妻小舎17:20
3日目 3月1日(月) 晴れ
ルート:吾妻小舎8:05〜鳥子平8:50〜高山10:00〜1515m付近11:10〜林道12:40
〜土湯温泉14:00
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いよいよ、昨年11月に偵察しておいた中吾妻山へ出発だ。
今回は、さらに東大テンから積雪期限定の稜線を辿ってのアプローチだ。
さらには、吾妻小舎へ泊りたいので、結果として、厳冬期の吾妻を大横断することになるという大風呂敷を広げてしまった。
荷物は重くなるが、とても楽しみだ。
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1日目 2月28日(土)
天元台スキー場トップ11:20〜中大巓12:00〜明月荘14:15
朝一番の新幹線「つばさ」に乗り込む。新幹線は満席で、やはり蔵王へ行くらしき人が多く、スキーボックスはすでにいっぱいだった。最近はボードが多いので、ボックスがすぐにいっぱいになってしまう。困ったものである。
念願のコースであるため、山人もモコモコさんも興奮していたが、新幹線の乗り心地が良く居眠りをしているうちに米沢駅に到着した。米沢ではたくさんの人が降りたが、皆どこへいってしまったのか、あっという間に駅は閑散としてしまった。我々は一目散にバス停へ向かう。バスの出発時刻まで30分あるので、着替えなどを済ませる。
バスに乗り例のごとく居眠りをしていると白布湯本駅に到着。ロープウェイに乗る列に並んだつもりでいたら、どうやら列の方向が違っていたらしいので、最後に乗ることにしたら、直前で「定員になったので5分ほどあとに折り返してくるロープウエイでお願いします。」といわれた。まあ今日は明月荘までなのであせることもない。
天元台駅に着くと、米沢から同じバスに乗ってきたやはり山へ行くらしい2人が準備している。
どこへ行くのか聞きたいなともじもじしているうちに、その人たちは準備をすませてさっさと出発してしまった。
我々もやっと準備を済ませて出発。しかし、荷物が重い。なにしろ今回は吾妻の一番奥深いところに行くのだ。無事走破できるだろうか。不安が頭をよぎる。
リフト乗り場へえっちらおっちら歩いていき、スキーをつけていると、「すみません。お話を伺ってもよろしいですか?」と声を掛けられた。大荷物なのでどこへ行くのか聞かれるのかなと思って顔をあげると、びっくり。テレビカメラを担いだ男の人と、マイクを持った女の人がいた。なんでも地元のテレビ番組「ごきげんいかが」の取材だそうだ。
山の魅力などをきかれて、さらにテレマークスキーはめずらしいのか、スキーについて聞かれた。放送は地元のみとのことで残念ながら放送はみられないみたいだ。
リフトに乗って山頂へ向かう。今日は荷物が大きいので、リフトに乗るときに速度をおとしてくれるリフト乗り場の人の心使いがいつも以上にありがたい。米沢では割と天気が良かったが、だんだん天気が悪くなってくる。
シールを貼り付けて準備体操をしていると、また「どこへいくの?」と声を掛けられた。振り返ると今度は山スキーの格好をした人だった。行き先を告げると「気をつけてね。上はガスでなにもみえなくて俺たちは引き返してきたんだ」といわれた。
気をひきしめて出発する。たくさんのひとがすでに入っているらしく、トレースがばっちりついている。順調に高度を上げていると、なんと今回もシールの調子がおかしい。しかしこんなこともあろうかと、ストックにまいてきたガムテープでシールの末端を固定する。ゴルゴ山人に抜かりはないのだ。ふっふっふ・・・。なかなか調子がいいぞと快調にのぼっていると今度は反対側がおかしい。こちらも同様にガムテープで固定する。ガムテープ作戦はなかなかいいが、スキーのエッジで切れてしまい何度か巻きなおしたので、中大巓まで結構時間がかかってしまう。
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天元台からの登り(ガスっていていやな感じ) |
藤十郎付近(一瞬ガスが途切れた!) |
中大巓はすっかりガスの中。コンパスを人形石に合わせて明月荘へ向かう。進んでいくと一瞬ガスが薄くなった。すかさずあたりを見回すと右側に中津川の谷が見える。方向は正しいようだ。調子に乗って進んでいるとモコモコさんから「なんだかずれてない?尾根が左上にあるよ」といわれる。
「こっちでいいはず」と返すが、モコモコさんはしきりに「おかしいよ、尾根に一度あがったほうがいいよ。」としつこい。念のため尾根に巻き上がる(といっても数m)とトレースがある。
その瞬間ガスが薄くなる。振り返ると人形石はどうやら巻いてしまったらしい。ガスの怖さを思い知る。あらためて方向を確認して藤十郎との鞍部まで一気に滑り降りる。昨年の大沢下りではシールを外して滑ったところだ。今回はシールを付けたままであるが、なかなか快適である。
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明月荘付近からみた稜線
(風は強いけど良い天気になってきたぞ) |
今夜の宿、明月荘
(大変ありがたい存在) |
ここから相変わらず風は強いが、ガスが薄くなり晴れ間も出てきて気持ちの良い稜線歩きとなる。モコモコさんと写真を撮ったり、行動食をかじったり、おしゃべりしながらのんびり歩く。
東大巓は明日登るので、今回は直接明月荘へ向かう。視界が良好なので迷うこともない。トレースも残っている。もしかして先客がいるかも、入り口を掘っておいてくれているかも、と期待してしまう。
昨年と比べ貧弱な樹氷の兵士に守られた明月荘に到着。
期待していた先客はいないらしい。冬季用の2階入り口からだとすぐに入れるが、靴の脱ぎ履きが大変そうなので、1階の入り口をモコモコさんと交代で掘り起こす。思ったよりも早くに堀り終わり、小屋へ入る。昨年ツエルトを張って寝た1階は窓を板で覆っている為、暗いので2階に上がる。2階は明るく、また窓から外の様子も伺える最高の場所である。
水を作って夕食の支度をして宴会に入ると日没になる。
日没の景色を写真にとり、ささやかな宴会の続きをして明日に備え19:30にシュラフに包まる。
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明月荘1階の入り口を掘り出す
(ぬお〜ぬお〜ここ掘れ!) |
稜線に日が沈む
(寒い中気合を入れて外に出てみました) |
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