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  ニ日目10/26(金)

日月譚(リーユエタン)を周遊!

  紅茶試験館,気象観測所
 8時に出発。
 民宿「明雅小桟」は,KO君の友人が経営しているという。
あり難いことに,ご夫婦が案内役を買ってでてくれ,小型マイクロバスは,現場が提供してくれ,民宿のご主人が運転するマイカー合わせて2台の車に分乗して日月譚周りの観光に出かける。

 先ず日月譚全体が見渡せるという海抜800mほどの山腹にある「紅茶試験館」へ。
日月潭のそばで紅茶が栽培されているとは知らなかったが,実は日本統治時代,台湾総督府は台湾の山間部の産業振興のために,ここ日月潭の気候・土質等の条件がインドのアッサム茶原産地に酷似していると判断し魚池地方においてアッサム種のお茶を植え,輸出用の紅茶を生産するという新しい企画を打ち出したという。 昭和11年(1936)に「中央研究所魚池紅茶試験支所」が設立され,アッサム茶の育苗,栽培から製茶に至るまでの各種の試験と普及事業を推進し,一時台湾アッサム紅茶はロンドン市場でも高い評価を得たと聞く。現在は紅茶試験館として残り,魚池と埔里地方では今も約400ヘクタールほどでアッサム茶が栽培されているが,ほとんどが国内消費され輸出できるほどの量ではないという。

 ここからさらに約1kmほど登った場所に気象観測所がある。頂上(海抜1005m)は,日月譚の日の出を鑑賞するのに最適なスポットで,戦前「魚池富士」と呼ばれた山など,素晴らしいパノラマ風景が眺められる展望台だという。ところが,天候が思わしくなく霧がかかり,日月譚の湖面すら見ることができない。
 残念!残念! 

晴れていればこんな具合に見えるかな〜(絵葉書より)

  日月譚を観光船で一周,玄光寺〜徳化社〜文武廟

 昨夜立ち寄ったホテル・土産物屋が並ぶ船乗り場から貸切観光船(
2000元およそ7200円)に乗る。
船乗り場付近の湖面にはゴミが沢山浮かんでいて,すこし魚くさい臭いが漂っている。水質が相当悪化していると思われたが,沖に出ると結構水の色もコバルトブルーっぽくなってマアマアである。 湖岸の周囲の山々に建つ「慈恩塔」,「文武廟」,「ホテル街」が美しい。

 湖の中央付近,日譚と月譚の境界部付近にある
”拉魯島(ラルー島)”は,この地域で生活する原住民サオ族の神聖な地であり,島には神霊を司る大神がいるとされているが,1999年の地震で崩壊しバラバラ状態になっていて,ただ今修復工事中。

 西岸の”養魚場”に寄り休憩。
 周遊中に,湖水中から自噴する地下水(多分 周囲の山中から流下する被圧地下水と思われる)や団子状に並んだ小さな島など不思議な自然現象を観察することが出来た。

 拉魯島の南方にある半島の先っぽにある船着場で下船。
階段を登り
「玄光寺」を参拝。唐代の高僧,三蔵玄奘法師の金箔の塑像が祭られているそうだ。寺の前からの日月譚の眺めは素晴らしい。船着場の脇で”ゆで玉子”が売られている。「香茹茶葉蛋」(1個7元)という,台北でもコンビニでは必ず売っている茶葉蛋(台湾風煮込み卵)の日月譚版とも言うべき「香茹茶葉蛋」(一個7元)で,アッサム茶にシイタケも加えて煮込んだものだという。

 およそ1時間ほどのクルージングを楽しみ,南岸の”徳化社”という集落で下船。土産物屋が並ぶ,先住民”邵族(サオ族)”の集落で,店先で呼び込みする人々は,皆彫りの深い顔つきをしている。明らかにいわゆる台湾人とは違う。

玄光寺境内で見つけた花四つ
金木犀 山丹花 野牡丹


 次に寄ったのが
「文武廟(ウェン・ウー・ミャオ)」
まず目に入る極彩色ので〜んと構えるカラフルな門をくぐると8mもある一対の赤獅子は,大成殿(孔子が祀られている)と武聖殿(関羽が祀られている)の間の9頭の龍とともに台湾一の巨大彫刻として名高い。中国北朝様式の廟は鮮やかな金色の瑠璃瓦の屋根がとても印象的だ。
 麓から山門まで365の石段を登ることから,俗に「登天路」(天への路を登る)と呼ばれるようになった。わたしと妻は最高部まで登った,ここからの霧がかかった日月譚の眺めも素敵であった。

玄光寺からの日月譚の眺め 文武廟


  
”日月譚汎麗酒店”で優雅なランチ
 
 文武廟の近く,最近オープンしたというホテルで,ちょっと洒落た中国料理でランチタイム

ウメ アサリ 前菜 エビ シャーベット
人参・大根の魚巻き きのこスープ 豚の角煮 チャーハン アスパラ
ケーキ フルーツ

 高雄へ

 荷物を中型マイクロバス(20人乗り)に積み替えて,民宿の御夫婦と「謝謝!」 「再見」 と云ってお別れ。
14時10分高雄へ向けて出発。
 一般道を,水里〜竹山〜斗六を経て斗南で「中山高速公路」に入る。ここから約150km南下したところが高雄である。
 ”嘉義”付近で北回帰線を越える,ここから先は緯度上の熱帯となる。
高速道路は,中央山脈から西流して南シナ海に下る大きな河を頻繁に横断する。嘉南平原に大灌漑水路を築いた八田興一が活躍したのはこの辺りかと窓外を眺めながら間もなく,車は台南インターを通過。
台湾の高速道路の案内ボードには,距離表示がまったくないのが気になった。利用者は,不便を感じないのだろうか?
 新栄サービスエーリアでトイレ休憩。
 16時:料金所を通過し高雄着。
さすがに台湾第二の大都市である,工場や倉庫が目立ち台湾の重要工業地帯であることが一見して分かる。町の中に入ると幅広い道路の両側に,エヤコンを外壁に張り出した旧式のビル・クラシック調のビル・奇抜な形をした新しいビルが混在した雑踏と喧騒の世界となる。
 17時30分:ホテル着。
 六合夜市(リュウフーイェシー)〜(夕食) 〜 愛河(アイフー)

 シャワーを浴びて一息入れてから,六合ニ路の夜市散策に出かける。
ホテルのすぐ裏手の道を5分も歩けば,夜市の入り口である。
数百mにわたって,主として食べ物の屋台が並んでいる。アクセサリーや雑貨などの店も多い。歩行者天国なので安心して散策する。
通りの左右には,シーフードの屋台・屋台・屋台・・・・・。
さすが海鮮王国,高雄だけのことはあるラインナップで,店頭にはつややかに輝くエビ・カニ・イカ・貝が山積み。 なかには蛇料理専門店もあるが,こいつは看板を見ただけで逃げたくなる
。営業時間は,pm5:00〜am3:00ぐらいとか。


  
夜市の屋台で夕食

 屋台の裏手に椅子やテーブルを並べてゆっくりと味を楽しめるようになっている。料理は屋台で造り,店内で食事が出来るスタイルもある。わたし達はそんな店の一つに入って夕食をとる事にした。
料理の注文は,KO君に全面的におまかせして出てきたのが下の写真に示す品々である。もちろんビールと紹興酒は必需品である。

竹の子の刺身 バイ貝 刺身 海藻のにんにく和え 空芯菜
うどん 蛸のミートボール 太刀魚揚げ サバ(淡水魚) 海鮮ダシがしっかりきいた味噌汁

 お腹いっぱいになったところで,フルーツ屋台で”蓮霧”(りんごみたいな味がする)と釈迦頭(皮がおしゃか様の仏像の頭の螺髪のよう)を買って食べ歩きしながら,夜市をさらに散策。

パパイヤ・マンゴー・スイカ・ドラゴンフルーツ・
釈迦・蓮霧・バナナ・メロン・・・・・・・・


 その後,1kmほど離れたライトアップされた”愛河”河畔まで行くというが,わたしは,ビールと紹興酒をこんなに飲んだ後なので,頻発するであろう生理現象の処理?が心配なのでひとりだけ宿にかえることにした。(これは正解! ホテルに着いて即刻ロビーのトイレに駆け込んで危うくセーフ)。

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