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■ 神岡へ
このところの雨と雪解け水で水量を増した蒲田川の激流の瀬音で目を覚ます。
雨はまだ完全にはあがっていないようだ。
7時半に朝食。TVの天気予報では,天気は次第に回復するといっている。
今日の予定は,ロープウェイに乗るだけ,少しでも時間を遅らせれば,ちっとはましな山の風景が見られるかもしれないという助平根性を起こした。
そうだ,おばあチャンが一度行って(甥のAちゃんが話していた”カミオカンデ”ってどんなところにあるのか)見たいと言う”神岡”に行くことにした。 往復3時間もかからない距離なので,また戻ってからロープウェイに乗ることにしよう,昼近くになれば,天気が回復しているかもしれない(われながらグッドアイデアだ!と思ったのだが・・・・・・・・・・)
8時05分出発。
神岡までおおよそ40km弱。蒲田川は栃尾温泉付近で高原川に合流,道路は狭いながら平坦で,急カーブも少なく,交通量も極めて少ない。9時前に神岡に到着。
神岡鉄道の「かみおかこうざんまえ」という駅がある。そこらあたりかな?とぐるりと見回すがそれらしき場所は見つからない。対岸に三井金属の神岡精錬所があるが,そこら辺りに神岡鉱山もあったのだろうか?鉱山跡らしい形跡が見られない!
わたしは45年ほど前に神岡鉱山に来たことがある,坑内も見学させてもらった。はるか昔のことなので,おぼろげではあるが,ここら辺は,なんとなく頭に残っている雰囲気の場所とは違う。
ガススタンドのお兄ちゃんに尋ねたら「国道をもっと先に行った方だよ」と言われた。神岡鉄道沿いの国道を少し進んでみたが,どうも違う感じである。やむなく引き返すことにした。
あとで,調べたのだが,目的の”スーパーカミオカンデ”のある「神岡宇宙素粒子研究施設」は,前記の”うろうろした場所”から国道を更に10km余り行った神岡鉄道茂住駅の前にあることが分かった。事前に調べておかないと巧くいかないもんだ!せめて所在地の住所さえ分かっていればカーナビが威力を発揮したはずなんだが! |
■ 新穂高ロープウェイ
新穂高温泉に戻って,10時45分発のケーブルに乗車。
神岡では少し日が射すくらいの天気になってきたので期待したのだが,ロープウェイ下駅のお知らせ板には「温度 6℃ 雨 視界不良」である。
まっ! 仕方ない 行くだけ行ってみよう!(ロープウェイ往復料金 2800円 わたしたちは同じ会社系列のホテルに宿泊し,キャンペーン中とかで乗車引換券をホテルから貰ったので只だ!)
途中乗り継いで
一挙に標高2156mへ! ( ← 1117m )
げっ! いちめん霧,霧,霧・・・・・・・・・・ 何も見えないぜ〜
一応,展望台に出てみる。
晴れていれば
奥穂高岳〜涸沢岳〜北穂高岳〜大キレット〜南岳〜槍ヶ岳〜双六岳〜笠が岳と北ア中核部の大パノラマ
が展開している筈だ。 残念!残念!
西穂高岳への登山道入り口の方へ歩を進めてみると
おおっ 水芭蕉だ! まだかなりの雪が残っている湿地に小さな群落を成して清冽な姿を見せてくれる。
ここまでやって来た甲斐はあったということだ。
【残雪と新緑の笠が岳】 | 【霧の合間から姿をみせてくれた水芭蕉】 | |||
こんな風景見たかった! 新穂高ロープウェイのHPから拝借 |
ロープウェイ頂上駅近くの千石園地にて もう少し雪が消えれば素晴らしい散策地となるだろう。 |
頂上駅には,ほんの15分ほどの滞在で,第一ロープウェイと第二ロープウェイの乗り継ぎ駅に下がる。ここは,標高1308mで,自然散策路が整備され珍しい高山植物も植えられている。
ツバメオモト,シラネアオイ,ニリンソウ,ホンシャクナゲ,クルマバナ などなど
■ 松本経由帰宅
12時20分 ロープウェイ下駅に戻り,ホテルでコーヒータイムを取って,13時一路松本へ。レンタカーは16時までの予定で借りてあるので時間的に十分余裕あり。
同じ道を帰ることになるので,もうカーナビは要らない。あっそうそう カーナビも間違うってことがあるようだ。
明らかに左折すべきところで「右方向!」って言うんだ。同じところを4回通過したけど,反対方向から進むと「左方向!」って言う。
プログラムミスか? こういうのをバグって言うんだろうか!
最初は指示通り進んでしまったが,すぐおかしいと気がついて戻ったが,全面的にカーナビに頼るのは考えものだ,ある程度自分で大まかな道順を頭に入れておいた方が良いと言うことが分かった。
帰路は安房峠を通って行こうと思って,平湯温泉街から峠越えの道を進んだところ,1kmも行かないところでゲートが閉鎖されている。事前に調べて5月20日まで冬季間閉鎖なので今日から通れると思って行ったんだが? ゲートにも「5月20日まで閉鎖します」ってちゃんと書いてあるじゃない!今日は5月21日だぜ〜 どうなってんの。
しょうがない,平湯に戻って,トンネル経由でたったの5,6分で信州へ。ちょっと味気ないなあ〜。
750円が惜しいわけではない,時間に余裕もあるし36年前(マイカーで)と13年前(濃飛バスで)に通ったことが懐かしく,もう一度峠越えしたかったんだけど・・・・・・・
旧道安房峠越えの様子を彷彿とさせてくれるサイトがいくつかある。これを見て,往時を懐かしむことにしよう。
峠道紀行(岐阜県の峠→安房峠旧道)
ああ安房峠
安房峠
新島々駅の100mくらい手前右側の「信州名物手打ちそば」屋さんに寄って遅い昼食をとる。
ここは,おばあちゃんが以前乗鞍高原スキー場からの帰途寄ったという食堂兼旅館だ。
冷やし山菜そばを頼む。
おおっ 美味しい! 去年,宮崎高千穂峡で食した山菜そばとは雲泥の差だ!
旅行者は1回こっきりの客だと思って観光地などでは高くてまずいものを食わせる店がたまにあるが,そいつあ いけないよ!
高千穂峡のあの店にはもう絶対行かない,逆に,ここには,われわれはリピーターとして来ているし,たまたまこの方面に来る人がいたら「あそこに旨いそば屋があるよ」って話すことになる。
3時40分,無事松本駅前でレンタカー返還。今回も無事に楽しい旅ができました。ありがとう!
2年前に来たとき見つけておいた,駅前中央通りの右手に「信州や」という新鮮野菜を売っている店に寄る。
こしあぶら,わさびの葉,アスパラ,やまセロリ,やまウドなどを買う。
おっつ! 16時06分の特急に乗れそうだ!急げ!急げ!
この列車は「スーパーあずさ」でこれを逃すと次は16時59分発の「タダあずさ」で新宿着時刻がかなり違う筈である。
松本始発の自由席車両は,2〜3割くらい席が空いていて,ゆったり居眠りしながら新宿へ向かう。
これで 今回のちょっと忙しくもあり,ちょっとのんびり気ままでもあり,旧交をあたため,かつノスタルジックな旅を終えることができました。