小川山(クライミング)7月16-18日(山岳ガイド、イェティの岩登り教室に参加)

昨年の課題は達成していたが…:今回、岩登り教室に参加して、昨年のように、「みんな登れているのに自分だけ登れない」というのはなかった。それは、最近、室内壁にこまめに行くようになって、克服できたのだ。以前は5.7でも登れない時があった、しかし今の自分は5.7なら登れる(クライミングをやっているなら5.7は登れて当然こんなことで喜んではいけない「みそっかす」を卒業しただけだ。最低限やらねばならないことをしただけだ。逆に言えば、5.7が登れないようでは外岩に行かないほうがいい)。しかし、登ることに付随するザイルワークについてはぎこちないというか、「だいたい」しかわかっていないという面を露呈しまくっていました。

 あと、まだクライミングライフというのがわかっていなかった。これは前回行った、5月の小川山でのキャンプのみの参加が悪影響を起こし、小川山は何かあっても下界や山小屋で調達できる場所のように思い込んでいた。
その結果、
(1)テントのポールを忘れ(山小屋で借りられるが、4人用テントしかない)、
(2)食事は3食分と書いてあったのに、1食しか持っていない(買出しはできないことはないが、やはり、いろいろ面倒なことがある)
(3)アプローチシューズがない:小川山のクライングエリアは広く、三ツ峠のように登山靴の必要はありませんが、町靴ではだめで、ちょっとしたアプローチシューズが必要(兄岩に行くまでは、結構な斜面を登ります)

ガイド松島夫妻、(17日のみ)Fさん  講習生:Mさん、Kさん、Oさん、T田T、(16-17日のみ)Aさん、Sさん、(17日のみ)Oさん、と記憶

         廻り目平キャンプ場(7/18)
7月16日
天気:曇り(小雨ぱらつく)
 今回の小川山で、以前みたいに「自分だけ登れない」というのが、イヤだったので、10日の日曜日から、15日まで毎日ジム通いを計画するも慣れないことをして、風邪を引く。(しかも、行く前は梅雨があけるかどうかわからず、天気予報も雨の確率50%と、気合の入らない天気予報のため風邪を治せなかった。というのは、理由になってないか?)鼻水だけで、熱はなかったので、講習に参加することにする。

 立川駅でお弁当を買おうと、駅の中にあるコンビニの前に置いてあったザックを見て、自分がテントのポールを忘れたことに気づく。
7:00 新宿発→8:37 韮崎駅着
           8:50 韮崎駅発(ガイドさんの車に乗って)
10:00 廻り目平キャンプ場着
 ザックの中を探すが、やっぱりポールはない。しかたがないので、小屋に行ってテントを借りることにする。しかし、4人用テントしかない、迷った挙句、4人用テントを借りる。
11:50 廻り目平キャンプ場発
12:10 八幡沢・ガマスラブ


                   トップロープで練習(3回ほど)
 ここはスラブ(90度未満の傾)の大きな岩で、グレードは5.6-5.8です。傾斜がない分、これといったつかめるホールド、足を置けるホールドは少ないです。ムーブがどうたらというよりは、どれだけ、自分を信じて岩に体重を乗せられるかです。これは特に問題もなく、クリアー。ルートを変えて、3回ほどトップロープで登りました。ただ、ビレイに問題があり、
(1)ATCをカラビナから外して、ザイルをセットするのでなく(こうすると向きが逆になることが多い)、ハーネスの正面につけた「環付きカラビナ」にATCをつけた状態で、自分側のザイルが下になるようにザイルをATCに入れ、環付きカラビナにセットする
(2)降りるときの確保は、自分側のザイルを両手で持つような形で
14:30 休憩(この頃小雨降る)
 登りトップロープ、下り懸垂下降(マッシャー結びも)1回
 こんどは、登りは先ほどと同じですが、下りはロープを入れ替えて懸垂下降です。基本的動作はいつもと同じです。さて、デージーチェーン(今回、デージーチェーンを購入し、初めて使ったのですが、まだ理解が足らず、使い方に戸惑ってしまう)でセルフビレイをとり、エイト環にザイルをセットし、環付きカラビナにそのエイト環をセットしたら、いつものようにセルフビレイを外して懸垂下降ではなく、セットしたエイト環の20センチほど先に、ロープスリングでマッシャー結びをします。
マッシャー結び:ザイルにロープスリングを3回以上巻きつけ、末端をカラビナで止めれば出来上がり
 片方の手でマッシャー結びの結び目を持ち、もう片方の手はエイト環より自分に近いほうのザイルを持ち(図で説明したほうがわかりやすいかも)、懸垂下降です。元の場所に戻りたいと思ったときは、マッシャー結びの結び目をゆるめて上に上げて、体重をかける(自然に結び目がきつくなる)を繰り返すことで少しずつ登っていく。マッシャー結びをエイト環の先にしておけば、懸垂下降の最中、(特に一番最初に懸垂下降で降りる人は)何かあって元の位置に戻りたいときなど、マッシャー結びを頼りに戻ることができます。
 これが、どうしても自分の場合、結び目がきつくなってしまいまして、(というよりマッシャー結びをするスリンゲはスリンゲの芯を抜いておいたほうが良いそうです)慣れることが必要です。
16:30 岩場での練習終了
17:00 テン場着
 1時間ほどマルチピッチのザイルワークの練習
 
7月17日
天気:曇り時々晴れ
5:00 起床

            朝の風景
7:25 テン場出発
7:40 八幡沢・左岸スラブ(春の戻り雪)
 マルチピッチ(4本と記憶、いや5本だったか)
 春の戻り雪(5.7)は、スラブで、技術的には難しいところはなかったと記憶。それでも一つ一つ足場を確認していかなくては進めない自分ですが… となってくると問題になるのがザイルの操作、インクノット、昨日確認した時はできたはずなのになぜ実際の場になるとできない?

    これから春の戻り雪を登る
マルチピッチ:岩場ルートが長いため、1回のザイルワークではザイルの長さが足りず、3-4回に分けて登っていく。3人を一つの班として行うのが基本で、3人を2本のザイルで結びつける。今回はピンクと緑の2本のザイルを使用し、自分とガイドさんがピンクのザイルで結ばれ、もう一人の人とガイドさんが緑のザイルでそれぞれを結び合ってます。ガイドさんがまずリードで登ります、その時自分らは下でビレイをしています。ガイドさんがまず、途中にある安定した場所まで登ります。上から登ってきてもいいとの声が来たら次は自分らの登る番です、「緑行きます」などと自分のロープを言い、登っていきます。ガイドさんは上で確保してくれています。登る時は、ガイドさんがつけたヌンチャクを回収しながら登って行きます。2番手に登る人が一つ目のヌンチャクを回収し終わったところで、3番目は出発です。「ピンク行きます」といった形で登り、一つ目のピッチ終了です。2回目のピッチ、またガイドさんが登り、自分らはビレイをして、ガイドさんが登り終えたら、2番手3番手と登る。3,4回目も同様にというふうにして高度を上げていく(知らない人がみてわかる文章になっているだろうか? こまめに更新します)。
(10:00頃終了点着)
10:30頃 終了点発
 懸垂下降(50m2本)
(1)斜面に対して横を向いて懸垂下降
(2)脇をあけない、きちっと閉める
(3)もっとテンポ良く、上で待っている人がいるのだからのんびりやらない。
(4)たまには上を見る(ザイルなどが木の枝に引っかかっていることがある)
こんなに長い距離を懸垂下降で降りたのは久しぶり。良い経験になった。



12:10 懸垂下降終了・昼食
12:30頃 左岸スラブのYMO付近で懸垂下降の途中停止の練習
 確か、下ノ沢だったか、懸垂下降の最中、草が覆っているところを通過することがあり草を手で掻き分けなければ通過しずらい、しかし基本的に懸垂下降は最中に手など離すものではない。その場所は斜面が緩やかだから良かったが、急な場所ではどうするのか? と思った。そういうときに使うのが、今回教わった懸垂下降の途中停止だと思う。懸垂下降の途中停止にも二つあるようだ。一つはどちらかというときつくない斜面で使う仮固定のようなもの、もう一つは急斜面(時には空中懸垂など)でも使える完全な固定。前者の方法が、押し上げ、クロスで、後者が都岳連だと
 春の戻り雪から少し戻った場所の岩場(YMO付近)で懸垂下降の途中停止の練習をしました。岩登りはせずに、岩の左側から岩の頂上まで上がり、懸垂下降です。
(1)押し上げ:エイト環の小さいほうのわっかの近くのザイルを大きいほうの輪の頂上へ押し上げる
(2)クロス:エイト環より下側のザイルが、上側のザイルにクロスするようにする
(3)都岳連:エイト環の輪の中に指を入れザイルが動かないよう固定→下側のザイルを環つきカラビナの中に通す→それを上側のザイルの間に通す→通したザイルを環付きカラビナでハーネスと固定
これを岩場の下で1回、下降をしながら3回ほどしました。(1)−(3)のいずれも固定の後、2回ほどザイルを右側の足に巻きつけるということをします。斜面でも手を放せます。しかし、家でやってみると何か違う?


14:00 小休止 後にセルフレスキューの練習
 マルチピッチの際に先に行った人が事故を起こしたときの脱出の仕方を教わる。ちょっとこれは実感がわかなかった。このとき、ダブルフィギュアエイトノットにてこずる。



15:30 終了 コンテニアス・クライミングの模擬をしながら帰宅の道へ
 本格的な、アルパインクライミングの世界。
16:10 テント場
 食料の買出しなどでスーパー(ナナーズ)へ、前回の小川山キャンプで、駐車場は完備と書いたが、確かに広い駐車場はあるが、今回のように土曜日を入れて3連休のような特別な日は場所取りをしなければならないようだ。出発するときにも、場所の確保のために、駐車していた場所にザックをおいて出発。キャンプ場から出るときはゲートで駐車券を払うなど、確かに近くにスーパーはあるが、スーパーがあるからといって、現地調達主義になってもそれはそれで面倒くさいことがある。キャンプ場から車で20分ほどでスーパー(ナナーズ)についたと記憶。どちらかというと、コンビニ系のお弁当はあまりなく、アルコールや調理するための食材が豊富にあるようだ。
 ガイドさんの話によると、あのフリークライミングの理事長、開拓者、北山さんが顔を出してくれるという(ガイドさんに感謝)。北山さんは現在も小川山でより良い岩場がないか探しているそうで、地図で目をつけ、懸垂で降りながらこれが使える岩場か確認、使える岩場ならそのための整備をしているそうです。

7月18日
天気:快晴
6:00 起床
7:30 出発
7:50 渡渉
 本日の岩場、兄岩に行くには川を渡らなければなりません(渡渉)。橋などはなく、岩伝いに行くか、靴を脱いで水に入ってしまうか。兄岩までの道のりは結構な斜面です、川を渡った後も楽な道ではないです。
8:20 西股沢・兄岩にてクラックの練習(八王子ルート)


 今回初めて傾斜のある壁を登ります。クラック(割れ目)を登るという事で、「ジャミング」という技術を教わったのですが、先に登っている人を見てもどう登っているかピンと来ないし、登る直前にダブルフィギュアエイトノットの結び方を注意され、パニックになっていたので、ジャミングの技術を使わずに登ってしまいました。八王子ルートは3度ほどトップロープで登りました。隣のルートを「レイバック」という技術で登るよう言われましたが、上手いホールドがないのと足を突っ張れなかったので上手くできませんでした。スラブでは腕がなんともなかったですが、傾斜のある壁は、腕の力が…
12:10 練習終了出発

 兄岩から見た金峰山荘(廻り目平キャンプ場)

12:30 テント場着
13:15 テント場発→15:05 韮崎駅着
             15:10 韮崎駅発→17:20 立川駅

戻る