久住山群(九州)

2019年4月28−5月2日
単独行

 諸々の理由により、山岳会、休会中。そして9連休(自分の場合)。せっかくの休会中なので、今まででは行けなかったようなところにちょっと行ってみたい。ということで、阿蘇に行くことを計画。直前になって、阿蘇山に小規模な噴火があり、行動範囲制限、阿蘇山中止。代わりにどこに行こう、阿蘇山の近くに「久住」という百名山がある、しかも、それなりに楽しめそうですし(四国の剣も考えてみたが、ちょっと簡単な気がして、四国の剣は別の日に)、阿蘇で調べた交通機関の多くが使えるということで、久住に行ってきました。
 久住は山脈でなくて、連山、独立峰が集まっているという感じでした。地形的にも面白く、特に、久住山周辺では、木がほとんど生えていないので、独特な風景です。天気が良ければ、もっと良かったと思います。雲海は、ちょっと天気が悪いくらいでないと見れませんが…

今回の山行の大まかな位置図
 赤:30日の行動、黄:1日の行動
今回の山行のさらに大まかな位置図(赤丸)

アプローチは別紙

阿蘇山だと思っていたが、逆に、これが九重連山では?

4月30日
天気:小雨のち曇り夕方より雨
【コースタイム】6:30 牧ノ戸峠−7:40/8:00 長者原−10:20/12:50 諏蛾守越(10:35出発−11:30 三俣山−12:30戻る)−13:35/13:50 法華院温泉−14:05 坊がつる(テント設営)

6:30 牧ノ戸峠


7:05 旧牧ノ戸温泉キャンプ場  

現在は使われていないようです。二極化が止まらない。

7:10 牧ノ戸温泉

 遠くから見えた、白煙は、これだったのかと、納得。

   
7:12 7:20 7:21  7:29

 牧ノ戸温泉から長者原まで、車道を歩くと思っていたら、車道脇に歩道があり、車道に入ったり出たりの繰り返しでした。

7:32 ヤシオツツジ?


7:35 長者原


8:05 登山口からの三俣山


ミツマタ

 本当にどうしようもない天気なら、三俣山には行かず、雨ヶ池越を経由して、坊がつるに行く計画でした。でも、そこまで悪い予報でなかったので、三俣山に行くルートにしました。それで正解だったと思います。

木道へ行ってしまった。

木道を行ってしまった。「停滞前線がおかしな動きをしなければ、天気は回復するはずだし、急いで三俣山に登っても仕方ない。ゆっくり行こう」と思っていて、さらにはルートは左に行くので、左、左(東でした)、と思っていたら、指導票を見たつもりが見ておらず、木道を行ってしまう。しばらくして、下っていくのに違和感を覚えたものの、これくらいの下りはあるのかなと進んでいたら、現在地を示す地図が掲示されていて、out。15分のロス(いや、ロスとは思っていない。こんな雨の中、迷っても良いと思っていたのも事実)、来た道を引き返す。

右上写真を拡大  15分のロス?


馬酔木


8:38 指導票の矢印がどこを指しているか
 迷うことがある

 指導票を信じ込んではいけません。

 
9:05 砂防ダム 


9:10 登山道

 林道を離れて、登山道に入ります。

三俣山はもっと評価されても良いと思う、良い山じゃないですか

 三俣山はもっと評価されても良いと思うし、久住山群はもっと評価されてよいと思う。独特な風景です。

 
星生山? 低すぎる。1512小ピークでした。 
     ←翌日、星生山手前から見た1512小ピーク

基本的にルートは、沢か尾根のどちらかが多いです。地形図にルートの線が入ると、沢か尾根か多少読みづらくなりますが、それは「ルートがどこを通っているか」を考えると当然なのですから、地形を読む際に、「ルートが尾根をわかりづらくしていないか」「ルートが沢をわかりづらくしていないか」常に考えましょう。あとは、視力の問題もあります。山に持っていくのは、2万5千図で良いかもしれませんが、事前に地形を見るのは、カシミールなどで、細かい地形が見えるので読んで、尾根、と谷を理解したほうがわかりやすいです。

 
馬酔木 


9:40 来た道を振り返る
 牧ノ戸温泉の白煙がはるか遠くに


9:45


9:55 砂防ダム

 長い目で見たら、砂防ダムというのはプラスなのでしょうか。短い時間で見たら、プラスですが(This is 「人間の頭の中の思考というもの」. という気がします)

10:00 もう少しで避難小屋


10:05 来た道を振り返る

10:20 諏蛾守越

避難小屋からの三俣山 避難小屋からの法華院温泉方面

 
諏蛾守越避難小屋 風を防ぐ壁があります  鐘

諏蛾守越避難小屋は、広く、風雨がしのげ、山小屋に比べたら様々にツッコミができると思いますが、避難小屋なのですから、これで十分だと思います。ある意味で一つの回答です。

諏蛾守越避難小屋


10:40 空身で出発

11:05 西峰から主峰


南峰


11:23 南峰と主峰との分岐

11:28 黒いのは北東尾根


下の平らなのが、坊がつる


 
11:30 三俣山・本峰 山頂 ピーク写真  

誰もいない山頂、天気がこんなだから仕方ないか。わずかながら視界があったものの、すぐにガスに包まれ、遠景は見えなくなる。

11:40 三俣山・南峰 山頂


12:23 再度、視界が良くなってきた


12:24 もうすぐ避難小屋


12:24 九重連山と北千里ヶ浜


12:30 大船山 左の写真拡大


登山口に戻る

 避難小屋に戻ったら、自分のザックのアマブタのチャックが空いていて、巻紙の入った袋とパワージェル(賞味期限切れ)が落ちていて、カロリーメイト(一箱)がなくなっており、周囲にはカロリーメイトのケースの紙片が3点ほど。動物の仕業? 人間だと思う。可能性が高いのは、三俣山に登りだして10分ほどに出会った二人組、無理に挨拶も気が引けたので、行き違いの別のルートを使ったら、挨拶をすることなくルートがかぶることなく通過できてしまった。他に会ったのは、避難小屋についた時にいた人、長崎から来たそうで、昨日は坊がつるに泊まったとのこと、自分にしてはいろいろ話し合えて、あの人ではない気がする。登山口から、本峰まで往復2時間と、空身でピストンには、長すぎるかもしれない。カロリーメイトのみで済んで良かったといえば、良かったのですが、これまで人間に取られたことはなかったので(カラスにはある)残念。未使用の巻紙が、使用済みと勘違いされて、外に放り出されたのだろうか、などとも思うが、事実が変わるわけでもない。「山をやる人に悪い人はいない」などとも、思っていないので、「こういうこともあるか」と思う。

 12:55 平らな道  

 平らな道と一方的な登りのどっちかでした。

火山の山なのですね


野焼きなども行われているようですが、緑のない風景です


平治岳


13:10 砂防ダム 砂防ダムと立中山


13:30 法華院温泉
   
立中山と法華院温泉  


坊がつると平治岳

法華院温泉に着いた頃から、雨が降り出し、すぐやむかと思ったら、なかなかやまず。

今回のテント

 坊がつるは、かなりタンポポやオオバコが目立ちました、維持していくのは大変だ。
 マイテントは前日の雨だとちょっと防水に問題があったかもしれないが、前日ほど風も雨も激しくなく、雨でしたので、問題なく過ごせました。

4月30日のトラックログ(牧ノ戸峠〜長者原は道路わきなので、必要ないかと思ったが、牧ノ戸温泉から、道路ではなく、すぐわきの登山道を進むので取っても良かった)
A:牧ノ戸峠→B:長者原→C:諏蛾守越→D:三俣山山頂→C:諏蛾守越→E:法華院温泉→F:坊がつる

4月30日のルートの断面図(牧ノ戸峠〜長者原を除く)


5月1日
天気:小雨のち曇り
【コースタイム】5:30 坊がつる−5:40/5:55 法華院温泉−6:25/6:35 鉾立峠−7:45/7:55 白口岳−8:30/9:10 東千里ヶ浜(8:45/8:50 中岳)−9:25 稲星山−10:05/10:25 久住山−10:55/11:05久住山避難小屋−11:55/12:10 星生山−13:40 牧ノ戸峠

5:20 朝の坊がつると、三俣山下部

 事前の週間天気予報では、この日はそれほど悪くなかった。それでも、徐々に悪い予報になり、ついに前日は「朝のうちは雨」という予報になった。天気が悪いままなので、法華院温泉では、あえて休憩をとりました。ペースもゆっくり目。5時半出発は早いかもしれませんが、これを過ぎると、今度は道が混んでくるのです。静かな山でなくなるのです。

法華院〜鉾立峠にて
「鉾立峠」と「くたみ岐れ」の指導票が混在
 鉾立峠を街に下ると「くたみ岐れ」でした。


6:25 鉾立峠

 鉾立峠でも、天気が回復しないので、休憩を取り、回復するのを待ちました。でも、回復しないので、ゆっくり出発。

6:55 泥斜面 6:57

 エアリアに!マークがあって、「通過に注意を要する所」の意味とのことです。どんな危険な箇所があるのかと思ったら、泥斜面でした。確かに、厄介と言えば厄介ですが、気持ちは複雑。さらに、若い4人パーティー(男二人、女二人)が、危険な急斜面があるから、引き返してきたとのこと。会ったときは泥斜面だとは思っていなかったので、「行ってみます」程度の返事をしたと思う。写真の斜面は(若者たちが)引き返す前の地点なので、あくまでもイメージとして。
 なんだかんだ言ったって、一ノ倉経験者だし、何事もなく通過できました。天気が悪いので、いつもより滑るというのはあったと思います。

7:08 少し視界がよくなってきた


クサボケの花

7:34


7:45 白口岳山頂

 山頂手前より、急にガスが消えていく、両手を広げて、喜びたいような景色でした。

7:45 大船山(東〜南側)


左から、稲星山、久住山、中岳、三俣山(西〜北側)


平治岳(右奥)(北東側)


7:56 稲星山、この辺りから、小雨に


 8:10 白口岳、振り返って   8:30 白口岳、振り返って

白口岳も、もっと評価されてよい山だと思います。2万5千図には名前すら出ていません。

8:30 中岳 九州本土最高峰 1791m


稲星山


 中岳山頂  8:50 ピーク写真

 中岳山頂は遠景の視界ゼロ。空身で行くのは気が引けたので、荷物を背負っていきました。

東千里ヶ浜

 中岳を下りて、分岐に戻ったあたりから、天気が回復してきました。

9:17 平治岳、奥の双耳峰は由布岳か


白口岳

9:20 左から、天狗ヶ城、中岳、平治岳、白口岳、大船山(北西〜北東)


9:25 左から、久住山、星生山、天狗ヶ城、中岳(東〜北)


 久住山の山並み
 普段は、風景で動画を撮る気にならないのですが
 今回、かなり良い風景なので、動画も撮ってみました

9:35 久住山 登山道部分だけ、植生が変わっていた

9:55 東千里ヶ浜

この風景、どこかで見覚えあるぞ、「熊本城のお堀だ!」と一瞬思うも、それは違いますね。

10:00 来た道を振り返る

10:05 久住山山頂 ピーク写真


中央が星生山、右が三俣山(東〜北)

左から、星生山、三俣山、天狗ヶ城、中岳(北東〜北西)

10:40 久住山、振り返って


10:50 星生山
 といっても山頂はもっと奥です


10:56 久住山避難小屋(左はトイレ) 中に入ると(さらに奥の部屋は殺風景なので写真削除)

 避難小屋から、星生山へ登る人は、二十人に一人ぐらいです。指導票もありません(気がつかなかっただけかも)。

11:13 久住山(振り返って) 11:22 避難小屋が小さくなってきた


11:25 星生山

 星生山へは、岩場ルートと、岩場を避けるルートといろいろあります。

11:27 ほとんどの人が通るルートと、西千里ヶ浜 


三俣山の南西にある硫黄山は、山頂から噴気が出ています(これは天気が悪いのではありません)
 


星生山

11:45 振り返って、左から、中岳、稲星山、久住山(東側)

 11:45 ほとんどの人が通るルート  12:00 一旦、久住山に見えた


12:00 星生山山頂

12:15 久住山

12:30 西千里ヶ浜

 遠くから、見た時は、「良いところがあるな」と思ったのですが、近づいたら、案外、それほどでもなかった。

12:30 星生山と、久住山

12:35 西千里ヶ浜


13:15 沓掛山

 みんな、ピークに気がつかず、わきを通りすぎていった。地形図に、名前は載っておらず、標高が出ています。

 13:15 中央が三俣山、その右隣が星生山


13:40 牧ノ戸峠


5月1日のトラックログ
A:坊がつる→B:鉾立峠→C:中岳→D:稲星山→E:久住山→F:星生山→G:牧ノ戸峠

5月1日のルートの断面図


いつも単独行はするつもりはありませんが、たまにはでしたら、今後も続けていきます。単独行でしか味わえない楽しみというのはあります。とはいえ、単独行ばかりではどんどん閉塞していくと思います。

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