ブルターニュ (南東部)
   の古代巨石文化
 Mégalithique Cicilisation
   de Bretagne sud-est
 

  カルナック列石群
 
Alignements 
  
Carnac (Morbihan) 
 
 英国の古代巨石文化を代表する遺跡がストー
ンヘンジだとすれば、ブルターニュのカルナッ
ク列石群はフランスを代表する遺跡であろう。
 モルビアン湾を中心として広く分布する巨石
群の存在は、全く解明されない謎として興味深
い。
 日本庭園の石組にも似た立石の美しさを、古
代の人々も知っていたのだろうか。
 
 
 
 
  ブルターニュ南東部

     4 Morbian 
     5 Loire-Atlantique 
     
1 Ille-et-Vilaine
 
 
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 カルナックケルレスカン列石
   Carnac
/Alignements
         du Kerlescan
 

      4 Morbihan
        
 
 
 約3キロの長さで3,000個近いメンヒル
の列石が、10列~13列に並んで海岸まで続
いている様は、とてもこの世のものとは思えな
い。ましてや、1個1個の石を、何千年も前に
人間が立てたのであるから、ピラミッドにも匹
敵する古代の謎である。
 メネック、ケルマリオ、ケルレスカンという
三つの列石群が縦に連なっているのだが、空か
ら見なければ全貌は見えない。
 石の列はこの状態のまま、何と3キロも続い
ているのである。
 写真はケルレスカンの列石だが、600個の
立石の内のほんの一部にすぎず、全体の規模を
想像するのは難しい。

 私達はブルターニュのこの不思議ランドがす
っかり気に入ってしまい、隅々まで歩き回った
ものである。
 
 
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 カルナックケルマリオ列石
   Carnac
/Alignements
      du Kermario
 

      4 Morbihan
        
 
 
 カルナックの三つの列石群の中では、中央部
に位置している。
 背の高い先端の尖った石も多く、全体の印象
は何とも凄絶である。
 立石の数は約1030個で、写真のような列
石が10列並んでいる様は、想像力を超越した
ミステリーの世界だといっても過言ではないだ
ろう。

 新石器時代から青銅器時代にかけての遺跡で
あり、その時代の人々が何らかの目的で、信じ
られぬ程の労働力を駆使して建造した石造遺構
なのである。
 太陽の出入りに関係がある、という説が有力
なのだが、その程度の目的のためとしては余り
にも規模が大き過ぎるのである。もっと次元の
異なったプロジェクトが存在したに違い無い。
 この列石の東端に、形の見事なドルメンが隣
接して残っている
 
 
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 カルナックメネック列石
  Carnac
/Alignements
     du Menec

       4 Morbihan
        
 
 
 三つの列石の中では、最も海岸に近い場所に
位置している。
 列石最南端の一部は、カルナックの町の住宅
に隣接している。
 立石の数は1100個と言われ、1キロ以上
の長さで11列に並んでいる。人間が構築可能
な範囲を遥かに越えた規模で、ピラミッド同様
巨石をどのような方法で運搬し、どういった手
法で立て、何のために築造したのかが全く解明
されていない。
 現在は遺跡の中に立ち入ることが出来ないの
だが、以前は石に触ることが出来た。石の持つ
パワーを感じるためには、何とか石の近くまで
寄って、その大きさを実感してみたいものであ
る。
石を並べることから生まれる意味合いはその方
向性だろうが、よく見るとかなり湾曲している
ので意味はかなり薄れてくる。並べる、という
行為そのものに、何らかの意味があったのだろ
うか。  
 
 
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 カルナックマニオの大メンヒル
  Carnac
/Menhir Géant
     du Manio

       4 Morbihan
        
   
 
 ケルレスカンの列石に隣接して、マニオとい
う深い森
Bois du Manio がある。
 森の入口に車を停め、しばらく歩いたところ
に少し開けた場所があり、そこに写真のように
見事な立ち姿のメンヒルが立っている。
 森を抜けた途端に目に飛び込んで来る立石の
姿はとても衝撃的であり、やはりメンヒルとい
うのは石そのものの存在感と神々しさに満ちて
おり、立っていることそれ自体が何とも魅力的
である。

 カルナックの列石群は見方を変えれば、30
00基のメンヒルが立っているとも言え、たっ
た一基のこのメンヒルなどはさして珍しくもな
い。だが、独立しているこの立石の存在感は、
また格別である。
 ここでは並べることにではなく、立てること
にその意味合いが有ったのだろうか。
 ドルメンの様式は島(英国)と大陸(フラン
ス)でかなり異なる部分があるが、メンヒルは
一石であるためにほとんど差は無い。しかし、
メンヒルが連なった列石が、島では
Row
呼ばれる小さな石の列以外にはほとんど事例が
見られないのは不思議である。

 このメンヒルの近くに、方形に石の並んだ一
画がある。サークルは多いが、四角というのは
珍しい。何らかの祭祀の場であったのだろう。
 
 
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 マヌ・グロドルメン
   Mané-Groh/Dolmen
       (Allée couverte)

      4 Morbihan
        
 
 
 カルナックの列石遺跡周辺には、数多くのド
ルメンやメンヒルが集中している。
 写真のドルメンは、後述のクルッキュノのド
ルメンから程近い森の中に在る。
 全体像は飛鳥の石舞台にとても類似している
ように見えた。発想の貧困はいかんともしがた
く、その形からは石舞台と同様の、古墳つまり
墳墓なんだろうという先入観が先行し、想像に
限界が生じてしまうのだった。
 写真は入口と思われる正面からの眺めである
が、奥の部屋への通路がかなり長いのが特徴で
ある。羨道式墳墓というものを、アイルランド
で見た経験があるが、形式は全く同じだ。
 フランスでは、この通路式ドルメンを屋根付
通路
Allée couverte と呼ぶ。通路なら何者か
が通るのだろうか。
 森閑とした樹林の中に組まれた石の示す、神
秘的なたたずまいとその重量感が、古代からの
メッセージの存在を感じさせるのだが、錆付い
たアンテナでは、具体的なものは何一つ受信で
きない。
 
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 クルッキュノドルメン
   Crucuno/Dolmen

       4 Morbihan
        
 
 
 マネ・グロのドルメンに近い小さな集落で、
このドルメンは村の中央の一軒の住宅に密接し
て残されている。
 巨大な平石が屋根石として用いられており、
かなりの重量感に満ちた迫力が感じられる。
 壁の支石の高さは2m以上あり、ひとつひと
つの石がどっしりと据えられていて、分厚い屋
根石をしっかりと支えている。
 実際現代にこれだけの石を運び据えるために
は、どれだけの重機と人員が必要となるのだろ
うか。
 書物に載っているドルメンの古い写真では、
周辺に何も写っていないので、どうやら住宅は
近年になって建てられたらしい。どういう事情
があったにしても、古代遺跡に密接して家が建
ったことは理解に苦しむ。
 もっとも、この周辺にはドルメンや列石群が
密集しているので、それを避けていたら人間の
居住する場所など全く無い、というのが現実の
ようだ。
 
 
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 ケルゼロメンヒル列石
   Kerzelho/Menhirs
       Alignements

       4 Morbihan
        
 
 
 カルナックからカンペール方面へ国道165
号線を少し走った辺りで、国道を横切るように
して大きな石が数列並んでいるのに気が付く。
ケルゼロのメンヒル列石である。
 カルナックに比べれば規模は小さいが、それ
でも石の数は1100個以上有るという。
 ここでも車を止め、かなり先の方まで歩いて
みたが、石の高さは全て3~4mあり、近寄る
ほどに石の示す重量感に圧倒される。
 この内の1個の石ですら、それを運び垂直に
立てるだけでも、想像がつかぬ程の労力を要求
されるだろう。
 どんな人達が、どのような目的で立てたのだ
ろうか。全部の石がこちらを向き、謎が解けず
に困惑する我々を嘲笑しているかの様にも見え
たのだった。
 
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 モワンヌ島
    ペンアプのドルメン

   Île aux Moinnes/Dolmen
      de Près-Penhap

       4 Morbihan
        
 
 
 ブルターニュのモルビアン湾に浮かぶ島々に
は、多くの伝説と遺跡が残されている。
 その一つここモワンヌ島にも、巨石文明を代
表する多くの遺構が見られる。
 島の南ペンアプ集落近くの丘の上に、この堂
々たるドルメンが在る。湾を望む景勝の地であ
り、墳墓なのか祭祀なのかという重大な命題に
至る前に、石の存在そのものに感動してしまっ
ていた。
 やや崩落気味だが、二つの部屋を持つドルメ
ンである。傾斜した石がスリリングであり、最
も大きな石を天井に使用することから生まれる
緊迫感がたまらない。
 一体何を意識し何を目的にして、古代の人々
はこんな不思議な造形を生み出したのだろう。
 
 
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 モワンヌ島ケルゴナン列石
   Île aux Moinnes/
    Alignements de Kergonan

      4 Morbihan
        
 
 
 前述のドルメンから船着場へ戻る途中の草地
の中に、この妙な石の行列が在る。
 環状列石にしては円形ではなく、かと言って
直線でもない。全体はアルファベットのU字形
をしているのである。モルビアン特有の、馬蹄
形をしたストーンサークルなのだと知った。
 干潮になると海底から浮かび出るというU字
列石が、どこか近くの島に在るそうなのだが、
次の機会に残しておこうと思う。
 1m前後の石が大半だが、鋭く立っているの
で迫力が感じられる。日本の神社に伝わる「磐
境」を思い出していた。この不思議な石の列も
或る種の「結界」をイメージして立てられたの
だろうか。
 
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 ガヴリニ島羨道ドルメン
   Gavrinis/Dolmen à Couloir

        Morbihan
        
   
 
 モルビアン湾に浮かぶこの島へは、ラルモー
ル・バダン
Larmor-Baden という港から出る
ツアー船に乗らなければならない。遺跡への入
場時間制限があり、個人では自由に見学が出来
ないからである。
 羨道のような通路
Passage の付いたドルメ
ンの上に、円墳のように小さい石が載せられた
ケルン
Cairn とも見える。
 しかし、この遺跡最大の特徴は、内部羨道の
両側に立てられている壁石、その表面に彫られ
た模様に有る。内部の高さは1m50程だ。
 写真は入口から見て右側4、5番目の石であ
る。石は左右併せて29個、その大半に指紋の
ような多重渦巻模様が彫られている。
 具体的な像は一つも無く、全てが抽象的な指
紋ばかりである。装飾なのか呪術なのか、現代
人の鈍感なセンスからは想像もつかない。
 が、入口から差し込む光に浮き上がった模様
の、何と美しいことだろうか。
 ガイドの目を盗んで撮った写真だが、手持ち
にしては奇跡的に上手くいった。
 
 
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 ロクマリアケール
     ケルカドレのドルメン

   Locmariaquer/
    Dolmen de Kercadoret

       4 Morbihan
        
 
 
 モルビアン湾入口の半島に有るこの町には、
数多くの古代石造遺跡が残されている。
 このドルメンは町外れの草原に、淋しくポツ
ンと立っている。道路から近いのだが、案内が
全く無いので、付近の民家で尋ねてようやく行
くことが出来た。
 写真は真横から撮ったもので、右がコの字形
の開口部になっている。
 小さく見えるが高さは1m50はあり、近寄
って見ると個々の石が示す重量感にはかなりの
迫力が感じられた。
 この町には、世界最大のメンヒルの倒壊した
ものや、もっと大きなドルメンなどが有るが、
何故かこのドルメンに最も心に響くインパクト
を感じた。古代の人々の、清冽で高潔なメッセ
ージが込められているからなんだろうか。
 
 
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 キブロン
    マネムールのメンヒル
   Quiberon/Menhirs
     de Manémeur

       4 Morbihan
        
   
 
 キブロン湾の西に、蟹の爪のような格好をし
た半島が突き出している。それがキブロン半島
であり、先端の町がこのキブロンである。
 楽しみにしていたサン・ピエールの列石が、
全く原形を無視した改造が成されていて、ちょ
っとだけ失望した。
 キブロンの町で海鮮料理の夕食を楽しんだ翌
朝、半島を北へ車を進めていた時、家人がこの
メンヒルを発見した。
 メンヒルはこの奥にもう一基立っており、い
ずれも海に面してキリっと屹立していた。
 古代遺跡地図には載っていないメンヒルだっ
たが、後で調べてみると小生の国土地理院の地
図にはこの名前で載っていた。

 このメンヒルも他のものと同様に、正面から
見るとかなり扁平なのだが、真横から見ると写
真のように鋭く尖った緊迫した姿に変容する。
 使用されている石は結晶片岩の一種で、日本
庭園の石組や板碑などの石碑に用いられる緑泥
片岩にも似て、その風貌は魅力的だ。
 パイ皮のような材質が、こうした厚みが無く
とも巾のある造形を可能にしたのである。古代
の人々がこうした片岩の特質と魅力とを、きち
っと把握し生かしきっていたことに驚かざるを
えない。
 
 
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 サン・ピエール・キブロン
     サン・ピエールの列石
   St-Pierre-Quiberon/
    Alignement de St-Pierre

      4 Morbihan
        
 
 
 半島先端の町キブロンの手前にある町で、国
道が町の中心を南北に走っており、この列石は
東海岸側の住宅地の中に保存されている。
 ほぼ東西に三列に並んだ石は様々な形状をし
ているが、中央に立っている石が最も個性的な
風貌をしている。日本に在ったら“観音岩”と
でも名付けられそうな特徴を備えている。カル
ナックやケルゼロに秘められた意図の縮小版だ
ろうか。
 至近の場所に、半円形に並ぶ列石も見られる
が、こちらはかなり整備されている。
 
 
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 プルーアルネル
     
ロンドセックのドルメン
  Plouharnel/Dolmen
      de Rondossec

      4 Morbihan
        
   
 
 La butte aux Crapauds ヒキガエルの丘とも
呼ばれる著名なドルメンである。土を被ったド
ルメンは
Tumulus (塚) とも Cairn (石積の
塚) とも呼ばれ、ここの案内板にも両方が記さ
れていた。だが、小生は小さい石を積んだ塚状
のものをケルンと称すべき、と考えている。

 キブロン半島付け根の町プルーアルネル周辺
は、古代巨石遺跡の密集地である。今回はその
内の主だった場所を数か所探訪した。

 この塚は住宅街の中ほどにぼっかりと保存さ
れており、その塚の形状から“ヒキガエル”と
称されたのだろう。
 鉢を伏せたような格好の丘に、石で組んだ羨
道が三本並んでいる。写真はその内の一つで、
それぞれのキャップ・ストーンは塚の上に露出
している。
 この部分だけでもドルメンとしての重量感や
迫力が感じられるのだが、通常の露出したドル
メンと比べて、土に埋もれた見えない部分への
想像が膨らんで古墳を見るような楽しさが加わ
る。
 写真の通路(羨道)はキャップ・ストーンの
下まで続いており、一般的にはそこが横穴式墳
墓であったとされているのだが。
  
 
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 プルーアルネル
    
ヴュー・ムーランの列石
   Plouhaenel/Alignement
      de Vieux-Moulin

      4 Morbihan
        
 
 
  Gare de Carnac-Plouhaenelという瀟洒な
駅が、この町に在る。そこは夏期のみ運行され
る地方鉄道の駅で、この時は閑散としていた。
 駅の直ぐ裏に広い牧草地が在り、そこに写真
の列石の遺構が残っている。主要道からも眺め
られるほどの巨石群である。
 メンヒルの高さはいずれも3~4mの大きな
石ばかり、それが6基も並んでいる迫力は格別
である。やや傾斜した不安定感も捨て難い。
 遠方に見えるメンヒルは倒壊した一石を含め
3基並んでおり、繋がっていたことも考えられ
る。
 石を立てること、並べること、組み上げるこ
とが表現手段だったのだろうが、一体何を目的
としていたのだろうか。
 
 
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 ケルヴィニャック
    トロア・ピエールのドルメン

  Kervignac/Dolmen
      de Trois Pierres

       4 Morbihan
        
 
 ロリアン Lorient の町の東方約10キロ
ある小さな村だが、その北に広がる森の中にこ
のドルメンはひっそりと立っていた。
 落ち葉を踏みしめながら入って行った森は鬱
蒼としており、さながら妖精たちの遊び場のよ
うであった。
 ドルメンとしては最もシンプルな構造で、石
も1m強を中心として小規模である。しかし、
不思議な雰囲気を持ったドルメンで、今にも石
が浮き上がりそうな錯覚を感じるほどの軽快な
イメージを抱かせるのである。
 このドルメンを見る限り、墳墓というより、
何等かの呪術的なモニュメントだったと考える
のが妥当なようだ。羨道や部屋のついたドルメ
ンとは、造立の思想が異なっていたのではない
か、と思えている。
 
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 ベルケルーアンのドルメン
   Belz/Dolmen de Kerhuen

      4 Morbihan
        
 
 
 ロリアンの南東20キロに在る町で、深い入
り江と聖カド
St-Cado の逸話で知られている
聖地である。
 町の北側の住宅地の中に、この通路式ドルメ
ンの豪快な姿を見ることが出来た。
 重厚なキャップストーンを繊細な片岩などで
支える、という構図が戦慄を生むのだが、ここ
ではやや武骨な支石が味気ない。しかし、十分
にドルメンの魅力の感じられる遺構であった。
 町の中にあと三基のドルメンが在る、とされ
るが発見出来なかった。
 
 
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 プルイネック
     ゲルドロ・イリオの列石
   Plouhinec/Alignement
      de Gueldro-Hillio

      4 Morbihan
        
 
 ロリアンとベルの中間に位置する町で、この
遺構は町の南の外れ、農地の先の民家の前庭に
広がっている。
 いずれも1m50程の高さの石ばかりで、迫
力にはやや欠ける。
 しかし、石を並べるという行為、それも古代
においては至難の事業であった筈の仕業の謎を
解く鍵を、ここに残してくれたであろう古代人
に敬意を払う良い機会にはなった筈であった。
 が、広い宇宙観に欠ける我々凡人には、想像
も及ばぬ未知の領域なのだった。
 
 
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 プロードランマイン・
    グーアレックのドルメン

   Plaudren/Dolmen
     de Mein-Gouarec

       4 Morbihan
        
 
 
 ヴァンヌ Vannes の町の真北、たった17
キロ離れた場所なのだが、小麦畑や牧草地が続
く全くの田園地帯である。
 このドルメンは、広大な麦畑のはるか真ん中
に有り、目を凝らさなければ見えないし、畑を
かなり横切らなければたどり着けなかった。
 通路式ドルメンだったのだろうが、一部屋根
石が失われたらしい。それでも、屋根石の残る
部分は、原形の持っていたであろう緊迫感を留
めている。
 こうした農地や牧草地に在った遺跡は、保存
し易いが故に残ったのだという考え方もあり、
ブルターニュやコーンウォールが開発の波から
外れてしまったことが幸いしたのだ、とも言え
そうだ。
 
 
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 コルポラルキュストのケルン
   Colpo/Cairn de Larcust

       4 Morbihan
        
 
 
 コルポの町の南にある小さな農村である。畑
地の中に、この貴重な遺構が隠れるように保護
されている。
 ケルンが二つ並んでおり、いずれにも通路の
付いた祭室のような部屋が設けられている。そ
して重厚な屋根石が随所に残されている。本来
は全てが屋根石と土に覆われていたのだろう。
 写真は、大きい方の
Cairn ll の入口で、塚
の中心部まで通路が延びている。左右の壁には
扁平な片岩などが積み重ねられている。
 
 
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 ラ・シャペル・ヌーヴ
     
ロー・ドゥーのドルメン
   La Chapelle-Neuve/
      Dolmen de Roh Du

      4 Morbihan
        
 
 
 コルポの西10キロ辺りに広がっている国有
林の中に、写真の愛らしいドルメンがひっそり
と建っていた。車止めからの案内は完備してい
る。
 ドルメンは深い森に良く似合う、と感じてし
まうのは、ケルト神話などの影響だろうか。そ
の起源を紀元前5世紀頃とするケルト民族と、
巨石文明の最盛期であった青銅器時代(紀元前
15~30世紀)との関連性は薄い筈である。
もっとも、ケルトが既存の巨石を好んだことは
確かだろう。  
 
 
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 モントヌフ
    
ピエール・ドロアトの列石
   Monteneuf/Alignement
      des Pierres Droites

       4 Morbihan
        
   
 
 モルビアン県の最東北端の町 Ploërmel
ロエルメル
から東へ16キロに在る村である。
この遺跡は村の東2キロ、県道に沿った場所に
あるのでアプローチは容易だった。   
 それにしても、3mを超える巨石が林の如く
屹立するという特異な光景が、多くの車が走る
道路沿いにあるというのは、何とも驚愕してし
まうのだが、ブルターニュらしいと言えば正に
その通りだろう。

 全域に400基以上のメンヒルが立ち並ぶ様
を目の前にして、カルナックで感じた戦慄感を
再び味わうことが出来た。背筋に電流が明らか
に走ったのである。
 更に、石の数ではカルナックの足元にも及ば
ないのだが、このメンヒルの石の質が紫色をし
た片岩であることが、他に類を見ない際立った
鋭さを見せているのだった。
 まるで重森三玲の庭園の立石みたいではない
か。石は立てることによって、安定と不安定を
生み、感覚を波立たせるのだ。
 そのドラマチックな感性を、どういう目的か
は不明だが、古代人が持ち合わせていたとすれ
ば、これもまた驚愕に値する。
 私達は、暗くなるまで呆然と遺跡に佇んでい
た。    
 
 
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 クロサックバルビエール
      のドルメン

   Crossac/Dolmen
      de la Barbière
 

      
5 Loire-Atlantique
    
    
 
 
 
 ここはサン・ナゼール St-Nazaire の北北
東15キロに位置する、クロサックの町外れに
あるドルメン遺跡である。
 形状からは、通路式であったものが崩落し、
二つのドルメンに分かれてしまったものと思わ
れる。
 天蓋石の残っているドルメンは、単体のドル
メンとしても見事な形状である。特に重量感の
ある天蓋石は、現地の案内板に
Grand Table
と表記されるくらいの巨石だった。
 このロワール河口一帯には、数多くの遺跡が
点在しているのだが、今回は時間の関係でここ
以外では数箇所しか探訪できなかった。次回に
は、時間をかけてじっくりと歩いてみるつもり
である。
 
 
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 ポンシャトーメンヒル
     “マドレーヌの糸巻”

  Pontchâteau/Menhir de
   le Fuseau de la Madeleine

      
5 Loire-Atlantique
    
    
 
 
 
 クロサックの東北7キロの大きな町で、ナン
トからの高速道路
E60 も通っている。

 このメンヒルは、巨石文明の書籍にも紹介さ
れており、昔から知られた石なのだそうだ。し
かし、個人の畑地内に在り、完全に鉄条網で囲
まれているため近付くことが出来なかった。
 仕方なく、木々の間から望遠を駆使して撮影
したが、これが精一杯だった。
 高さが5mとのことなのだが、遠くからでは
残念ながらその迫力が感じられない。

 メンヒルの大半は、見る方向によって全く異
なった様相を呈する面白さが身上なのだが、こ
こではその楽しみは完全に奪われてしまった。
 石の最上部に鉤形のくびれた部分があり、そ
こから“糸巻”という連想が生まれたのだろう
か。ケルトの神話めいた命名が多いのは、巨石
を愛したブルトン人へのノスタルジーがそうさ
せるのだろう。
 
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 ケルブール
    ケルブールのドルメン

   Kerbourg/Dolmen
      de Kerbourg

      
5 Loire-Atlantique
    
    
 
 
 
 塩田で知られるゲランド Guérande の北東
5キロに在る村である。このドルメンへの目印
は村外れの古い風車である。
 畑の向こうに、思いがけず豪快なドルメンが
横たわっている。
 単体のドルメンを四つ連ねたような、天蓋付
通路
Allée couverte というドルメンである。
 石の塊のように見えるが、反対側に入口があ
って部屋が幾つか繋がったような通路になって
いる。最奥の部屋が神聖な場所だったのだろう
か。    
 
 
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 エルビニャック
    リホロのドルメン

  Herbignac/Dolmen de Riholo  

      
5 Loire-Atlantique
    
    
 
 
 
 ケルブールから更に北へ10キロ行った町。
 町の東北に繁る森の中にこの遺構が在る。
 悲惨な程崩落しているのは残念だが、屋根石
が載っていた光景を想像すると、かなりの重量
感を持った天蓋付き通路ドルメンだったと思わ
れる。
 数枚の天蓋石らしき巨石が確認出来たが、無
残な結末の中に、滅び行く歴史の宿命みたいな
ものが感じられて感動していた。抒情的旅行者
の天性とでも言っておこうか。
 
 
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 サン・ナゼール
      
広場のドルメン
   St-Nazaire/Dolmen
       de la Place
   

      
5 Loire-Atlantique
    
    
 
 
 
 都市の真ん中に古代のドルメンとメンヒルが
立っている、という特異な光景を見る事になっ
た。ロワール河口の町の東端、港のドックに近
い広場である。
 鳥居のような姿のドルメンは珍しいとしか言
いようがないが、おそらくはドルメンの一部が
残ったもの、と考えるのが自然だろう。門、結
界、といったイメージが、何やら神秘的ですら
ある。
 屹立するメンヒルも存在感に溢れており、市
街の真ん中という場所を忘れさせてくれる。
 
 
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 ポルニック
    ジョスリエールのドルメン

  Pornic/Dolmen de Joselière

      
5 Loire-Atlantique
    
    
 
 
 
 ロワール川の最下流南岸一帯の中心都市で、
ナントの西45キロ、大西洋に面したリゾート
地でもある。
 三つある遺跡は全て海岸線に沿っており、町
の東側に在る最も有名なドルメンを訪ねた。海
辺の崖地に沿った遊歩道を暫く歩く。
 壮大なケルン状の塚が在り、板状の石が積ま
れた壁の中に、堅固な支石が壁状に立てられ、
上部に重量感に満ちた巨石が載せられている。
写真は通路式部分の入口だが、従来は土を被っ
た円墳状だったのだろうと思う。
 
 
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 メドレアックランプーイの列石
   Médréac/Alignements
       de Lampouy
   

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 ディナン Dinan の南、Montauban モント
バンに近い丘陵地帯で、幾つかのメンヒル遺跡
が集中している。
 ここは壮大な農場で、牛の放牧や小麦の栽培
が行われている。
 
Le Clos du Rocher, La Grande Épinée など
といった列石も在るが、最も豪快で造形的な意
図が感じられたのが写真の
Les Longs Points
と呼ばれる列石であった。
 石は巨石が漫然と並べられたのではなく、大
きな石と小さい石、細長い石と太い石などの対
比が作り出す妙味が、明らかに考慮されている
のである。
 このことは誠に驚きであり、何を意図したか
は不明ながら、或いは直裁に造形美を求めたの
ではないにせよ、ある美的な感覚が働いていた
ことは間違いない。
 古代人の造形が何らかの“絶対的なるモノ”
に近付く作業だったとすれば、それを美しいと
感じる感覚が遺伝子となって今日に伝えられた
のだろうか。
 
 
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 トルッセ妖精の岩のドルメン
   Tressé/Allée couverte
     de la Roche aux Fées

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 
 こんなに美しい森が他にあるだろうか、とす
ら思える程の瑞々しい新緑で、ドルメンの石ま
でが緑に染まってしまったかの様に見えた。
 ディナンの東15
キロに広がる
Mesnil
スニル
という名の森で、妖精が住んでいるとい
う話を信じてみたくなってしまいそうな雰囲気
が漂っていた。
 
Allée couverte と呼ばれる屋根付通路式の
ドルメンで、内部には幾つかの部屋が縦に連な
り、天井には分厚い巨石が数個載っている。
 この形式は明らかに墳墓に通じる羨道をイメ
ージさせるのだが、実際に墳墓として建造され
た形跡は無い。
 大半のドルメンの最奥の祭室とされる部分に
は、ほとんどの場合埋葬の痕跡は無いのだ。
 
 墳墓でないとすると、一体何なのだろうか。
 単体のドルメンが数個繋がった様にも見え、
連続する部屋なのか通路なのか、ブルターニュ
にはこの形式が多く、まったくのところ謎の様
式としか言いようがない。
 
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 ドル・ド・ブルターニュ
    シャン・ドレンのメンヒル

   Dol-de-Bretagne/Menhir
      du Champ Dolent

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
   
 
 モンサン・ミシェルに近いドル Dol の町か
ら、南へ数キロ行った畑の中にこのメンヒルが
どっしりと立っている。高さが9mあるので、
かなり離れた場所からでもその存在を容易に確
認出来る。
 メンヒルとしては並外れた高さであることを
表現したいが為に、家人に立って貰った写真を
載せた。家庭アルバムからの抜粋を、御容赦願
いたい。
   
 古代の人々がいかなる情念を抱き、いかなる
方法でこの巨石メンヒルを立てたのだろう。古
代巨石遺跡の前では、この疑念は永遠の謎にな
ってしまいそうなのだが、天体観測のためなど
といった陳腐な発想は聞きたくもない。
 そんなことのためなら、何もこれほどまでの
巨石を用いる必要はなかっただろう。
 巨石であることに深い意味があったのか、或
いは石を立てるという純粋な行為そのものに意
義があったのか。いずれにせよ、古代の人々の
宗教的な行為としての祭祀、或いは祭事であっ
たのだろう。見えざる大きな力との交信だった
り、崇敬の念の表現であったのかもしれない。
 後世には、世界中いたるところで墓碑として
石を立てる、という風習が生まれる。石の持つ
神秘的な永遠性や、立っていることで示される
存在感や美しさが人々をひきつけたのだろう。
 
 
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 ペン・ポンケルン
    “ヴィヴィアンヌの家”
   Paimpont/Cairn
      de l'Hotié de Viviane

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 
 モルビアンとの県境に近い村で、深い森に囲
まれた閑静な集落である。
 ペンポンの森の最西端に、この遺構が残って
いる。案内の標識は完備していた。
 崩落した小さなドルメンの遺構で屋根石は失
われており、本来は土を被った状態だったのだ
ろうか。
 現地にはケルン
Cairn と表記されていたが
形状からは
Tumulus の方が良いのではない
だろうかと感じた。
 こうした石組を見ると、どうしても日本庭園
の石組を連想してしまう。その立石感覚に、と
ても似通った美的感性が感じられてならないの
である。
 
 
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 サン・ジュス
     トレアルのドルメン

   St-Just/Allée couverte
        du Tréal

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 
 サン・ジュス地区は Rennes レンヌとルド
Redon の中間に位置しており、古代巨石
遺跡の集中する広大な歴史地区である。
 数多くのドルメンやメンヒル、ケルンや列石
が点在しているのだ。それぞれの遺跡としての
質の高さも、特記されねばならないだろう。
 私たちはサン・ジュスの教会に駐車し、そこ
から広範囲に広がる遺跡群を一筆書きに歩く作
戦を立てた。

 最初に、町からは最も遠いこのドルメンへ向
かって、草原や小麦畑を抜けて歩いた。爽やか
で好奇心に満ちた、素晴らしいウォーキングだ
った。
 小高い丘の上の森の中で見つけたこのドルメ
ンの迫力を、どうお話すれば良いのか見当もつ
かない。
 苔むした扁平な石の示す緊迫感、積み重ねら
れた巨石の重量感、そしてドルメン全体から湧
き上がるような造形の示す圧倒的な迫力。
 私も家人も共に、完全に地べたにへたり込ん
でしまっていたのである。   
 
 
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 サン・ジュス
   
フール・サラザンのドルメン

  St-Just/Allée couverte
     du Four-Sarrazin

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 
 前述したトレアルのドルメンから、牧草地や
耕地の畔をしばらく歩いて行くと、小高い丘陵
に出る。
 見晴らしの良い高台部分に、この通路式のド
ルメンが突然現われる。
 石の質が片岩系であるために、扁平で鋭く尖
っているものが多い。そのために、組まれた石
の印象がまことに戦慄的であり、鋭い造形感覚
の存在を信じたくなってしまうのである。
 青銅器時代の古代人にとっては、あくまで宗
教的な意図しか無かったのだろうが、もしかし
て、美しいモノを創造することが絶対的なもの
へ近づける手段の一つであった、ということは
無かったのだろうか。
 サン・ジュスのドルメンは、そういう可能性
を信じてみたくなるほど美しいし、また現代の
感性にも近いモニュメンタルな造形性に満ちて
いるのである。
 
 
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 サン・ジュスクロア・サン・
      ピエールのドルメン群

    St-Just/Dolmens
      Croix St-Pierre

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 
 更に、丘陵を町の方向へ向かって歩いていく
と、潅木に囲まれた草原の真ん中に、数基のド
ルメンが集中的に構築されている。
 その中で一際目を引いたのが、このケルンを
囲むようにして並んでいる立石群だった。石の
高さは2m弱のものが多く、石質は前述のドル
メンと同じものらしい。
 案内板にはドルメンと記されているが、この
部分に限ってはメンヒル(立石群)と呼ぶほう
が正しいかもしれない。
 それにしても、この遺跡は、日本庭園の石組
のイメージそのものではないだろうか。
 それも特に、造園界の鬼才と言われた、重森
三玲の立てた石組のイメージにかなり近い。師
が故郷の神社で親しんだ磐座や、大湯などの環
状列石に日本庭園の源流を見ていたのは事実で
ある。立石の持つ神秘性や造形的な力強さに対
する感性が、時空を超えて近代芸術にまで継承
されていることに驚嘆せざるをえない。
 
 
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 サン・ジュスムーランの列石
  St-Just/Alignements
        du Moulin

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 
 クロア・サン・ピエールのドルメンから更に
町へ向かって、丘陵の尾根を歩く。なだらかな
起伏の草原なので歩きやすく、途中潅木の間に
小さなドルメンやケルンが点在する、広大な古
代の遺跡の中心である。
 この列石は付近に風車小屋があるのでこう呼
ばれているのだが、今までに見たことの無い不
思議なものだった。
 石の質や形や大きさに統一感が丸で無いのだ
が、異質なもの同士が奏でるハーモニーにも似
て、かえってとても創造的なモニュメントに見
える。
 古代の人々が、この妙な巨石の列に、どのよ
うな意志を込めて立てたのであろうか。均質で
ないことに、むしろ何らかのメッセージが込め
られているとでもいうのだろうか。 
 
 
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 エッセロシュ・オウ・フェー
        のドルメン

   Essé/Allée couverte
     de la Roche aux Fées

      
1llle-et-Vilaine
    
    
 
 
 
 このドルメンと対面した時の衝撃を、どのよ
うに表現してよいか判らない。予想だにしなか
った程の圧倒的な石の量感が、感動を通り越し
て戦慄的ですらあった。
 高さは3m以上、長さは1枚の写真では写せ
ない想像を絶する規模なのである。画面の写真
には、全体の半分しか写っていない。
 ロワールに住む“ドルメン博士”と異名をと
るフランス人の知人が、これぞ一押しと紹介し
てくれたドルメン教の別格大本山である。
 内部には、五つの部屋らしき区分が設けられ
ており、あたかも住居らしき設計であり、絶対
的な“何か”が住む場所としての象徴なのだと
感じた。
 レンヌ
Rennes の南20キロ、壮大な原野
の中に突如現れる。
 
 
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