平成23年7月(文月)の短歌
前日まで降っていた雨も止み、蒸し暑い月初めの日曜日。それでも晴れたことに感謝しながら柏崎市の八石山(518M)に登って来た。先回はステーキハウスのある小国方面からだったが、今回は石川コース往復、登山道も整備されて登り易いと聞いていたのだったが…。
久々に会いたる山友と列なして梅雨曇りする山道に入る
(ひさびさに あいたるやまともと れつなして つゆぐもりする やまみちにいる)
山百合の大き蕾の二つ三つ触れて山友の列に戻れり
(やまゆりの おおきつぼみの ふたつみつ ふれてやまともの れつにもどれり)
杉木立のゆるゆる路に鶯の頓狂な声 間のありてまた
(すぎこだちの ゆるゆるみちに うぐいすの とんきょうなこえ まのありてまた)
汗しつつ登り詰めたる八石城址攻め来る夏風アヤメを揺らす
(あせしつつ のぼりつめたるはっこくじょうし せめくるなつかぜ アヤメをゆらす)
急坂を一気に登れば真下から涼風のあり痩せ尾根に立つ
(きゅうはんを いっきにのぼれば ましたから りょうふうのあり やせおねにたつ)
急坂を踏み出さんとする太腿に激痛走る!滂沱する汗!
(きゅうはんを ふみださんとする ふとももに げきつうはしる! ぼうだするあせ!)
「よくもまあ、登ったものだ」足場なき急勾配に緊張漲る(みなぎる)
喘ぎたる苦しきことは山頂に置き来て笑みつ八石山下る
(あえぎたる くるしきことは さんちょうに おききてえみつ はっこくさんくだる)
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